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「別に良いやん、草が生えてたって。誰も使わんっちゃけん」大村奈美は、不機嫌だった。何故空き家である母の実家の納屋の草刈りをするために、これから長崎の島に行かなければならないのか。吉川家には〈古か家〉と〈新しい方の家〉があるものの、祖母が亡くなり、いずれも今は空き家に。奈美はふと気になって、伯父や祖母の姉にその経緯を聞くと、そこには〈家〉と〈島〉にまつわる時代を超えた壮大な物語があった――。第162回芥川龍之介賞受賞作。書き下ろし短編「即日帰郷」も収録。
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Posted by ブクログ
途中までなんだかうまく読めなくて、しんどいよ〜と思ってしまってた。でも、そんな中盤を抜けるとどんどん読みやすくめり込んでいった。私の読むのが下手だっただけだった。あとあと全体構成を考えたらとっても面白かったし、読み返したら面白いな〜、人々の暮らしはいつでも何気ない積み重ねとドラマがあるんだなと思った...続きを読む。どの土地もそう。私も明日仕事だ。時間の流れ方はやっぱりちがうよな、でもだからこそお休みとか遠方に出かけるのが楽しくなるんだろうな。 本屋でパケ紹介文買したけどよかった。
おそらく本書の良さを正しく理解出来なかった読者の一人。不快感がある訳では勿論ないものの、カットバックで行き来するもう一方のストーリーの意図が飲み込めず最後まで読み進んでしまった。芥川賞作品なので自分の読解力がないことにやや落胆をします。
本作は、芥川賞を受賞した著者の代表作で、母の 実家に残る納屋の周りに生い茂った草を刈るために、長崎のある島に向かう話で、親戚一同が草を 刈るためにその島に集まる。 なぜ、草を刈るのか、その納屋の歴史、家族の歴史が読んでて、心地よく物語が進まれていく。 家族のルーツ、歴史を知ることが実に大事かと、あら...続きを読むためて実感しました。 文章で描かれている、長崎の島が、自然に頭の中で、再生されて、文章の表現力にもビックリしました。あと、方言ですね。九州の言葉がここまで、私の脳裏を刺激するとは思いませんでした。 とても、心地よい雰囲気になりました。
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