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島の漁村の古い家を片付けるために訪れた稔は、生きていたころの祖母佐恵子の日記を見つける。「今日ミノル、四時過ぎの船で着く」。そのメモに中学一年の時にひとり祖母を訪ねてきた自分を思い出し、忘れかけていた祖母のことが、稔の胸に強く響いてくるのだった……生き迷う青年の切実な現実を、老いていく時間の流れと照らして綴る。
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Posted by ブクログ 2017年10月29日
芥川賞の候補作品だったようですね。認知症のおばあさんと全盲の兄を支える無職の男。その二人の視点で物語が進んでいる。忘れることと、思い出すことの物語。方言で読みにくく、大きな山場はなく、男の、これからどうしたらいいんだろう、という思い、認知症について、不安を感じさせることばかりだけれど、しっかりと書か...続きを読むれている。最後は、思い出すこともあったし、兄弟の会話、明るい兆しでよかったですね。
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