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区役所に勤務する愛子は、同僚女子の陰口を聞いたことがきっかけで、たびたび「発作」を起こすようになる。この世の終わりに直面したような、とてつもない恐怖に襲われるのだ。心療内科で受けた「パニック障害」という診断に納得できず、いくつもの病院を渡り歩き……(「天罰あげる」)。介護施設を併設する高齢者向けクリニックには、多くのお年寄りが集まってくる。脳梗塞で麻痺のある人、100歳近い超高齢者などさまざまな症状の利用者みなに快適に過ごしてほしいと施設長は願うが……(「老人の園」)。「我ながら毒気の強い作品ばかりであきれます」と書いた本人もため息。現役医師が描く、強烈にブラック短編全5編!
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Posted by ブクログ
医療に関する短編集。
診断された病名に納得できず、ドクターショッピングを繰り返す女性。
他人の不幸に快楽を感じてしまう女医。
旦那宛に届いた自分を誹謗する手紙に情緒不安定になる妊婦。
デイサービスに通う老人たちに公平に対応しようと努める医師と老人たちの狂気。
自分の発作の原因が接種したワクチンの副作用思い込む女性。
どれもが悪意に溢れ、疑心暗鬼になっている人たちが描かれている。
だけど、とても他人事とは思えない。
自分にもそういうところがあるのでは…これから、自分も同じようなことが起こる可能性があるのでは…と考えてしまう。
2024.12.5
Posted by ブクログ
やっぱり現役医師のかたの小説は、医療に対する描写に違和感が少ないから読んでいて楽しい!
短編5編。毒気は強め。でも.一気に読みきりました。
以下はちょっとネタバレあり。
「天罰あげる」
うわーいるいる、こーゆー患者!!って感じで読み進めた前半。
ドクターショッピングする患者て、医師側からしたら厄介なんだよなぁ…あーでも患者側も色々つらいのは辛いんだろうなぁ……
との同情の気持ちから一転の結末。恐ろしい、けど絶対にあり得ない、とは言いきれないのが一番恐ろしい。
「蜜の味」
例えば不幸な患者を診た時、ほの暗い愉悦は本当に絶対ないのか、と言われると言葉につまる。そんな自分を暴かれた気持ち。
もちろん良くなって欲しいし、辛い宣告をするときは本当に辛いんだけど、「あぁ自分でなくて良かった」みたいな気持ちは本当にない??(愉悦とはちょっと違うかもだけど)
ストーリー自体はちょっとさすがに毒気を強く出しすぎた感じもしたかな。
「老人の園」
これは、デイサービス運営の仕方に問題があるでしょう。
施設責任者としての責任をまっとうできてないともいえる。でも、本人はそこのところには最期まで気づけてなさそう。
「ご主人さまへ」
最後は統合失調症みたいな描写だと感じましたが(専門ではないので詳しくはないけど)これの怖いところは、どこまでが事実でどこからが妄想か本当には分からないってとこなんですよね。
もしかしたら、手紙の存在も妄想かもしれない、もっと言えば自分は幸せな家庭の専業主婦だ、というのも妄想かもしれない。
「信頼できない語り手の叙述トリック」と「統合失調症の妄想」という組み合わせで産み出したストーリー、おもしろい!
「注目の的」
昨今のワクチン問題の強烈な風刺に感じた。そのオチもふくめて、強烈な皮肉にも読める……
Posted by ブクログ
お医者様に少~しだけ関わる仕事をしているですが、お医者様もなかなか変わった方が多い職種だと未だに思っています。
でも、この本は完全に患者側が【怖い】の原因。
でも、パーソナリティに問題がある人ってお医者様だけでなくて、書いてあることするよね。
いずれも精神的なケアが必要な近くにいる人と何ら変わらなくて、より恐怖を感じる。
作中に出てくるような人、モブ出演含めて周りに結構な人数いる気がする。
この本の内容って、たまたま作者さんが現役の医師で患者と医者の立場であっただけ…というか、視点がお医者様だったというだけだと思って。
言うなれば、現役美容師とか現役CAとかどこの世界にもまん延しているヒトコワ。
できれば一生関わりたくないし、一生そうなりたくはない。
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