ノンフィクション - 集英社作品一覧

  • 異端のチェアマン 村井満、Jリーグ再建の真実(集英社インターナショナル)
    5.0
    日本プロスポーツ界に確固たる地位を築くJリーグが、実は長年、人気低迷と資金繰りにあえいできたことはあまり知られていない。この再建を託されたのがリクルート出身という異端の経歴をもつ5代目チェアマン、村井満だ。ビジネスの現場で培った経験をもとに抜本的な改革に取り組むが、スキャンダルや災害、さらには新型コロナ禍が追い打ちをかけ、リーグの存続さえ危ぶまれる。この危機をいかにして乗り越え、再建を果たしたのか? Jリーグ村井体制の激動の8年間を描き出す。
  • 最後は住みたい町に暮らす 80代両親の家じまいと人生整理
    5.0
    人生の大きな変化は、何がきっかけになるかわからない。 「本当は商店街のそばで暮らしたい」 母の一言から小さなマンションに出会った。 実家売却、遺言書作り、家財道具を手放し 親子で目指した、新たな暮らし方とは? 感動の日々を描くエッセイ。 『年34日だけの洋品店』に続く50代からの生き方を綴る第二弾! <本文より> この歳で住み替えて本当に良いのだろうか、心は揺れたが、 これから二人が助け合って生活するにはマンションの方がいい。 今の場所で頑張り続けるより「無理をやめる」決断をする方が どれだけ難しく、前向きなことか。 <もくじより> 1 親の老いに気づくとき 2 最後に住みたい商店街の町 3 80代でマンションを買う 4 待ったなしの遺言書作り 5 親の思いと子の現実 6「住みたい家」と「売れる家」 7 目標6ヶ月で実家売却 8 住み替えの不安を払拭するために 9 何でも売ってみる「家じまい」 10 一週間でお片付け 11 必要最低限の整理しやすくくつろげる家 12 2LKDの新しい家
  • 宮脇昭、果てなき闘い 魂の森を行け―新版―(集英社インターナショナル)
    5.0
    被災地に全長300キロの「森の防潮堤を作る」!“4000万本の木を植えた男”宮脇昭が立ち上げた「瓦礫を活かす森の長城プロジェクト」! その土地本来の木を植えてつくった「本物の森」は、9000年続く森となり、生命を守る。広域処理も、焼却も必要ない。資源をそのまま活かし、思い出の上に鎮守の森ができる――。植物生態学者・宮脇昭、84歳。「これが自分の最後の仕事」と、縦割り行政の壁を乗り越えて、前へ前へ突き進む。
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺
    5.0
    「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。開高健賞受賞記者が原発被災地に3年半住み込んで記した震災ルポルタージュ。第2回ジャーナリズムXアワード(Y賞)受賞。
  • スポーツウォッシング なぜ<勇気と感動>は利用されるのか
    5.0
    「為政者に都合の悪い政治や社会の歪みをスポーツを利用して覆い隠す行為」として、2020東京オリンピックの頃から日本でも注目され始めたスポーツウォッシング。 スポーツはなぜ“悪事の洗濯”に利用されるのか。 その歴史やメカニズムをひもとき、識者への取材を通して考察したところ、スポーツに対する我々の認識が類型的で旧態依然としていることが原因の一端だと見えてきた。 洪水のように連日報じられるスポーツニュース。 我々は知らないうちに“洗濯”の渦の中に巻き込まれている! 「なぜスポーツに政治を持ち込むなと言われるのか」「なぜ日本のアスリートは声をあげないのか」「ナショナリズムとヘテロセクシャルを基本とした現代スポーツの旧さ」「スポーツと国家の関係」「スポーツと人権・差別・ジェンダー・平和の望ましいあり方」などを考える、日本初「スポーツウォッシング」をタイトルに冠した一冊。 第一部 スポーツウォッシングとは何か   身近に潜むスポーツウォッシング   スポーツウォッシングの歴史   スポーツウォッシングのメカニズム 第二部 スポーツウォッシングについて考える   「社会にとってスポーツとは何か」を問い直す必要がある ――平尾剛   「国家によるスポーツの目的外使用」オリンピックのあり方を考える ――二宮清純   テレビがスポーツウォッシングを報道しない理由 ――本間龍   植民地主義的オリンピックは<オワコン>である ――山本敦久   スポーツをとりまく旧い考えを変えるべきとき ――山口香
  • 9つの人生 現代インドの聖なるものを求めて
    5.0
    全編にわたって、むせかえるような聖性。 それが、猥雑で、エロスに溢れており、実に尊い。 ちまたにあふれている宗教の概説書を読むより、本書の読破をお勧めする。 ――釈徹宗氏(僧侶、宗教学者) 紀行文学の名手が紡ぐ 魂の救済の物語。 鮮烈な伝統、信仰、霊性と歌の世界 ◆内容◆ 急速な経済発展を遂げ変化し続ける現代インド。その村々で伝統や信仰を受け継ぐ人々を取材した、紀行・歴史文学の名手による、19か国で翻訳出版されたノンフィクションの傑作。 死への断食に臨むジャイナ教尼僧。祭りの間、最下層の人間が神になる憑依芸能テイヤム。神に捧げられ娼婦となった女たちを守護する女神信仰。叙事詩を伝承する沙漠の歌い手。スーフィーの聖者廟に身を寄せる女性。かつてダライ・ラマ14世の警護をつとめ、亡命し兵士として人を殺めたことを懺悔するチベット仏教の老僧。約700年以上の伝統を汲む職人による官能的神像の世界観。女神信仰のもと、しゃれこうべを重用するタントラ行者。そして吟遊行者バウルとなった人々の遊行の半生――。 現代文明と精神文化の間に息づく、かけがえのない物語。 ◆海外評◆ 「文句なしにうつくしい本。高潔で誠実、そして啓蒙的で感動的。大好きな本、読めることが純粋に喜び」『食べて、祈って、恋をして』著者、エリザベス・ギルバート氏 「ジャーナリズムと文化人類学、歴史、宗教史の見事なまでの調和が、すばらしい小説作品のような描写力で文章に結実している。キプリング以来これほどインドの農村を魅力的に描き出した人はいない」インド学者、ウェンディ・ドニガー氏“Times Literary Supplement”紙
  • パラアスリート谷真海 切り拓くチカラ
    5.0
    義足のパラアスリート谷真海、 東京2020パラリンピック挑戦の記録。 走幅跳でアテネ、北京、ロンドンのパラリンピック3大会に出場し、2013年には東京オリンピック・パラリンピック招致プレゼンテーションでの名スピーチによって一躍パラリンピアンを象徴する存在となった佐藤真海(当時)。その後、結婚&出産を経て、競技も走幅跳からトライアスロンに代えて、彼女は谷真海として再び夢の舞台をめざす。 障がいクラスのパラリンピック除外、コロナ禍、開催延期……幾多の困難を乗り越え、ただひたすら「スポーツの力」を信じて走り続けたその生きざまを、2年半に及ぶ密着取材、貴重な撮り下ろし写真で解き明かすドキュメンタリー。 東京パラリンピックがゴールじゃない、障がい者も健常者も生きやすい共生社会の実現に向けて私たちみんながなすべきことは? 一緒に考えるヒントが詰まった1冊です。
  • ジャーナリズムの役割は空気を壊すこと
    5.0
    ジャーナリズムの劣化はその国の劣化を意味する。新型コロナの非常事態宣言下での東京五輪強行は、危惧された通り感染爆発と医療崩壊を招いた。当初から問題に塗(まみ)れたこの五輪を批判しきれず空気に迎合した大手メディアは、日本のジャーナリズムの限界を象徴的に露呈した。原発事故、森友加計、公文書改竄等、未解決のまま忘れ去られる問題が堆積する現状は権力監視の役割を果たせないメディアの追認の結果だ。本書は映画「i-新聞記者ドキュメント-」の森達也と望月衣塑子が安倍・菅時代のメディア状況を総括。一方向に暴走する「空気」の壊し方、ジャーナリズムの役割と復活の方途を語りあう。 「この国のメディアはおかしい。 ジャーナリズムが機能していない。 そんな言葉を日常的に見聞きするようになってから、 もう何年が過ぎただろう」森達也 「“鉄壁”という菅(義偉)氏の幻想を創ったのはメディアにほかならない。 もっと強い言い方をすれば、 菅首相を生み出した“共犯”でもある。 菅氏は、市民の命を預けられるような人ではなかった。 メディアの責任は重い」望月衣塑子
  • 世界大麻経済戦争
    5.0
    日本ではいまだに非合法薬物として厳しく禁止されている大麻。しかし、世界は今、「合法大麻」をビジネスにつなげようという「グリーンラッシュ」に沸いている。合法大麻とは、病気の治療に使用される「医療用」、ヘンプと呼ばれ、繊維・燃料・建築資材・食品など広範囲に使われる「産業用」、そして「嗜好用」の3つである。アメリカでは各州でこの3つが解禁され、新たな産業が始まっているし、カナダはG7で最初に大麻を全面解禁し、ビジネス界をけん引している。また、中国は産業用ヘンプでトップシェアを誇り、イスラエルは医療用の最先端を走っている。さらに南米、欧州、アフリカ、アジア各国も、大麻を次々と解禁・合法化し、新ビジネスを開始しているのだ。本書では、大麻の歴史と基礎知識を解説するとともに、各国別の具体的産業を紹介。この流れに完全に乗り遅れた日本は、今後どうすべきなのか、その点も検証していく。
  • 世界が仏教であふれだす
    5.0
    コロナ禍、推しの卒業、会社辞めたい……人生はしんどい。平成生まれの新型僧侶・稲田ズイキが説く「生きるって無理ゲー」との向き合い方。世界一敷居の低い仏教本、爆誕! あなたはすでに仏教と出会っている! ○極端、よくない。~「中道」とサウナの「整い」~ ○「ギャル即是空」~「色即是空」を説明するギャル~ ○般若心経はハロプロだった!~「般若心経」をアイドルにたとえる~ ○これ、念仏じゃん。南無阿弥陀仏じゃん。~ライブのコールと念仏の関係~
  • 消えた甲子園 2020高校野球 僕らの夏
    5.0
    新型コロナウイルスの影響で史上初めて、春・夏ともに甲子園が中止となった2020年。特別な夏、球児たちが刻んだ「僕らの証」とは? 朝日放送テレビ「僕らの夏 2020高校野球」取材班だから見つめることができた、球児たちの感動ドキュメント! 《はじめに、より一部抜粋》春のセンバツ、各地区の春季大会の中止に続き、部活動自体も自粛せざるを得ない緊急事態が続きました。夏の甲子園の中止も決まり、彼らの夢であった甲子園出場という大きな目標は消えてしまいました。そんななかで、球児たちは何を思ったのか? どうやって、重苦しい日々を耐えたのか? 朝日放送テレビの『僕らの夏』制作スタッフが取材した球児や家族、関係者の思いをこの本に込めました。放送できなかったさまざまなエピソードもここにあります。彼らの表情を思い浮かべながら読んでいただければ、これほどうれしいことはありません。ぜひ、球児たちの『僕らの証』を感じてください。<本書登場高校一覧>智弁和歌山(和歌山)/仙台育英(宮城)/帯広農業(北海道)/智弁学園(奈良)/聖光学院(福島)/磐城(福島)/天理(奈良)/日本航空石川(石川)/鳥取城北(鳥取)/履正社(大阪)/花咲徳栄(埼玉)/大分商業(大分)/仁川学院(兵庫)/平田(島根)/山梨学院(山梨)/岡山県共生(岡山)/阿波(徳島)※掲載順
  • パラリンピックと日本 知られざる60年史
    5.0
    パラリンピックがいつどこで始まったか、知る人は少ない。そして、パラリンピックの発展に、日本という国が深く関わっていることも、ほとんどの日本人は知らない。「パラリンピック」の名を冠した初めての国際スポーツ大会は、1964年の東京パラリンピックである。イギリスの医師ルードウィッヒ・グットマンがロンドン郊外のストーク・マンデビル村の病院で始めた障害者スポーツ大会を始まりとして、この病院で研修した医師中村裕を中心とした人々の尽力により東京大会が実現したのが、現在に至るパラリンピックの源流である。その源流は、日本の障害者福祉や医療に一大変革をもたらし、アジア・南太平洋地域の国々にも障害者スポーツを普及させる役割を担った。そしてリハビリスポーツからアスリートスポーツへと競技が進化していく過程でも、多くの人々の活躍と苦闘があった。また、パラリンピックと障害者スポーツの支援には、皇室メンバーも深く関わっていたのだ。障害者、医師、官僚、教師、そして皇室の人びと。パラリンピック60年の歴史を紐解きながら、それに関わった多くの人々の知られざるドラマを描く、障害者スポーツ史の決定版である。
  • 独裁者ヒトラーの時代を生きる 演説に魅入られた人びとと「つまずき石」
    5.0
    この世に強権的な指導者が現れるたび、常に引き合いに出される「稀代の独裁者・ヒトラー」。大衆を熱狂させたのは、その類まれな「演説力」。飛行機でドイツ全土を飛び回り、ラジオ放送を牛耳って全国の家庭を演説会場に変え、国民の心を掴み、破滅的な戦争へと突き進んでいった。そんなヒトラーの時代を体験した人びとの多くが鬼籍に入り、生の証言を聴ける機会も残り少ない。ヒトラーの演説を聞き熱烈に支持した人、ナチスに肉親を奪われた人、反発を覚えながらも抗えなかった人……。本書では、当時、様々な立ち位置にいた人びとをドイツ各地に訪ねて得た貴重な証言に加え、そうした街に埋められていた金色のブロック、ヒトラーにより命を落としたユダヤ人の名前が刻まれた「つまずき石」に注目。75年の時を超え、ヒトラーの時代を「追体験」していく。NHK BS1スペシャルで話題を呼んだ番組『独裁者ヒトラー 演説の魔力』をベースとした待望の書籍化。
  • 悩んでも10秒 考えすぎず、まず動く! 突破型編集者の仕事術
    5.0
    シリーズ売上累計約300万部の『ダーリンは外国人』など数多くのヒット作を打ち出した松田紀子氏は、畑違いの「よそ者」ながら老舗雑誌「レタスクラブ」編集長に。低迷していた部数をV字回復させ完売号を連発、出版業界における異例の快進撃と復活劇の立役者となった。出版不況が長引く中、ヒット作を生み出し、雑誌を立て直す突破力を巻き起こした仕掛けとは。また、試行錯誤を重ねながらも仕事への熱量を失わず、松田氏がヒットメーカーであり続けられるのはなぜか。洞察力、企画力、ビジュアル構築力、チームマネジメント力……書籍や雑誌をヒットに導く「編集力」には、全業種に通じる仕事の極意が詰まっていると実感した松田氏。「スッキリ」(日本テレビ)コメンテーターとしても活躍中の敏腕編集者のビジネススキルを大公開!
  • 羽生結弦を生んだ男 都築章一郎の道程
    5.0
    都築は羽生に言った。「挑戦をしなさい」「未知の世界に向かいなさい」そして、こう言い続けた。「芸術家になりなさい」。オリンピック連覇を果たした羽生結弦。幼き日の羽生を見出し、徹底的に基礎を教え続けたコーチが都築章一郎だ。五〇年以上にわたり日本フィギュアスケートの発展に貢献してきた名伯楽は、現在も精力的に多くのスケーターに指導を続けている。都築が若き日に、フィギュアスケートの手本としたのが芸術大国ロシアだった。私財をなげうち、日本のフィギュア界の礎のために世界を奔走してきた生き様、そして知られざる日露文化交流史をも描く!
  • 癒されぬアメリカ 先住民社会を生きる
    5.0
    『ヒルビリー・エレジー』では決して描かれることのない悲哀……。トランプ政権下のアメリカ、もうひとつの今。あらゆる局面を「取り引き」になぞらえる今日のトランプ政権下にあっては、アメリカ先住民社会もまた、かつてない苦境に立たされている。ネイティブ・アメリカンは何を守り、何を奪われてきたのか。貧困、ドラッグ、アルコールに染め抜かれたコミュニティを通して見える悲哀、アメリカ社会の実相に迫る。開拓者精神、古きよきアメリカ、正義の国……。今日の米国が掲げる「理想」によって徹底的に踏みにじられてきたのが、先住民の存在だ。無二の研究者が交流を通じて記録したノンフィクション。
  • 電子改訂版 沖縄からはじまる
    5.0
    1996年から98年にかけて、当時の沖縄県知事・大田昌秀と、沖縄に移住した作家・池澤夏樹が数回にわたり対談をおこなった。「平和の礎」を建設し、米軍基地問題に真正面から取り組んだ大田知事は、自身の戦争体験を語り、沖縄の歴史をひもとき、現状を憂い、将来を見据え、対話は多岐にわたった。これはその全記録である。しかし、その後の選挙で大田は敗れ、沖縄は大きな揺り戻しに翻弄された。それから四半世紀近くが過ぎても、沖縄のおかれた状況は変わらず、更に悪化さえしている。当時、日本政府の中にもわずかに残っていた良識は消え、いまや目を覆うばかりの劣化と抑圧が日々進んでいる。それ故にこの対話はまったく古びることなく、逆に時間とともに叡智の光を放ち始めているのだ。沖縄が生んだ希有な文人政治家と、マージナルな場所から日本を見つめ続ける作家が平明な言葉で語り合う。民主主義とは何か。沖縄とは何か。沖縄の問題とは何か。そして、なぜいまだ解決していないのか。沖縄と日本が直面するアクチュアルな課題を理解するのに最適な一冊であり、いまこそ読み直されるべき貴重な言葉の宝庫である。こうした言葉の力なくして真の民主主義は手に入らない。この国の民主化は「沖縄からはじまる」のだ。電子化に際し、2016年におこなわれた最後の対話を特別に収録した。その1年後に大田昌秀は世を去った。
  • 国家の統計破壊(インターナショナル新書)
    5.0
    第二次安倍政権の発足以降、わかっているだけでも53件の統計手法が見直され、そのうち38件がGDPに影響を及ぼしている。賃金や消費などの基幹統計は、国民生活と密接に結びついたものである。手法の変更によりかさ上げされた数字では連続性がなく、もはや統計の意味をなさない。これは「統計破壊」と呼ぶべき異常事態である。この問題をいち早く追及し国会でも公述した著者が、公的データをもとに統計破壊の実態を暴く。
  • 新版 悪者見参 ユーゴスラビアサッカー戦記
    5.0
    クロアチアの準優勝が世界を驚かせた2018年サッカーW杯ロシア大会。スイス対セルビア戦でコソボ移民の二人が見せた「鷲のポーズ」。さかのぼること20年、1999年のNATOによるユーゴ空爆にその端緒を探ることができる。当時、著者が身の危険を顧みず「世界の悪者」とされた旧ユーゴ紛争地を歩き、直に触れたすべてを綴った貴重な記録。執筆当時から現在までの空白を繋ぐ追章を加えた新版。
  • 偏差値70からの甲子園 僕たちは野球も学業も頂点を目指す
    5.0
    僕たちは、野球だって、勉強だって負けたくない。松山東、済々黌、彦根東、時習館、青森、佐賀西…東京大学合格者を毎年輩出している公立の進学校かつ野球強豪校の6校。私立校が圧倒する高校野球界で設備は不足、生徒も私立のように集められないのが現状だ。そんな中で、強豪私立に挑み続けてきた知られざる指導法や練習法とは? 「文武両道」の秘密に迫る異色の野球ノンフィクション。
  • ルバイヤートの謎 ペルシア詩が誘う考古の世界
    5.0
    『ルバイヤート』とは、11世紀のペルシアに生まれた天才オマル・ハイヤームが作った四行詩の総称であり、その詩集の名称である。ペルシア文化の精髄の一つと言われるこの詩集は19世紀、英国詩人フィッツジェラルド訳で注目を集め、今や世界中で翻訳されている。著者は、深い諦観と享楽主義が同居するこの詩の世界に触れることで、西域探検史、特に探検家ヘディン研究の第一人者として、中央アジア史と東南アジア史の調査研究を続ける道を拓いた。謎に満ち、今も人々を魅了する『ルバイヤート』。長年の研究調査で知り得たエピソードをまじえ解説し、その魅力と謎に迫る、誘いの一冊。【目次】はじめに/第一章 『ルバイヤート』とは何か/第二章 万能の厭世家、オマル・ハイヤーム/第三章 『ルバイヤート』と私の奇妙な旅/第四章 『ルバイヤート』をめぐるエピソード/おわりに
  • 電線一本で世界を救う
    5.0
    オーディオマニアなら知っている電線(ケーブル)の重要性。敏感なマニアたちは電線の特性が音に大きな影響を与えることを熟知している。オーディオ機器メーカー代表の著者は、ある日、音響的に優れた自作の電線を自動車の内部配線に応用することを思いつく。結果、自動車の排ガスから一酸化炭素、窒素酸化物などの汚染物質が大幅に除去できたのだ。自然環境保全に大きな可能性を拓くこの技術を発想した、街の発明家の苦闘とは?【目次】序章 電線一本で世界が変わる/第一章 新しい電線、銀線とは何か/第二章 自動車と銀の電線/第三章 静電気と電磁波と銀線と/第四章 街角技術者、闘う/第五章 オーディオマニアの世界/第六章 世界に広がる銀線/終章 未来にむけて/おわりに――工作好きな子供はどこへいった
  • コソボ 苦闘する親米国家 ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う(集英社インターナショナル)
    4.8
    ベストセラー『オシムの言葉』の著者、木村元彦が描く「旧ユーゴサッカー戦記」シリーズの決定版。旧ユーゴスラビア7つ目の独立国として2008年に誕生したコソボ。1999年のNATOによる空爆以降、コソボで3000人以上の無辜の市民が拉致・殺害され、臓器密売の犠牲者になっていることは、ほとんど知られていない。才能あふれる旧ユーゴのサッカーを視点の軸に、「世界一の親米国家」コソボの民族紛争と殺戮、そして融和への希望を追う。サッカーは、民族の分断をエスカレートさせるのか、民族を融和に導くのか……!?
  • #あなたを幸せにしたいんだ 山本太郎とれいわ新選組
    4.8
    本書では、「総理になる」と公言して憚らない山本代表が党立ち上げの経緯、常識破りの選挙戦の舞台裏、そして注目の「次なる一手」を綴る。 さらに、重度障害者、創価学会員、元東京電力社員、女性装の東大教授、元コンビニオーナー、環境保護NGO職員、元外資系為替ディーラー、シングルマザーで元派遣労働者と、いずれも「今の日本が抱える課題の当事者」として参院選に立候補した“れいわメンバー”全員のベストスピーチとロングインタビューを収録。 彼らの戦いはこれからが本番だ。この一冊で“れいわ旋風”のすべてがわかる!
  • 争うは本意ならねど 日本サッカーを救った我那覇和樹と彼を支えた人々の美らゴール
    4.8
    我那覇和樹を襲った、日本サッカー史上最悪の冤罪事件。沖縄出身者として初の日本代表入りを果たした彼のキャリアは、権力者の認識不足と理不尽な姿勢により暗転した。チームやリーグと争いたいわけではない。ただ、正当な医療行為が許されない状況を何とかしなければ。これは一人の選手と彼を支える人々が、日本サッカーの未来を救った苦闘の記録である。覚悟と信念が宿るノンフィクション。
  • イスラーム国(集英社インターナショナル)
    4.8
    本書の著者、アブドルバーリ・アトワーンは、ビンラーディンへの単独インタビューに唯一成功した世界的に著名なアラブ人ジャーナリスト。自ら敬虔なイスラーム教徒であり、イスラーム社会に精通し、イスラーム過激派とも太いパイプを持つ著者の、独自の取材と緻密・冷静な分析は、従来の西側による理解や予測をはるかに超えた核心的なものとなっている。また、日本における「イスラーム法」の最高権威のひとり、中田考氏の完璧な監訳による本書は、これまでの「イスラーム国」に関する書籍とは一線を画した、まさに決定版といえる。
  • イスラエル軍元兵士が語る非戦論
    4.7
    「抑止力」という考えはもうやめよう――。 イスラエル空軍で兵役を務めた著者が、イスラエルとアラブ諸国、パレスチナとの間で長く続けられてきた戦争を見つめていくうちに、「国のために死ぬのはすばらしい」と説く愛国教育の洗脳から覚め、やがて武力による平和実現を根底から疑うようになる、その思考の足跡を辿る。武力放棄を謳う憲法九条の価値を誰よりも評価するのは、平和ボケとは程遠い、リアルな戦争が絶えない国から来た外国人アクティビストなのである。母国のさまざまな矛盾点を指摘しつつ、軍備増強の道を進む日本の在り方にも異議を唱える一冊。 望月衣塑子氏(東京新聞記者)、推薦! ◆目次◆ 第1章 罪深い教育 第2章 軍隊を疑う 第3章 虐殺された民族が虐殺する 第4章 「全ての暴力に反対します」
  • Hマートで泣きながら
    4.7
    「Hマート」は、アジアの食材を専門に扱うアメリカのスーパーマーケット。人々が「故郷のかけら」や「自分のかけら」を探しにくるところ。韓国人の母とアメリカ人の父のあいだに生まれたザウナーは、アイデンティティに揺れる十代のときに音楽活動にのめりこみ、猛反対する母親とは険悪な関係に。それから十年、やっとわだかまりがとけかかったころ、母親の病気が発覚。辛い闘病生活の末に母は亡くなってしまう。喪失感から立ち直れず、途方にくれていた彼女を癒してくれたのは、セラピーでも旅行でもなく――韓国料理だった。ミュージシャンとしても活躍するミシェル・ザウナー(ジャパニーズ・ブレックファスト)のメモワール。
  • ルポ 虐待サバイバー
    4.7
    田中優子氏・茂木健一郎氏推薦! 第18回開高健ノンフィクション賞で議論を呼んだ、最終候補作 生活保護支援の現場で働いていた著者は、なぜか従来の福祉支援や治療が効果を発揮しにくい人たちが存在することに気づく。 重い精神疾患、社会的孤立、治らないうつ病。 彼ら・彼女らと接し続けた結果、明らかになったのは根底にある幼児期の虐待経験だった。 虐待によって受けた“心の傷”が、その後も被害者たちの人生を呪い続けていたのだ。 「虐待サバイバー」たちの生きづらさの背景には何があるのか。 彼ら・彼女らにとって、真の回復とは何か。 そして、我々の社会が見落としているものの正体とは? 第18回開高健ノンフィクション賞の最終選考会で議論を呼んだ衝撃のルポルタージュ、待望の新書化! 【推薦】 虐待は人の一生をどう変えてしまうのか。 本書は現場からの生々しい報告だ。 ――田中優子氏(法政大学名誉教授) 著者の根本態度は信頼できる。 まさにこの時代に読まれるべき大切な一冊。 ――茂木健一郎氏(脳科学者) 【目次】 はじめに 第一章 虐待のち、生活保護  1 どのような人が生活保護を受けているのか  2 たったひとり、生活保護に流れ着く 第二章 心に深く刻まれた虐待の傷あと  1 解離性障害――繰り返される記憶の空白  2 パニック障害――抱えてきた恐怖があふれでる  3 燃え尽き症候群――治らないうつ病の正体  4 精神科治療が見落としてしまうもの 第三章 愛着関係を理解する  1 愛着関係は心が健全に発達するための基盤  2 愛着関係の恩恵を受けられない人たち 第四章 目には見えない虐待を見る  1 発達障害だと思われた男の子  2 人からのやさしさを「拒絶」する心理  3 思春期がない女子中学生  4 本質的な問題が見落とされてしまう理由 第五章 虐待理解を阻むもの  1 なぜ、児童虐待は起こるのか  2 「支援者側の心理的問題」を考える 第六章 回復――虐待された理由を知る  1 「自分の子どもを好きになれない」という母親  2 回復とは、自分を深いところで理解すること  3 古い生き方が壊れ、新しく生きはじめる  4 「被虐待者」の回復から教わったこと おわりに 参考資料・参考文献
  • 不登校でも学べる 学校に行きたくないと言えたとき
    4.7
    【もう無理に学校に行かなくていい】 ●不登校という選択は誰にでも起こりえる ●むしろ、いまの学校制度に過剰適応することは危険ですらある ●少子化にもかかわらず、不登校の子ども・生徒の数は過去最高を記録している このような問題意識から、本書は生まれました。 最近では、教育現場でも無理やり登校させる指導は減りつつありますが、一方で、不登校の子どもたちの学び場は整備の途上です。 本書は、子どもたちが最適な学び場を選ぶ際の指針となるよう取材しました。 【本文より】 不登校をテーマにした本は、たくさんあります。 多くは、わが子の不登校に強い不安を感じている親の心に寄り添ってくれるような本です。 当事者による体験談も人気です。 不登校が起こる原因や構造を学術的に解明しようとする本もあります。 でもこの本は、いずれでもありません。 多くの親がイメージする一般的な「学校」に行かなくても、学べる場所がこれだけある、と紹介する本です。 そうすることで、「学校」に行かなくてもいきなり詰んだりはしないと伝えたい。(中略) 子どもの人生における学校の比重を減らせれば、子どもたちが学校で感じるストレスは減るはずです。 そうすれば、不登校はもちろん、いじめだって減るはずです。 【本書に登場する主な学び場】 ●不登校特例校――星槎中学高等学校、西濃学園中学校・高等学校、岐阜県立草潤中学校 ●フリースクール――星槎ジュニアスクール、スマイルファクトリー、広島県スペシャルサポートルーム ●私学の生徒向け不登校支援センター――神奈川県私学修学支援センター ●オンライン不登校支援プログラム――カタリバroom-K ●通信制高校――星槎国際高等学校、目黒日本大学高等学校通信制課程 ●不登校経験者が集う普通科高校――北星学園余市高等学校 ●ホームスクール――ホームスクール&エデュケーション家族会、日本ホームスクール支援協会 ●不登校専門塾――ビーンズ ●平日昼間の居場所――いもいも 森の教室 など多数(順不同)
  • パンティオロジー
    4.7
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 パンティの数だけ哲学がある。99枚のパンティに秘められた女たちの思い。ふだん人に見せることはないパンティ。そのパーソナルな下着を選ぶとき、女性たちはどんなことを考えているのか。バラエティに富む国籍・年齢・職業の33人が見せたセクシー、リラックス、お気に入りの3枚のパンティをイラストにし、インタビューとアンケートによって持ち主の赤裸々な本音を聞き、分析。パンティには哲学が宿ると著者はいう。繊細なレース、大胆でセクシーなデザインを美しく表現したイラストで、アート好きの目も喜ぶ1冊。コラムや、ランジェリーブランドリストも掲載。[パンティオロジーとは:パンティ×アート×考現学的視点]◆フランス国籍 42歳 美術装飾業 パートナー募集中/「お金をかけずにいかにセクシーな演出ができるかを考えるのが楽しい」◆日本国籍 31歳 俳優 遊びのBFあり/「汗まみれの力仕事の日こそ、パンティはとびきりセクシーに」◆日本国籍 50歳 公務員 元キャビンアテンダント 一児の母/かつてはジュリアナ東京で「お立ち台パンティ」をはいていたが、現在の仕事中は楽なものを。「エッチなのをはいている場合じゃない」◆フランス国籍 32歳 ジャーナリスト パックス婚/「下着にお金をかけることが楽しくなってきた。パンティは私だけが知っている秘密・私自身のためのもの」◆日本国籍 42歳 アートディレクター 一児の母/「身につけるためでなく、オブジェとして手元に置きたくて購入することも」◆日本国籍 26歳 歯科衛生士 交際9年目の恋人あり/「ギャル時代から周囲に絶対秘密のアニメオタク。だからこそ『エヴァパンティ』が大のお気に入り」
  • 鉄人の思考法 1980年生まれ、戦い続けるアスリート
    4.7
    「生きた実践的な哲学と、終わらない魂に感動しました。私にとって、ここに名前の並ぶ彼等は全員ヒーローです。」(又吉直樹/芸人・作家)中村憲剛、館山昌平、大黒将志、玉田圭司、木村昇吾、和田毅、寺内健――彼らに共通するのは、「1980年(度)生まれ」。そう、あの「松坂世代」にあたる一流アスリートたちだ。どんな競技であれ、現役人生は短く、厳しいアスリートにとって、40歳近くになる年齢まで現役で戦い続けることが簡単であるはずがない。そこにいたるまで、どれだけの挫折や困難があり、そこを乗り越える指針となった出会いや言葉、考えがあったのか。そんな「鉄人」たちが明かす、生きた「哲学」「思考法」とは!? 又吉直樹と中村憲剛の<同級生>対談も収録! ○「自分の事を知っているのはやっぱり自分。」(中村憲剛)○「投手は自分から投げることを始める。基本的にはすべて自分の責任。」(館山昌平)○「フォワードの仕事はとにかくゴールすること。」(大黒将志)○「まわりを輝かせた上で、自分が輝く。」(玉田圭司)○「全部受け入れて反省しないと、絶対にうまくならない。」(木村昇吾)○「信じて、考えて、一生懸命にやるしかない。」(和田毅)○「上を目指していけばピークなんてどんどん上がる。」(寺内健)
  • やめられない ギャンブル地獄からの生還
    4.7
    日本は世界屈指のギャンブル大国だ。パチンコ・スロット、競馬、競輪、競艇、そしてカジノ…ギャンブル症者は、国内推定320万人と目されている。親の貯金や年金、自宅がなくなってもやめられず、さらに借金が増え続けるというギャンブル依存。いかに地獄から這いあがるのか。文庫化に際し、カジノの危険性など最新情報を大幅加筆。現役精神科医の著者が、全国民に警鐘を鳴らす緊急レポート!
  • 勝ち過ぎた監督 駒大苫小牧 幻の三連覇
    4.7
    2006年夏、甲子園決勝再試合に日本中が沸いた。早実VS駒大苫小牧。しかも駒大は、北海道勢初の全国制覇を成し遂げて以降負け知らず、前人未到の三連覇に王手を掛けていた。チームを率いるのは35歳の香田誉士史。輝かしい実績とは裏腹に、何が彼を満身創痍に追い込み、表舞台から引き摺り下ろしたのか。高校野球史上最も有名な監督を追った渾身作。第39回講談社ノンフィクション賞受賞作。
  • カレー移民の謎 日本を制覇する「インネパ」
    4.6
    【どこにでもある「インドカレー店」からみる移民社会】 いまや日本のいたるところで見かけるようになった、格安インドカレー店。 そのほとんどがネパール人経営なのはなぜか? どの店もバターチキンカレー、ナン、タンドリーチキンといったメニューがコピペのように並ぶのはどうしてか? 「インネパ」とも呼ばれるこれらの店は、どんな経緯で日本全国に増殖していったのか……その謎を追ううちに見えてきたのは、日本の外国人行政の盲点を突く移民たちのしたたかさと、海外出稼ぎが主要産業になっている国ならではの悲哀だった。 おいしさの中の真実に迫るノンフィクション。 【目次】 はじめに 「ナン、おかわりどうですか?」 第一章   ネパール人はなぜ日本でカレー屋を開くのか 第二章   「インネパ」の原型をつくったインド人たち 第三章   インドカレー店が急増したワケ 第四章   日本を制覇するカレー移民 第五章   稼げる店のヒミツ 第六章   カレービジネスのダークサイド 第七章   搾取されるネパール人コック 第八章   カレー屋の妻と子供たち 第九章   カレー移民の里、バグルンを旅する おわりに  カレー移民はどこへ行くのか
  • 生命の旅、シエラレオネ
    4.6
    ひとつでも多くの生命を救いたい。国境なき医師団の小児科医のエボラとの壮絶な戦いや葛藤、かわいい患者のこどもたちの姿を通し、生命とは何か、利他とは何かを問う感動のノンフィクション。2014年12月、西アフリカのシエラレオネ共和国。致死率の高さから「殺人ウイルス」と恐れられるエボラウイルス病の治療センターに、「国境なき医師団」の小児科医として著者は派遣される。あっという間に生命が奪われていく壮絶な現場で出会ったのは、家族をなくしながらも必死に耐えて明るさを失わず、他のこどもの世話を買って出るこどもたちだった。前任地の南スーダンでの活動によるPTSDに苦しみ、生きる意味を見出せなくなっていた著者は、彼らによって次第に再生へと導かれて行く――。第20回開高健ノンフィクション賞最終候補作。
  • 太陽の子 日本がアフリカに置き去りにした秘密
    4.6
    第22回新潮ドキュメント賞 第10回山本美香記念国際ジャーナリスト賞 W受賞! 1970~80年代、資源を求めた日本がアフリカ大陸に残したものは、 巨大な開発計画の失敗とさび付いた採掘工場群。 そして、コンゴ人女性との間に生まれた子どもたちだった──。 経済成長期の闇に迫る、衝撃のルポルタージュ。 【目次】 序章 不可解なルポルタージュ 第一章 真実への距離 第二章 ジャパニーズ・ネームの秘密 第三章 日本人が遺したもの 第四章 BBCの「誤報」 第五章 修道院の光 第六章 空と銃声 第七章 祖国への旅 第八章 富と紛争 第九章 未来への賭け 第一〇章 医師たちの証言 第一一章 闇の奥へ 第一二章 伴走者への手紙 第一三章 正しく生きるということ あとがき 悲しき宿命の残影
  • 空をゆく巨人
    4.6
    福島県いわき市の実業家・志賀忠重と、中国福建省出身の世界的現代美術家、蔡國強。二人は、1980年代にいわきで出会い、数々の驚くべき「作品」を生み出してきた。そんな二人の最大の作品が、東日本大震災後に制作した「いわき回廊美術館」。その周辺の山々では、志賀が、99,000本の桜を250年かけて植樹する「いわき万本桜プロジェクト」を進めている。原発という「負の遺産」を残したことを激しく悔いて、未来のいわきを世界に誇れる場所にするために。型破りな二人の巨人の足跡を辿りながら、美術、ひいては「文化」の底力を問う。スタジオジブリ・鈴木敏夫氏絶賛! 第16回開高健ノンフィクション賞受賞作。
  • ニュージーランド アーダーン首相 世界を動かす共感力(集英社インターナショナル)
    4.6
    迅速な判断と、丁寧な発信の結果、2020年、ゼロ・コロナを実現したニュージーランドの首相、ジャシンダ・アーダーン。そのコミュニケーション力、国民に寄り添う共感力は世界中で絶賛された。2017年37歳で首相就任。世界で産休をとった初の首相で、当時は事実婚。常にリーダーになりたくないと言っていた彼女が首相になったのはなぜか。生い立ちから政治家としての歩み、出産やワーキングマザーとしての働き方、モスク銃撃事件での犠牲者への手厚い補償、そして、2020年のコロナ対策と選挙での圧勝を描く。フェミニズムの観点からも興味深い、感動の評伝!
  • 白い土地 ルポ 福島「帰還困難区域」とその周辺
    4.6
    「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。原発被災地の最前線で生き抜く人々と、住民が帰れない「白い土地」に通い続けたルポライターの物語。
  • ぼくは挑戦人
    4.6
    在日コリアンが集住する京都ウトロ地区出身。根強い民族差別を背景に、小学校時代は苛烈ないじめに遭う。中学2年の時にジャグリングに出会い、各種大会で優勝。ビートたけし氏からの助言を受け、翌日大学に退学届を提出し、プロパフォーマーとして海外で活躍。これまで82の国と地域で舞台を踏んだ。現在は大阪を中心とした学校での講演活動が話題を呼んでいる。これまでのいじめ体験、そして自らのアイデンティティに悩むも、世界での様々な出会いによって答えを見出した著者が、半生を振り返る一冊。
  • 田中角栄回想録
    4.6
    スローガンは「決断と実行」。戦後の一時代を築き、いまも人々の記憶に残る田中角栄。日中国交回復と日本列島改造論を掲げて政界の頂点に立ち、ロッキード事件を経てからもその影響力を失わなかった。28歳での代議士初当選から法廷闘争の最中、病に倒れるまでに語られた思いや本音を、腹心の秘書であった著者が肉声を交えて紹介。不世出の天才政治家の素顔を浮き彫りにする超一級ノンフィクション。
  • 異国の味
    4.5
    日本ほど、外国料理をありがたがる国はない! なぜ「現地風の店」が出店すると、これほど日本人は喜ぶのか。 博覧強記の料理人・イナダシュンスケが、中華・フレンチ・イタリアンにタイ・インド料理ほか「異国の味」の魅力に迫るエッセイ。 【目次】 まえがき 日本人と外国料理 chapter1 中華料理 chapter2 ドイツ料理 chapter3 フランス料理 chapter4 タイ料理 chapter5 ロシア料理 chapter6 イタリア料理 chapter7 スペイン料理 chapter8 アメリカ料理 chapter9 インド料理 chapter10 extra edition 東京エスニック あとがき いつかの誰かの未知の味
  • 9冠無敗 能代工バスケットボール部 熱狂と憂鬱と
    4.5
    のちに日本人初のNBAプレーヤーとなる絶対的エース・田臥勇太(現・宇都宮ブレックス)を擁し、前人未踏となる3年連続3冠=「9冠」を達成した1996~1998年の能代工業(現・能代科技)バスケットボール部。 東京体育館を超満員にし、社会的な現象となった「9冠」から25年。 田臥とともに9冠を支えた菊地勇樹、若月徹ら能代工メンバーはもちろん、当時の監督である加藤三彦、現能代科技監督の小松元、能代工OBの長谷川暢(現・秋田ノーザンハピネッツ)ら能代工関係者、また、当時監督や選手として能代工と対戦した、安里幸男、渡邉拓馬など総勢30名以上を徹底取材! 最強チームの強さの秘密、常勝ゆえのプレッシャー、無冠に終わった世代の監督と選手の軋轢、時代の波に翻弄されるバスケ部、そして卒業後の選手たち…… 秋田県北部にある「バスケの街」の高校生が巻き起こした奇跡の理由と、25年後の今に迫る感動のスポーツ・ノンフィクション。 【目次】 ▼序章 9冠の狂騒(1998年) ▼第1章 伝説の始まりの3冠(1996年) ▼第2章 「必勝不敗」の6冠(1997年) ▼第3章 謙虚な挑戦者の9冠(1998年) ▼第4章 無冠の憂鬱(1999年) ▼第5章 能代工から能代科技へ(2000-2023年) ▼第6章 その後の9冠世代(2023年) ▼終章 25年後の「必勝不敗」(2023年)
  • ソ連兵へ差し出された娘たち
    4.5
    【2022年 Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞 ノミネート】 文芸評論家・斎藤美奈子氏激賞! 第19回開高健ノンフィクション賞受賞作 1945年夏――。日本の敗戦は満州開拓団にとって、地獄の日々の始まりだった。 崩壊した「満州国」に取り残された黒川開拓団(岐阜県送出)は、日本への引揚船が出るまで入植地の陶頼昭に留まることを決断し、集団難民生活に入った。 しかし、暴徒化した現地民による襲撃は日ごとに激しさを増していく。 団幹部らは駅に進駐していたソ連軍司令部に助けを求めたが、今度は下っ端のソ連兵が入れ替わるようにやってきては“女漁り”や略奪を繰り返すようになる。 頭を悩ました団長たちが取った手段とは……。 《開高賞選考委員、全会一致の大絶賛!》 作品は、共同体の「自己防衛」のために女性たちを「人柱」に捧げる「隠された暴力」の柔らかなシステムを浮かび上がらせている点で、極めて現代的な意義を有していると言える。 ――姜尚中氏(東京大学名誉教授) 本書は、変わることのできなかった日本人の問題として悲しいことに全く色褪せていないのである。 ――田中優子氏(法政大学名誉教授) 犠牲者の女性たちが著者の想いと心の聴力に気づいて、真実の言葉を発してくれたのだ。 ――藤沢周氏(芥川賞作家) この凄惨な史実をほぼすべて実名で記した平井の覚悟と勇気は本物だ。 隠された史実の掘り起こしだけではない。ジェンダー後進国であるこの国への果敢な挑発であり問題提起でもある。 ――森達也氏(映画監督・作家) ディテールの迫力が凄まじい。当時の触感や恐怖がそのまま立ち上がってくるような、生々しい感覚を見事に描き出した文章に圧倒された。 ――茂木健一郎氏(脳科学者) 《推薦》 今日の「性暴力」にまっすぐつながる過去の「性接待」。その事実に、あなたは打ちのめされ、そしてきっと覚醒する。 ――斎藤美奈子氏(文芸評論家) 【著者略歴】 平井美帆(ひらい みほ) 1971年大阪府吹田市生まれ。ノンフィクション作家。 1989年に高校卒業と同時に渡米し、南カリフォルニア大学に入学。同大学で舞台芸術と国際関係学を学び、1993年卒業。 その後、一時東京で演劇活動に携わるも1997年に再び渡米し、執筆活動を始める。2002年に東京に拠点を移す。 著書に『中国残留孤児 70年の孤独』(集英社インターナショナル・2015)、『獄に消えた狂気 滋賀・長浜「2園児」刺殺事件』(新潮社・2011)、『イレーナ・センドラー ホロコーストの子ども達の母』(汐文社・2008)など。
  • 原発再稼働 葬られた過酷事故の教訓
    4.5
    電力不足キャンペーンでなし崩し的に原発再稼働支持が広がる現状に異議あり! ――政治家・役人を徹底的な調査報道で追及する!―― 悲劇に学ばない日本の現実 ◆内容紹介◆ 2011年3月、福島第一原発事故で日本の原発は終焉を迎えたかに見えた。大津波の襲来という知見が事前にあったにも関わらず、規制当局は運転継続を黙認して過酷事故が発生。安全神話に依存していたため防災体制はないに等しく、住民避難は混乱を極めた。そして国内の原発はすべて停止し、「原子力ムラ」は沈黙した。国民は学んだはずだった。 だが、「懺悔の時間」はあっという間に終わった。あれから一〇年以上が経ち、ハリボテの安全規制と避難計画を看板に進む原発再稼働の実態を、丹念な調査報道で告発。著者の政治家、役人に対する鬼気迫る追及は必読。 ◆主なトピック◆ 第一部 安全規制編 第一章 密儀の中身 第二章 規制委がアピールする「透明性」の虚構 第三章 規制は生まれ変わったのか? 第二部 避難計画編 第四章 不透明な策定プロセス 第五章 避難所は本当に確保できているのか 第六章 隠蔽と杜撰のジレンマ 第七章 「絵に描いた餅」 第八章 避難計画とヨウ素剤 補遺 広瀬弘忠氏インタビュー――フクシマ後も変わらない原発行政全般の虚構
  • 紛争地のポートレート 「国境なき医師団」看護師が出会った人々
    4.5
    「なぜ紛争地に行くのか?」――何度となく尋ねられた問いへの答えがここにある。「国境なき医師団(MSF)」看護師として海外派遣18回を経験した著者が、現場で交流した市民や仲間の姿をいきいきと描く。活動中の暮らしや人道援助のエキスパートたちの素顔など、意外なエピソードも満載。国際貢献したい人が本当に知りたいこと、紛争なんて異世界のことだと思っている人に知ってほしいことが詰まった、紛争地医療のリアルが鮮やかに見えてくる1冊!
  • 夫婦をやめたい 離婚する妻、離婚はしない妻
    4.5
    コロナ後に浮き彫りになる夫婦の溝、モラハラ夫に翻弄される妻、夫婦別姓と事実婚、同性カップルの別離、虐待家庭育ちの妻、セックスレスの先の不倫、うつ病夫とキャリア妻、子供が成長するまで先延ばしにする夫婦関係……。自分や相手を必要以上に傷つけないため、時間やお金を無駄に使わないため、「離婚する・しない」解決の道筋を、様々な夫婦の想定パターンをもとに現役弁護士が法律的見地から詳細解説。
  • BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相
    4.5
    ◆「ショッキングな結末を迎えるサスペンス。ページをめくる手がとまらない。――セラノス事件の内幕は、信じられないほど、ひどい」ビル・ゲイツ◆ 「エンロン」以降、最大の企業不正が行われた血液検査ベンチャー「セラノス」事件。ジョージ・シュルツ、ヘンリー・キッシンジャーなど百戦錬磨の大物たちはなぜ若きCEO、エリザベス・ホームズに騙されたのか!? 「指先からとる1滴の血液で、あらゆる病気を調べることができる!」革新的な血液検査の技術を発明したとして、アメリカのメディアから『第二のスティーブ・ジョブズ』ともてはやされたエリザベス・ホームズ。だが、彼女が率いたバイオベンチャー「セラノス」の内幕は、過剰な野心、傲慢さ、虚言、パワハラが渦巻いていた。現代社会の様々な側面が凝縮したシリコンバレー発巨大詐欺事件の全容を、敏腕記者が地道な取材で証言を積み重ねながら、暴いていく。
  • 福島が沈黙した日 原発事故と甲状腺被ばく
    4.5
    福島原発事故後の甲状腺被ばく測定、裏で仕組まれた歪曲と隠蔽の工作。なぜ被災者は裏切られたのか――。執念の調査報道で明らかになった衝撃の新事実が、今ここに。2021年3月で発生から10年となる福島原発事故。時間の経過とともに事実究明や責任追及が希薄になるなか、今現在も放射線の影響で生じうる健康被害を懸念する人々が多数いることを忘れてはならない。本書は、新聞記者である筆者が被害の核心とされる甲状腺被ばくに切り込み、国や県が実態把握を怠った狡猾な工作を告発する書である。彼らが認めていない放射線被害がいかに隠蔽・歪曲されたか――。綿密な情報開示請求で得た膨大な量の文書とその解析、関係者への周到な聞き取り取材により、衝撃の真相に迫る。
  • 加賀乙彦 自伝
    4.5
    私は『永遠の都』『雲の都』を書くために作家になったような気がします。――二・二六事件の記憶、陸軍幼年学校における敗戦体験、医学生時代のセツルメント運動、東京拘置所の医務部技官時代、犯罪学・精神医学研究のためのフランス留学、『宣告』のモデル・正田昭との交流、キリスト教の洗礼…自らの生きてきた八十余年の歩みを注ぎ込んだ九千枚におよぶ大河小説の“詩と真実”を初めて明かした、語り下ろし自伝。
  • マイ・ストーリー
    4.5
    世界45言語で発売、1000万部突破! 国、文化を超えて「私と同じだ」と深い共感の輪が広がっている大ベストセラー!! アメリカ合衆国の元ファーストレディの回顧録としては異例の爆発的な売れ行きで、世界中で社会現象となっている本書「マイ・ストーリー」(原題:BECOMING)。知性にあふれ、モードからカジュアルな洋服までおしゃれに着こなすオバマ大統領夫人――こういったイメージを抱いていた人は、この本を読んで驚くでしょう。シカゴの貧しい街で育った少女時代。常に努力を続けて入学したプリンストン大学で、学生のほとんどが白人男性であることに打ちのめされたこと。辛い思いをした流産や不妊治療。共働きで子育てをする中で、なぜ自分ばかりが仕事を犠牲にしなくてはいけないのかとイライラし続けたこと。バラクの夢を支えるために、大嫌いだった政治の世界に入り、身を削って選挙のサポートをしたこと。そして何もかもが特殊なホワイトハウスで、二人の娘を“普通に”育てようと必死で努力したこと。大統領夫人として政治に口出しすることは控えたけれど、子どもたちの食生活にもっと野菜が増えるよう企業に働きかけるなど、自分の立場をフル活用して夢を実現したこと。私たちと変わらない悩み多き生活を送る1人の女性の飾らない日常がいきいきと描かれています。自分の思い通りにならない状況でも、冷静に相手を観察して、一番いい道を選び取っていく。誰かのせいにはせず、自分で考え続け、成長し続ける姿から、刺激とヒントを得られるミシェル・オバマの物語をぜひ体感してください。○「生い立ちからホワイトハウス時代まで、フレンドリーで聡明なミシェルさんに、何度も泣いて笑って元気がでた。読了して一言。『最高!!』」――篠田真貴子さん(元経営職・「翻訳書ときどき洋書」連載中) ○「ミシェル・オバマは、新しい時代の“ソフト・パワー”の女王だ。真摯な言葉で、真実を語り、自分の人生を振り返っている。モラルや上品さが失われた時代において、芸術品といってもいい」(ザ・ニューヨーカー誌)
  • 激走! 日本アルプス大縦断 ~2018 終わりなき戦い~
    4.5
    2018年8月に開催された日本一過酷な山岳レース「トランスジャパンアルプスレース」に、NHK取材班が完全密着。(2018年10月27日、NHK BSプレミアムにて放送)番組では放送されなかった未公開エピソードやレースの舞台裏を満載した、疾走ノンフィクション! 4連覇中の絶対王者、望月将悟選手が挑んだ新たなチャレンジとは? 王座を狙うルーキーたちの勝利戦略は? 襲いかかる疲労の中、リタイア寸前で見せた底力。標高3,000メートルの山中で繰り広げられる、選手30人の熱き人間ドラマ。
  • 原爆 広島を復興させた人びと
    4.5
    1945年8月6日午前8時15分、B29から投下された一発の原子爆弾が、広島を死の町に変えた。残留放射能に満ちた市内に通い、原爆症になりながら、その悲劇を記録して後世に残そうとする人物がいた。のちに広島平和記念資料館の初代館長となる長岡省吾である。被爆直後の広島には、彼をはじめとして“原爆市長”浜井信三、世界的建築家・丹下健三など、様々な人たちが集まり、「75年は草木も生えぬ」と囁かれた廃墟の町を、命を懸けて平和都市へと蘇らせた。世界平和を願い、広島に奇跡の復興をもたらした歴史に迫る、感動の群像ノンフィクション。
  • 五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後
    4.5
    【第13回開高健ノンフィクション賞受賞作】日中戦争の最中、満州国に設置された最高学府・建国大学。「五族協和」を実践すべく、日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシアから集められた若者たちは6年間、寝食を共にしながら国家運営の基礎を学んだ。そして敗戦。祖国へと散った彼らは帝国主義の協力者として弾圧を受けながらも、国境を越えて友情を育み続けた。スーパーエリートたちの知られざる戦後。
  • 天草エアラインの奇跡。赤字企業を5年連続の黒字にさせた変革力!
    4.5
    たった一機の飛行機しかない日本最小の航空会社、熊本の天草エアラインは赤字経営が続き倒産寸前にまで追い込まれていた。しかし2009年、新社長の就任で会社の空気が一変する。彼らが黒字への奇跡のV字回復を達成した秘密とは? どうして日本一小さい航空会社が日本一有名な地域航空会社になりえたのか? さまざまな変革をもたらした社長だけではなく、自分がまかされた仕事の中で何ができるかを精一杯考えてきた整備部から営業部、パイロットやCAを1年半にわたって密着取材。さらに強力なサポーターである小山薫堂やパラダイス山元への取材を通して描いた企業回生の物語。
  • みんなが聞きたい 安倍総理への質問(集英社インターナショナル)
    4.5
    「パフォーマンス」? いいえ、この漢(オトコ)、まっとうすぎます。国会史上、最強にして、前代未聞の鋭鋒!! 強行採決に至るまでの質疑の全貌。2015年夏。12万人を超す市民たちによる国会前抗議行動の声を背負い、議場でたったひとり、牛歩と抗議の叫びを放ったあの〈漢〉の全貌にがっつりと迫る! 誰が読んでもわかりやすい、参議院議員山本太郎氏による国会「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会(安全保障特別委員会)」質疑全文に、ジャーナリスト・志葉玲氏、雨宮処凛氏ほかへの新たな取材を加え、慶應義塾大学名誉教授・小林節氏による解説を付し、満を持して刊行!!
  • 孤高 国語学者大野晋の生涯
    4.5
    名著『日本語練習帳』の著者で国語学の巨人・大野晋は、その研究に八十八年の人生を捧げた。東京下町に生まれ、小学校の時に父親から『広辞林』と『字源』を与えられ、大戦下、一高から東京帝国大学に学ぶ。還暦を過ぎてから発表した「日本語の起源はタミル語」であるという研究は、学界論争を巻き起こす。司馬遼太郎をして「抜き身の刀」と言わしめた大野晋の波瀾万丈の生涯を描いた傑作評伝。
  • 地震は必ず予測できる!
    4.5
    地震学者は、目に見えない「地下」の動きを研究するのに対して、測量学の権威である著者は、人工衛星で測定した「地表の動きを記録した数値データ」を根拠とする、独自の地震予測法を開発した。そして、メルマガ発行を開始した2013年以来、伊予灘地震、伊豆大島沖地震、飛騨地方群発地震など震度5以上の地震を確実に“予測”し、警告を発してきた。画期的な地震予測のメカニズムが、本書で余すところなく明かされる!
  • 激走! 日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山~静岡415km
    4.5
    NHKスペシャルで大反響! 2012年8月に開催された、日本一過酷な山岳レース「トランスジャパンアルプスレース」に密着。富山湾から3千m級の日本アルプスを縦断し駿河湾までを8日以内に走る。標高差は実に富士登山7回分! 賞金・賞品は一切なし。テレビでは見られなかった秘蔵エピソードや追加取材を加えた、驚愕ノンフィクション!
  • ボーダー 移民と難民(集英社インターナショナル)
    4.4
    佐々涼子はかつて司法試験予備校で机を並べていた児玉晃一と偶然再会する。児玉は弁護士として難民問題のエキスパートとなっていた。彼の案内で茨城県牛久の入国管理センターを訪れ、そこに長期収容されている外国人たちと面会した筆者は、その窮状にショックを受ける。イラン、アフガニスタン、カシミール……。内戦で命からがら日本に避難してきた「難民」たちを本国に強制送還しようとする入管。帰還すれば死刑になる状況でも意に介すことはない。さらに日本で家族をもっていようが容赦なく親と子を引き離す非道な仕打ち。長期収容で身体を壊し、命さえ落とす収容者がいながら、一向に改善されない日本入管の待遇に対して、国連も国際法違反と指摘する。四半世紀にわたり、難民の受け入れ、入管の改善のために闘い続ける児玉の奮闘の日々を、日本語学校教師として在留外国人と関わってきた自身の体験と、現在入管に収監されている在留外国人の取材とともに綴る。
  • 西山太吉 最後の告白
    4.4
    2022年5月に返還50周年を迎えたものの、今も米軍基地問題で揺れ続ける沖縄。 その原因について「沖縄返還で日米同盟の姿、そして日本の国の形が根底から変わってしまったからです」と、元毎日新聞記者の西山太吉は語る。 西山は政府の機密資料「沖縄返還密約文書」を日本でただ一人、取材の形でスクープしたジャーナリストだ。 さらに、西山は続ける。 「岸信介の安保改定、佐藤栄作の沖縄返還、安倍晋三の安保法制定、この一族に共通する 政治手法と我欲が、国民にウソをつき、自民党をここまで劣化させた元凶だ」 統一教会問題でその名が取り沙汰された岸信介と安倍晋三。 この一族が日米同盟や沖縄返還で見せた政治手法と我欲とは何か、そして自民党を劣化させているとはどういうことなのか? その真意を西山が評論家・佐高信に語る中で見えてきた、日本政治の衝撃の裏面史とは。
  • マジカル・ラテンアメリカ・ツアー 妖精とワニと、移民にギャング(集英社インターナショナル)
    4.4
    「生きて帰るまでが撮影です」妖精のミイラ、闇夜に潜むワニ、世界一の星空、国境の壁と移民、反政府ゲリラと最凶のギャング……。中南米で10年以上活動を続けてきた撮影コーディネーターが、日本ではありえないマジカルな実体験の数々を語る。笑いと涙、驚異と感動のノンフィクション!【推薦コメント】国分拓(NHKディレクター、ノンフィクション作家)「無謀ながら謙虚に、大胆かつ繊細に、作者はラテンアメリカの『目を凝らさないと見えない人々』の声を掬い上げていく。読んでいる間ずっと、一緒に旅をしている気持ちになった」/金井真紀(文筆家、イラストレーター)「海外発のルポを愛する同好の士に告ぐ。こんなにディープで軽やかな本はめったにないです。嘉山さんはタダモノじゃないとわかっていたけど、いい本すぎてちょっとずるい」
  • 語学の天才まで1億光年(集英社インターナショナル)
    4.4
    世界各地での取材の前に「ネイティヴから学ぶ」「教材を自作する」など、独自の学習法で25以上の言語を学んできた著者。本書ではその学習法と実践の記録を、コンゴでの怪獣探し、ミャンマーのアヘン王国潜入など超ド級のエピソードとともに披露している。
  • ちばあきおを憶えていますか 昭和と漫画と千葉家の物語
    4.4
    ちばてつや 「あきおがいなくなって、わたしのその後の人生は本当に寂しくなった。 (中略) 父・正彌をはじめ千葉家の人間は皆、個性的だ。だから、なおさら、あきおが欠けたあとは「1色足りない虹」のように思えてならない」(本書より) ひたむきで明朗な少年たちを主人公に、「魔球」中心だった野球漫画に新たな境地を開いた『キャプテン』『プレイボール』で知られる漫画家ちばあきお。 長兄・徹彌(ちばてつや)を筆頭として、 次男・研作(ちばてつやプロダクションマネージャー)、 三男・亜喜生(ちばあきお)、 四男・樹之(原作家・七三太朗)と、 千葉家の四人の兄弟はみな漫画に関わり、日本の漫画史に燦然と輝く実績を残した一家である。 あきおは1984年に惜しくも亡くなったが、代表作の『キャプテン』の続編『キャプテン2』(コージィ城倉・作)が描き継がれ大ヒットしている。 なぜ連載開始から50年経った今も、多くの読者に愛されるのだろうか。 そしてあきおは、どんな思いを込めて、それらの作品を描いていたのだろうか。 ちばあきおの長男である著者が、漫画原作者の武論尊、漫画家の里中満智子、江口寿史、高橋広、コージィ城倉、担当編集者、 そしてちばてつやを始めとする千葉家の人々など、関係者へのインタビューを通して、在りし日の父、そして日本の漫画史をも描き出すノンフィクション。
  • 何が記者を殺すのか 大阪発ドキュメンタリーの現場から
    4.4
    久米宏氏、推薦! いま地方発のドキュメンタリー番組が熱い。 中でも、沖縄の基地問題、教科書問題、ネット上でのバッシングなどのテーマに正面から取り組み、維新旋風吹き荒れる大阪の地で孤軍奮闘しているテレビドキュメンタリストの存在が注目を集めている。 本書は、毎日放送の制作番組『なぜペンをとるのか』『沖縄 さまよう木霊』『教育と愛国』『バッシング』などの問題作の取材舞台裏を明かし、ヘイトやデマが飛び交う日本社会に警鐘を鳴らしつつ、深刻な危機に陥っている報道の在り方を問う。 企画編集協力はノンフィクションライターの木村元彦。
  • 聖なるズー
    4.4
    犬や馬をパートナーとする動物性愛者「ズー」。大型犬を「僕の妻だよ」と紹介する男性。七匹のねずみと「群れ」となって生活する男性。馬に恋する男性。彼らはときに動物とセックスし、深い愛情を持って生活する。過去に十年間にわたってパートナーから身体的、肉体的DVを受け続けた経験を持つ著者は、愛と性を捉えなおしたいという強い動機から、大学院で動物性愛を研究対象に選び、さらにズーたちと寝食をともにしながら、人間にとって愛とは何か、暴力とは何か考察を重ね、人間の深淵に迫る。性にタブーはあるのか? 第17回開高健ノンフィクション賞受賞作。
  • エンド・オブ・ライフ
    4.4
    「命の閉じ方」をレッスンする。ベストセラー『エンジェルフライト』『紙つなげ!』に続く、著者のライフワーク三部作の最終章。200名の患者を看取ってきた友人の看護師が癌に罹患。「看取りのプロフェッショナル」である友人の、死への向き合い方は意外なものだった。最期の日々を共に過ごすことで見えてきた「理想の死の迎え方」とは。著者が在宅医療の取材に取り組むきっかけとなった自身の母の病気と、それを献身的に看病する父の話を交え、7年間にわたる在宅での終末医療の現場を活写する。読むものに、自身や家族の終末期のあり方を考えさせてくれるノンフィクション。
  • 根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男
    4.4
    野球選手としては三流、監督としては二流、でもゼネラルマネージャーとしては天下無双―昭和から平成の野球界を支え続けた男、根本陸夫。広すぎる人脈と卓越した洞察力を武器に、低迷していたカープ、ライオンズ、ホークスを変革し、黄金時代を築いた。王貞治、衣笠祥雄、工藤公康らの証言をもとに、今も語り継がれる“球界の寝業師”に迫る。この一冊で日本プロ野球史の表も裏も全て分かる!
  • 【電子特別版】ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い
    4.4
    飼い主に見捨てられ、行き場をなくした犬や猫が、保健所で悲惨な死をむかえる―。ペットブームにひそむ現状を「しかたがない」で終わらせず、「殺処分ゼロ」を目標に立ち上がった熊本市動物愛護センター。無責任な飼い主に対する職員たちの奮闘が始まった。決して夢物語ではないことを十年がかりで証明した、彼ら独自の取り組みとは? “闘う公務員”たちを追う、リアルストーリー。電子版には「熊本市動物愛護センター日々の風景」として写真を追加収録。
  • 子宮頸がんワクチン、副反応と闘う少女とその母たち
    4.4
    初めて、被害者の少女とその家族の日常に迫った衝撃の書。日本で338万人が打ち、未だ打ち続けている「子宮頸がんワクチン」。それを接種した結果、少女たちに何が起こったのか――。第11回開高健ノンフィクション賞受賞作家が、今まで誰も踏み込まなかった6人の少女たちの日常を取材。想像もできないような、さまざまな症状に脅かされながら健気に闘い続ける娘と、その母の姿を追った。さらに産婦人科医師、治療する医師、厚生労働省などの証言も加え、「子宮頸がんワクチン」問題を多角的に検証。これは決して、「対岸の火事」ではない。
  • 死刑執行人サンソン――国王ルイ十六世の首を刎ねた男
    4.4
    【荒木飛呂彦帯カラーイラスト付】敬虔なカトリック教徒であり、国王を崇敬し、王妃を敬愛していたシャルル-アンリ・サンソン。彼は、代々にわたってパリの死刑執行人を務めたサンソン家四代目の当主であった。そして、サンソンが歴史に名を残すことになったのは、他ならぬその国王と王妃を処刑したことによってだった。本書は、差別と闘いながらも、処刑において人道的配慮を心がけ、死刑の是非を自問しつつ、フランス革命という世界史的激動の時代を生きた男の数奇な生涯を描くものであり、当時の処刑の実際からギロチンの発明まで、驚くべきエピソードの連続は、まさにフランス革命の裏面史といえる。【目次】序章 呪われた一族/第一章 国王陛下ルイ十六世に拝謁/第二章 ギロチン誕生の物語/第三章 神々は渇く/第四章 前国王ルイ・カペーの処刑/終章 その日は来たらず/あとがき
  • エンジェルフライト 国際霊柩送還士
    4.4
    【第10回開高健ノンフィクション賞受賞作】異境の地で亡くなった人は一体どうなるのか――。国境を越えて遺体を故国へ送り届ける仕事が存在する。どんな姿でもいいから一目だけでも最後に会いたいと願う遺族に寄り添い、一刻も早く綺麗な遺体を送り届けたいと奔走する“国際霊柩送還士”。彼らを追い、愛する人を亡くすことの悲しみや、死のあり方を真正面から見つめる異色の感動作。(解説・石井光太)
  • 誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡
    4.4
    フィールドの妖精“PIXY”ドラガン・ストイコビッチ。人々を魅了する華麗なプレー。だが、その半生から浮かび上がるのは、政治に翻弄された祖国ユーゴスラビアへの熱き想いと誇りだった。来日当初「乱暴者」のレッテルを貼られた、彼の真の姿がここにある。過酷な運命を乗り越え世界を舞台に光り輝く、憂国のフットボーラーの軌跡を綴るヒューマン・ノンフィクション。
  • 私の名はナルヴァルック
    4.4
    【写真多数収録の電子特別版】『ウーマン アローン』の熱き旅行作家の第2作! エスキモーの名をもらった日本人女性のエコロジカルでみずみずしい鯨の村滞在記。鯨捕りの頭領一家に住まわせてもらい、極地の民とともに過ごした漁の季節。村を支える女たちに料理のしかた、服のぬい方、カヤックの作り方、鯨の解体まで習い、人々の優しさと力強さにふれた旅。
  • 国家と秘密 隠される公文書
    4.4
    国民の「知る権利」を軽んじ、秘密が横行する権力は必ず暴走する――。第二次世界大戦敗戦直後の軍部による戦争責任資料の焼却指令から福島第一原発事故にいたるまで変わらない、情報を隠し続けて責任を曖昧にする国家の論理。この「無責任の体系」を可能にするものは何か? 本書はその原因が情報公開と公文書の管理体制の不備にあることをわかりやすく説明する。そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、二〇一三年末に可決された特定秘密保護法の問題点と今後を展望する。行政の責任を明確にし、歴史の真相を明らかにするための一冊。【目次】序章 もともと秘密だらけの公文書―情報公開の後進国日本 久保 亨/第一章 捨てられる公文書―日本の公文書管理の歴史 瀬畑 源/第二章 情報公開法と公文書管理法の制定 瀬畑 源/第三章 現代日本の公文書管理の実態と問題点 瀬畑 源/第四章 公文書館の国際比較 久保 亨/第五章 特定秘密保護法と公文書管理 瀬畑 源/おわりに 公文書と共に消されていく行政の責任と歴史の真相 久保 亨・瀬畑 源/付録1 特定秘密の保護に関する法律/付録2 公文書等の管理に関する法律/付録3 行政機関の保有する情報の公開に関する法律
  • おかしゅうて、やがてかなしき 映画監督・岡本喜八と戦中派の肖像
    4.3
    『独立愚連隊』等で知られる鬼才、岡本喜八。発掘された若き日の日記を紐解き、その実像を通して戦中派の心情に迫るノンフィクション。 岡本喜八は一九二四(大正十三)年生まれ。 『独立愚連隊』『日本のいちばん長い日』『江分利満氏の優雅な生活』など、 戦中派の心情をそこかしこに込めた映画を撮り続けた職人肌の監督として知られる。 陸軍予備士官学校で終戦を迎え、戦後映画界に復帰すると、 戦争、時代劇、SF、青春群像など、バリエーション豊かで喜劇性にあふれた作品をつくった。 喜八が生涯を通じてこだわり抜いた戦中派とは何なのか。 新たに発掘された若き日の日記をひも解きつつ、映画監督・岡本喜八の実像と戦中派の心情に迫るノンフィクション。 はじめに 第一章  米子 第二章  なぜ死なねばならないのか 第三章  早生まれ 第四章  戦中派 おわりに
  • なぜ豊岡は世界に注目されるのか
    4.3
    兵庫県豊岡市は、市内にある城崎温泉が「ロンリープラネット」のベスト温泉タウンナンバー1に選ばれ、インバウンドが急増。 豊岡演劇祭では1億3700万円の経済効果を達成。 移住したい街ランキングでも上位に入り、近年、国内外から注目を集める。 なぜそれが実現したのか。 人口が減少し、産業も衰退する中で、地方が輝きを放つ方法とは? 前市長が全国の自治体にも応用可能な視点を示しながら、その秘策を綴る。 【推薦コメント】 小島慶子氏(エッセイスト) 広まれ、豊岡モデル!「女、子どもは黙ってろ」で故郷が滅ぶと気づいた市長の本気のジェンダーギャップ解消作戦。胸熱です。子どもたちが、給食のお米をコウノトリ米にすることや震災の被災地にお米を送ることを思い立ち、真剣に大人に掛け合って実現するくだりでは涙が出ました。ここで子育てをしたいと思う人は多いのでは。 内田樹氏(思想家・芸術文化観光専門職大学客員教授) コウノトリ、有機農業、演劇、ジェンダーギャップの解消…着眼点はどれもすばらしいのですが、何よりもそれらを貫くのが「深さをもったまちづくり」という哲学である点を僕は高く評価します。その土地の土着の文化と整合しなければ、どんな「正しい」政策も成果を得ることはできません。中貝さんは豊岡の土着の文化が何を求めているのかを皮膚感覚でとらえ、それを政策的に展開できた例外的な市長だったと思います。 藻谷浩介氏(地域エコノミスト) 突き抜けた文化、世界とつながる地下水脈、経済力ある女性と生活力ある男性。小さな世界都市・豊岡に、ワクワクが止まらない。巨大化する東京でガラパゴス化する日本と心中するか。小さな世界都市で、世界に通じる文化と暮らしを担うか。あなたはどっちだ? 【目次】 序章 「小さな世界都市」の萌芽 第1章 コウノトリ「も」住めるまちを創る 第2章 受け継いできた大切なものを守り、育て、引き継ぐ 第3章 深さをもった演劇のまちづくり 第4章 ジェンダーギャップの解消 終章 これからのこと――子どもたちへ
  • ハマのドン 横浜カジノ阻止をめぐる闘いの記録
    4.3
    政権中枢が推し進める横浜市へのカジノ誘致に対し、これを阻止すべく人生最後の闘いに打って出た91歳“ハマのドン”こと藤木幸夫。 そこには横浜のみならず全国の港湾を束ねる者として、「博打は許さない」という信念があった。 カジノの是非について住民投票を求める市民の署名は二〇万筆近くに上ったものの、市議会では否決。 決戦の舞台は2021年夏、横浜市長選となった。菅首相はじめ政権総がかりで来る中、藤木と市民との共闘のゆくえは――。 国内外で高い評価を得たドキュメンタリー制作の舞台裏を明かす。 ◆目次◆ 第一章 保守の大親分が反旗を翻す 第二章 無党派市民の怒りとドンの宣戦布告 第三章 藤木幸夫とは何者か? 第四章 そして、決戦へ 第五章 闘い終えて、映画化へ
  • ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち
    4.3
    5年に1度行われ、世界三大音楽コンクールで最も権威があるショパン・コンクール。 若きピアニストの登竜門として有名なその第18回大会は、日本そして世界中でかつてない注目を集めた。 デビュー以来 “一番チケットが取れないピアニスト” 反田恭平が日本人として51年ぶりに2位、 前回大会も活躍した小林愛実が4位とダブル入賞をはたし、YouTuberとしても活躍する角野隼斗、 進藤実優、牛田智大、沢田蒼梧らの日本勢も大健闘した。 さらに、優勝したブルース・リウ、同率2位のガジェヴ、3位のガルシア・ガルシアなど、予選・本選を戦ったピアニストたちは皆レベルが高く個性的で、彼らは既存の価値観を覆すような “革命的な” 演奏を見せた。 これまでと大きく変わった今大会の現場では何が起こっていたのか? 音と言葉を自在に操る著者が検証する。
  • カメラを持て、町へ出よう 「観察映画」論(集英社インターナショナル)
    4.3
    世界中の映画祭で喝采を浴びたドキュメンタリー映画『選挙』や『精神』。「観察映画」というユニークな手法を実践する気鋭の映画作家が、いかにして、そしてどのような哲学のもとにドキュメンタリーを撮り、編集し、公開し、経済的にサバイバルしているのか。受講者と共にインタラクティブな形式で語る。ドキュメンタリーとは、世界を切り取り、その断片を再構成することで、作り手の見方や体験を観客と共有する芸術様式。ドキュメンタリーの作り方と哲学を通じて、読者に新たな「世界の見方」のヒントを提示する。
  • 考えて生きる 合理性と好奇心を併せもつ
    4.3
    SNS時代の情報収集術、メタバースやNFTの今後。ウクライナ戦争後の世界の行方、核融合技術と原発。自分が今35歳のサラリーマンだったら?社債転換型トークン、“安い国”日本の可能性。自分の頭で考えるためには?会話の最中に意識していることは?…などなど、現在進行形にして普遍性のあるテーマを語りあいつつ、それぞれの「考え方」「読み方」「話し方」まで披露。どうにも知的雑談が足りないコロナ時代に、「頂上の雑談」をお届けします。
  • フィンランド 幸せのメソッド
    4.3
    日本が目指すべき社会についてのインスピレーションを与えてくれる。 ――山口周氏(独立研究者・著作家) 「人こそ資源」ってどういうこと? 世界一幸福な国には、学ぶべきヒントがいっぱいです。 ――小島慶子氏(エッセイスト) 2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度世界一」を達成。 首都ヘルシンキは2019年および2021年には「ワークライフバランス世界一」に輝き、国連調査の「移民が感じる幸福度」ランキングでも第1位(2018年)。 他にも「SDGs達成度ランキング」で世界一(2021年)、「ジェンダーギャップ指数」で第2位(2021年)など、数々の指標で高い評価を受けているフィンランド。 その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学です。 立場を問わず全ての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする、驚くべき「仕組み」とはいかなるものなのでしょうか。 そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか? 最新の情報もふんだんに盛り込んだ、驚きにあふれる一冊です。 【本書で紹介する「仕組み」の例】 ・優秀な若者を積極的に抜擢し、ベテランは陰から支える文化 ・男女平等への取り組みを企業や学校に求める「平等法」 ・児童手当、親休暇、職場復帰を保証してくれる「在宅保育の休業制度」……子育て・共働き世帯を助ける様々な手当と休暇 ・小学校から大学院博士課程まで学費無料、さらに大学以降は生活手当と住居手当まで支給!? ・もはや「学力向上」なんて時代遅れ! フィンランドの学校の最新事情 ・誰でも無料で利用できる出産・子育ての専門医療施設「ネウボラ」 ・新生児が誕生すると国から贈られる、赤ちゃん用品が一式詰まった「育児パッケージ」 ・起業ブームの背景にある大学教育と、スタートアップ手当などの豊富な公的支援 ・国民の声を政府に届けて、同性婚の合法化をもたらした「国民発案制度」
  • 「NO」から始めない生き方 先端医療で働く外科医の発想
    4.3
    世界初の多臓器同時移植を成功させ、NYで活躍する日本人移植外科医・加藤友朗。その発想の原点は「諦めない」こと。万策尽きた末期癌患者など多くの重症患者の命を、斬新な発想と技術を駆使した手術で死の目前から生還させる。その常識や先入観にとらわれない発想法を実例を交えて紹介! さらに壮絶なコロナ感染体験と、あまり語られてこなかった加藤自身の半生について語ったインタビューも収録。「誰も思いつかなかった難手術をさらりと成功させ、パンデミックの医療現場でコロナからも劇的な復活。スーパーマンよりすごいスーパードクター!」(中園ミホ)から学べ!
  • 帰れない村 福島県浪江町「DASH村」の10年
    4.3
    東日本大震災から10年以上たった今でも、住人が1人も帰れない「村」がある。東京電力福島第一原発から20~30キロ離れた「旧津島村」。ここはかつて人気番組でアイドルグループ「TOKIO」が農業体験をした「DASH村」があった地域だ。原発事故によって「100年は帰れない」と言われ、引き裂かれた人々の苦悩を、数々のノンフィクション賞を受賞した気鋭のライターが描く。忘れないでいよう、もっともっと考えよう。反響を呼んだ『南三陸日記』に連なる記念碑的ルポルタージュ。
  • 8050問題 中高年ひきこもり、七つの家族の再生物語
    4.3
    ひきこもりという存在が社会に認識されるようになって約20年。事態は解決に向かうどころかさらに深刻化している。支援の手が届かなかったひきこもりは40代、50代になり、80代の親が彼らを抱え込むことになった。近年、にわかに社会問題化した「8050問題」。その当事者と家族に焦点を絞った先に見えてくるこの社会の有り様とは? 深き苦悩を見つめた希望と救いのノンフィクション。
  • 安倍晋三と菅直人 非常事態のリーダーシップ
    4.3
    コロナ禍の今、日本は東日本大震災と東京電力福島第一原発事故以来の国家的危機に直面している。この歴史的な国難に対して、当時首相であった安倍晋三と菅直人はどのように対処したのだろうか。危機に際して国民に何を語り、国民をどう守るかは政治家の最優先事項であり、時の政府の姿勢は、国民に対する本音を浮き彫りにする。安倍元首相は常々、民主党政権を「悪夢」と呼んでいたが、はたして安倍政権は菅直人政権をこんなに非難できるほど優れていたのか。そこで、両者の「危機の認識力」「国民への言葉」「権力の使い方」「補償」など個々の対応を徹底比較し、危機における、あるべきリーダーシップを考察。最後に安倍政権を引き継いだ菅(すが)政権のコロナ対応も評価する。10年前の記憶・記録を掘り起こすことで、今の自民党政権の“実態”が明らかになる!
  • 平成犬バカ編集部
    4.3
    激動の犬現代史を追う――。平成、それはこの国に多くの“犬バカ”が生まれた時代――。この国の犬たちは、かつて番犬と呼ばれていた。そんな日本の犬たちが、人間社会のなかで存在感を示しはじめたのは、時代が平成になった頃のことだ。新しいペットライフの土台が整い、人間と犬をとりまく環境や価値観が大きく動いた。日本で暮らす飼い主と犬にとって、それは有史以来の大変革期といっても大げさではなかった。雑誌『Shi-Ba』の歩みとともに犬現代史の全貌に迫る。『ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い』『動物翻訳家』の著者が平成最後の戌年に贈る、動物ノンフィクションの集大成!
  • コロナ時代の選挙漫遊記
    4.3
    選挙取材歴20年以上! 『黙殺 報じられない「無頼系独立候補」たちの戦い』で第15回開高健ノンフィクション賞を受賞した著者による〈楽しくてタメになる〉選挙エッセイ。2020年3月の熊本県知事選挙から2021年8月の横浜市長選挙まで、新型コロナウイルス禍に行われた全国15の選挙を、著者ならではの信念と視点をもって丹念に取材した現地ルポ。 「NHKが出口調査をしない」「エア・ハイタッチ」「幻の選挙カー」など、コロナ禍だから生まれた選挙ワードから、「選挙モンスター河村たかし」「スーパークレイジー君」「ふたりの田中けん」など、多彩すぎる候補者たちも多数登場! <掲載される選挙一覧> 熊本県知事選挙/衆議院静岡4区補欠選挙/東京都知事選挙/鹿児島県知事選挙/富山県知事選挙/大阪市住民投票/古河市長選挙/戸田市議会議員選挙/千葉県知事選挙/名古屋市長選挙/参議院広島県選出議員再選挙/静岡県知事選挙/東京都議会議員選挙/兵庫県知事選挙/横浜市長選挙
  • 音楽が聴けなくなる日
    4.3
    電気グルーヴのピエール瀧が麻薬取締法違反容疑で逮捕された翌日、レコード会社はすべての音源・映像の出荷停止、在庫回収、配信停止を発表した。近年ミュージシャンの薬物事件ではこのような対応が即座になされ、また強化されてきたが、その「自粛」は何のため、誰のためのものだろうか? こうした「自粛」に異を唱える著者たちがそれぞれの立場から問題の背景と構造を明らかにし、現代社会における「音楽」「薬物」「自粛」の在り方について考察を深めていく一冊。巻末の音楽自粛小史は必見。
  • 証言 沖縄スパイ戦史
    4.3
    【第7回城山三郎賞受賞(角川文化振興財団)・第63回JCJ賞受賞(日本ジャーナリスト会議)・第20回石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞草の根民主主義部門大賞受賞(早稲田大学)】 ◆推薦◆ 「被害者だけでなく加害側、虐殺を命じた側の視点からも語り直していくことによって、そこで起きたことが立体的に見えてくる」 ――荻上チキ氏(評論家) 「映画『沖縄スパイ戦史』を見終わった時の感慨を遥かに上回る、切迫感をともなうファクトの重みを喉元に突きつけられた。」 ――金平茂紀氏(TBS「報道特集」キャスター) 陸軍中野学校「秘密戦」の真相。証言と追跡取材で迫る、青年将校の苦悩と少年兵が戦った沖縄戦、最暗部の記録。軍隊が来れば必ず情報機関が入り込み、住民を巻き込んだ「秘密戦」 が始まる――。第二次大戦末期、民間人を含む二〇万人余が犠牲になった沖縄戦。第三二軍牛島満司令官が自決し、一九四五年六月二三日に終わった表の戦争の裏で、北部では住民を巻き込んだ秘密戦が続いていた。山中でゲリラ戦を展開したのは「護郷隊」という少年兵達。彼らに秘密戦の技術を教えたのは陸軍中野学校出身の青年将校達だった。住民虐殺、スパイリスト、陰惨な裏の戦争は、なぜ起きたのか? 二〇一八年公開後、文化庁映画賞他数々の賞に輝いた映画「沖縄スパイ戦史」には収まらなかった、三〇名余の証言と追跡取材で、沖縄にとどまらない国土防衛戦の本質に迫る。
  • 『マイ・ストーリー』 2020ガイドブック(試し読み付)
    無料あり
    4.3
    「これは私の話だ!」前アメリカ大統領夫人の回想録が、日本でも多くの共感を呼んだ――。本書『マイ・ストーリー』では、ミシェル・オバマが人生を振り返り、自分の人生と家庭、そして政治家である夫、そしてめまぐるしく変わるキャリアとのバランスをとろうともがいた新婚時代がはじめて語られる。そこには、バラクが大統領選に出馬するときの夫婦の会話、ミシェル自身が批判にさらされた経験も明かされている。逆風がふくときも、笑顔でいるために彼女が常に大事にしていたものは――家族、自分。そして信念。優雅でユーモラス、そして驚くほど率直な文章で鮮やかに描かれる、大統領一家の8年間とホワイトハウスの内幕。よりよい世界の実現のため、「自分らしく」行動した彼女は、本書のなかで、私たち読者ひとりひとりに問いかける。私たちは何者で、これから何になりたいのか、と。世界45言語で発売、1000万部突破! 世界中の人々をエンパワーメントし続けるファーストレディの物語をダイジェストで紹介する。

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  • 黙殺 報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い
    4.3
    落選また落選! 供託金没収! それでもくじけずに再挑戦! 選挙の魔力に取り憑かれた泡沫候補(=無頼系独立候補)たちの「独自の戦い」を追い続けた20年間の記録。第一章では今、日本で最も有名な「無頼系独立候補」、スマイル党総裁・マック赤坂への10年に及ぶ密着取材報告。第二章では公職選挙法の問題、大手メディアの姿勢など、“平等”な選挙が行なわれない理由と、それに対して著者が実践したアイデアを。第三章では2016年東京都知事選挙における「主要3候補以外の18候補」の戦いをレポート。第15回開高健ノンフィクション賞受賞作。
  • 日報隠蔽 南スーダンで自衛隊は何を見たのか
    4.3
    自衛隊に駆け付け警護が付与された南スーダンPKO。在野のジャーナリストによる情報公開請求に端を発した疑惑は、防衛大臣など最高幹部の引責辞任という前代未聞の結末を迎えた。現地の状況を記した「日報」はなぜ隠されたのか。首都・ジュバでは、一体何が起きていたのか。この問題は我々に何を問うているのか──? 公開請求を行ったジャーナリスト・布施祐仁と、南スーダンに14回潜入した特派員・三浦英之。政権を揺るがした「南スーダン日報問題」の内実に、気鋭のジャーナリストが連帯して挑む、調査報道ノンフィクション! 【目次】はじめに 布施祐仁/1 東京×アフリカ(※奇数章は布施祐仁、偶数章は三浦英之が執筆)/第1章 請求/第2章 現場/第3章 付与/第4章 会見/第5章 廃棄/第6章 銃撃/第7章 隠蔽/第8章 飢餓/第9章 反乱/第10章 難民/第11章 辞任/2 福島にて/おわりに 三浦英之
  • 動物翻訳家 心の声をキャッチする、飼育員のリアルストーリー
    4.3
    誰もが行ったことのある動物園。そこには知られざるドラマがある! 自然を知らない“箱入り”ペンギン、仲間に馴染めないチンパンジー、500km以上を飛翔したハゲコウの追跡……動物たちが暮らしやすく、より魅力的な施設にしたい。動物園の飼育員は、強い思いを胸に、動物たちの心の声に耳を傾け続けている。彼らの愛情あふれる奮闘の日々に迫るお仕事ルポ! 決定版。
  • 親を送る
    4.3
    親を送った人、これから送る人、皆に届けたい半年間の物語。79才と84才の両親を相次いで亡くした著者が描く、看取りの苦しさ、悲しみ、そして本当の意味で親を送るまで――。取材困難な場所に踏み込み話題になった『さいごの色街 飛田』『葬送の仕事師たち』の著者が書き綴った、セルフ・ドキュメント。愛する人を失った人の胸に響く、《いい年の大人の、親との別れ》。『佐賀のがばいばあちゃん』シリーズ・島田洋七さん推薦! 「別れたくなくても、その日は絶対来る」。
  • 黙殺 報じられない“無頼系独立候補"たちの戦い
    4.3
    落選また落選! 供託金没収! それでもくじけずに再挑戦! 選挙の魔力に取り憑かれた泡沫候補(=無頼系独立候補)たちの「独自の戦い」を追い続けた20年間の記録。2017年 第15回 開高健ノンフィクション賞受賞作。【目次】第一章 今、日本で最も有名な「無頼系独立候補」、スマイル党総裁・マック赤坂への10年に及ぶ密着取材報告。/第二章 公職選挙法の問題、大手メディアの姿勢など、“平等”な選挙が行なわれない理由と、それに対して著者が実践したアイデアとは。/第三章 2016年東京都知事選挙における「主要3候補以外の18候補」の戦いをレポート。
  • たとえ世界が終わっても その先の日本を生きる君たちへ
    4.3
    “イギリスのEU離脱決定”と“ドナルド・トランプのアメリカ大統領当選”を見て、成長と拡大を求め続ける資本主義経済の終焉を確信したという橋本治。資本主義の終わりとは何か? その後を我々はどう生きるべきなのか? 「昭和の終わりと同時に日本経済は飽和した」「貿易なんて西洋人の陰謀に過ぎない」「国民はクビにできないので、企業経営感覚の政治家は容易に差別主義者になる」など、政治や経済といった枠を超えて次世代に語りかけるメッセージ。【目次】まえがき/序章 イギリスのEU離脱を見ながら考えた/第一章 バブルになるとどうなるか/第二章 「ヨーロッパ」という謎を解く/第三章 経済は飽和したら終わるものだ/第四章 バブルを経て「社会」が消えた/第五章 なにを言ってもムダな人たち/第六章 世界が終わった後に/終章 不思議な王子様のモノローグ――私は中学生のときにバブルを見た/あとがき 川喜多研
  • 冲方丁のこち留 こちら渋谷警察署留置場(集英社インターナショナル)
    4.3
    冲方丁逮捕――。2015年8月、各マスコミがいっせいに報じた人気作家、まさかの「DV逮捕劇」。9日間にわたって東京・渋谷警察署の留置場に閉じ込められたのちに釈放され、その約2カ月後に不起訴処分が下された。冲方氏が、この体験からなにより衝撃を受け、失望を禁じえなかったのが、警察、検察、裁判所の複雑怪奇な実態だ。「容疑を認めさせようとありえないストーリーを持ちだす取り調べの刑事」、「体力を奪って被疑者を屈服させる前近代的な留置場のありよう」、「被疑者の言いぶんに聞く耳を持たず不起訴確定に時間をかける検事」、「勾留請求にただハンコを押すだけの裁判官」など…。そこで目の当たりにしたのは世間の常識などいっさい通用しない法律ゲームの世界であり、誤認逮捕や冤罪を生み出しかねない日本の刑事司法の「不条理な現実」だった! これを「悲劇」ととらえれば何も変わらない。自由を奪われた9日間で見た想像を絶する警察、検察、裁判所の実態をあえて「喜劇」として笑い飛ばせ! 『週刊プレイボーイ』の好評連載から大幅に加筆。150万部ベストセラー『天地明察』の作家がつづる前代未聞の留置場体験記!! 痴漢冤罪事件をテーマに、刑事司法の問題点を浮かび上がらせた映画『それでもボクはやってない』の周防正行監督との対談、担当弁護士のQ&Aも収録!
  • ライオンはとてつもなく不味い<ヴィジュアル版>
    4.3
    あらゆる関係が「弱肉強食」で決まるアフリカの原野。弱ったものは瞬く間に被食の対象となる彼の地で、ライオンなどの大型肉食獣は衰えと共に最期を迎えることも多いという……。その理由は「とてつもなく不味い」から。赤茶色の乾いた大地、縦横無尽に駆ける野生動物、そしてそこに身を投じる人間……。そこでは、生きることのすべてがサバイバルだ。大自然を貫く「生」の本質とは? ひとつひとつの瞬間を、幼少期より人生の多くをアフリカで過ごした異色の経歴を持つ写真家が、貴重な写真と文章で綴る。【目次】はじめに――フィールドでの一日/CHAPTER1 アフリカについて/CHAPTER2 動物たちは日々、生き残りを懸けている/CHAPTER3 フィールドでのサバイバル術/CHAPTER4 アフリカに命の輝きを求めて/CHAPTER5 南部アフリカに見る人間と自然との関係/おわりに――なぜアフリカで写真を撮り続けるのか

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