井上理津子の一覧
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ユーザーレビュー
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チェーン店など効率化の代償に、日本人は何か大切な物を失った様に思う。どこか懐かしい今も残る個人商店の記録。
今でもこんな個人商店があるのが嬉しい。どこも店主は高齢だが変わらず頑張る姿には深く感銘。
ファミリーヒストリーを引き出す筆者の取材力あっての楽しい作品。
Posted by ブクログ
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葬儀社社員・湯灌師・納棺師・復元師・エンバーマー・火葬場職員、どの職業も死者に対し尊敬念を持ち誇りを持って仕事をしているのが垣間見られた。「死」という誰もが通る道だが、その時にどう有りたいかを話す機会はなく「縁起でもない」として忌み嫌う傾向にある。また、身近な人の死に直面すると、悲しみが強く、一連の
...続きを読む流れに身を任せているうちに終わってしまった虚しさが残ることも多かったが、淡々とこなす仕事も、自分達が悲しみに浸れるようにしてくれていたのかもと本書を読み感じさせられた。
Posted by ブクログ
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普段、全く意識していなかった葬送の仕事。葬儀社、エンバーマー、火葬炉で働く人々など、壮絶な仕事の姿が書かれていた。
うつ病で何度も死にたいと思う経験をしたが、死んだ後自分がどう送られるのかを考えたことがなかった。本著で書かれた葬送の仕事師たちの思いの中で送られるのなら、死ぬこともそう悪くないなと思っ
...続きを読むた。一方で遺族のことを考えると、死ぬときはできるだけきれいに死にたいもんだと思うようになった。
死を身近に感じることができる一冊。
いかに自分が死んだ後のことに無知だったかを思いしらされた。身近なひとたちの死は避けられない。だからこそ生きている今を大切にすることと、死んだ後にどのような思いで弔うかにも想いを馳せることは大切なように思える。
葬送の仕事師たちの言葉から、生きることと死ぬことは続いているのだということをつくづく思い知らされて、生きていることに清々しさを感じることができたように思う。
Posted by ブクログ
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ある日ふと目に留まり、
気になっていたものの手に取るまでに
ある程度の月日を要する。
購入したのは父が亡くなり10年目の年。
読み始めるまでに時間がかかる。
大事な大事な友人が亡くなり、
この本からまた遠ざかりたくなったが
「読まなければならない」ある日ふとそう思った。
葬儀社社員、湯灌師、納棺
...続きを読む師、復元師、
エンバーマー、火葬場職員…
旅立ちを支える人たち。
彼らは日々「死」と真正面から向き合い、
悲しみに打ちひしがれる遺族だけではなく
亡くなった人にも寄り添う。
きれいな遺体ばかりではない。
家族や友人に囲まれて旅立つ人ばかりではない。
どんな場合であろうと、真摯な姿勢は変わらない。
そこに仕事と割り切っている人はいないのだ。
「辛くて読めないかもしれない」
そう思っていたわりに比較的冷静に読み進められたけど、
火葬場職員の話のところは相当苦しかった。
火葬場のひんやりとした空気、
さらに冷たい炉前に並ぶ無機質な火葬炉。
全て鮮明に残っていて、
何度か本を閉じては開くの繰り返し。
「きれいに焼く」
言葉だけ聞けば過激でもあり誤解され、
不愉快に思う遺族もいるだろう。
でもそうじゃない、わたしも今だからこそ、
その言葉の本当の意味と重みがよくわかる。
火葬場職員の方々を考えてみたことがあっても
わたしは浅いところしか考えてなかった。
こんなにも沢山の「作業と苦労」があったなんて。
そして職員たちの思いの強さも
わたしの想像をはるかに超えていた。
火葬場職員だけじゃない。
葬送を生業としている人たち。
彼らがこれほどの想いだったなんて。
この本を読まなければわたしはずっと
気づけないまま、知らないままだった。
「死」を語ることはタブーとされている風潮は
今だに根強いと感じる場面も少なくない。
でも「生」と「死」は切り離すことはできない。
この本を「読んでみて」など決して言えないし、
言う意味もないと思う。
必要な人には自然と手に取る時がくるかもしれないから。
父が亡くなった頃、映画『おくりびと』が大ヒットした。
どんなに好きな俳優が出ていても
「絶対観られない、観たくない」と拒絶したし
この先も観ることはない。
だからこそ、この本を読むことができて本当に良かった。
父を大事に送ってくれた
葬送の仕事師たちに感謝しながら。
父、祖母、叔母、そして友人を想いながら。
追記。
大人の事情、取材相手に対する誠実さなのだろう、
取材先の歴史なども詳しく書かれている。
それがやや過剰な印象。
同じ書くにしてももう少しシンプルな書き方だと
気持ちがぶつ切りにならず、
入ったまま読み終えることが出来たように思う。
Posted by ブクログ
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親の死の話は少なくないが、二人続けての話は応える。ライターとしての力というか、読ませる力がものすごい。
Posted by ブクログ
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