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白野真澄はしょうがない
小学四年生の「白野真澄」は、強い刺激や予想できない出来事が苦手だ。横断歩道も黒いところを踏むと心に影が差すような気がして、いつも白いところだけを渡って歩いている。なるべく静かに日々を過ごしたいと思っているのだが、翔が転校してきてから、その生活は少しずつ変化していき……(表題作)。頼れる助産師、駆け出しイラストレーター、夫に合わせて生きてきた主婦、恋人への不満を紛らわすように浮気をする女子大生。五人の不器用な「白野真澄」たちが抱える五者五様の生きづらさを、曇りのない眼差しでまっすぐに見つめた傑作短編集。/【目次】名前をつけてやる/両性花の咲くところ/ラストシューズ/砂に、足跡/白野真澄はしょうがない/解説=大矢博子 -
探偵は友人ではない
わたし、海砂真史(うみすなまふみ)の幼馴染み・鳥飼歩(とりかいあゆむ)はなぜか中学校に通っておらず、頭は切れるが自由気儘な性格で、素直じゃない。でも、奇妙な謎に遭遇して困ったわたしがお菓子を持って訪ねていくと、話を聞くだけで解決してくれた。彼は変人だけど、頼りになる名探偵なのだ。歩の許に次々と新たな謎――洋菓子店の暗号クイズや美術室での奇妙な出来事――を持ち込む日々のなかで、ふと思う。依頼人と探偵として繋がっているわたしたちは、友人とは言えない。ただ、わたしは謎がなくても、友人らしい理由で歩に会いたいと思っているのに。シリーズ第2弾! -
Hanako特別編集 完全保存版 命を守る防災GUIDE
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本ムックはカラーページを含みます。お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。 この1冊で、「備えの基本」が分かる! 日本のあちこちで起こる地震、 そして毎年のように被害を生む、台風や大雨などの自然災害。 この国に暮らす私たちにとって、「災害」は避けられないもの。 …と、頭でわかっていても、私たちの毎日は忙しい。 目の前の仕事や、プライベートの楽しい用事をこなすことに夢中で、 “いつ起きるかわからない”ことはついつい後回しにしてしまいがち。 第一、何から備えていいかさっぱりわからない…。 実は、パニック状態になる非常時こそ、 “いつも使い慣れているものしか使いこなせない”ものなのです。 だからこそ、いつものときに準備をしておくのがベスト。 そして、「防災」を考えるには、 甚大な被害を受けた地域の今を知り、心を寄せ続けることも大切。 備えも、心を寄せることも、毎日を安心して楽しく暮らす第一歩。 “いつかやろう”の第一歩を、この1冊から踏み出しませんか。 3パートでわかる、初心者向け防災本の決定版。 これを読めば、「よくわからない」備えの疑問は解決! ・備えの基礎知識編(先生と読者代表・ハナコさんの対談形式で解説する、基本の考えかた) ・備えておきたいグッズ編(普段でも使いたくなる、便利&グッドビジュアルなグッズ) ・東北の現在編(東日本大震災を経た、東北のいま) -
金閣寺は燃えているか? 文豪たちの怪しい宴
文京区の長い路地を抜けるとバーだった。大学教授の曽根原は、ふと気づくとバー〈スリーバレー〉に足が向いている。女性バーテンダー・ミサキの魅力なのか、文学談義のせいなのかは判らない。ある晩、まだ客の少ない時間にミサキが繰り出した質問は、川端康成の『雪国』についてだった。登場人物の行動から『雪国』はミステリではないか、というミサキの疑問に、途中からまたしても入店してきた宮田が、珍妙な説を披露し始めて……。『雪国』に加え、田山花袋『蒲団』、梶井基次郎『檸檬』、三島由紀夫『金閣寺』と、日本文学界の名作の新解釈で贈る、鯨統一郎最新作。 -
箱庭旅団
短篇の名手、朱川湊人の新境地アンソロジー! 雨が降ると訪ねてくるあの子の足音、夕凪の浜辺で聞こえるあの人の声……。思わず涙がこぼれる、出会いと別れの物語。現在、過去、未来、そして虚構の世界――それぞれを「箱庭」に見立てて紡がれた、涙あり、笑いあり、恐怖ありの珠玉の物語が一冊に。“出る”と噂の部屋に住んだホラー小説家、夜中に母を待つ男の子のもとを訪ねてきたカラスのような男、一冊しか本のない図書館に導かれた姉と弟、雨が降ると現れる亡くなった孫を待つ祖母など、16の物語世界を、少年は白馬とともに旅をする。切なくもどこか懐かしい連作短編集。 -
サロメ
現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 マクノイア曰く、「とにかく、世界は知ったわけだ。あのオスカー・ワイルドを蹴散らすほどの強烈な個性をもった若い画家が存在するということを」。 保険会社に勤める病弱な青年・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になるが、その後、肺結核のため25歳で早逝。 フランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。 退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
文豪たちの怪しい宴
討論会の帰り道、ふと立ち寄ったバー〈スリーバレー〉。そこでの女性バーテンダーとの会話から、彼女が以前から感じていた夏目漱石の『こころ』に関する疑問点に答える羽目に。文学部教授である私が、こんな場末のバーで講義することになるとは。しかも、途中からやってきた宮田という男が、あろうことか『こころ』を百合小説と断言したことで議論は白熱し……。太宰治『走れメロス』はセリヌンティウスの夢だった? 『銀河鉄道の夜』は宮沢賢治と父親の物語? 芥川龍之介『籔の中』の真犯人は誰? 文学談義4編で贈る、『邪馬台国はどこですか?』シリーズ第5弾! -
電車を止めるな! 呪いの6.4km
2019年夏、まさかの映画化! オリエンタルラジオ・中田敦彦氏、推薦! 銚子電鉄社長・非推薦!?(笑)「決して読まないでください!」本書は、廃線寸前の銚子電鉄を舞台にした、笑って泣けて、ちょっぴり怖い超C(銚子)級エンターテインメント作品です。倒産寸前の銚子電鉄が起死回生の心霊電車イベントを実施するが、ライブ配信中に社員によるヤラせが発覚し、ネットで大炎上してしまう。しかしその時、突然かかってきた携帯電話から、子供の幽霊の声が……!? そして運転士が倒れ、電車は暴走し始める。本物としか思えない心霊現象が次々と起きる中、このまま終着駅まで到着すると、大惨事は必至。乗客と銚子電鉄の運命は!? 本書の印税の一部は、著者の意向により、銚子電鉄へ寄付されます。ぜひ、本書を通じて、本当に電車が止まらないように銚子電鉄を応援していただけると幸いです。映画「電車を止めるな!」原作。 -
真実の10メートル手前
高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める。太刀洗はなにを考えているのか? 滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執――己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、土砂崩れの現場から救出された老夫婦との会話を通して太刀洗のジャーナリストとしての姿勢を描く「綱渡りの成功例」など粒揃いの6編。第155回直木賞候補作。/解説=宇田川拓也 ※本作品は 2018年3月22日まで販売しておりました単行本電子版『真実の10メートル手前』の文庫電子版となります。 本編内容は単行本電子版と同じとなります。 -
マッドファーザー
ホラーフリーゲームの大人気作『マッドファーザー』がついに小説化! 禁忌の研究に打ち込む父、夫を止められずに逝った母、そして、二人の血を受け継ぐ娘・アヤ――それは“愚かな家族の物語”。【あらすじ】ドイツ北部の郊外にたたずむ巨大な屋敷に住む少女・アヤ。1年前に母親を亡くした彼女は、研究者である父親とその助手のマリアの3人で暮らしていた。父親とマリアは、夜な夜な怪しげな研究に没頭しており、アヤを研究から遠ざけている。父を心から愛し、尊敬するアヤは、その研究が「禁忌」と言われるものと勘付きながらも目をそむけて過ごしていた。そうして迎えた母の一周忌の夜、アヤの耳に男の悲鳴が聞こえてきて――。 -
30ポイントで読み解く 吉田松陰『留魂録』
「身はたとひ 武蔵の野辺に 朽ちぬとも 留め置かまし 大和魂」の句で始まる吉田松陰の『留魂録』――。自身が処刑される直前、松下村塾の門下生に向けて書いた文字通りの“魂の遺書”だ。牢獄の中から愛弟子たちへ切々と最後の訓戒を述べ、死に直面して悟り得た「死生観」を書き記したその内容は格調高く、現代でも読む者の心を打たずにはおかない。事実、松陰が遺した『留魂録』は長州藩士を中心に回読され、志士たちのバイブルとなり、幕末維新の原動力ともなった。本書は、そうした凄まじい“感化力”を秘めた『留魂録』のエッセンスと後世に与えた影響を、「大和魂を伝承せよ」「誠を貫け」「後世の評価に委ねよ」「学問の力を信じよ」「志を継承せよ」「尊王攘夷を実現せよ」「京都に学校を創れ」「死を恐れず志を全うせよ」など、30ポイントに分けて解説していく。死して時代を動かした男の“魂のメッセージ”が現代に甦る! -
新しい恋愛
ドキリ、共感。 芥川賞受賞のロングセラー『おいしいごはんが食べられますように』著者 短編の天才が見透すあなたの本音! 言えなかった心のもやつきに気づく恋愛小説。 ★宇垣美里 大人になった私たちは 好きなだけでは愛せない 正しい恋だけしてられない ★朝井リョウ(「群像」2024 年 10 月号掲載の対談より) 好きと思う気持ちの中にある、その人そのものに向いた部分、その人が置かれている状況や条件に向いた 部分、それ以外の部分。そういう、感情を分解されるような感覚 ★大森時生 この小説を読んで、恋愛がしたくなった。恋愛はグロテスクで嫌悪の対象だ。だからいい。だからし たい。 ★麻布競馬場(解説より) リアルであること。僕がサラリーマン作家、あるいはいち読者として著者を心の底から信頼している のは、まさにその点にある。 ロマンチックから逃げる二十五歳のわたしと「今の」恋愛を語る中学生の姪(新しい恋愛)。内緒で付き合っていた先輩社員の別な一面に心が揺らぐ(花束の夜)。身に覚えのあるごくあたりまえの好意と悪意。好きって一体なんだっけ……。見逃していた生感情にドキリとさせられ、共感にもだえる五つの短編。 「花束の夜」 ひそかにつきあっていた先輩社員が退職、その送別会の夜に……。 「お返し」 バレンタインデーに渡されたのは、チョコレートだけではないのかもしれない。 「新しい恋愛」 プロポーズされたくない25歳の私と、まっすぐに恋愛を語る中学生の姪の2日間の物語。 「あしたの待ち合わせ」 狛村くんはずっと私が好きだ。私は好きではなけれども、手放したくはない。 「いくつも数える」 50歳課長の「年の差婚」をきっかけに社内に広がるモヤモヤと思いがけない波紋。 -
おまわりさんと招き猫
海辺の下町商店街・かつぶし町の交番に赴任した、おまわりさんの小槇悠介(こまき・ゆうすけ)。 この交番にはずっと昔から、人の言葉を話す謎の猫・おもちさんが住み着いている。 「相手の声を聞こうとする気持ちさえあれば、案外なんとかなるものですにゃ」 町の人々から愛されるおもちさんは、触ると願いが叶うとか、おやつをあげるといいことがあるとか、いろいろな言い伝えがあるらしい。 でもそれが本当かどうかは誰も知らない。 そんな彼らの周りには、優しい町の人々だけでなく、さまざまなあやかしたちの姿もあって――。 百鬼夜行に巻き込まれたり、河童に恩返しされたり、突然の神隠しもあり!? 人と人ならざるモノのあわいで起こる、ふしぎで優しい物語。 -
サラリーマンよ 悪意を抱け
ある晩、4人のサラリーマンが悪辣な広津部長を葬る、部長殺人計画を実行しようとしていた。(サラリーマン四銃士」)。窓際社員・西野は満員電車にも胸の苦しさにも耐え、会社へと向かう。そして出社してすぐ、席に着いたまま死んだ。心臓マヒで、まるで眠るかのように。それを見た係長は決定的なミスを彼のせいにするが……。(「雨の朝、窓際に死す」)他4編。すべてサラリーマンが主役の異色傑作ミステリー短編集。サラリーマンて、こんなに必死で、こんなに哀しくて、こんなに愛おしい! 赤川次郎 デビュー50周年を記念した新装版で登場!(※重複購入にご注意ください) -
王稜五閣の花姫御殿
五国が交わる世界の中心には、神への舞を奉納するための巨大な演台、そして五国がそれぞれに建てた御殿がある。祭事を行い、世の安寧を司るのが祭神であり、各国の花姫候補から選ばれた祭神の伴侶が花姫だ。神気満ちる御殿の中では花の絵が実体化し供物として捧げられたという伝説より、絵心のある者が選ばれることが多く、舞の際にささげる花を育て、懐妊するまでを御殿で過ごす。懐妊後は祭神とともに国へ戻るが、祭神は国へ豊穣をもたらすため、各国は花姫を輩出すべく必死になる。だがどれも、貧乏な庶民の蘭花には関係のない話のはず――だった。しかし、ある出来事から絵の実力を買われた結果、花姫候補の姫君の側近として都で仕えることになる。さらには、病を罹った姫の身代わりまですることになってしまい・・・? 和製シンデレラロマンス! -
私のジェームス・ディーン
谷川俊太郎全小説。 詩人谷川俊太郎には決して多くはないが知られざる小説作品がある。たとえば表題作「私のジェームス・ディーン」は約60枚(×400字)の中篇(あるいは長めの短篇)小説、この作品は当時の総合雑誌「知性」1957年1月号に掲載された。 若きジミーをめぐる男女と愛車ポルシェ・スパイダー311、そして悲劇の事故死――彼の短いが鮮烈な生涯を見事に描いた傑作である。さらに2000年代に書かれた二作の短篇がくる。「小説・高田」は高橋源一郎・平田俊子と競作した〈言葉のトライアスロン〉に収められた短篇小説(2003)、「虎白カップル譚」(2014)は佐野洋子の傑作絵本『100万回生きたねこ』に捧げたトリビュート短篇。つづいて江戸川乱歩編集の伝説のミステリー雑誌「宝石」に発表された二十数篇のショートショート(1960年代)。そのほかにもショートショート作品の別バージョン「ラジオドラマ版」と「テレビドラマ版」や「ジェームス・ディーンへ」という追悼詩も特別収録。谷川ファン垂涎のオリジナル文庫である。 (底本 2025年11月発売) -
たとえば、葡萄
ひたむきに生きる現代の大人女性への応援歌。 まったく先の見えない状態で会社を辞めてしまった美月(28歳)。折悪しく時代はコロナ禍に向かってまっしぐら。閉塞感、不安感でいっぱいの時、転がり込んだのは母の昔からの友人・市子(56歳)の家。昔なじみの個性の強い大人達に囲まれ一緒に過ごすうち、真っ暗闇の絶望の中にいた美月は徐々に上を向く。 誰の心にも存在する将来への恐れや不安、葛藤……。自分と格闘する美月を周囲の大人達は優しく見守る。さりげなく、自然に、寄り添うように。 何度も心が折れそうになりながらも、やがて美月はひょんな出会いから、自分自身の夢と希望を見つけていく……。 今や歴史の一部になりつつあるコロナ禍の時代とそこに生きる人々を描き、改めて人との絆、働くとは、生きるとは、をさりげなく優しく感じさせてくれる作品。そして、登場人物たちは、大島作品好きならたまらない「あの」人々。 心に刺さる、巻末の有働由美子さんの解説原稿も必読です! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『たとえば、葡萄』 の文庫版となります。 -
タスキメシ
駅伝×料理、ベストセラー小説待望の文庫化。 陸上の名門高校で長距離選手として将来を期待されていた高3の眞家早馬(まいえそうま)は、右膝の骨折という大けがを負いリハビリ中。そんな折、調理実習部の都と出会い料理に没頭する。一学年下で同じ陸上部員の弟・春馬、陸上部部長で親友の助川、ライバル校の藤宮らは早馬が戻ってくることを切実に待っている。しかし、そんな彼らの気持ちを裏切って、心に傷を抱えた早馬は競技からの引退を宣言する。それぞれの熱い思いが交錯する駅伝大会がスタートする。 そのゴールの先に待っているものとは……。 高校駅伝、箱根駅伝の臨場感溢れる描写とともに、箱根駅伝を夢見て長距離走に青春を捧げる陸上青年それぞれの思いと生き様が熱く描かれる。青年達の挫折、友情、兄弟愛……。熱い涙、しょっぱい涙、苦い涙、甘い涙が読む者の心を満たします。 読後は爽快感と希望に溢れる熱血スポーツ小説です。 -
あの夏をラムネの瓶にとじ込めて
これはなんの記憶? 高一の雨宮さつきは、自分の記憶にない映像が頭に流れる奇妙な既視感に悩んでいた。ある日、神社で目眩に襲われると、なんと戦時中の広島で路面電車の車掌として生きる前世の姿・ハナになっていた。不慣れな勤務中、乗客の剛に助けられ、彼の優しさに心惹かれていくが、ハナの幼馴染・楓も剛に想いを寄せていることを知る。広島に原爆が投下される1945年8月6日が近づく中、さつきは大切な人たちを助けようと奔走する。人を想いやる気持ちが起こす奇跡とは――。 -
ぼっちな君が泣いた理由
海沿いの町に暮らす高校二年生・瀬山流星は、中学の時の部活動退部をきっかけに、人との距離を置くようになる。本当は友だちと仲良くしたいし、青春を謳歌したい。そう思ってはいるものの、どうして良いかわからず、流星はぼっちのまま。かといって、周りから可哀想な奴だと思われないために毎日必死だ。そんな流星に「この曲好きなの? 私も好き」と話しかけてきたのは、天真爛漫でクラスの人気者・月島美月だった――。居場所のない主人公の最初で最後の恋。こじらせてしまった高校生の成長を描いた、笑って泣ける青春小説。 -
色を忘れた世界で、君と明日を描いて
高校2年生の森沢和奏は、ある出来事のせいで人に自分の意見を伝える事に臆病になっていた。彼女には佐野翔梧という幼馴染がいて、思った事をすぐ口にする彼を和奏はいつからか避けるように。ある日の帰り道、2人が乗った電車が大きな音と共に傾き、顔を上げるとそこはいつもの教室で…。いきなり始まった同じ1日を繰り返す日々。リセットのたびに描いていた絵のキャンバスから色が消え、視界の色彩まで変化していることに気づいて――。この現象から抜け出す方法は……!? 過去の後悔と本当の自分に向き合う感涙必至の「青春リライト物語」!! -
転がる検事
窓際検事の逆転なるか! 夏の夜、若者が高架鉄道から転落し、猛スピードの車に衝突した。自殺か、他殺か。判断に迷う刑事課長は飲み友達の検事、久我周平に助けを求めた。出世レースから外れた久我は日の当たらぬ部署で罰金刑など軽めの事件ばかり扱う一方、遺体の検分には豊富な経験を持つ。久我は靴の傷に他者の関与を疑う。交番巡査、新人の女性検事とともに若者の身辺を探っていくと、高級外車を巡る、海を越えた取引が浮かびあがった。法務検察内のパワーゲームにも巻き込まれながら、男の正体に迫っていく。窓際検事の逆転なるか。 ◎著者は、検察庁など司法を担当した現役新聞記者 ◎解説は元最高裁判事の甲斐中辰夫氏 ◎第3回警察小説大賞受賞作 真摯に正義を求める“生身の検事”がここにいる―――柚月裕子 氏激賞! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『転がる検事に苔むさず』の文庫版となります。 -
生活安全課防犯係 喫茶ひまわり
ハートフルな捜査で美味しく事件解決! 昭嶋署の生活安全課に勤務する森山尚美は、おせっかい焼き。 街中で道を踏みはずしそうな人を掴まえては、強引に〈喫茶ひまわり〉に連れて行く。 そんな先輩に振り回される相棒の久住達樹は、「警察の出番は事件が起きてから」と、いつもグチってばかり。 しかし尚美は、おせっかいをやめようとはしない。 苦い過去が、犯罪を未然に防げと、ささやくから。 とはいえ、普段は気が優しくても、悲しみや辛さに追い込まれて、心に悪魔が入り込んでしまっている人を正気に返らせるのは、簡単じゃない。 でも、この〈喫茶ひまわり〉には、素敵な魔法――そう、頬が落ちるほどの料理がある! マスターの作る美味しい料理は、なぜだか懐かしい味がして、食べた人の凍った心をとかすのだ。 そして、お腹いっぱいになると、誰もがみんな、不思議と悩みを告白してしまう。 あとは尚美のおせっかいにスイッチが入れば、事件(?)は無事に解決。 なぜなら、〈喫茶ひまわり〉は、闇に堕ちかかっている人にとって、奇跡の場所だから。 尚美や達樹、そして只者ではないマスターたちが、事件になる前に事件を解決する、ハートウォーミングな物語。 -
なまけ侍 佐々木景久
北陸の小藩・御辻藩(みつじはん)の藩士、佐々木景久(ささきかげひさ)。人並外れた力を持つ彼は、自分が人に害をなすことを恐れるあまり、世に背を向けて生きていた。だが、あるとき竹馬の友、池尾彦三郎(いけのおひこさぶろう)が窮地に陥る。父の代から確執がある後藤左馬之助(ごとうさまのすけ)が、彼との決闘を望んだのだ。左馬之助は一流の剣客。一方、彦三郎は剣の腕がからきしで、立ち合えば命はない。景久は友を救うべく、己の生きざまを捨て、決闘に割って入ることにした。勝算はある。彼は生来の剛力だけでなく、師から秘剣・梅明かりを授けられており―― -
十津川警部 四国土讃線を旅する女と男
土讃線で起きた列車爆発事故の真相を暴け! 秘境祖谷渓で起きた謎の転落事件。そして四国土讃線を走る人気観光列車「四国まんなか千年ものがたり」の車内で起きた謎の爆発事件。2つの謎の裏で蠢く国際AI技術開発の闇を十津川警部が追う! 最先端のロボット技術で世界に知られた緒方精密電機。その課長補佐である神崎には緒方社長から受けた密命があった。それは社長が国際会議でホノルルへ行っている間、結婚間近な秘書・高見沢愛香の四国へのプライベートな旅行に同行することだった。緒方は神崎に慎重で綿密なスケジュールを組ませ、愛香の身の安全を求めた。二人が徳島の祖谷渓を訪ねた日、名所かずら橋から女性が転落死する。女性の背格好や服装が愛香に似ていると知った神崎は、愛香と間違えて殺されたのではと疑う。そして「四国まんなか千年ものがたり」の車内で突然の爆発事故が起きる。血まみれの車内で愛香の運命は!?これは緒方精密電機のAI技術を狙ったテロなのかそれとも……。国際的な先端技術開発と絡み合った人間関係に迫る十津川警部が探り出した驚愕の真実とは! 著者晩年の渾身作、ついに文庫化! ※この作品は過去に単行本として配信されていた『十津川警部 四国土讃線を旅する女と男』 の文庫版となります。 -
湘南生まれ、おとぎ話育ち
5分で読めて、あっと驚き、わっと泣ける。 「生まれはここ湘南なのですが、父の仕事の都合で三歳からおとぎ話の世界に住んでいました」おとぎ話の世界からやってきたと語る転校生、その正体とは?(「湘南生まれ、おとぎ話育ち」) 「彼氏の高校時代の初恋を摘出して欲しいんですが、保険ってききます?」結婚を前にし、初恋の思い出を忘れるため病院にやってきたカップルに待ち受ける、まさかの結末とは?(「初恋摘出手術」) 大人気ショートショート集『余命3000文字』の著者が贈る、涙と笑いと、あっと驚くどんでん返し。通勤・朝読・就寝前、すきま読書を彩る作品集。待望のシリーズ第4弾。書き下ろしを含む全24編を収録! -
ノベル 君には届かない。
【泣きたくなるほど心がかき乱される青春ボーイズストーリー、待望のノベル化!】 ある日、クラスの文化祭実行委員になってしまったカケルは もうひとりの文化祭実行委員である黒沢菜央と一緒に、ヤマトやクラスメイトたちの協力を得ながら文化祭成功に向けて奔走するが…!? コミックス本編開始前にカケルとヤマトの身に起きた文化祭での出来事と、みか自ら描いた描き下ろし漫画を収録! -
レストア家族
壊れた家族と潰れかけている工場の再生物語。 ある日、ヤハギ自動車商会の社長・矢作雄造のもとに女性と男の子が現れた。交通事故で亡くなったひとり息子・秀一の元嫁・裕子と孫の悟だ。悟を連れて実家に戻ってから八年もの間、ずっと顔を合わせていなかったのに、今さらなぜ? 話を聞けば、雄造と一緒に働きたいという。元夫がなぜあれほど車好きだったのか、どうしても知りたくて、専門学校に通ってまで、自動車整備士の資格を取ったらしい。裕子と悟を受け入れた雄造だったが、実は工場の経営は危機的状況にあって……。 雄造の弟でライバル会社を経営する敬司の妨害、友達のできない悟の小学校生活など、次々と困難が降りかかる雄造と裕子。 力を合わせるふたりを見て、工員の鈑金名人・荒井鉄也とミュージシャン・弘中恵、そして、元工業高校教師の芝田紀文が奮闘する。 家族と工場再生の感動物語。文庫書き下ろし。 -
彩無き世界のノスタルジア
過去を捨て、裏社会で生きる「交渉屋」のキダ。キダに仕事を発注、交渉時に使用する銃器や爆発物を調達するなど、表向きの輸入代行業とは別に裏稼業を営む会社「川端洋行」に、ある日両親を殺されたという少女・彩葉(いろは)が訪れる。その子の世話を押し付けられたキダは彩葉を匿うことになり、奇妙な共同生活がスタートする。彩葉と暮らすうち、孤独に暮らしていたキダの世界に鮮やかな色が満ちていく。しかし、その裏で蠢く影が、次第にキダを飲み込もうとしていた。やがて明らかになる彩葉の真実とは――。『名も無き世界のエンドロール』の結末から五年後、切なく忘れがたい「企み」の物語。 -
緑の花と赤い芝生
だれかにはなれない、永遠に。 大学院を修士課程まで修了し、大手飲料メーカーに勤めて独身のままキャリア街道をひた走る今村志穂子。本音を隠してでも夫や姑と「理想の家族」を築いていきたい桜木杏梨。まったく異なる27年間を生きてきた二人が、とあることをきっかけに一つ屋根の下で暮らすことになる。微塵もわかり合えない二人は、うまくいかないことがあるたびに苛立ちを募らせる。自分にとって本当に居心地の良い場所は、自分が素でいられる場所は、いったいどこにあるのだろう。家、職場、友達、恋人……それとも実家? 思い悩むたびにお互いの姿を思い浮かべるようになった彼女たちは、誰のためでもなく自分のための答えに辿り着く。解説は、作家の寺地はるなさんです。 -
怪談飯屋古狸
怖い話が上手にできたら。美味しいごはんを無代(ただ)にします! 看板娘のお悌が満足する怖い話を聞かせられたら飯が無代になる、という不思議な一膳飯屋「古狸」。 職人修行中の奉公先を追い出された虎太は、鈴の音のような声に惹かれて、金も無いのに「古狸」に入り浸る。 お悌と兄弟三人と母親とで切り盛りする一膳飯屋、菓子屋、蕎麦屋が並ぶ「古狸」。 怪談も幽霊も苦手な虎太は、死神が棲むという長屋を探ることになり……!? そこで虎太が見たものとは! そして、貧乏でそそっかしい虎太の恋は叶うのか? 怪談+美味+謎+笑い+猫……輪渡颯介の楽しさ満載のシリーズ、第一弾! -
妖しいご縁がありまして
「決して手を離してはいけないよ」 そう、言われていたのに――。 ある夏祭りの夜、祖母の言いつけを守らなかった八重子(やえこ)は、田舎町で過ごした数年間の記憶をなくしてしまう……。 時は過ぎ、祖母の死をきっかけに再び田舎町で暮らすこととなった八重子はそこに突然現れた男に失礼な言葉をかけられる。 「おまえ、面白いものをなくしているな」 二紫名(にしな)と名乗るこの男、どうやら八重子のなくした記憶について何か知っているようで──!? 記憶を取り戻すため、八重子は自らを神使の狐だと名乗る二紫名と祖母ととも過ごした田舎町を奔走する。 記憶が戻った時、八重子の心に残る感情は果たして──。 -
私は女になりたい
一人の男を好きになった。 自分にとって最後の恋になるだろう、という強い予感があった。 人として、女として、生きるために。 直木賞作家が描く「最後」の恋。本当の、恋愛小説。 「素直な感動に満たされた。窪さんがこんな小説を書くなんて」ーーー唯川恵「解説」より 赤澤奈美は四十七歳、美容皮膚科医。 夫と別れ、一人息子を育て、老母の面倒をみながら、仕事一筋に生きてきた。 ふとしたことから、元患者で十四歳年下の業平公平と嵐に遭ったかのように恋に落ちる。 頑なに一人で生きてみせようとしてきた奈美の世界が、色鮮やかに変わってゆく。 直木賞作家、渾身の恋愛小説。 -
すらすら読める枕草子
NHK「100分de名著」でも取り上げられた、『枕草子』を縦横に楽しむ快著が文庫化! 忍ぶ仲のマナー、人としてのエチケット、他者を思いやり感動する心。 現代にも共通する大切なことは、みな、清少納言が書き留めていた。 清少納言の随筆『枕草子』を、男と女のエチケット・人としてのマナーから読み解くと、身近な事柄としてなんと鮮やかによみがえることか! 千年前の古典が現代のわたしたちと見事につながっていく。斬新な視点からの構成、対訳と秀逸な解説で『枕草子』の魅力を余すことなく引き出した快著、待望の文庫化! この本は、現代にも通用する普遍的な側面に注目して『枕草子』を読んでみたものです。読み終わった後、きっと清少納言の率直な発言、鋭い感性や観察眼に魅了されていると思います。私も彼女が大好きです。ーー山口仲美 -
かなりや異類婚姻譚 蛇神さまの花嫁御寮
すっかり落ちぶれた華族に生まれた櫻子は、代わって権勢を誇る蛇神一族の御曹司と政略結婚するよう決められた。しかし結婚式当日、櫻子は夫である冬夜の手によって惨殺されてしまう……という未来を予知する。鳥神の守護を受ける櫻子は、「炭鉱のかなりや」のごとく危険な未来限定の予知能力に目覚めてしまったのだ。死を回避しようと決意した櫻子は、家族を巻き込み、婚約破棄から始まりあの手この手でフラグを折るが、「面白い女だ」と冬夜から溺愛されてしまい、何度やり直してもバッドエンド!? ハッピーエンドにたどり着くまでくり返す、蛇神に嫁いだ炭鉱のかなりや令嬢櫻子の“こんなはずでは”奮闘記!
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