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Posted by ブクログ 2023年10月11日
「箱男」という一方的に見続ける存在。
私は箱男になりたいと思った。人に見られずに人を見れるなんて、そんなに愉しいことはないように思う。
だが、「箱男」は人間という立場を放棄しているからこそ誰にも見られない訳だし、決してノーリスクではないのを鑑みると悩ましいところではある。
著者はそんな「箱男」とい...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月23日
迷路という言葉が最後のほうに出てくるけれど、まさにその様な作品でした。魔法陣の様な。この世ならぬものを召喚するための。その接続点である様な。ちょうどローリング ストーンズに親しもうと思い始めた時に読み終えて、シンパシー フォー デビルス、山羊の頭のスープ、という魔術的かつアーシーな呪句めいた文言やグ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年11月21日
後書きの、平岡篤頼氏の「従来の小説では、人物が作者から独立して行動しはじめたり、因果関係が作者の主観を越えて厳密に作動するのが傑作の要因と考えられてきた。その時、小説が言葉で書かれた記述で成り立っているという、文学としての根本的性質がなおざりにされてきた。」という評が熱くて、深い。
自分の言葉で感...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年10月17日
安部公房にしか表現できないような言葉のマジックと世界観
見る者と見られる者の視点があやふやになっていき、どんどん混乱していく
サルトル的にいえば、
私たちは何者かというレッテルを貼られ、
「まなざし」に晒されながら生きているが、それは生きていく中での不快感の一種である。
私たちは覗く側でありた...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月04日
初読は高1の頃だったが、「なんじゃこれー」と、すごい衝撃を受けたのを覚えている。このなんじゃこれーを理解したくて安部公房にハマったきっかけの本でもある。実験的な小説というのだろうか。何が書いてあるのか、個々の記述間の繋がり、物語の筋がよく分からなかったのだ。文庫版の平岡氏の解説を読んで、何となく分か...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年04月20日
高熱でうなされた夜の夢のような、筒井康隆『パプリカ』の映画版のような、はたまた『ボーはおそれている』のような、ふわふわと掴みどころのないまま言葉の渦に巻き取られていく気持ちよさ。
中学生のころ読み切れなかった箱男ですが、新装版&安部公房生誕100年とのことで再挑戦しました。とても面白かった!
論理...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年02月29日
背伸びして安部公房氏を読んでいる。
映画化になり、積読から手に取った。混乱する。難しい。
何方か書いていらしたが、最後まで読ませてしまうのが安部公房氏。次が気になってしょうがなかった。
人の数だけ、内側(心の中)の世界がある。でも内側の世界だけでは生きていけなくて外側(世間、世の中)と接するけれど、...続きを読む
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