小説 - セール作品一覧

  • 十四歳の情景
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    4.0
    1巻781円 (税込)
    視力を失い始めた14歳の池山潤。同じ症状に苦しみ1年前に死を選んだ兄・昌義が遺した日記から、視力が消えてから見えてくる「時の情景」を知る。そして、滝口雅也。なぜ、兄貴は彼に私を託したのか――。遺伝子と折り合いをつけ、"此の世の理"に抗おうとした少女が綴った、ある夏の日記。
  • 草のいのちを 高見順短篇名作集
    値引きあり
    4.0
    自らの出生の秘密を語る「私生児」、左翼体験の暗部を飄々とした筆致で描く「嗚呼いやなことだ」など戦前4作品と、敗戦後の荒廃からの精神の甦りを高らかに謳い上げる表題作、リベラリズムの内に潜む頽廃を一知識人に戯画化する「あるリベラリスト」など戦後4作品を収める。ユーモア溢れる文体から生まれる批評精神を1冊に凝縮。
  • 新釈 走れメロス 他四篇
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    4.0
    芽野史郎は全力で京都を疾走していた――無二の親友との約束を守「らない」ために!(「走れメロス」) 表題作の他、近代文学の傑作四篇が、全く違う魅力をまとい現代京都で生まれ変わる! こじらせすぎた青春は、こんなにも阿呆らしく、そして気高い!! 滑稽の頂点をきわめた、歴史的短編集!
  • ノエル―a story of stories―
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    4.0
    孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。妹の誕生に複雑な思いを抱きつつ、主人公と会話するように童話の続きを書き始める小学生の莉子。妻に先立たれ、生きる意味を見失いながらボランティアで読み聞かせをする元教師の与沢。三人が紡いだ自分だけの〈物語〉は、哀しい現実を飛び越えてゆく――。最高の技巧に驚嘆必至、傑作長編ミステリー。
  • 金達寿小説集
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    4.0
    昭和五年、十歳で渡日後、働きながら文学者を志し、在日朝鮮人文学者の嚆矢として活躍、のちに古代史研究でも大きな業績を残した異才。川端康成、中村光夫、佐藤春夫らに高く評価されながらも「もはや新人でない」からと芥川賞を逸した「朴達の裁判」始め、日大芸術科在学中の習作から壮年期までの小説を精選、小説家・金達寿の真骨頂を示す記念碑的作品集。
  • 弥勒世 上
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    1~2巻484円 (税込)
    沖縄返還直前、タカ派御用達の英字新聞記者・伊波尚友は、CIAと見られる二人の米国人から反戦運動家たちへのスパイ活動を迫られる。グリーンカードの発給を条件に承諾した彼は、地元コザへと戻るが――。
  • 子規、最後の八年
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    4.0
    二十八歳で結核を発症し、三十五歳で逝った正岡子規。脊髄カリエスによる激しい痛みに堪えながら、新時代の言語表現を追求する彼の病床には、漱石・虚子ら多くの友が集った。そしてその濃密な晩年は、現代日本語の書き言葉を完成させる道程でもあった。命尽きるまで情熱を燃やした子規の功績を辿る、近代日本文学史の労作。
  • 夜明けの家
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    4.0
    「老耄が人の自然なら、長年の死者が日々に生者となってもどるのも、老耄の自然ではないか。」――主人公の「私」が、未明の池の端での老人との出会いの記憶に、病、戦争、夢、近親者の死への想いを絡ませ、生死の境が緩む夜明けの幻想を語った表題作をはじめ、「祈りのように」「島の日」「不軽」「山の日」など「老い」を自覚した人間の脆さや哀しみと、深まる生への執着を「日常」の中に見据えた連作短篇集。
  • 偽詩人の世にも奇妙な栄光
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    1巻836円 (税込)
    吉本昭洋は中学2年の時、詩に出会った。教科書に載っていた中原中也の詩だった。以来彼は、詩を愛するようになり、生活の大半を詩に捧げるようになった。しかし、彼は詩を作らなかった。いや、作れなかったのだ。詩を愛しながら、詩作の才能の欠如を自覚した彼は、大学卒業後、商社に入社し、ビジネスマンとして世界各国を渡り歩く生活を送ることになった。しかしその後、出張先のニカラグアで、ある衝撃的な事件に遭遇する……。
  • 孟子 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    4.0
    論語とともに四書に数えられる儒教の必読書。人の上に立つ者ほど徳を身につけなければならないとする王道主義の教えと、「五十歩百歩」「助長」「私淑」などの故事成語の宝庫を現代語訳で楽しむ入門書。
  • 戦争よりも本がいい
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    1巻1,100円 (税込)
    こんな世の中だからこそ、読んでおきたい本がある! 愛の詩集からオナラの文化史まで、江戸の奇人から戦時の無名歌人まで、幻の名著・奇書・傑作をいっきょに紹介。一般にはほとんど知られることのなかった幻の本の数々には、時代の風に流されることなく、ひたむきに綴った著者たちの、つよくやさしい心が透けてみえてくる。
  • 吉田松陰 武と儒による人間像
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    4.0
    激動する時代のなかで、閃光を放つかのように、短き生涯を終えた吉田松陰。その透徹した志や無類の誠実さとして現れた至純の精神の成り立ちを、<武>と<儒>という原理の統一のなかに見出す。僧黙霖、橋本左内、佐久間象山、山鹿素行、山本常朝と対比されることで、松陰の俊傑ぶりや人間的魅力が浮かびあがる。史実に対し文学的想像力で肉迫した、著者晩年の代表作。野間文芸賞受賞作。
  • 俳句で楽しく文語文法
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    4.0
    俳句を作る時はもちろん、俳句を読む時にも、文語文法の正しい知識は欠かせない。単語の分け方、活用語の種類の見分け方、正しい接続の仕方など、俳句を用例にして、楽しく文法が覚えられる入門書。
  • 菜根譚 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    4.0
    「一歩を譲る」「人にやさしく己に厳しく」など、人づきあいの極意、治世に応じた生き方、人間の器の磨き方を明快に説く、処世訓の最高傑作。わかりやすい現代語訳と解説で楽しむ、初心者にやさしい入門書。
  • 有田川
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    4.0
    私は川上のどことも知れぬところで誰とも知れぬ親に産んでもらった――けれども人間はいずれ生れて川に流されるものではないのか。どんな人でも多かれ少なかれ水に流されながら生きて行くのではないのか――。有田川の氾濫のたびに出自を失いながら、流れ着いた先で新たな生を掴み取る紀州女、千代の数奇な生涯。『紀ノ川』『日高川』に並ぶ、有吉文学における紀州三部作。
  • 抱影
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    4.0
    生と死のはざまでほとばしる情念。これが北方謙三だ。 定期的に食事はするが、踏み込まない。響子とは二十二年、そうしてきた。死期が近いと告げられるまでは。硲(はざま)冬樹は画家。売れない絵描きではない。横浜に数軒の酒場を持つ。硲の絵を望んだ響子。消えゆく裸身をキャンバスにして、硲は鑿(のみ)を手にした硲は消えない絵を刻みつけようとする。男と女、北方ハードボイルドの到達点!
  • 新版 伊勢物語 付現代語訳
    値引きあり
    4.0
    在原業平がモデルとされる男の一代記を、歌を挟みながら一二五段に記した短編風連作。『源氏物語』にもその名が見え、能や浄瑠璃など後世にも影響を与えた。詳細な語注・補注と読みやすい現代語訳の決定版。
  • 宇治拾遺物語
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    4.0
    全一九七話からなる、鎌倉時代の説話集。仏教説話・世俗説話・民間伝承に大別され、類纂的な今昔物語と共通の説話も多いが、より自由な連想で集められている。底本は宮内庁書陵部蔵写本。重要語句索引付き。
  • 旅路(上)
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    4.0
    1~3巻275円 (税込)
    北海道の鉄道を舞台に、大戦をはさんだ激動の時代を力強く生きる人々を描く、愛と感動のドラマ。大正14年11月の朝、室伏雄一郎は、父と母の二つの骨壺を持って函館本線の乗客になった。父嘉一が死んだのは10年前、雄一郎が10歳のときだった。嘉一は故郷の須賀利を出て死ぬまで25年間、一度も故郷に帰らなかった。5年前に胃潰瘍で死んだ母も同様だった。雄一郎は無給の駅員見習のちにやっと本雇になり、今、故郷の南紀州の墓に両親の骨を納めるために旅立つのであった。
  • 俳句のはじまる場所 実力俳人への道
    値引きあり
    4.0
    俳句はなぜ縦に書くのか、なぜ季語を含むのか、写生とはなにかなどの疑問・難問を丁寧に解説。古代歌謡以来の詩歌文芸の歴史のなかに俳句という詩を位置付けて、「俳句とは何か」を解明する。
  • 世界一わかりすぎる源氏物語
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    4.0
    全五四巻の大長編『源氏物語』が、知識ゼロから正しくわかる入門書。巻ごとにあらすじ・系図・イラストでコンパクトに紹介し、キーポイントは四五のコラムで徹底解説。信頼度&理解度ナンバーワンの決定版。
  • 蛇 愛の陰画
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    4.0
    午睡中、大蛇が口から入りこみ、腹中に居すわられてしまった男。彼を<被害者>に見たて、運動に利用しようとする組織。卓抜な発想と辛辣な批評精神で、当時の世相を切りとった「蛇」。性と悪の問題に真正面から挑んだ「蠍たち」――。1960年、「パルタイ」で衝撃的なデビューを果たした著者の、その後の5年間の初期作品7篇を精選。イメージの氾濫する<反リアリズム>の鮮やかさを示す1冊。
  • 反悲劇
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    4.0
    本来反小説な神々や英雄の悲劇の世界を、現代小説に直接「移植」する試みのなかで、古代ギリシャ人の行動様式や神話的モチーフは、そのグロテスクな陰惨さのままに、今もわれわれの内に息づき生き延びているのではないかということを問いかける。「向日葵の家」「酔郷にて」「白い髪の童女」「河口に死す」「神神がいた頃の話」の5篇から成る連作集。
  • 詩経・楚辞 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典
    値引きあり
    4.0
    結婚して子供をたくさん産むことが最大の幸福であった古代の人々が、その喜びや悲しみをうたい、神々への祈りの歌として長く愛読してきた『詩経』と『楚辞』。中国最古の詩集を楽しむ一番やさしい入門書。
  • 私の戦旅歌
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    4.0
    昭和14年、騎兵として中国山西省に出動した若き兵士は、果てしない黄土高原の風景、生死を一瞬に分かつ戦の実状と兵士の死生観、帰還しなかった軍馬達への哀惜を歌に詠んだ。旅嚢の底に秘め辛々持ち帰った手帖に記された歌に回想を加えた本書には、戦争体験者の真情と詩心が溢れ返っている。
  • 螢の河 源流へ 伊藤桂一作品集
    値引きあり
    4.0
    苛烈な戦場での日々に、死を凝視しつつ、なお友情、青春が息づく、その刻々を淡々と描いた、直木賞受賞作「螢の河」。堪え難い神経痛と耳鳴りに悩む“ぼく”が山奥での岩魚釣り中、不意に“生きてゆくこと”を深く認知する名作「源流へ」。「帽子と菜の花」「帰郷」「溯り鮒」「名のない犬」等、詩人の眼が捉えた、戦場、身辺、釣り、動物達との交歓。伊藤桂一の小説世界を開示する珠玉の名篇全10篇。
  • 水色金魚
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    4.0
    きれいになりたかった。 きれいになれば 幸せになれると思った――。 幼い頃からぽっちゃりで、自分の体形にコンプレックスを抱く里香。 大好きな彼のために「きれいになりたい」とダイエットを始める。 どんどん痩せてきれいになっていく里香。でも、いつの間にか限度を超えてしまい……。 気づけば、恋人、親友、家族、健康、精神の安定……いろいろなものを失いかけていた。 ぼろぼろになった里香を待っていたのは……。
  • 哈爾濱詩集 大陸の琴
    値引きあり
    4.0
    「きみは我が忘れもはてぬはるびんなりしか。はるびんよ……。昭和12年4月、旅行嫌いの犀星が、生涯でただ1度の海外(満洲)旅行に出かけた。「古き都」哈爾濱は、犀星の詩心を刺激し、後年『哈爾濱詩集』となる抒情詩の数々を産ませ、また、満洲で棄て子捜しをする男を中心に、船上で出逢った人々の荒唐無稽な人生を描いた小説『大陸の琴』を書かせた。本書は、随筆「駱駝行」他3篇を併録した<大陸もの>作品集。
  • あめりか物語
    値引きあり
    4.0
    明治36年荷風24歳から明治40年28歳まで4年間のアメリカ見聞記を24篇の小説に収める。渡航中の情景を描いた「船房夜話」、癲狂院に収容された日本人出稼ぎ労働者の無惨な話「牧場の道」など。異国の風物に対峙した荷風の孤独感、鋭い感性と批評精神溢れる新鮮な感慨は、閉塞した時代に憧憬と衝撃を与えた。『ふらんす物語』と併称される初期代表作。
  • 光と風と夢 わが西遊記
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    4.0
    喀血に襲われ、世紀末の頽廃を逃れ、サモアに移り住んだ『宝島』の作者スティヴンスン。彼の晩年の生と死を書簡をもとに日記体で再生させた「光と風と夢」。『西遊記』に取材し、思索する悟浄に自己の不安を重ね〈わが西遊記〉と題した「悟浄出世」「悟浄歎異」。──昭和17年、宿痾の喘息に苦しみながら、惜しまれつつ逝った作家中島敦の珠玉の名篇3篇を収録。
  • ペルソナの鎖
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    4.0
    1巻1,047円 (税込)
    捜査一課のエースが、取調室で出会った男は、かつて自分がいじめた同級生だった。同僚との確執、世間からの軽蔑。そして家族も――奈落の底に転がり落ちた刑事が這いあがる唯一の方法は、連鎖する猟奇事件の解決だけなのか? 冒頭からエンジン全開、圧巻のリーダビリティ。警察小説界に誕生した、新たなダークヒーローを見よ!
  • 翳った旋舞
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    4.0
    東京の女子大学を卒業してR新聞社資料調査部に働く順子は、ある日外国要人の写真を係に取り違えて渡し、その日の夕刊の写真誤用は社内に大きな波紋を呼んだ。部長末広と次長の左遷。――責任を感じた順子は編集局長川北に辞表を提出するが、川北は意外にも彼女を銀座のクラブに誘う。二人の接触は、川北に恨みを抱く末広により、スキャンダルとして暴露された。社内に激化する醜い派閥争い。職場への夢を失った順子は、一夜川北から財界の怪物海野を紹介されるが…。人生の確かな手ごたえを求めてさまよう、一女性の心と行動を鮮やかに捉えた巨匠の長編現代ロマン。
  • 玩具修理者
    値引きあり
    4.0
    玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも……死んだ猫だって。壊れたものを一旦すべてバラバラにして、一瞬の掛け声とともに。ある日、私は弟を過って死なせてしまう。親に知られぬうちにどうにかしなければ。私は弟を玩具修理者の所へ持って行く……。現実なのか妄想なのか。生きているのか死んでいるのか――その狭間に奇妙な世界を紡ぎ上げ、全選考委員の圧倒的支持を得た第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作品。
  • 風祭
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    4.0
    叔母の莫大な財産を相続した新倉三重子は、欧州旅行の途中で体調を崩し身動きできなくなった。だがスイスで十年ぶりに再会したばかりの佐和木良行が駆けつけ、危機を救われた。過去にプロポーズを断わった相手だったが、この親切が彼女の心を佐和木に傾斜させ、やがて三重子は結婚を決意する。佐和木には二度の離婚歴があり、前妻は二人とも外国旅行中に事故死していた。三重子はこれを偶然と考えていたが、やがて周辺に恐ろしい事件が……。国際色豊かに描く大型ミステリー・ロマン。
  • 或る「小倉日記」伝
    値引きあり
    4.0
    史実に残っていない小倉在住時の森鴎外の足跡を10年の歳月をかけてひたむきに調査する田上耕作とその母。病、貧乏、偏見、苦悩の中で、衰弱が進んでくる(「或る『小倉日記』伝」)。自らの美貌と才気をもてあまし日々エキセントリックになるぬい。夫にも俳句にも見放され、「死」だけが彼女をむかえてくれた(「菊枕」)。昭和28年芥川賞を受けた表題作ほか、孤独との苛酷な戦いをテーマにした、巨匠の代表作品集。
  • 京伝店の烟草入れ 井上ひさし江戸小説集
    値引きあり
    4.0
    井上文学の原点ともいうべき虚実皮膜の9篇。権力の弾圧を首の皮一枚で躱し、強かに生きる戯作者達。洒落や地口で技巧の限りを尽くし庶民の悲哀と反骨精神を活写。単行本未収録の表題作等、才気横溢の精選集。
  • 黄金の夢の歌
    値引きあり
    4.0
    口承によってうたい継がれてきた中央アジア・キルギスの英雄マナスは、永遠に年をとらない、とても元気な男の子。その「夢の歌」を聞きたいと旅をする「あなた」。氷河によって削られたジャイロの美しい牧地に心奪われ、その地を駆けめぐった多くの騎馬、狩猟民族の興亡に思いを馳せる。(講談社文庫)
  • 広重殺人事件
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    4.0
    広重は幕府に暗殺された? 若い浮世絵学者津田良平が“天童広重”発見をもとに立てた説は、ある画商を通して世に出た。だが津田は、愛妻冴子のあとを追って崖下に身を投げてしまう。彼の死に謎を感じた塔馬双太郎が、調べてたどりついた意外な哀しい真相とは? 深い感動の中で浮世絵推理3部作ついに完結! (講談社文庫)
  • 高橋克彦自選短編集 1 ミステリー編
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    4.0
    だれの心にも、鬼がいる。大胆不敵なトリックが冴える短編ミステリーの逸品集。かつて「衛生博覧会」と呼ばれる見世物が人気を博していた。疾病模型や死体写真が陳列されるなか、私は精巧な美少年の鑞人形に目を奪われた。だがそれには、驚愕の秘密が隠されていた(「悪魔のトリル」)。現代日本屈指のエンターテインメント作家の傑作短編集。(講談社文庫)
  • 迎撃せよ
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    4.0
    官邸に送られたメッセージ。猶予は30時間。緊迫が高まる中、航空自衛隊岐阜基地から、ミサイル搭載戦闘機F―2が盗まれた。犯行予告動画に、自衛官・安濃は戦慄した。俺はこの男を知っている!
  • ハ-ド・ラック・ウ-マン
    値引きあり
    4.0
    シンこと石森信たちのロックバンド「ナイトメア」のグルーピーが殺された。誰も彼女の本名を知らない。メンバーにも疑いがかかるが……。待望の長編ロック小説。(講談社文庫)
  • 夜の靴 微笑
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    4.0
    戦時下、畢生の大作『旅愁』を書いて東北地方の僻村に疎開していた横光利一は、そこで日本の敗戦を知る。国敗れた山河を叙し、身辺を語り、困難な己れの精神の再生を祈念しつつ綴った日記体長篇小説『夜の靴』。数学の天才の一青年に静かな共感をよせる『微笑』。時代と誠実に格闘しつつ逝った横光利一最晩年の2篇。
  • 中原中也全訳詩集
    値引きあり
    4.0
    季節(とき)が流れる、城寨(おしろ)が見える、無疵な魂(もの)なぞ何処にあらう? (『ランボオ詩集』幸福)早熟な詩才・中原中也が、死の直前に刊行した『ランボオ詩集』。唯一の全訳詩集として流布し、同時代を激しく揺るがせた。生前の三冊の訳詩集に未定稿を加え、全翻訳詩を収録。
  • 井伏鱒二 弥次郎兵衛 ななかまど
    値引きあり
    4.0
    日本の"親爺"木山捷平最晩年の飄々短篇集。常に市井の人として一貫し、独特の詩情溢れる飄々たる人生世界を描出した木山捷平最晩年の珠玉短篇。敬愛する井伏鱒二の秀抜な素描、若き太宰治の真摯な青春像。
  • 樹影
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    4.0
    被爆地長崎。敗戦後3年目の夏、華僑の女柳慶子と画家麻田晋は出遭った。原爆病に脅かされる2人はいたわり合い、自らの生を確かめるように愛し合い、10数年の苦痛の果てに死んで行った。著者の故郷長崎の、酷く理不尽な痛みを深い怒りと哀惜をこめて強靱に描く。原爆を告発した不朽の名作。野間文芸賞受賞。
  • 桜の森の満開の下
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    4.0
    なぜ、それが"物語・歴史"だったのだろうか――。おのれの胸にある磊塊を、全き孤独の奥底で果然と破砕し、みずからがみずから火をおこし、みずからの光を掲げる。人生的・文学的苦闘の中から、凛然として屹立する"大いなる野性"坂口安吾の"物語・歴史小説世界"。
  • 芥川龍之介の「羅生門」「河童」ほか6編 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編
    値引きあり
    4.0
    「羅生門」「鼻」「地獄変」「舞踏会」「藪の中」「将軍」「トロッコ」「河童」――。描かれた時期やスタイルも異なる代表作八編を収載し、作品を読むヒント、背景などを最新の研究レベルを踏まえて解説した入門書。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 泉鏡花の「婦系図」 ビギナーズ・クラシックス 近代文学編
    値引きあり
    4.0
    早瀬主税は、独文学者酒井に拾われ成長。芸者のお蔦を娶ったことが恩師の逆鱗に触れ、別れを余儀なくされる――。明治の人気作家が描く、一人の青年と彼を取り巻く女たちの愛憎劇をダイジェストで読む! ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 星封陣
    値引きあり
    4.0
    東北の一村がいま奇怪な勢力に狙われる! 古代、蘇我氏に敗れた物部氏一族が東北にとてつもない秘宝を封じ込んだという。それを守る物部の末裔に対し、秘宝奪取に権力と暴力を使える巨大組織が襲いかかる。村人の主緋星幸丸(あかぼしさいわいまる)は自分が秘宝の鍵を握ると自覚、仲間と共に絶望的戦闘に決起する! 伝奇超大作。(講談社文庫)
  • 毒草師 白蛇の洗礼
    値引きあり
    4.0
    裏千家教授・大澤信郎の次男が濃茶席で毒殺された。取材を始めた雑誌編集者の西田は、容疑者の神凪百合(かんなぎゆり)に淡い恋心を抱く。相次ぐ毒殺事件の真相を突き止めようと、西田は毒に精通する変人、自称<毒草師>の御名形史紋を頼ることに。大澤家がひた隠す秘密を、御名形は「千利休=キリシタン」説とともに解き明かす!
  • 女王暗殺
    値引きあり
    4.0
    母が殺された。謎の数字(ダイイングメッセージ)を遺して。孤独に生きる俺に残されたのは欠陥品の心臓だけ。だが、突然現れた記憶喪失の女によって世界が変わる……! 俺をつけ狙う怪しい奴らの正体は、母を殺した犯人なのか。心臓を奪われ殺された死体は、何を語りかけるのか。知らされていなかった父と母の正体は。すべての謎が明らかになるとき、この世界の裏に蠢く、テロルの陰謀が姿を現す!!
  • 隠された刻―Hidden Times―
    値引きあり
    4.0
    1巻1,108円 (税込)
    南太平洋の王国イリアキに残る謎の砂絵「金の汗」。世界の行く末を告げるというその伝説が解明された時、かつて跋扈した日本人の欲望と情念が甦る。明治末期に移民として辿り着いた鉱夫。戦時中に軍の機密を帯びて訪れた特攻隊兵士。彼らは、この地に何を封印したのか? 三つの時代を往還しながら、物語の陶酔に誘う南洋小説の傑作!
  • 名作 日本の怪談 四谷怪談 牡丹灯籠 皿屋敷 乳房榎
    値引きあり
    4.0
    「東海道四谷怪談」「牡丹灯籠」をはじめ、日本を代表する怪談の多くは、小説や映画などに形を変えながら現代に息づいている。私たちの心の深層を揺さぶる物語の原点に返り、現代語訳のダイジェストで楽しむ傑作選!
  • 『吾輩は猫である』殺人事件
    値引きあり
    4.0
    「吾輩は猫である。名前はまだ無い」この一行に、大きな謎が仕組まれていたとは―。上海の街に苦沙弥先生殺害の報せが走り、猫の「吾輩」はじめ、おなじみ寒月、東風、迷亭に三毛子、さらには英国猫のホームズやワトソン、シャム猫の伯爵など、集まった人が、猫が入り乱れ、壮大な野望と謀議が渦を巻く。卓抜な模写文体とロマンで、日本文学の運命を変えた最強のミステリー。

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  • 超訳 方丈記を読む 私たちはこれからいかに生きるべきか
    値引きあり
    4.0
    大地震、社会不安、政治不信。鴨長明が生き、記録した800年前と今の日本はとても似ています。当時の京の様子、人々の生活、飢餓・苦しみを冷静に記録し、人の生をいかに問うべきかを書き綴った「方丈記」を、方丈記研究の第一人者が超訳した決定版!
  • ドーン
    値引きあり
    4.0
    人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキャンダルに。さまざまな矛盾をかかえて突き進む世界に「分人(デイヴイジユアル)」という概念を提唱し、人間の真の希望を問う感動長編。Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。(講談社文庫)
  • 百人一首(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    値引きあり
    4.0
    かるた遊びとして広まり人口に膾炙され、日本文化に多大の影響を与えた百人一首を、手軽に楽しむ本。文法の知識や旧仮名の読み方を知らなくても、歌の意味がわかり声に出して朗読することができるように工夫。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 堕落論
    値引きあり
    4.0
    第二次世界大戦直後の混迷した社会に、戦前戦中の倫理観を明確に否定して新しい指標を示した「堕落論」は、当時の若者たちの絶大な支持を得た。「人間は堕落する。義士も聖女も堕落する。それを防ぐことはできないし、防ぐことによって人を救うことはできない。」墜ちきることにより真の自分を発見して救われるという安吾流の考え方は、いつの世でも受け入れられるにちがいない。ほかに「日本文化私観」「恋愛論」など名エッセイ十二編を収める。
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    値引きあり
    4.0
    1~30巻253~891円 (税込)
    源氏物語の全体が分かる楽しい1冊。わずらわしい文法などの障壁を取り払い、こなれた現代語訳によって、古文の力がなくても十分古典の面白さが分かる。原文も現代語訳も総ルビ付き。ビジュアル面も豊富。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • teddy bear
    値引きあり
    4.0
    高校生の晴奈は本当の恋も知らずに、自分の居場所にも疑問を持ち、次第に不登校になる。そんな時、偶然出会った成也によって、生きる希望を少しずつ持てるようになった晴奈。しかし、次第に成也の束縛はきつくなっていった。そんな状況に別れを選択する晴奈だったが―。2人には悲しい運命が静かに迫っていた。
  • 五稜郭の兄弟
    値引きあり
    4.0
    江戸末期の天保年間、筑後久留米領内の庄屋高松家に生まれた9人の兄弟姉妹。二男勝次と三男権平は、おもに医者を志して国元を出奔。旗本の養子となって古屋作左衛門と名も改めた勝次を江戸に訪ねた権平こと高松凌雲は、医学の道に進んで一橋家の奥詰医師となる。幕府瓦解後、旧幕軍の脱走歩兵「衝鋒隊」を率いて奥羽を転戦、箱館に走った兄と出会った凌雲は、箱館病院長として戦火の中で敵味方の区別なく傷病兵の治療にあたる……。
  • 横しぐれ
    値引きあり
    4.0
    父と、黒川先生とが、あの日道後の茶店で行き会った、酒飲みの乞食坊主は、山頭火だったのではなかろうか。横しぐれ、たった1つのその言葉に感嘆して、不意に雨中に出て行ったその男を追跡しているうちに、父の、家族の、「わたし」の、思いがけない過去の姿が立ち現れてくる。小説的趣向を存分にこらした名篇「横しぐれ」ほか、丸谷才一独特の世界を展開した短篇3作を収録。
  • 清貧の書/屋根裏の椅子
    値引きあり
    4.0
    母と義父とに連れられて幼い頃行商の旅に暮した体験を明るく牧歌的に描き切った短篇「風琴と魚の町」、つましく生活する一組の夫婦の愛情を謳う「清貧の書」、転機を求めてのパリ旅行を素材とした「屋根裏の椅子」、男と女の後姿に、あるが儘の人生を見る客観小説「牡蠣」等。名作『放浪記』を力に、作家はいかに飛躍をとげたか。〈宿命的放浪の作家〉林芙美子の代表的初期短篇7作。
  • シベリヤ物語
    値引きあり
    4.0
    逃亡兵が闇の中で射殺され横たわる「小さな礼拝堂」。凍てつく酷寒の町に一人出されて道路掃除する「掃除人」。シベリヤの捕虜収容所体験をもつ作家の冷静な眼は、己を凝視し、大仰な言挙げとは無縁の視座から出会った人々、兵士、ロシヤの民衆の生活を淡々と物語る。「舞踏会」「ナスンボ」「勲章」「犬殺し」等11篇により、人間の赤裸に生きる始原の姿を綴る現代戦争文学の名著。
  • 光の領分
    値引きあり
    4.0
    夫との別居に始まり、離婚に至る若い女と稚い娘の1年間。寄りつかない夫、男との性の夢、娘の不調、出会い頭の情事。夫のいない若い女親のゆれ動き、融け出すような不安を、“短篇連作”という新しい創作上の方法を精妙に駆使し、第1回野間文芸新人賞を受賞した津島佑子の初期代表作。
  • 木山捷平全詩集
    値引きあり
    4.0
    心やさしく、なつかしい、暖かな世界・木山捷平詩。常に、弱きものたち、めぐまれることすくないものたちへ、心からの手をさしのべ、暖かな声援を送る、市井の人、木山捷平の第1詩集『野』、第2詩集『メクラとチンバ』、第3詩集『木山捷平詩集』と、生前未刊行の詩、短歌、俳句を、木山みさを夫人が心をこめて編んだ“人生の歌”全詩集!
  • 白兎・苦いお茶・無門庵
    値引きあり
    4.0
    敵の戦車に人間爆弾となって廃兵が飛び込む訓練を繰り返す。そんな理不尽きわまる敗けいくさ。夫たちが徴兵され、著者がいみじくも名付けた半後家たちとの置き去りにされた生活。“一年が百年にも感じられる”流謫の生活の中でも、市井に生き続ける“在野”の精神を飄々たる詩魂で支え、正に“人生の歌”を歌った木山捷平、中期・晩年の代表的短篇。
  • 埴輪の馬
    値引きあり
    4.0
    滑稽というより、生活の事実を淡々と書きながら、思わず笑ってしまうといった味わいで、文学の師である井伏鱒二や友人たちとの交友を描く。表題作「埴輪の馬」では、埴輪様式の土器の馬を購入のため、師井伏鱒二や友人と出かける。地方都市の駅には先方のお迎えの車が、それも消防自動車が来ていて、それに乗車することの困惑。他10篇収録。
  • 仕事部屋
    値引きあり
    4.0
    《芸術の友よ。御身に捧ぐるに今この美しい言葉の花束を以てする。是こそ新興芸術派の巨匠・井伏鱒二の心の贈物である》(春陽堂、昭和6年刊『仕事部屋』広告文)。全集等未収録の幻の名作というべき「仕事部屋」を始め、「丹下氏邸」他初刊本の全14篇をそのままに収録。昭和初年代のモダニズム、都市小説の新風俗が描かれて、井伏鱒二の文学に新たな光を当てる真の芸術の友への贈物。
  • 花の町/軍歌「戦友」
    値引きあり
    4.0
    昭和16年、陸軍徴用員として従軍した著者は翌年2月シンガポールに入り、昭南タイムズ、昭南日本学園等に勤務。市内の一家族の動向を丹念に描いた長閑で滑稽で奇妙に平和な戦時中の異色作「花の町」をはじめ、「軍歌『戦友』」「昭南タイムズ発刊の頃」「シンガポールで見た藤田嗣治」「或る少女の戦時日記」「悪夢」など、この体験に関わる文業を集成、9篇収録。
  • わが母の記 花の下・月の光・雪の面
    値引きあり
    4.0
    80歳の母を祝う花見旅行を背景にその老いを綴る「花の下」、郷里に移り住んだ85歳の母の崩れてゆく日常を描いた「月の光」、89歳の母の死の前後を記す「雪の面」。 枯葉ほどの軽さのはかない肉体、毀れてしまった頭、過去を失い自己の存在を消してゆく老耄の母を直視し、愛情をこめて綴る『わが母の記』三部作。〈老い〉に対峙し〈生〉の本質に迫る名篇。ほかに「墓地とえび芋」を収録。
  • 卒都婆小町が死んだ
    値引きあり
    4.0
    美貌を誇り、かつては小野小町になぞらえられた女優がホテルで毒死した。部屋からは恋人だった歌舞伎役者の指紋が検出される。能の名作『卒都婆小町』に例えられた間柄の2人だったが、今はもう過去の恋愛となっている。キャサリンがあかす事件の真相とは。妖しく美しい能の世界に想を得た傑作推理短篇集。
  • 鶏肋集/半生記
    値引きあり
    4.0
    子守り男に背負われて見た、花の下での葬式の光景。保養先の鞆ノ津で、初めて海を見た瞬間の驚きと感動。福山中学卒業と、京都の画家橋本関雪への入門志願。早稲田大学中退前後の、文学修業と恋の懊悩。陸軍徴用の地マレー半島で知った苛酷な戦争の実態。明治31年福山に生れ、円熟の作家が心込めて綴った若き日々・故郷肉親への回想の記。
  • 野川
    値引きあり
    4.0
    急逝した友人の一周忌近く、故人からの遺贈として届いた一枚の絵地図。友人が好んだ野川の散歩道を描いた絵の片隅で、大人が子供の手を引いていた。それは子を妊った娘の未来像か、東京大空襲の翌朝に母親と歩いた荒川土手の風景か――。はるか時空を往還し、生と死のエロスの根源に迫る、古井文学の到達点。
  • 電子の標的―警視庁特別捜査官・藤江康央―
    値引きあり
    4.0
    1巻924円 (税込)
    本庁の捜査は「24」を超えた! パスモ、Nシステム、監視カメラに偵察衛星。臨場した捜査官が発した至急報は、誘拐犯を追尾する、視えない静かな大捜査網の開幕を告げた――。華麗な一族の蹉跌、大企業が墜ちた奈落、腐臭を放つTVキー局幹部。驚愕のリアリティが疾走する、次世代警察小説の誕生!

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  • 軍神の花嫁
    値引きあり
    3.9
    貴方への想いと、貴方からの想い。 それが私の剣と盾になる。 「剣は鞘にお前を選んだ」 美しい長女と三女に挟まれ、目立つこともなく生きてきたオードル家の次女サクラは、「軍神」と呼ばれる皇子カイにそう告げられ、一夜にして彼の妃となる。 課せられた役割は、国を護る「破魔の剣」を留めるため、カイの側にいること、ただそれだけ。屋敷で籠の鳥となるサクラだが、持ち前の聡さと思いやりが冷徹なカイを少しずつ変えていき……。 すれ違いながらも愛を求める二人を、神々しいまでに美しく描くシンデレラロマンス。 【登場人物紹介】 サクラ 名門貴族の不遇な令嬢。散歩と、小さな使い魔アシュと戯れることが好き。 カイ 大国キリングシークの第二皇子。数々の戦を制し、「漆黒の軍神」と呼ばれる。
  • 弁当屋さんのおもてなし ほかほかごはんと北海鮭かま
    値引きあり
    3.9
    1~12巻286~704円 (税込)
    「あなたの食べたいもの、なんでもお作りします」恋人に二股をかけられ、傷心状態のまま北海道・札幌市へ転勤したOLの千春。仕事帰りに彼女はふと、路地裏にひっそり佇む『くま弁』へ立ち寄る。そこで内なる願いを叶える「魔法のお弁当」の作り手・ユウと出会った千春は、凍った心が解けていくのを感じて――? おせっかい焼きの店員さんが、本当に食べたいものを教えてくれる。おなかも心もいっぱいな、北のお弁当ものがたり!
  • 推理大戦
    値引きあり
    3.9
    日本のある富豪が発見したという「聖遺物」。 世界的にも貴重なその「聖遺物」を手に入れるため、世界中のカトリックそして正教会は、威信と誇りをかけ「名探偵」を探し始めた。 いったい、なぜ? それは、「聖遺物争奪」のために行われる、前代未聞の「推理ゲーム」に勝利するため。 アメリカ、ウクライナ、日本、ブラジル――。選ばれた強者たちは、全員が全員、論理という武器だけでなく「特殊能力」を所有する超人的な名探偵ばかりだった。つまり、全員が最強。しかし勝者は、たったひとりだけ。 つまり、真の名探偵も、たったひとり――。 世界最強の名探偵は、誰だ?
  • とにもかくにもごはん
    値引きあり
    3.9
    わかるよ、みんないろいろあるけどさ――。 ほら、あたたかいごはんを食べれば、きっと元気になれるはず! 子ども食堂を舞台に、市井の人々の生きづらさと希望を描く、読んで「美味しい」老若男女群像劇の傑作。 営業時間は午後5時から8時まで。 亡き夫との思い出をきっかけに松井波子が開いた「クロード子ども食堂」。 スタッフは、夫とうまくいかない近所の主婦や、就活のアピール目的の大学生。 お客さまは、デートに向かうお母さんに置いていかれる小学生や、娘と絶縁し孤独に暮らすおじいさん。 子どもも大人もお年寄りも、みんなまとめていらっしゃい! うまくて泣ける、心温まる絶品群像劇!
  • お菓子の船
    値引きあり
    3.9
    1巻913円 (税込)
    たった一つのどら焼きが、海を越え、時代も越える。 少女の切実な願いが胸を打つ感動巨編! 製菓学校を卒業した樋口和子(わこ)は、浅草にある奥山堂の門を叩く。 祖父が亡くなる前に作ってくれた特別などら焼きを再現すべく、和菓子職人への第一歩を踏み出すために。 だが、待っていたのは男ばかりの職人世界の逆風、なかなか工房に立たせてもらえない年功序列の社会。 荒波の中でもひたむきに努力を続ける和子は、やがて一人前の職人になっていく。 一方、調べていくうちに、祖父が第二次世界大戦中に出兵していたころ、ある船に乗っていたことを知る。 「お菓子の船」と呼ばれていたその船にこそ、どら焼きの秘密があるかもしれない。 当時の乗員に会って話を聞いていくうちに、和子は祖父の知らなかった一面を見つけていく。 ふんわりと溶ける皮、口の中でほどける餡子と、ひとつまみの“秘密”。 誰にでも、一生ものの忘れられない味がある。 「お菓子には不思議な力があるんだよ」
  • わが家は幽世の貸本屋さん―あやかしの娘と祓い屋の少年―
    値引きあり
    3.9
    1~7巻598~748円 (税込)
    現世とは別にある、あやかしが跋扈するもう1つの世界〈幽世〉。 そこに幼い頃に迷い込んでしまった夏織は、幽世で貸本屋を営む変わり者のあやかし・東雲に拾われ、人の身でありながらあやかし達と暮らしている。 そんな夏織は、ある日、行き倒れていた少年・水明と出会う。現世で祓い屋を生業としているという彼の目的は「あやかし捜し」。 あやかしに仇なす存在とはいえ、困っている人を放っておけない夏織は、ある事情で力を失ってしまった彼に手を貸すことにするのだが――。
  • アルツ村
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    3.9
    1巻885円 (税込)
    『恍惚の人』から半世紀。現役医師作家による衝撃のメディカル・サスペンス! 高齢者だけが身を寄せ合って暮らす山間の村。そこは楽園か、遺棄の地か。 夫の暴力から逃れ、幼い娘を連れて家を出た主婦・明日香。 迷い込んだ山奥の村で暮らし始めた明日香は、一見平和な村に隠された大きな秘密に気付き始める。 住民はどこから? 村の目的は? 老老介護、ヤングケアラー、介護破綻……世界一の認知症大国、日本。 人生を否定される患者。生活を破壊される家族。 認知症の「いま」に斬り込む衝撃作!
  • 炎上する君
    値引きあり
    3.9
    「太陽の上」中華料理店の三階に住んでいるあなたは三年間外に出たことがない。でもその日、何かが変わる。 「舟の街」ある日、あなたは徹底的に参ってしまった。そして、思い立った。舟の街に行こうと。 「空を待つ」深夜の青梅街道で携帯電話を拾った。その日から、見知らぬ相手とのメール交換が始まる。 「甘い果実」作家志望の私は31歳。勤めていた書店で、あの作家がサイン会を開くという。 「炎上する君」銭湯で私と浜中は足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れて…。 「私のお尻」私は白くて綺麗なお尻をもっているけれど、いつからかそのお尻を憎らしく思うようになった…。 何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちを訪れる、小さいけれど大きな変化。奔放な想像力が紡ぎ出す、どこか不穏で愛らしい物語たち。8編収録。
  • 幻月と探偵
    値引きあり
    3.9
    大戦前夜の哈爾浜。旧陸軍中将の屋敷で、不可解な連続毒殺事件が起きる。謎めいた脅迫状が示す「三つの太陽」とは?そして、岸信介の陰謀とは――厳寒の満州と灼熱のシベリアが交差する、歴史本格ミステリ!
  • 誘拐の日
    値引きあり
    3.9
    豪邸の奥には、いつでも秘密が眠っている―― 頭脳明晰な天才少女をさらった間の悪い“誘拐犯”。 身に覚えのない死体の謎を解かねば、絶体絶命に! ドラマ化決定、話題の韓国ミステリー登場! 絶賛の声続々!! 「驚きの展開が繰り返され、全く結末を想像する事ができず、一気に読み終えてしまいました」(へそまき/40代) 「ラストはパズルのピースが嵌まっていくかのように、するすると謎が解けていくのが気持ち良く、最近読んだミステリの中では最も満足度が高く、謎解きの爽快感をたっぷり味わった!  前知識を何も持たずに読んで、二度三度とたっぷり驚いてほしい」(紫花/ブクログ) 娘の手術費用のため、やむなく誘拐を決意したミョンジュン。 ところが目的の豪邸から飛び出してきた少女ロヒをうっかり車ではね、その衝撃でロヒは記憶を失ってしまう。 ミョンジュンはとっさに父親を名乗るものの、天才児と評判のロヒに口で敵わずこき使われる。 そんななかロヒの家から両親の死体が発見され、ミョンジュンは殺人の容疑者に――。 韓国で話題沸騰、巻き込まれ型ミステリー!
  • 犬神博士 アニメカバー版
    値引きあり
    3.9
    おかっぱ頭の少女チイは、じつは男の子。大道芸人の両親と各地を踊ってまわるうちに、大人たちのインチキを見破り、炭田の利権をめぐる抗争でも大活躍。体制の支配に抵抗する民衆のエネルギーを熱く描く。
  • 誰彼 新装版
    値引きあり
    3.9
    謎の人物から死の予告状を届けられた教祖が、その予告通りに地上80メートルにある密室から消えた! そして4時間後には、二重生活を営んでいた教祖のマンションで首なし死体が見つかる。死体は教祖なのか? なぜ首を奪ったのか? 連続怪事の真相が解けたときの驚愕とは?
  • 文字禍・牛人 アニメカバー版
    値引きあり
    3.9
    1巻264円 (税込)
    ≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」アニメ描き下ろしコラボカバー版≫ 古代アッシリヤの大王は、毎夜図書館に出没すると噂される「文字の霊」について、老博士に調査を命じる。博士は万巻の書に目を通すがそれらしい説はない。ある日、ひとつの文字を終日凝視していると、いつしかその文字が解体し、意味のないひとつひとつの線の交錯としか見えなくなった。この発見を手はじめに、文字の霊の性質が次第に判って来たのだが……(「文字禍」)。知られざる傑作6篇を選りすぐって収録。解説・池澤夏樹 <「文豪ストレイドッグス」シリーズとは> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、横浜を舞台に「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクション。
  • 霧舎 巧 傑作短編集
    値引きあり
    3.9
    名探偵・後動悟が、密室の列車内で、華麗なアリバイ崩しを披露する「手首を持ち歩く男」。師・島田荘司の人気シリーズから御手洗潔と石岡和己の名コンビが登場する「動物園の密室」。ほかに《あかずの扉》研究会と《霧舎学園》のメンバーも集結し、オールスター探偵がハイレベル推理を連発する、珠玉のミステリ短編集!
  • グッド・ドーター 上
    値引きあり
    3.9
    28年前、弁護士一家を襲った残忍な殺人事件―― 生き残り、弁護士となった“良き娘”は再び悪夢を目撃する。 映像化決定! MWA賞受賞作家、渾身のサイコサスペンス。 アメリカ南部の小さな町で白人女性が殺され、容疑者の黒人青年を担当した弁護士の自宅が放火された。 家は全焼し、一家が引っ越した数日後、弁護士の留守中に二人組の男が家に押し入り妻を惨殺、十代の姉妹も襲われた――。 28年後、辛くも生き残り、父と同じ弁護士になった次女シャーロットは、後悔を抱えながらも前に進んでいた。 だが地元中学校で起きた銃乱射事件が、封印した過去を呼び戻し……。 解説:池上冬樹 ■好評発売中既刊 『開かれた瞳孔』 『彼女のかけら 上・下』 『プリティ・ガールズ 上・下』 〈ウィル・トレント〉シリーズ 『ハンティング 上・下』 『サイレント 上・下』 『血のペナルティ』 『罪人のカルマ』 『ブラック&ホワイト』 『贖いのリミット』 『破滅のループ』
  • 京都烏丸のいつもの焼き菓子 母に贈る酒粕フィナンシェ
    値引きあり
    3.9
    小さな焼き菓子屋「初」は、無愛想な青年菓子職人が営む和の食材を使った西洋菓子店だ。丁寧に作られた「初」のお菓子は食べるとちょっと心が満たされて――しんどくも愛おしい、豊かな日常とおいしいお菓子の物語。
  • KILLTASK
    値引きあり
    3.9
    殺し屋(エージェント)見習いとして生きることになった主人公。平凡な人生を送っていた彼は、自身の家族を皆殺しにした容疑を掛けられ、逃亡していたところを二人のエージェント「天使」と「悪魔」に拾われたのだ。何者かにはめられ、罪を背負わされた彼は、裏社会で生きていくためにある特殊技能を磨いていく。彼の祖父は名うてのマタギで、祖父に連れられてたびたび猟について行っていた彼は、ひそかに狩猟者としての技術を祖父から受け継いでいたのだ。「スナイパー」としてのエージェントの手伝いにようやく慣れてきたころ、主人公はある事実を知る。殺された彼の家族に残された、犯人の「刻印」。それは彼を拾ったエージェントの一人、「天使」がターゲットに遺すものと全く同じものだった――。
  • 無貌の神
    値引きあり
    3.9
    万物を癒す神にまつわる表題作ほか、流罪人に青天狗の仮面を届けた男が耳にした後日談、死神に魅入られた少女による七十七人殺しの顛末など。デビュー作『夜市』を彷彿とさせる傑作ブラックファンタジー!
  • かわうそ堀怪談見習い
    値引きあり
    3.9
    わたしは「恋愛小説家」と肩書きにあるのを見て、今のような小説をかくのをやめようと思った。 恋愛というものにそんなに興味がなかったことに気づいたのだ。これからなにを書こうか。 環境を変えるため、三年住んだ東京を離れ、中学時代に住んでいた区の隣り、かわうそ堀に引っ越した。 そして、考えた末に怪談を書くことにした。そう決めたものの、 わたしは幽霊は見えないし、怪奇現象に遭遇したこともない。 取材が必要だ、と思い立ち、たまみに連絡をとった。 中学時代の同級生・たまみは、人魂を見たことがあるらしいし、怖い体験をよく話していた。 たまみに再会してから、わたしの日常が少しずつ、歪みはじめる。 行方不明になった読みかけの本、暗闇から見つめる蜘蛛、 こっちに向かってきているはずなのにいっこうに近くならない真っ黒な人影、留守番電話に残された声……。 そして、たまみの紹介で幽霊が出るとの噂がある、戦前から続く茶舗を訪れる。 年季の入った店内で、熊に似た四代目店主に話を聞くと、 絶対に開けてはいけないという茶筒、手形や顔が浮かぶ古い地図があるという。 そして、わたしはある記憶を徐々に思い出し……。 わたしの日常は、いつからこんなふうになっていたのだろう。 別の世界の隙間に入り込んでしまったような。 柴崎友香が、「誰かが不在の場所」を見つめつつ、怖いものを詰め込んだ怪談作品。
  • 幸腹な百貨店
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    3.9
    1~3巻385~726円 (税込)
    食べて、働いて、みんなで笑おう――。バブル部長VS.若手社員。老舗デパート再生なるか? 中部事業部長となった高橋伝治は、以前店長をしていた堀内百貨店が閉店の危機にあることを知る。古巣のピンチに自ら乗り込んだ伝治だが、何でも「気合い」で乗り切ってきたバブル部長を若手店員たちは煙たがる。伝治は彼らと旨いお店で腹を割りつつ、お祭り復興に取り組む地元店主たちとも知り合って……。
  • いまはむかし 竹取異聞
    値引きあり
    3.9
    武官となるのを拒んで家を出た弥吹が出会ったのは、ある目的のためにふたりだけで旅をしている「月守」の少年たち。彼らは「かぐや姫」の伝説に深く関係していた。興味をひかれた矢吹は、彼らと行動をともにするうちに、次第にかぐや姫にまつわる壮絶な運命の渦へと巻き込まれていく。ふたりはいったい何者なのか? 五つの宝とは? 「竹取物語」を大胆かつ自由に解釈した、瑞々しく清々しい和製ファンタジー!
  • いつも通りの日々
    値引きあり
    3.9
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大切なことは、日常生活の中にひそんでる――。雪の日に訪ねてきたくま、雷神さんに嫁いだ妹、隣のうちのドアを抜けてたどりついた町・・・平凡な暮らしを営んでいる「わたし」たちに舞い降りた、ちょっと不思議な出来事と、その中で見つけるささやかな幸福。数々の名作、話題作の装画を担当してきた著者が、丁寧に描き出した十四の物語。
  • 炎の岳―南アルプス山岳救助隊K-9―(新潮文庫)
    値引きあり
    3.9
    “幻の名峰”として人気の新羅山。その日も登山客で賑わうなか突如、群発地震が襲う。不穏な空気が漂い火山学者は警告を発するが、行政に黙殺される。やがて噴火が始まり、逃げ遅れた人々を救うべく、救助隊員の静奈と夏実は相棒の犬と共に山頂へ向う。だが山中には凶悪な殺人者も潜んでいた。荒れ狂う山、襲いかかる魔手。決死の救出に挑む彼女たちにタイムリミットが……。『火竜の山』改題。
  • アンドロイドの恋なんて、おとぎ話みたいってあなたは笑う?
    値引きあり
    3.9
    佐藤真白は、義肢のリハビリ専門病院で事務スタッフとして働いている。外見が生身の女性と寸分違わぬ精巧さで作られているが、実はある研究機関から送り込まれたアンドロイドだ。ある日、院内の庭で散らばったカードを集めている青年・響に声をかけられる。響は事故で左腕を失い、義肢のリハビリのため病院へやってきていた。屈託なく笑う快活な響とのふれあいの中で、真白の中で処理しきれない感覚が生まれて…。
  • あひる
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    3.9
    我が家にあひるがやってきた。知人から頼まれて飼うことになったあひるの名前は「のりたま」。娘のわたしは、2階の部屋にこもって資格試験の勉強をしている。あひるが来てから、近所の子どもたちが頻繁に遊びにくるようになった。喜んだ両親は子どもたちをのりたまと遊ばせるだけでなく、客間で宿題をさせたり、お菓子をふるまったりするようになる。しかし、のりたまが体調を崩し、動物病院へ運ばれていくと子どもたちはぱったりとこなくなってしまった。2週間後、帰ってきたのりたまは、なぜか以前よりも小さくなっていて……。なにげない日常に潜む違和感と不安をユーモラスに切り取った、著者の第二作品集。

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