野川
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野川

803円 (税込)
300円 (税込) 12月29日まで

1pt

4.0

急逝した友人の一周忌近く、故人からの遺贈として届いた一枚の絵地図。友人が好んだ野川の散歩道を描いた絵の片隅で、大人が子供の手を引いていた。それは子を妊った娘の未来像か、東京大空襲の翌朝に母親と歩いた荒川土手の風景か――。はるか時空を往還し、生と死のエロスの根源に迫る、古井文学の到達点。

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今回の旅はこの小説とともにあった気がした。長距離列車で移動しながら、うつらうつらとなったりしながら読み進めていたのだけど、その感じがこの小説の感じと非常に合っていたと思う。この世とあの世。今と昔。夢とうつつ。あいつと自分。不思議な空気感が漂っていて、最初はそれが慣れないのだけど、徐々にそれが心地よく

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ


    いつもより言葉がスルスルと流れていく。
    読んでいくうち、作者の過去から現在を繋ぐ一本の記憶を、表題の野川を辿っていくようにしっかりと感じ取れた。
    後期の古井由吉の中でも出色の出来だと思った。

    0
    2022年11月04日

    Posted by ブクログ

    新聞に載っていた著者の文章に惹かれて買ったもの。全編にわたって夢と現をどちらとも知れず漂うような小説。六十を越えて生から死を観じる主人公と、戦中の空襲や、青春時代の記憶などが入り混じる。

    0
    2018年11月05日

    Posted by ブクログ

    生活の中でたまーにある、たくさんの人といるのに急に自分の回りにフィルターがかかって自分以外がスクリーンの中にいるような感覚になる。この人の、句点の連なりによる淡々とした、ボソボソと喋っているような長ーい文章がけっこう好み。

    0
    2013年04月22日

    Posted by ブクログ

    年老いた主人公にまつわる死生観の話、と言うのが正しいだろうか。主人公の現実と意識が入り混じり、どこまでが現実でどこからが幻かわからない世界観のなか、話は進行していく。
    2月の訃報まで著者を存じ上げていなかったが、記事で気になっていた。途中まどろみながら、ペースの上がらないなか、なんとか読破。これまで

    0
    2020年04月22日

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