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Posted by ブクログ 2022年06月04日
1989(平成元)年刊。52歳の頃の作品である。実はほとんどリアルタイムにハードカバーで購入し、私が遥か以前から親しんできた『眉雨』と同年に刊行されたようだ。しかし、『眉雨』とは結構がまるで異なる。
はじめ連作短編の形かと思って読み始めたのだが、前の章に記述された内容を直接言及する箇所が出てきて...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年01月22日
異常に難解なようでいて実は何もないのではと思いながらも数年読み続けて今に至る。読むたびに首を傾げ続けているので愛読書とは呼べまい…。
引用されている古典には全て出典があり、日記も天気や旅行などが連載時期に一致するし、幼少のエピソードなどは古井の他作品にも見つかるものがある。これをフィクショナルな次...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月20日
たまには純文学をと思い、以前から気になっていた古井由吉作品のなかから本作をチョイス。……なのだが、本作は典型的な純文学というわけではなく、そもそも小説と呼んでよいのかどうかさえさだかではない。まず、タイトルの意味はなにか。「往生伝」とは、平安後期に記録されている聖人たちの極楽往生の様子のことである。...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年07月20日
芥川龍之介の芸術至上主義は
究極的には自殺という形に向かうしかないものだった
芸術のために人を焼くほどの傲慢さを持ち得ないならば
自己完結するしかエゴのやり場はないからだ
その芥川が、初期作品の執筆において多く参照したのが
日本の古典文学である
「今昔物語集」や「宇治拾遺物語」などだ
それらを近代的...続きを読む
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