ドーン

ドーン

1,100円 (税込)

5pt

人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキャンダルに。さまざまな矛盾をかかえて突き進む世界に「分人(デイヴイジユアル)」という概念を提唱し、人間の真の希望を問う感動長編。Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。(講談社文庫)

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ドーン のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月11日

    中盤まではなかなか読み進めるのがヘビーなのだが、登場人物たちが苦悩を自分自身の「分人」と結びつけて乗り越えようとしていく過程が読み応えがあり、特に主人公の明日人のそれの危うさを孕みつつ一種の誠実さと真摯さを手放さない感じが良かった。

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    Posted by ブクログ 2021年07月04日

    これって、去年の大統領選挙よりずっと前に書かれた作品なんだよなあ、と思いながら読み終わって、2009年の作品、と知って衝撃を受けた。
    去年のどころか、その前のトランプ旋風選挙も、東日本震災も、宇宙関連でいうと、はやぶさ(1号!)の帰還もまだはるか先の話の時代の作品。
    この作者の、「今」考えていること...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月03日

    『空白を満たしなさい』に続いて分人主義が通奏低音になっている作品で、監視カメラネットワークやAR(拡張ではなく添付)そして火星有人探査などの実現する近未来が舞台。ただそこで語られるテーマは紛争、移民、そして民主主義のあり方など「近い将来ありある」というよりすでに今現在の私たちの社会で起こっていること...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年09月10日

    すごいよかった!

    いまは強固で社会の地盤となってるものごと、
    みんなが持ってる価値観が
    将来は跡形もなくなくなってるのかもしれない。
    と同時に人間が未来も解決できない
    しょうもない問題もあるんだなぁ

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    Posted by ブクログ 2018年10月30日

    すごい。こういうのが読みたかった。

    今の10代が30代、40代として活躍しているような近未来。
    大震災後、有人火星探査、可塑整形、散影(divisual/監視カメラのオープンなネットワーク)、AR(死んだ人間のその後の人生をプログラムし、立体映像化する)、分人主義(dividualism)、生物兵...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月18日

    有人火星探査成功の裏でおきる『愚行』。片道8ヶ月、ミッション含めて3年もの長く、常に生命の危機に晒されている過酷な環境で起こり得る人間の性。帰還後に多くの人間に多様な苦難がまちうける。未来も現在も人間の本性と苦悩は変わらないようです。

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    Posted by ブクログ 2023年07月16日

    これが「分人」の概念が登場した初めての小説らしい。2033年の火星探査とアメリカ大統領選という壮大な舞台とは対照的に、その時代でも尚続く人間の業の深さ、対人関係から生じる内面的葛藤が生生しく描かれている。
    この小説の世界では「分人主義」が概念として一般化しているが、読み始めはその明示的な設定に違和感...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月12日

    「閉鎖的な対人関係によって分人が過度に抑制されると、過去や未来の妄想の分人が大量に溢れ出て、収集がつかなくなる」

    この描写に自身の経験を重ね合わせ、離別による悲劇に見舞われた直後に誰にも会いたくなくなるのは、対象の分人を邪魔されずに大切にとっておきたいからなのだ、と合点がいった。

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    Posted by ブクログ 2023年02月09日

    分人主義の話。

    最近読んだ転職自己啓発本で、株式会社自分という概念があったんだけど、それと似ている。株式会社自分の中には、家族事業部やお仕事事業部、音楽事業部などがある。一個の事業が上手くいかなくなっても大丈夫なように、いろいろな事業部を抱えている方がリスク分散になって安心だなと、この本を読んだ時...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2022年11月23日

    640ページ読み切った〜!人類初の火星探査の話にも関わらず、火星探査自体の話はなく、その過程で起こる深刻な人間模様。平野啓一郎さんが唱える分人論の予備知識がないと、少し分かりにくいところもあるかも。
    けれど、氏の著作なら後味の悪い終わり方はしないだろう、という期待が裏切られる事はなかった…

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