昭和天皇作品一覧

  • いまを読む名言 昭和天皇からホリエモンまで
    5.0
    心に残る名セリフが時代を斬る! ――人と時代が響きあうとき、命ある言葉が生まれる。昭和天皇から一個人まで、名エッセイストの著者が、40年におよぶ記者・キャスター生活で出会った人と言葉から選び抜いた、名言・迷言を分かりやすく解説した、「時代を読む」名言集。私たち日本人の歩んできた道と、現代社会の在り方を考えさせる、必読の1冊。
  • 昭和天皇・戦後 1 「人間宣言」
    5.0
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 太平洋戦争降伏で日本政府が抱いた最大の不安は、天皇の身体の安全と、天皇制が維持できるかにあった……昭和20年8月15日から始まった昭和天皇の歩みを、歴史ドキュメントの第一人者が克明に描く。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
  • 天皇 「君主」の父、「民主」の子
    5.0
    昭和二十年八月の敗戦を境に、皇室は根本から変わらざるをえなかった。平和日本を実現し、「新しい天皇像」を示さねば、皇統を維持することなどできない。そんな切迫した思いを胸に、昭和天皇と当時皇太子だった今上天皇はともに戦後を歩み、今日の礎を築いた。新時代の皇室へ至る軌跡を、天皇父子のありようから描いた好著。
  • テロルの昭和史
    5.0
    青年たちの「義挙」に民衆は拍手したーー。 血盟団事件、五・一五事件、神兵隊事件、死なう団事件、そして二・二六事件……。 なぜ暴力は連鎖し、破局へと至ったのか? 昭和史研究の第一人者による「現代への警世」。 【本書の内容】 ・「安倍晋三銃撃事件」と昭和テロの共通点 ・「正義を守るための暴力」という矛盾 ・現代の特徴は「テロの事務化」 ・ピストルではなく短刀にこだわった将兵 ・「三月事件」と橋本欣五郎 ・「血盟団」井上日召の暗殺哲学 ・五・一五事件の「涙の法廷」 ・昭和テロリズムの「動機至純論」 ・愛郷塾の存在と「西田税襲撃事件」 ・言論人・桐生悠々の怒り ・大規模クーデター計画「神兵隊事件」 ・罪の意識がまったくない相沢一郎 ・血染めの軍服に誓った東條英機 ・「死のう団」のあまりに異様な集団割腹 ・二・二六事件が生んだ「遺族の怒り」 ・一貫してクーデターに反対した昭和天皇  ……ほか 【本書の目次】 序章:昭和テロリズムから見た安倍元首相銃撃事件 第一章:残虐のプロローグ――三月事件から血盟団事件へ 第二章:昭和ファシズムの形成――五・一五事件が歴史を変えた 第三章:暴力の季節への抵抗者たち――ジャーナリスト・桐生悠々と政治家・斎藤隆夫 第四章:「血なまぐさい渇望」のクロニクル――神兵隊事件から永田鉄山刺殺事件まで 第五章:国家暴力というテロリズム――死のう団事件の異観 第六章:テロから戦争への転換――二・二六事件の残虐さが意味すること 不気味な時代の再来を拒むためにーーあとがきにかえて
  • 【新書版】近衛文麿 野望と挫折
    5.0
    1巻1,430円 (税込)
    本書と連動した内容が楽しめるYouTubeチャンネル「デイリーWiLL」 動画URLはこちら→https://www.youtube.com/@Daily_WiLL 〈渾身のノンフィクション大作!〉 ◎近衛は自殺したのではない!―昭和史の闇― 昭和天皇、陸軍、尾崎秀実、東條英機らを操り、敗戦革命を利用。戦後、一転してマッカーサーに取り入り、天皇退位まで画策。大望を抱く近衛だったが、彼のシナリオは思わぬところで破綻――。結局、近衛は内外の諸勢力から、国民から、天皇から、歴史から拒絶されることに……。 知られざる近衛の全生涯を、「自殺」とされる謎にまで踏み込みつつ、描ききったのが本作品です。 グローバリズム勢力に支配され、その傘下の共産主義勢力(反日分子)に浸透された戦後日本政治のあり方の原型は、近衛政権にあり! 現代史を覆す決定的真実に迫ります!
  • 倉橋惣三物語 上皇さまの教育係
    5.0
    1巻1,595円 (税込)
    子供は自ら育つ――自発性を大切にし、子供たちの中に眠る可能性を信じた倉橋惣三の教育が、 今の時代にこそ求められている。 “日本のフレーベル”、“近代幼児教育の父”と呼ばれる倉橋惣三は、 大正期から昭和にかけて活躍した教育者。 昭和3年からは昭和天皇、皇后陛下へのご進講が始まり、 上皇陛下が皇太子でいらした幼少期に、教育係を務めた人物である。 少年時代、運動が苦手で不器用なうえ、引っ込み思案だった惣三の心を開いてくれた、下町の子供たち。 導いてくれた恩師や、夢を語り合った生涯の友。 さまざまな出会いが、惣三という人間を作っていく。 学生時代から幼児教育に興味を持ち、やがて教育者となった惣三は、 激動の時代にあっても、変わらず「子供の友達」であろうとした。 幼児教育の改革を次々行っていく一方で、息子との関係に悩む一人の親でもあった。 遺された日記をはじめとする貴重な資料をもとに描く、感動の物語。
  • 日本のいちばん醜い日
    5.0
    1巻2,970円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1945年(昭和20年)8月14日から15日の二日間に発生した「8・15宮城事件」、世にいう「日本のいちばん長い日」―徹底抗戦を叫ぶ陸軍少壮将校たちが昭和天皇の玉音盤の奪取を謀って皇居を占拠したとされるクーデターで、森赳近衛師団長が惨殺される。この惨殺はなぜ決行されたのか?いつ、どこで殺害されたのか?遺体はどう処理されたのか?膨大な史料と格闘しながら真相を追っていくうちに著者は、この事件が巧妙なシナリオにのっとった偽装クーデターであることを発見した。この日本という国に、依然として残る巨大な「タブー」に敢然として挑戦する。
  • 天皇論 江藤淳と三島由紀夫
    5.0
    僕は天皇が勝つのか、 三島さんが勝つのかとずっと思っていた―― 昭和天皇崩御直後、江藤淳と筆者との長時間対論。 今、その肉声に、三島由紀夫のテキストを 激しく交錯させた画期的論考! その死があまりにもショッキングなというか、 ドラマティックであったがために、豊富な問題の所在が 未だに見失われている。……天皇のキラキラした光芒と、 三島さんの悲壮な最期とが二重写しになっていて、 光と影の両方を直視できないでいる。(「江藤淳との対話」より)
  • エンペラー・ファイル 天皇三代の情報戦争
    5.0
    「米国人は立憲君主をまったく理解していない」「君主は単にゴム印を押す存在ではない」(英外務省内部文書) 戦後、GHQによって「象徴」とされた天皇のあり方について、立憲君主制の老舗の英国は、そんな表現で、日本の宮内庁に助言をしていた。 そこで、昭和天皇はどう動いたのか――。 本書は、近年機密解除された英米の公文書をたんねんに読み解き、奇しき縁で筆者にもたらされた昭和天皇のインタビューテープを繰り返し聞くことで得られた、まったく新しい「象徴」天皇の姿である。 戦前、政府、軍部の上奏を信頼した結果、未曾有の敗戦を招いてしまったという苦い経験から、戦後の昭和天皇は自ら世界情勢の情報を集め始めた。とくに、国際共産主義に対する警戒心を隠そうともせず、英米の情報機関幹部と情報交換をするさまは、あたかも天皇自身が国際政治のプレイヤーであったかのようだ。 さらに、次代を担う皇太子には、自分で考え、自分の意思で行動することを教えるため、バイニング夫人の招聘するなど、新しい教育環境を整えた。 昭和、平成と受け継がれた、新しい天皇像は、海外留学を経験した始めての天皇である令和の御世の新天皇のもとで今、花開こうとしている。 天皇三代の行動を「インテリジェンス」という側面から再構築すると、「象徴」という言葉だけではとらえられない、本当の君主像が見えてくる。
  • ジャパン・ストーリー 昭和・平成の日本政治見聞録
    5.0
    「このまえがきを書いている現在、明仁天皇(現上皇)の退位が数週間後に迫っている。生前退位による天皇の代替わりは日本の歴史において約二〇〇年ぶりで、もちろん憲政史上では初めてのことだ。 天皇、皇后両陛下は戦後憲法で定められている象徴天皇としての職責を懸命に果たされてきた。体力が衰えて退位の道を選ばれたのは烈々たる責任感の表れだと思う。 昭和天皇が即位されたのは大日本帝国憲法下であり、戦前、戦中の激動の時代を経た後、戦後は日本国憲法の下で象徴天皇として公務を果たされた。そのため、昭和という時代には複雑な感情を持っている人が内外に多い。 だが、戦後の平和憲法が公布された後に即位された明仁天皇に対してはそうした感情はない。平成時代についての見方はさまざまだが、日本の天皇、皇后両陛下が国民に慕われ、外国人にも尊敬されていることは、この時代の興味深い特徴である。 一九六四年に初めて日本に来た私は、昭和の最後の二四年間と平成の三十一年間の五十五年の長きにわたって日本の政治の変容と社会・経済の激動とともに生き、つぶさに観察してきた。本書は、日本の政治システムの継続と変化を書き留めた政治見聞録である。」 (本書まえがきから、一部抜粋) 東京オリンピックが開かれた1964年に来日して以来、日本政治の研究者として選挙運動を分析した名著『代議士の誕生』(現在は日経BPクラシックス)をはじめ優れた業績を上げてきた著者による、歴代首相の秘話を盛り込んだカーティス版昭和・平成政治史。 2006年に行われた中曽根康弘元首相への幻のインタビュー「靖国、東京裁判、日本政治の危機」を収録。
  • 天皇を救った男 笠井重治
    5.0
    1巻1,760円 (税込)
    戦後史が動くとき、必ずこの男がいた。 日米開戦回避工作、天皇の戦犯訴追回避、ニクソン電撃訪中 歴史的事件の背後で、「密使」を務めた謎の人物の正体とは? 歴史に位置付けられざるバックチャネル(裏面史)がいま蘇る。 波乱の生涯を描く初の本格評伝。 <本文より> 占領軍司令部でマッカーサーに間近で仕えたフェラーズは日本通として知られた将校だった。笠井は、フェラーズの奮闘を間近で見ていただけではなかった。フェラーズがマッカーサーに提出し、天皇制護持を進言した建白書の作成そのものに、笠井は深く関わり、フェラーズの活動を裏で支えていたのである。しかし、笠井が生前、それを声高に主張することはなかった。(本文より) <主な登場人物> 昭和天皇、近衛文麿、ダグラス・マッカーサー、チャールズ・ウィロビー、ジョセフ・グルー、マンスフィールド、岸信介、佐藤栄作、周恩来、汪兆銘 etc.
  • 20世紀の51大事件 私は目撃した! 週刊文春 シリーズ昭和(1)狂乱篇
    5.0
    週刊文春 シリーズ昭和(1)狂乱篇 20世紀の51大事件 私は目撃した! 文春だからキャッチできた衝撃の証言! ■ニッポン列島震撼事件■ ・連続幼女殺害 宮崎勤の家族が嘗めた辛酸 ・殺人鬼・大久保清と刑務所で面会した20分 ・山口組 vs.一和会 私は見た! 元幹部の迷路のような家 ・百日漂流 佐野三治が怯えた死体を食う魚 ・戸塚宏が留置場で連続殺人鬼冷血・勝田と腕立て伏せ ・オカルト猟奇 悪魔払いバラバラ殺人 犯人二人の精神鑑定書 ・グリコ・森永事件 脅迫状に犯人の実像 ・日本人拉致事件 李恩恵を拉致した男は逮捕寸前だった ・飯干晃一の宣戦布告 生命尽きるまで「統一教会との死闘」 ・帰還兵の戦後 横井庄一の遺言は「小動物たちの慰霊碑を」 ・残置諜者 小野田寛郎少尉“発見の旅”から20年 ■テロリズムとその時代■ ・側近が語る 浅沼社会党委員長刺殺の生々しい瞬間 ・よど号ハイジャック事件 石田眞二機長は大阪で警備員に ・三井物産マニラ支店長誘拐事件 日本赤軍関与、私はこうして調べた ・アキノ射殺事件 スクープ写真 私が撮影した ・ペルー日本大使公邸占拠事件 人質たちの後遺症 ・有田芳生があえて書いた オウム真理教上祐史浩の「闇の顔」 ・不肖宮嶋、大倉乾吾 拘置所の麻原激写! 秘密兵器はベニヤ板 ■巨大事故現場は語る■ ・日本航空123便墜落事故 御巣鷹山凄惨現場 ・ホテルニュージャパン火災事故 突入した命知らずのカメラマン ・阪神・淡路大震災 宙吊りバスを救った「奇跡の運転手」 ■「怪死」ミステリー■ ・いまだ根強い謀殺説 女将は見た 中川一郎の顔に不気味な斑点 ・田宮二郎 自殺3日前の「会食」メンバー ・直撃カメラマンの独白 豊田商事永野会長刺殺 私は撮らなかった ・尾崎豊が初めて撮らせた“正面”からの写真 ・「村井秀夫刺殺の指令なし」でオウム真理教事件の謎未だ深し ■スターの肖像 最後の秘話■ ・百恵・友和の初デートを“演出”した親友の告白 ・キャンディーズ バックバンドとタイ旅行三泊四日の一部始終 ・夭逝した美女の俳号は「海童」 夏目雅子は俳句の名人 ・貴乃花との婚約解消 宮沢りえは知らなかった ・がん告白から三年 逸見夫人が神の手手術は無謀と知った日 ・宇多田ヒカルの母・藤圭子が引退で「意外な一言」 ・石原裕次郎 手術直後にヨットレース参加 ・勝新太郎がハワイでふるまった手料理 ・寅さんが残した肉声 留守電テープ50分初公開 ・沖雅也の飛び降りを記録したホテル従業員の「備忘日誌」 ・岡田有希子自殺の一年後 両親は離婚した ・美空ひばりの棺に三日間寄り添い続けた島倉千代子 ■スポーツ列伝 運命の瞬間■ ・長嶋監督解任 世紀のスクープは電話の混線から ・小林繁が初めて明かした 江川卓事件「空白の一日」 ・運命のドラフト 清原ボー然、桑田はそっと部屋から姿を消した ・伊達公子を陰で支えたおむすびの達人 ・東京オリンピック 聖火ランナーを拉致した「スクープ合戦」 ■醜聞報道の深層■ ・金丸信が私にぶちまけた 愛弟子・小沢一郎の非情 ・三越のドン・岡田茂に挑んだ6人の告発者 ・リクルート事件500万円贈賄ビデオ ・「獄中」の三浦和義から届いた電報の中身 ・横山ノックが借りたSMビデオ10本の中身 ■ドキュメント皇室報道■ ・昭和天皇のご病状を明らかにして亡くなった東大教授 ・美智子皇后 結婚5日前の「父娘のキャッチボール写真」 ・雅子妃の父・小和田恆氏に怒鳴られた私
  • 野党協力の深層
    5.0
    「野党共闘」はこれからどうなる?小沢一郎対談収録!!小沢一郎の懐刀にして、共産党とも太いパイプをもつ著者が、「日本改革」と政権交代への構想について小沢一郎と対談。また、これまで明かされなかった共産党との国会秘話によって、戦後、日本共産党が大転換に至る過程を解き明かし、野党協力の可能性、政権交代への道を探る。(目次)第1部自由党の再起動と政権交代への戦略(小沢、平野対談)、第1章選挙協力と国民連合政府樹立への動き、第2章小沢一郎の日本改革の原点、第2部いかに共産党は大転換に至ったのか(平野貞夫)、第1章議会政治に参加すべく苦労した戦後初期の共産党、第2章昭和天皇崩御、消費税、リクルート事件と共産党、第3章細川非自民連立政権と対立する共産党、第4章共産党との共闘が始まる、第5章国民連合政府の実現へ
  • 天皇と和歌 国見と儀礼の一五〇〇年
    5.0
    1500年に及ぶ天皇と和歌の「多彩で強固な関係」を通観する。『万葉集』の巻頭、少女への恋心を歌う雄略天皇の作に読み取れる、敵対者との抗争。平安時代から編まれた21もの勅撰集。戦国乱世の「古今伝授」。幕末の尊王運動への影響。明治天皇は、厖大な数の歌を詠むことで「国民国家の元首」となり、日米開戦を目前にした昭和天皇は御前会議で祖父の御製を読み上げた。「和歌」という視点から描く、異色の「天皇の歴史」。
  • 日本占領と「敗戦革命」の危機
    4.8
    1巻1,100円 (税込)
    北朝鮮や中国の悲劇は、日本で起きたかも知れなかった――。日本の史上最大の危機は、昭和20年(1945)8月15日の敗戦直後に始まった。実は、敗戦で日本に平和が訪れたと考えるのは、大きな誤りなのである。そのとき日本は、周到に仕組まれた「敗戦革命」の危機に直面していたのだ。ルーズヴェルト政権の占領政策策定にコミンテルンのスパイが多数関与し、恐るべきプランを仕組んでいた。さらに戦時下の中国・延安では、日本共産党の野坂参三らが、日本兵捕虜を「革命工作員」にすべく、洗脳工作を行なっていた。アメリカと中国の双方で、日本を「共産化」するための工作が着々と進められていたのである。そして日本の敗戦と同時に、“彼ら”が日本にやってくる。“彼ら”はかねての計画通り、日本を解体するかのごとき占領政策を矢継ぎ早に実施し、巧みな言論統制とプロパガンダを行なっていく。さらに、日本共産党の活動を陰に日向に支援し、加えて、あえて日本を食糧危機・経済的窮乏に叩き込むような手立てを打ち続けた。つくられた窮乏と混乱のなかで、日本国民の不満が高まり、革命気運がどんどん醸成されていく。これまで占領政策について、アメリカを批判する日本人は多かった。しかし、そのような占領政策に、敗戦革命を狙うソ連および共産主義者たちの思惑と工作が色濃く反映されていたことを、どれほどの日本人が知っているだろうか。昭和天皇はじめ、当時、この危機に気づいていた保守自由主義者たちは、必死に反撃する。しかし占領下というあまりに制約が多い状況のなか、ついに時局は2・1ゼネストへ動き出す……。現代日本人が知らない「日本崩壊のギリギリの危機」を描き切る圧倒的力作! 【目次】より●序章 「敗戦で平和になった」という誤解 ●第一章 ルーズヴェルト民主党政権下での対日「敗戦革命」計画 ●第二章 中国共産党による対日心理戦争 ●第三章 戦時下での米中結託と野坂参三 ●第四章 近衛上奏文と徹底抗戦の謎 ●第五章 停戦交渉から逃げ回ったエリートと重光葵の奮戦 ●第六章 占領政策という名の日本解体工作 ●第七章 GHQと日本共産党の蜜月 ●第八章 昭和天皇の反撃 ●第九章 仕組まれた経済的窮乏 ●第十章 敗戦革命を阻止した保守自由主義者たち
  • 昭和天皇・マッカーサー会見
    4.7
    長らく戦後史の謎であり続けた全11回の極秘会談。二人は何を話したかが「松井文書」解読で初めて明らかにされた。両者の会見とその後の昭和天皇の言動を精緻に検証した本書は、戦後レジーム形成に、昭和天皇が極めて能動的に関与した衝撃の事実を含めて描き出す。戦後史と昭和天皇を論争的に問う岩波現代文庫オリジナル版。

    試し読み

    フォロー
  • 畏るべき昭和天皇
    4.7
    1巻660円 (税込)
    代表的日本人100人を選ぶ座談会で、昭和天皇を「畏るべし」と評した著者。 二・二六事件、第二次世界大戦を経験した人物は、如何なる思いでその座に就いていたのか。 北一輝との関係、「あっ、そう」に込められた意味、「天皇陛下万歳」と死んでいった三島由紀夫への思いなど、 今なおベールに包まれた素顔を探る。 日本人の根柢をなす、天皇制の本質にまで言及した、著者渾身の論攷。
  • 日本のいちばん長い日 (上)
    4.7
    降伏か、本土決戦か。8・15をめぐる攻防が始まる! 半藤一利の傑作ノンフィクションを、SF伝奇漫画の巨匠・星野之宣が鮮烈コミカライズ。 敗色が濃い昭和20年夏。連合国によるポツダム宣言をめぐり、受諾派と徹底抗戦派との間で鈴木貫太郎内閣の意見は真っ二つに分かれていた。無条件降伏を主張する米内海軍大臣と東郷外務大臣に対し、阿南陸軍大臣と梅津参謀総長は「国体護持」の堅持を訴え、一歩も譲らない。 広島への原爆投下、ソ連の参戦と徐々に追い詰められるなか、いよいよ昭和天皇の“聖断”を仰ぐことに。一方、降伏を認めない陸軍将校らによるクーデター計画が、水面下で進んでいた。 すでに二度も映画化されている終戦を巡るドラマを、コミカライズ版では幕末の「尊皇攘夷」思想から説き起こす。天皇を切り札に討幕を進めた薩長は、明治維新後も陸海軍を掌握。統帥権の名のもとに、軍を議会や内閣から独立した存在であり続けさせた。いわば“玉”を抱え込んだのだ。 皇太子時代に第一次大戦の戦跡を訪れた昭和天皇は、戦争の悲惨さを痛感する。だが、大陸進出を押し進める軍部の膨張は歯止めがきかない。満洲事変、二・ニ六事件、日米開戦……連綿と続く軍部と天皇との緊張関係を軸に、終戦の日のドラマが幕を開ける──。 作画を担当するのは、漫画家の星野之宣。『ヤマタイカ』『星を継ぐもの』で星雲賞コミック部門を、『宗像教授異考録』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。日本人として初めて、大英博物館で原画展を開催した。
  • 大元帥 昭和天皇
    4.5
    大日本帝国において、天皇は軍事を統帥する大元帥であった。では、天皇は軍部からどのような情報を得て、それに対してどのような質問や意見を発していたのか。また、国策・戦略・作戦の決定に際して、どれほどの役割を果たしていたのか。史料から浮かび上がってくるのは、大元帥としての自覚と責任感を持ち、主体的に戦争指導を行っていた天皇の姿である。その軍事知識は豊富で、非凡な戦略眼によって統帥部の戦略・作戦の欠陥を鋭く指摘することもあった。昭和天皇の戦争指導の実像を描き、その戦争責任を検証する。
  • 昭和天皇の終戦史
    4.5
    戦争責任ははたして軍部だけにあったのか? 天皇と側近たちの「国体護持」のシナリオとは何であったか? 近年、社会的反響を呼んだ「昭和天皇独白録」を徹底的に検証し、また東京裁判・国際検察局の尋問調書など膨大な史料を調査・検討した著者は、水面下で錯綜しつつ展開された、終戦工作の全容を初めて浮き彫りにする。

    試し読み

    フォロー
  • 新・がん50人の勇気
    4.5
    迫り来る死を前に、人はいかに生きるのか? 武満徹、山本七平、井上靖、山口瞳、渋澤龍彦、白石一郎、手塚治虫、丸山眞男、森瑶子、米原万里、山本夏彦、高坂正堯、野間宏、五味康祐、城達也、高田好胤、乙羽信子、杉村春子、本田美奈子、ハナ肇、芦田伸介、越路吹雪、いかりや長介、三木のり平、村山聖、黒沼克史、谷岡ヤスジ――そして昭和天皇。がんと向き合った各界五十余人の「生と死」のかたちを描いた、胸を打つドキュメント。
  • 幣原喜重郎 国際協調の外政家から占領期の首相へ
    4.5
    戦前に外相を4度務め、経済重視の国際協調を主導、戦後は占領下、首相として日本国憲法制定に尽力した幣原喜重郎。外交官の中枢を歩み、欧米との関係を重視した「幣原外交」は、軟弱と批判されながらも中国への不干渉を貫き、政党政治を支えた。満洲事変後の軍部台頭に引退を余儀なくされるが敗戦後、昭和天皇に請われ復活。民主化や憲法9条の成立に深く関与する。激動の昭和期、平和を希求し続けた政治家の実像に迫る。
  • 「戦後再発見」双書8 9条入門
    4.5
    1巻1,650円 (税込)
    戦後日本の象徴として、多くの日本人から熱烈に支持されてきた憲法9条。だがそれを支持するリベラル派も、批判する右派も、自分に都合の悪い歴史にはずっと目をつぶり続けてきた。 多くの異説や混乱が存在するなか、あらゆる政治的立場を離れ、ただ事実だけを見据えて描き出した、憲法9条の誕生と、「マッカーサー」「昭和天皇」「日米安保」との相克をめぐる成立初期の物語。30年来の構想を書ききった著者渾身の一作。
  • 軍国日本と『孫子』
    4.5
    今日も日本人に愛読される『孫子』。しかし、この中国古典と近代日本には秘められた関係がある。日本の軍国化が進むにつれ、『孫子』は精神的・実践的支柱となっていったのだ。各種軍令には『孫子』と共通する点があるとされ、実戦的『孫子』解説までが登場する。しかし実際の日本は、『孫子』が最も下策だとする長期消耗戦に突入していく時代、『孫子』はどのように読まれたのか。昭和天皇は敗因をどう分析したか。日本はなぜ戦争を始め、また敗れたのか。『孫子』の兵法を手がかりに考える。
  • 「靖国」という悩み―昭和史の大河を往く
    4.5
    1巻880円 (税込)
    昭和史研究の第一人者が靖国問題の本質を、昭和天皇の怒りの真意を、あの戦争の意味を、渾身の取材と考察で説き起こす大反響必至の一冊。 <目次> 「靖国」という悩み(「靖国問題」の本質とは何か 「靖国」が発するメッセージ 昭和天皇の「靖国」への思い 遊就館の展示物が示す歴史観 「戦後」が完全に欠落した場所 古賀誠日本遺族会会長の「靖国」への思い 千鳥ヶ淵は国立追悼施設になり得るか 「靖国」と「千鳥ヶ淵」を結ぶ地下水脈 八月十五日の「靖国」鎮霊社の謎 慰霊・哀悼の美名の下での政治運動 謀略史と歪んだ歴史認識で説く「この国」 遊就館の歴史認識が、外部と共鳴し運動化する時 あの戦争はアジア諸国の解放のためだったのか “富田メモ”から読み解く昭和天皇の「靖国」への怒り 問題は何一つ解決せず、また八月十五日は来る) 真靖国論―小泉史観の大いなる過ち 靖国神社とA級戦犯 <著者紹介> 保坂正康(ほさか まさやす) ノンフィクション作家・評論家。「昭和史を語り継ぐ会」主宰。 昭和史の実証的研究のため延べ四千人に聞き書き取材を行い、独力で『昭和史講座』の刊行を続ける。 二〇〇四年に第52回菊池寛賞を受賞。主な著者に『昭和陸軍の研究』『東条英機と天皇時代』『秩父宮』『昭和天皇』などがある。
  • 昭和天皇物語 1
    4.4
    今世紀最大の話題作、ついに単行本化!! 大元帥陛下して軍事を、大天皇陛下として政治を一身に背負い 昭和という時代を生き抜いた巨人。 波瀾万丈という言葉では表せないほどの濃密な生涯に 半藤一利氏協力のもと、漫画界の巨人・能條純一氏が挑む―― 「ビッグコミックオリジナル」誌で毎号にわたり衝撃を呼ぶ巨弾連載、 待望の第1集は、その少年時代が 大胆な解釈と圧倒的な画力で描かれる…!
  • 「昭和天皇実録」の謎を解く
    4.4
    最強メンバーは1万2000ページに及ぶ 激動の記録をどう読んだか? 初めて明らかにされた幼少期、軍部への抵抗、開戦の決意、聖断に至る背景、 そして象徴としての戦後。天皇の視点から新しい昭和史が浮かび上がる。 第一章 初めて明かされる幼年期の素顔 第二章 青年期の栄光と挫折 第三章 昭和天皇の三つの「顔」 第四章 世界からの孤立を止められたか 第五章 開戦へと至る心理 第六章 天皇の終戦工作 第七章 八月十五日を境にして 第八章 “記憶の王”として
  • 木戸幸一 内大臣の太平洋戦争
    4.4
    東条内閣を生み、「聖断」を演出した昭和史のキーパーソン、初の本格的評伝! なぜ日本政治は軍部に引きずられたのか? 昭和史最大の謎を解く鍵を握る人物が木戸幸一だ。 昭和日本の運命を決する重大な岐路には、必ず彼の姿があった。 開戦時から終戦時まで内大臣をつとめ、東条内閣の生みの親。 木戸孝允の子孫、昭和天皇最側近のひとりにして、 昭和史の基本文献として知られる『木戸日記』を書いた木戸だが、 彼がいかなる政治認識を持ち、重要な局面で何を行ったか、 正面から論じた著作は少ない。 満州事変、二・二六事件から終戦まで、昭和の岐路に立ち続けた木戸を通して、 昭和前期、日本が直面した難局が浮かび上がる。 ロングセラー『昭和陸軍全史』をはじめ、永田鉄山、石原莞爾、浜口雄幸などの評伝で 定評がある著者が描く昭和史のキーパーソン初の本格的評伝。 【内容】 満州事変 内大臣秘書官としていち早く陸軍情報を入手 陸軍最高の戦略家・永田鉄山との交流 二・二六事件 反乱軍鎮圧を上申 日中戦争 トラウトマン工作に反対 「軍部と右翼に厳しすぎる」昭和天皇に抱いた不満 三国同盟と日米諒解案は両立できると考えていた 独ソ開戦という大誤算 日米戦回避のためにあえて東条英機を首相に 「聖断」の演出者として ほか
  • 屋根をかける人
    4.4
    明治末期にキリスト教布教のために来日したアメリカ人建築家、メレル・ヴォーリズ。彼は日本人として生きることを選び、 終戦後、昭和天皇を守るために戦った――。彼を突き動かした「日本」への思いとは。
  • 大正の后 昭和への激動
    4.4
    貞明皇后の波乱の生涯を描いた、近現代小説の傑作!――縄田一男氏(文芸評論家) 幼少の頃に農家へ預けられ、「九条の黒姫さま」と呼ばれるほど活発な少女として育った節子。その利発さと健やかさを評価され、皇太子妃として選ばれたことから、明治、大正、昭和をつらぬく節子の激動の人生が始まった。病に臥せることの多かった大正天皇を妻として支え、母として昭和天皇を見守り続けた貞明皇后が、命をかけて守りたかったものとは。大正天皇と皇后の実像に迫った傑作長編。
  • 昭和史 戦後篇 1945-1989
    4.4
    授業形式の語り下ろしで「わかりやすい通史」として絶賛を博した「昭和史」シリーズ完結篇。焼け跡からの復興、講和条約、高度経済成長、そしてバブル崩壊の予兆を詳細にたどる。世界的な金融危機で先の見えない混沌のなか、現代日本のルーツを知り、世界の中の日本の役割、そして明日を考えるために。毎日出版文化賞特別賞受賞。講演録「昭和天皇・マッカーサー会談秘話」を増補。
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 昭和天皇論
    4.3
    1巻1,408円 (税込)
    いま再び昭和天皇が甦る! これほどの覚悟、これほどの孤独、これほどの無私を貫いた日本人がいただろうか? 知られざる「日本史最大の巨人」の真実。
  • 昭和天皇(上)
    4.3
    戦前は「立憲君主」、戦後は「象徴天皇」として一貫した行動を取り続けた昭和天皇。その足跡を丹念に辿りつつ、「昭和の意味」を浮き彫りにし、日本という国、天皇という存在の全体的意義を改めて問い直す。昭和史研究の第一人者による労作。

    試し読み

    フォロー
  • ゴーマニズム宣言SPECIAL 愛子天皇論
    4.3
    近年、皇族数の減少が続いている。象徴天皇制は国民の間で広く定着しているが、この問題を放置すれば皇室制度の存続そのものが危ぶまれる事態になりかねない。それにもかかわらず、安定的な皇位継承策を巡る議論は一向に進んでいないのが実状だ。 そんな淀んだ空気を打破するように、岸田文雄総理が2023年1月、国会で「衆参両院議長の下で検討される」と答弁。翌月の党大会でも「先送りの許されない課題で国会での検討を進めていく」と強く主張したこともあって、皇位の安定継承を巡る議論が再び動き出しそうな気配となっている。  だが、この問題はすでに結論が出ている。2000年代半ばに当時の小泉純一郎政権が皇室典範改正に向けて立ち上げた有識者会議が出した最終報告がそれだ。 ■女性天皇および女系天皇(母系天皇)を認める。 ■皇位継承順位は男女を問わず第1子を優先とする。 ■女性天皇および女性皇族の配偶者になる男性も皇族とする(女性宮家の設立を認める)。  このときは、秋篠宮紀子さまが悠仁さまをご懐妊されたことで議論は立ち消えとなり、答申を受けた法案の提出も見送られることになる。 だが当然のことながら、悠仁さまのご誕生をもって皇位の安定継承の問題が解消されたわけではない。なぜなら、126代にわたる歴代天皇のうち約半数が「側室」の子であったため制度は長年維持できたものの、大正天皇の御代に事実上廃止となった側室制度を現代に復活させることは不可能であり、皇族がお一人増えたからといって皇位の安定継承にはつながらないからだ。 ではなぜ、議論は立ち消えとなったのか?  それは、男系継承を絶対とする「自称・保守派」の面々が、故・安倍晋三元総理の後ろ盾となり握りつぶしたからにほかならない――。 歴史を遡って「八方十代」(10代にわたって8人)いた女性天皇を「中継ぎにすぎなかった」と言い放つ彼ら「男系固執派」は、1947年(昭和22年)に皇籍を離脱した旧皇族の末裔に当たる結婚適齢期の男子(生まれながらの一般国民)を「準皇族」扱いしてもてはやし、あろうとことか、皇室典範で禁じられている現皇族との養子縁組みを行い、ゆくゆくは愛子内親王殿下と結ばれるよう画策しているのだ。 これは、愛子さまの意思をないがしろにした謀略であり、何より憲法第14条(法の下の平等)の定めた「門地」による差別に当たる。  しかも、彼ら保守を自認する「男系固執派」は、この旧皇族の末裔に当たる男子が「複数人存在する」と言い張り、そればかりか、彼らのうちの何人かは「いざというときのために覚悟はできている」(皇統断絶の危機に瀕するようなことがあれば自ら名乗り出るつもりだ)と証言している、と何の根拠も示さずに主張しているのだ。  共同通信が2021年3~4月に行った世論調査では、女性・女系天皇を容認する声は実に80%以上にのぼっている。にもかかわらず、誰がそれをかたくなに阻んでいるのか……?  『ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論』(小学館=2009年6月)をはじめ、『新天皇論』(同=2010年10月)、『昭和天皇論』(幻冬舎=2010年3月)、『天皇論 平成29年』(同=2017年2月)を次々と上梓し、天皇という国体そのものを深く探究し続けてきた漫画家・小林よしのりが突きつける衝撃の問題作。
  • 極秘資料は語る 皇室財産
    4.3
    天皇家の極秘資料を発掘! 「こんな資料は、これまで表に出たことはありません。いや、今後も絶対に出ないでしょう」。資料を目にした宮内庁関係者はこう呟いた。皇室費の中でも、天皇の私的な「財布」である内廷費の内訳は”聖域中の聖域”だ。今回、戦前戦後で大きく変貌を遂げた皇室財産の全容が初めて明らかに。特に驚かされるのは、昭和天皇の真実の暮らしぶりだった。 はじめに 等身大の昭和天皇を伝える二つの極秘文書 第一章 門外不出の資料が明かす戦前の皇室財産 第二章 天皇家の「家計簿」から見た戦後皇室の”聖域” あとがき 超一級史料を残した「ある宮内庁OB」の生涯
  • 日本のいちばん長い日 (上)無料試し読み版
    無料あり
    4.3
    降伏か、本土決戦か。8・15をめぐる攻防が始まる! 半藤一利の傑作ノンフィクションを、SF伝奇漫画の巨匠・星野之宣が鮮烈コミカライズ。 敗色が濃い昭和20年夏。連合国によるポツダム宣言をめぐり、受諾派と徹底抗戦派との間で鈴木貫太郎内閣の意見は真っ二つに分かれていた。無条件降伏を主張する米内海軍大臣と東郷外務大臣に対し、阿南陸軍大臣と梅津参謀総長は「国体護持」の堅持を訴え、一歩も譲らない。 広島への原爆投下、ソ連の参戦と徐々に追い詰められるなか、いよいよ昭和天皇の“聖断”を仰ぐことに。一方、降伏を認めない陸軍将校らによるクーデター計画が、水面下で進んでいた。 すでに二度も映画化されている終戦を巡るドラマを、コミカライズ版では幕末の「尊皇攘夷」思想から説き起こす。天皇を切り札に討幕を進めた薩長は、明治維新後も陸海軍を掌握。統帥権の名のもとに、軍を議会や内閣から独立した存在であり続けさせた。いわば“玉”を抱え込んだのだ。 皇太子時代に第一次大戦の戦跡を訪れた昭和天皇は、戦争の悲惨さを痛感する。だが、大陸進出を押し進める軍部の膨張は歯止めがきかない。満洲事変、二・ニ六事件、日米開戦……連綿と続く軍部と天皇との緊張関係を軸に、終戦の日のドラマが幕を開ける──。 作画を担当するのは、漫画家の星野之宣。『ヤマタイカ』『星を継ぐもの』で星雲賞コミック部門を、『宗像教授異考録』で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞。日本人として初めて、大英博物館で原画展を開催した。 ※こちらは「無料試し読み版」となります。続きは製品版をご購入のうえ、お楽しみください。

    試し読み

    フォロー
  • 最後の秘境 皇居の歩き方
    4.3
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 古地図と独自資料で迫る、誰も知らない皇居。 江戸城築城から約600年。 徳川将軍家の居城として、江戸文化の中心地として、明治維新の舞台として、太平洋戦争時の大本営として、戦後日本を見守る象徴として、皇居は日本の歴史の中心でした。 深いお濠と神秘的な森に囲まれた「日本最後の秘境」に、歴史探訪家の竹内正浩氏が迫ります。 本書では、皇居を5つの章「皇居東御苑」「皇居外苑(皇居前広場)」「宮殿・宮内庁(西の丸)」「吹上御苑」「北の丸」に分け、それぞれの建築物や遺構が持つ歴史や由来を解き明かします。さらに、まだ誰も目にしたことがない「皇居詳細地図」を収録。いくつかの建築物や遺構の存在や場所は、本邦初公開です。 天守台はもう2m高かった 中雀門の石垣の150年前の本丸火災の跡 徳川家は富士見櫓から花火を見物した 昭和天皇も「うるさい」と頭をかかえた午砲台跡 伏見櫓にあった血染めの畳 田安門と清水門の鬼瓦に残る葵の御紋 「たけ橋」ではなく「みたけ橋」になった深い理由 千鳥ヶ淵のベンチは高射機関砲座だった ――本書には、そんな皇居の秘密が満載です。 ぜひ本書を片手に皇居を歩いてみてください。 歴史の息吹がよりリアルに感じられるはずです。
  • 天皇論「日米激突」(小学館新書)
    4.3
    タブー一切なしの衝撃的「天皇論」。 ベストセラーシリーズ『天皇論』の小林よしのりと、『国民の天皇』で大佛次郎論壇賞を受賞し、近著『天皇と日本人』でも論議を巻き起こした米国の日本研究者ケネス・ルオフが、天皇・皇室を巡る問題を大激論! 「そもそも神武天皇は実在しない」から始まり、「天皇が韓国に行ったならば」「大嘗祭は国費でやるべきか」「天皇に人権はあるのか」「外国人労働者と天皇」「昭和天皇に戦争責任はあるか」「ハーフの天皇はありか?」などなど、日米の論客がタブー一切なしで語り合った衝撃的かつ、まったく新しい「天皇論」。 2人の激しい論戦から、新しい時代の天皇と皇室、そして新しい日本のかたちが見えてくる!
  • 1979年の奇跡 ガンダム、YMO、村上春樹
    4.3
    『機動戦士ガンダム』放映開始、『ルパン三世 カリオストロの城』公開、YMO『テクノポリス』リリース、ソニー「ウォークマン」発売、村上春樹『風の歌を聴け』でデビュー、『地球の歩き方』創刊、日本シリーズ「江夏の21球」……etc. すべて1979年の出来事なんです。ポッブカルチャーを横断的に振り返る超実感的文化史の登場! 東大安田講堂事件から10年後であり、昭和天皇と手塚治虫と美空ひばりが亡くなる10年前。「重厚長大」の70年代と「軽薄短小」の80年代という明確に異なる時代の分水嶺であり、日本のポップカルチャーのカンブリア爆発ともいえるこの奇跡の年を振り返り、その社会的背景を探りつつ、いかに現在につながっているのかを検証・論考する。それが本書の狙いである。(本文より)。 【目次】 第1章 ガンダムと大友克洋 第2章 YMOとウォークマン 第3章 村上春樹と「江夏の21球」 第4章 角川映画と情報誌 第5章 『ジャパン アズ ナンバーワン』と『地球の歩き方』
  • 田中角栄と安倍晋三 昭和史でわかる「劣化ニッポン」の正体
    4.3
    激動の昭和と劣化の平成──二つの時代の因果関係を明らかにして「戦間期」の危機にある日本の真の姿に迫る。壮大な異端者・角栄と一強支配・安倍との相違、東条英機と岸信介との因縁、昭和天皇と今上天皇との対比など、現代史のキーポイントで解明する。
  • 科学する心
    4.2
    「科学についての自分の考えを少し整理し、抽象と具象の中間を行く思索を試みたいと思っていた」(本文より)大学では物理学部に籍を置いたこともある池澤夏樹。これまでも折に触れ、自らの作品にも科学的題材を織り込んできた。いわば「科学する心」とでも呼ぶべきものを持ち続けた作家が、最先端の人工知能から、進化論、永遠と無限、そして失われつつある日常の科学などを、「文学的まなざし」を保ちつつ考察する科学エッセイ。科学者としての昭和天皇の素顔や、原子力の歴史を自らの人生と重ねて考えるなど、「科学ファン」を自認する作家の本領が発揮された一冊。 ※2019年に発売した、同名の集英社インターナショナル単行本を底本にしています
  • 昭和天皇伝
    4.1
    第15回(2011年)司馬遼太郎賞受賞作。 日本の命運を若くして背負わざるをえなかった君主はいかに歩んだのか。昭和天皇の苦悩と試行錯誤、そして円熟の日々――。我々は後年の円熟味を増した姿で昭和天皇についてイメージし語ってしまいがちだが、昭和天皇が即位したのは25歳。世間では天皇の神聖さが説かれていても、右翼や保守派の重臣たちは天皇をかなり手厳しく見ていた。本書は側近や実力者たちが残した膨大な日記など、一級の史料を丁寧に掘り起こし、生真面目で気負いのある若かりし頃から晩年にいたるまでの多面的な昭和天皇の姿を描く。「昭和」という時代を理解するために必読の評伝!
  • 感染症の日本史
    4.1
    新型ウイルスに対するワクチン、治療薬も確立していない今だからこそ、歴史を見つめ直す必要がある。 「給付金」も「出社制限」も「ソーシャル・ディスタンス」もすでにあった! 今こそ歴史の知恵が必要だ! 一級の歴史家が、平安の史書、江戸の随筆、百年前の政治家や文豪の日記などから、新たな視点で、感染症と対峙してきた日本人の知恵に光をあてる。 【目次より】 第一章 人類史上最大の脅威 牧畜の開始とコロナウイルス/ペリー艦隊が運んできた感染症/スペイン風邪は波状的に襲ってきた ほか 第二章 日本史のなかの感染症――世界一の「衛生観念」のルーツ 「最初の天皇」と疫病/奈良の大仏は天然痘対策?/疫神を歓待する日本人/江戸の医学者の隔離予防論 ほか 第三章 江戸のパンデミックを読み解く すでにあった給付金/薬をただで配った大坂の商人たち/上杉鷹山の患者支援策 ほか 第四章 はしかが歴史を動かした 「横綱級」のウイルスに備えるには/都市化とパンデミック/麻疹が海を渡る ほか 第五章 感染の波は何度も襲来する ――スペイン風邪百年目の教訓 高まった致死率/百年前と変わらない自粛文化/「「感染者叩き」は百害あって一利なし ほか 第六章 患者史のすすめ――京都女学生の「感染日記」 日記が伝える「生きた歴史」/ついに学校が休校に ほか 第七章 皇室も宰相も襲われた 原敬、インフルエンザに倒れる/昭和天皇はどこで感染したか?/重篤だった秩父宮 ほか 第八章 文学者たちのスペイン風邪 志賀直哉のインフルエンザ小説/宮沢賢治の“完璧な予防策”/荷風は二度かかった? ほか 第九章 歴史人口学は「命」の学問 ――わが師・速水融のことども 数字の向こう側に/晩年に取り組んだ感染症研究 ほか
  • ノモンハン 責任なき戦い
    4.1
    真珠湾攻撃、太平洋戦争開戦の2年前の1939年、満州国とソビエト連邦の国境地帯で発生した「ノモンハン事件」。見渡す限りの草原地帯で、関東軍とソビエト軍が大規模な軍事衝突に発展、双方あわせて4万5000人以上の犠牲を出した。関東軍を率いたのは、弱冠37歳の青年参謀・辻政信と、その上司・服部卓四郎。大本営や昭和天皇が無謀な挑発を厳しく戒めるのをよそに、「寄らば斬る」と大見得を切った辻によって、日本軍は想定外の「戦争」へと突入していった――。事件から80年、いまも装甲車や塹壕が放置され、人骨が散在するノモンハンの現場を徹底調査、さらにアメリカに残る旧軍人らのインタビューテープを発掘して、事件の深層を立体的に浮かび上がらせた同名番組を書籍化。
  • 明仁天皇物語
    完結
    4.1
    若き日の「覚悟」の原点!完全コミック化! いかなる時も、国民と心を共に歩まれてきた明仁天皇。上皇となられた今もなお、多くの人に親しまれている存在である。  しかし、その85年の歩みは決して平坦ではなく、凄まじい覚悟に裏打ちされた物だった・・・。 衝撃の“お気持ち”表明から遡り、史実を元に一部創作を交えながら,戦時下の少年時代、学生時代、唯一無比のプリンセスを得たご成婚、即位、戦争被害者への慰霊の旅、被災地訪問に至るまで,現在の上皇・上皇后両陛下の苦難の旅路を描いた本格ドキュメントコミック誕生!  原作・脚本の永福一成氏、監修・志波秀宇氏は『昭和天皇物語』の協力スタッフ。 作画はなんと『帝一の國』の古屋兎丸氏。初挑戦の実録物で斬新なタッチの美しい絵柄を披露している。
  • 南方熊楠 日本人の可能性の極限
    4.1
    百科事典を丸ごと暗記、二十以上の言語を解した、キューバ独立戦争参戦といった虚実さまざまな伝説に彩られ、民俗学、生物学などに幅広く業績を残した南方熊楠(みなかた・くまぐす)。「てんぎゃん(天狗さん)」とあだ名された少年時代、大英博物館に通いつめた海外放浪期。神社合祀反対運動にかかわり、在野の粘菌研究者として昭和天皇に進講した晩年まで。「日本人の可能性の極限」を歩んだ生涯をたどり、その思想を解き明かす。
  • 昭和天皇の声
    4.0
    「君側の奸」はどこだ!? 皇道派VS.統制派、二・二六事件、 共産党委員長が天皇主義者へ転身―― 男たちの耳にこだまする、幾つもの「天皇の声」。 感涙の最終話で明かされる「真実」とは? 歴史連作短篇集 純朴な陸軍中佐・相沢三郎が統制派の首魁・永田鉄山に凶刃を振るう場面で始まる「感激居士」。二・二六事件の裏のドラマを描く「総理の弔い」「澄みきった瞳」。ある共産党員の魂の遍歴を辿る「転向者の昭和二十年」、そして実質的表題作ともいえるラストの「地下鉄の切符」。抑制された筆に目頭が熱くなる連作短篇集。解説・杉江松恋 目次: 感激居士 総理の弔い 澄みきった瞳 転向者の昭和二十年 地下鉄の切符 ※この電子書籍は2019年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 鈴木貫太郎 昭和天皇から最も信頼された海軍大将
    4.0
    もはや勝利への望みはついえた太平洋戦争の幕をいかに引くか。それこそが、昭和天皇から、首相・鈴木貫太郎に託された、最大の任務であった。日清戦争当時から、“鬼の水雷艇長”として名を馳せたが、「軍人は政治に関与すべきではない」との固い信条から、決して、政界の表に立とうとしなかった“生粋の海軍軍人”は、天皇の口から「頼む」といわれ、ついに、この難局に立ち向かうことを決意する。しかし、特に陸軍においては、この時に至っても、“本土決戦、一億玉砕”の意気強く、天皇―鈴木ラインの“早期終戦”とは、全く相容れない情況であった。そこで、鈴木貫太郎は、本心をおしかくし、決戦派に迎合するように見せながら、海外の情勢をも見定め、自らの任務遂行に向けて、着々と手を打って行く。そして、ポツダム宣言の発表……ここに貫太郎は細心の注意を払いつつ、勝負をかけた行動に出た……。天皇と日本への至誠を貫いた男の生涯を描く長編小説。
  • 昭和天皇 最後の侍従日記
    4.0
    戦争責任言われ「つらい」――崩御の2年前、昭和天皇はそう侍従に漏らしていた。 2018年8月に共同通信が故小林歩侍従の日記の存在をスクープして話題になった。昭和天皇を身近で支え、平成への代替わりも見届けた小林氏の日記は、昭和49年から平成12年まで27年間の宮中生活が綴られており、昭和天皇が晩年まで戦争の影を引きずり苦悩する姿や、昭和の終焉に至る状況、宮中から見た代替わりの儀式の様子が詳しく記されていた。 『昭和天皇実録』刊行後に見つかった日記の全容を初めて公開する。巻末に半藤一利氏と保阪正康氏による解説対談を収録。 【目次】 第1章 昭和49年~51年 昭和天皇の涙 第2章 昭和52年~56年 皇后の体調不安 第3章 昭和57年~60年 寛仁親王皇籍離脱騒動 第4章 昭和61年~63年 戦争責任への言及 第5章 昭和64年~平成12年 昭和の終焉、平成へ 解説対談 小林忍日記を読む 半藤一利、保阪正康
  • 象徴天皇制の成立 昭和天皇と宮中の「葛藤」
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    生前退位をめぐって、いま、皇室典範さらには象徴天皇制の在り方についても、多くの議論が起こっている。本書は、敗戦直後の成立期に焦点をあて、『昭和天皇実録』や天皇側近の日誌など近年公開・発見された新史料を精緻に読み解きながら、天皇・宮中・政府・GHQなどの相克のなかで誕生した象徴天皇制の成立過程を鮮やかに描き出す。昭和天皇が抱いていた思いとは何か。原点に立ち返りつつ、あらためて象徴天皇制について考える一書。
  • 昭和天皇 第一部 日露戦争と乃木希典の死
    4.0
    ときに悲しいほどに小さく、ときに仰ぐように巨きい。さびしき「彼(か)の人」と、彼の人と同時代を生きた人々の相貌を通して激動の歴史全体を高密度で描く傑作評伝。これぞ福田和也のライフワーク! 明治34年4月29日、迪宮(みちのみや)裕仁親王は誕生した。チャーチル、スターリン、ルーズベルトら後の敵手よりも20も若く。日露戦争、第一次大戦を背景に少年は乃木希典による厳格な教育を受けて成長。しかし、その結婚をめぐって「宮中某重大事件」が起きる――。
  • 昭和天皇
    4.0
    未曾有の敗戦、そして占領という危機の時代に対峙したその<大いなる精神>とはいかなるものであったのだろうか? 占領という名の追撃戦――日本人の精神的武装解除に対しては孤独な抵抗を貫き、自らの<つとめ>として靖国神社御親拝、沖縄行幸を果たせなかったことを憂慮され続けた昭和天皇。「雨が続いているが、稲の方はどうか」。最期の病床にありがらも国民に呈する慈愛に満ちた大御心……。御誕生から軍部の独走、大東亜戦争へ、そして一転して復興・高度成長という激動の<昭和の御代>を辿りつつ、常に国民と共にあられた昭和天皇の足跡を明らかにしていく。

    試し読み

    フォロー
  • 昭和天皇のごはん
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    昭和天皇の料理番だけが知る、意外な素顔とおいしいエピソード、秘伝のレシピ。昭和天皇皇后両陛下についてのエピソードや料理番たちの日常や出来事を料理レシピとともに紹介。 ※本作品は紙書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 昭和天皇 「理性の君主」の孤独
    4.0
    新時代の風を一身に浴び、民主的な立憲君主になろうとした昭和天皇。しかし、時代はそれを許さなかった-。本書は今まであまりふれられることのなかった青年期に至るまでの教育課程に注目し、政治的にどのような思想信念をもっていたかを実証的に探る。そしてそれは実際の天皇としての振る舞いや政治的判断にいかなる影響を与えたか、戦争責任についてどう考えていたか、さらに近代国家の君主のあり方をも考察する。
  • よみがえる松岡洋右 昭和史に葬られた男の真実
    4.0
    1巻1,699円 (税込)
    「松岡外交が太平洋戦争の引き金を引いた元凶だ!」というのが、昭和史を読む上での“お約束”の理解であった。だが、事実を調べていくと安易にその理解に従っては間違えるのではないかという疑いが出てくる。本書は、従来から、「松岡外交」の真意を探ってきた著者が、満を持して書下ろした、定説への挑戦状である。松岡洋右は、「自分の最大目的は、日米戦争を避けることにある」と常に言っていた。その言葉の裏に、日独伊三国同盟、日ソ中立条約、日米了解案反対など、松岡の害悪と言われている歴史事実の真相が浮かび上がってくる。内閣の中で浮き上がり、昭和天皇にも不快の念をもたれたなど、評価が散々の松岡洋右だが、東京裁判の初期に死亡したことにより、「罪を一身に背負わされた」観も強い。松岡を、外交家としての大構想と大戦略を持っていた人物とする著者の、「歴史への反対弁論」が熱く展開される一冊である。

    試し読み

    フォロー
  • 大宰相・原敬
    4.0
    著者は言う、「原が元老として若き昭和天皇を導き、初期の治世を支えることができていたなら、議会政治が空洞化し、軍部が政治勢力として台頭することも防げたのではないだろうか」「原の暗殺の重さは、大村益次郎、大久保利通、横井小楠の暗殺よりさらに深刻なものであった」と。賊軍・南部藩の家老の家から、苦労して立身出世を成し遂げ、伊藤博文や井上馨、西園寺公望など元勲との深いかかわりを持ちながら、「力の政治」を体現した「田中角栄型」リーダー。一方、清、朝鮮、フランス駐在の外交官を経験し、キリスト教にも通じ、英語、フランス語が堪能。世界を見る眼が確かだった現実主義者。「白髪の平民宰相」という教科書に載っているイメージの裏側にある、「人間・原敬」の魅力的な実像を明らかにする!

    試し読み

    フォロー
  • 外務官僚たちの太平洋戦争
    4.0
    1巻1,309円 (税込)
    外務省はいかに開戦を指導したのか? なぜ対米開戦は回避できなかったのか。外務官僚たちの終戦工作は、どうして実を結ばなかったのか――。外務省内の組織的対立や官僚たちの動向を軸に、開戦から終戦にいたる通史をたどりなおす。『昭和天皇実録』をふくむ史資料を精緻に読み解き、外務官僚たちの苦闘を伝える一冊。 [内容] 第1章 外務省の開戦指導 第2章 外務省革新派の形成とその変容 第3章 前史としての経済戦争 第4章 日独伊三国同盟と日ソ中立の虚像 第5章 日米戦争回避の可能性 第6章 戦時下の日独ソ関係と対中政戦略 第7章 戦争終結への苦闘
  • 侍従長の回想
    4.0
    2014年における史学界最大の話題は『昭和天皇実録』の完成でした。天皇裕仁の一生と「昭和」という時代をいかに描き、評価するか……。この点において『実録』編纂者の苦心は並々ならぬものがあったと思われます。同時にこれを読む側も眼光紙背に徹する必要があります。そのためにもマッカーサーとの会見など『実録』の資料ともなった本書『侍従長の回想』はきわめて重要なものです。多くの読者の目に触れることを願います。(講談社学術文庫)
  • 皇太子婚約解消事件
    4.0
    皇太子妃をめぐる裕仁親王(昭和天皇)の「宮中某重大事件」の前に、嘉仁親王(大正天皇)でも交代事件があった事実はあまり知られていない。皇太子婚約破棄事件の裏側から、特権階級に蠢いた思惑を探る労作。
  • 昭和史がわかる55のポイント
    4.0
    戦争、敗戦、占領、復興、経済成長、バブル景気……。飢餓もあれば飽食もあり、軍国主義も民主主義もあった“昭和”という時代。およそ人類が体験できる事件や事象のほとんどが存在したこの時代は、日本とは何か、日本人とは何かを考える上で多くの示唆と教訓にあふれている。本書は、昭和元年(1926)から昭和64年(1989)までの64年を、前期・占領期・後期の三部にわけ、全55項目のテーマに沿って概観した一冊。「大正から昭和へ」「金融恐慌」「満州への野心」……(前期)、「GHQ最高司令官マッカーサー」「戦後教育改革」「極東国際軍事裁判」……(占領期)、「10年目の経済白書」「60年安保と岸内閣」……そして「昭和天皇崩御」(後期)と読み進めるなかで、昭和史の全体像をしっかりと理解できる。激動の昭和史を次代に正しく伝えていく上で、バランスある歴史感覚でわかりやすく記述された本書は、まさに格好の講師役といえる。

    試し読み

    フォロー
  • さらば日米同盟! 平和国家日本を目指す最強の自主防衛政策
    4.0
    ★緊急出版! 沖縄を守れなければ、日本は米国の支配から永遠に逃れられない! 日本国民に問う問題作!★ 普天間問題をはじめ、レイプ・暴行事件、騒音問題、思いやり予算……さまざまな問題を起こしながらも日本に駐留し、居座り続ける米軍は、本当に日本を守るために存在するものなのか? 鳩山が退陣に追い込まれる元凶となった「普天間問題」の根本的な原因は、日米安保条約の成り立ちにある。しかしそれは、もはや日本をテロに巻き込みかねない悪法と化した。歪みきった日米安保条約の根底原因を暴き、それに代わる完全無欠の国防を実現する、唯一にして最強の「新たなる防衛策」を、元外務官僚の著者が論じる。 【見出し】 ●日米同盟は日本をテロとの戦いに巻き込む ●米国の下請けと化した自衛隊 ●日米安保体制を求めた昭和天皇の「二重外交」 ●対米従属政策は自民党の党是 ●旧日米安保条約は「密約」だった ●最高裁の極秘資料が示す司法の密約 ●米国はどこかで戦争を起こさなければならない ●数人の犠牲と引き換えに千数百人も虐殺した ●「テロとの戦い」の正体 ●戦時の情報工作は正当化される ●米国によって決められた日本の国防政策 ●米国が警戒した樋口レポート
  • 昭和史の核心
    4.0
    日本人の心情と生活の根底には、鎖国時代に培われた実利主義が延々と生きている。しかしその伝統的実利主義を放棄してしまった時代があった。勝つ見込みのない戦争に突入した、昭和前期である──。戦争の悲劇が生まれた根本的な原因に迫るほか、令和の為政者が昭和史から学ぶべきこと、「報道されなかった東南海地震」「ローマ字社会になりかけた日本」などの昭和史秘史を紐解く。さらに、東京帝大時代に100メートル走の未公認世界記録を出した外交官藤井実、翼賛政治会を議会で批判した中野正剛など、語り継ぎたい日本人についても取り上げる。 (目次より)●「抽象的理想」の蔓延が日本の危機 ●永井荷風の虚無 ●報道されなかった東南海地震 ●ローマ字社会になりかけた日本 ●スターリンの北海道出兵計画 ●台湾の指導者の日本観 ●昭和天皇の摂政時代 ●「昭和8年」の警告 ●あさま山荘事件――戦前と戦後 交錯の瞬間 ●特攻に反対した部隊長 ●議会人の誇りを示した中野正剛 ●驚くべき世界記録を出した藤井実 ●自衛隊を出動させなかった赤城長官――60年安保 ●「半藤史観」継承へ
  • 明仁天皇と裕仁天皇
    4.0
    「君主」の父、「民主」の子。二人の象徴天皇。それぞれの「戦争と平和」に秘められた昭和史の真実。そこには、天皇家の〈父と子〉のみに伝えられる口承があった。講談社創業100周年記念出版。 「今までは、勝ち抜くための勉強、運動をして来ましたが、今度からは皇后陛下の御歌のやうに、つぎの世を背負つて新日本建設に進まなければなりません。それも皆私の双肩にかゝつてゐるのです。」――<昭和20年8月15日 明仁皇太子が書いた作文より> 「今度のやうな決心をしなければならない事情を早く話せばよかつたけれど 先生とあまりにちがつたことをいふことになるので ひかえて居つたことを ゆるしてくれ 敗因について一言いはしてくれ 我が国人があまりに皇国を信じ過ぎて 英米をあなどつたことである 我が軍人は 精神に重きをおきすぎて 科学を忘れたことである」――<昭和20年9月9日 明仁皇太子への昭和天皇の手紙より>
  • 失われたTOKIOを求めて(インターナショナル新書)
    4.0
    タカハシさんの不思議な東京案内。六歳のとき、親に連れられ「夜逃げ同然」でやってきた東京。この大都会で引っ越しを数十回繰り返した作家は、コロナ禍の二年間、自身の思い出や土地の記憶をなぞるかのように歩き回った。御茶ノ水で学生運動に身を投じた青春を語り、新国立競技場で戦時下の学徒壮行会を想う。新宿では都知事選下の都庁を訪れ、新トキワ荘では赤貧の少年時代を回想する。ジブリ美術館で宮崎駿との、渋谷川で庵野秀明との交友を懐かしみ、皇居では昭和天皇のもうひとつの人生に思いを馳せる。読む人それぞれの「TOKI(時)」を思い起こさせてくれる、「極私的」東京探訪記。
  • 世界を震撼させた日本人 心を奮い立たせる日本の偉人
    4.0
    産経新聞記者として世界を巡り、『週刊新潮』「変見自在」コラムを長年にわたり連載する髙山正之氏と、『週刊新潮』デスクを務め、その後はノンフィクション作家としてベストセラーを量産する門田隆将氏。最前線のジャーナリストとしてこの国を見続けてきた熱き男たちが論ずる毅然と生きた日本人とは。日本人の魂を揺さぶる一冊。 戦前から現在まで 我々の心を揺さぶる毅然と生きる日本人とは!? 堀口九萬一 根本博 田村貞次郎 安倍晋三 秋山進 森永堯 柴五郎 明治天皇 乃木希典 下瀬雅允 堀越二郎 坂井三郎 昭和天皇 吉田茂 吉田昌郎 栗林忠道……etc.
  • 天皇陛下と鉄道 5代150年、お召列車の旅
    4.0
    【内容紹介】 はじめに 近代天皇家 家系略図 序章 「お召列車とは」 第一章 明治天皇とその時代 第二章 大正天皇とその時代 第三章 昭和天皇とその時代 第四章 平成の時代 第五章 令和の時代 歴代の皇室用車両一覧 おわりに
  • 近衛文麿 野望と挫折
    4.0
    1巻2,530円 (税込)
    現代史を覆す、決定的真実に迫る! 渾身のノンフィクション大作 一挙書き下ろし770枚!! 近衛は自殺したのではない! 実は謀殺だった!? 近衛は、単なるポピュリストに非ず! 用意周到に己の野望を実現するための布石を着々と打っていた── 近衛は、首相時代は赤色分子(風見章・尾崎秀実ほか)を重用し、「敗戦革命」を夢見つつ、戦争末期には近衛上奏文(反共宣言)でアリバイ工作。 そして戦後はいち早くマッカーサー詣でをして、自ら改憲の音頭をとり、あわよくば昭和天皇を退位させて親米政権を樹立しようとしました。 勢力均衡の中で生き抜いてきた公家の名家としてのDNAをフル回転しての巧みな遊泳術ともいえます。 あと一歩で、その目論見が成就する寸前、それに危機感を抱き、挫折させようとした勢力がありました。 彼らは、近衛を東京裁判の被告人の席に追いやり、そして永遠に葬ろうとし、実現するのです。 近衛を葬ったのは誰だったのか? そうした知られざる近衛の全生涯を、「自殺」とされる謎にまで踏み込みつつ、描ききったのが本作品です。 ──彼は、極めて自己本位的に利用できるものは、昭和天皇でもコミュニストでも自分の子供(文隆)でも見境なく利用しました。 青酸カリを使っての「自殺」とされている彼の荻外荘での最期の日々の数々の矛盾や不可解な行動も本書で解き明かしていきます。 こういう叙述で、近衛の生涯を追求したノンフィクション作品は、初めての試みといっていいかもしれません……(「はじめに」より)。る。 林千勝 (はやし ちかつ) 近現代史研究家・ノンフィクション作家。東京大学経済学部卒。富士銀行(現みずほ銀行)などを経て、現在に至る。長年、近現代史の研究に取り組む。 著書に、『日米開戦 陸軍の勝算―秋丸機関の最終報告書』(祥伝社)、『近衛文麿 野望と挫折』(ワック)、『日米戦争を策謀したのは誰だ!ロックフェラー、ルーズベルト、近衛文麿、そしてフーバーはー』(ワック)、『ザ・ロスチャイルド 大英帝国を乗っ取り世界を支配した一族の物語』(経営科学出版) がある。 「林千勝チャンネル」(動画)から情報を発信中(オフィシャルサイト、Facebook、Twitterを検索ください)。
  • 天皇のロザリオ 上
    4.0
    1~2巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「陛下が危ない!」市長は叫んだ。1949年6月8日、昭和天皇が大分県別府市、高崎山の麓にあるカトリック系小百合愛児園に行幸した時、カトリック教会と米占領軍マッカーサー総司令官、そしてカトリックの吉田茂外相らが天皇をカトリックに回心させ、一挙に日 本をキリスト教化せんとする国際大謀略が組織された。そしてそれは、ローマ法王庁による聖ザヴィエル日本上陸400年記念の大がかりな祝祭と連動していた。しかし、決定的な一瞬、天皇に同行した脇鉄一別府市長の機転でこの策謀は挫折した――と、別府出身の著者鬼塚英昭氏は推論する。本書は、この事件とその背景を、「天皇教」や「キリスト教」と対決する「原日本人の古神道」に徹する立場からどこまでも深く鋭く追跡していく。日本図書館協会選定図書
  • 永久保存版 半藤一利の昭和史(文春ムック)
    4.0
    1月に逝去した「日本のいちばん長い日」や「ノモンハンの夏」の著書で知られる昭和史研究家・半藤一利氏が見た、歩いた、語った、書いたエッセンスが詰まった永久保存版。 巻頭特別掲載 なぜ明治は勝利し昭和は敗れたのか 昭和天皇と明治天皇 日露戦争と太平洋戦争、指導者たちの差が運命を分けた── 半藤史学のエッセンスがここに! 特別寄稿 「半藤さんから受けとったもの」 磯田道史/宮部みゆき/加藤陽子/池上彰/阿川佐和子/ちきりん/梯久美子/佐藤優/保阪正康 語り下ろし 半藤一利が見た昭和 第一章 半藤少年がくぐり抜けた戦争と空襲 PART1 命からがら、東京大空襲の夜 PART2 下町の悪ガキ、非常時に育つ PART3 敵機の機銃掃射に腰を抜かした 第二章 半藤さんが精査した朝日新聞秘蔵写真 倉庫に眠っていた七万枚からよりすぐった決定的瞬間。 カメラがとらえていた「おしまいのはじまり」 盧溝橋事件、上海炎上、南京陥落、三国同盟締結、南部仏印進駐ほか 第三章 半藤さんが「歴史探偵」になるまで 長岡中学、浦和高校時代から東大ボート部、昭和天皇の涙まで── 第四章 半藤さんが出逢えた、ブレなかった日本人 永井荷風、小沢治三郎、今村均、小泉信三、おやじ(半藤末松) 国民の多くが浮き足立ち、付和雷同した非常時に、 ブレることなく熱狂せず── そんなかっこいい大人たちもいた 第五章 [対談]半藤一利 × 磯田道史 半藤さんが悟った「昭和の始まりは幕末だ」 昭和の出来事は、あれもこれも、根っこは幕末・明治にあった 第六章 半藤さんの鑑定つき「昭和人物列伝」 阿部定から山本五十六まで ! 時代を動かし、時代に翻弄された人々Select70 第七章 半藤さんが案内する「昭和史を歩こう」 文化遺産&文化財 Select41 コラム 半藤画伯の、栴檀は双葉より芳し 半藤名取、三つめの檜舞台に舞う 単行本未収録 東大生が半藤さんに聞いた昭和の歴史 平成世代、東京大学教養学部立花隆ゼミの学生たちとの対話を収録 ジャンル別 ブックガイド [決定版]半藤さんの90冊 石田陽子=構成・文 絶筆 最後に託された肉筆原稿 絶筆となった『歴史探偵 忘れ残りの記』のあとがきを特別掲載
  • 真実の原敬 維新を超えた宰相
    4.0
    こんな総理が、今いたら! 藩閥政府の行き詰まりを打開し、昭和の戦後復興を支えたのは、この男のヴィジョンだった。 混乱の時代における政治家の役割とは何か。政治における優れたトップリーダーの資質とは何か。今まさに問われているこのテーマに、大きなヒントを与えてくれるのが、今年百回忌を迎えた「平民宰相」原敬である。厖大な史料を確かな眼で読み込み、伊藤博文や大隈重信、昭和天皇など近代日本をつくってきた人々の評伝を著して高い評価を得てきた著者は、原を「近代日本の最高のリーダーの一人」と断言する。 原は、朝敵・南部藩に生まれながら、明治新政府への恩讐を超え、維新の精神を受け継いでその完成を目指し、さらに世界大戦後のアメリカを中心とした世界秩序を予見して、日本政治の道筋を見すえていた。その広く深い人間像は、外交官、新聞記者、経営者と様々な経験と苦闘のなかで培われたものだった。志半ばで凶刃に倒れたことで、「失われた昭和史の可能性」とは何か。 著者にはすでに、選書メチエで上下巻930ページにおよぶ大著『原敬―外交と政治の理想』(2014年)があるが、その後の新史料と知見をふまえ、「今こそ改めて原の生涯と思想、真のリーダー像を知ってほしい」と書き下ろした新書版・原敬伝。
  • 昭和史がわかるブックガイド
    4.0
    この本を読めば、昭和史がわかる! 膨大な本が出版されているジャンルのひとつ“昭和史”。 保阪正康、山内昌之、佐藤優、中島岳志ら21人の識者が「陸軍」「海軍」「昭和天皇」「エリート」「零戦と大和」など、昭和の重要テーマ別に10冊ずつ入門書を指南。 入門書の紹介とともに、昭和史の概要が学べます。 はじめて昭和史に触れる人も、より専門的に学びたい人にも、ぜひ読んでほしい、最高のブックガイドがここに。
  • 建国神話の社会史 史実と虚偽の境界
    4.0
    1巻1,540円 (税込)
    天照大神の孫が高天原から降臨し、その孫である神武天皇がヤマトに東征、橿原宮で天皇の位に就く――『古事記』『日本書紀』に記されたこれらの神話が歴史的事実ではないことは、戦前の普通の々にとっても当たり前のことであった。史実ではないが、史実として扱い、そう振る舞っていたのである(こうした「建前と本音」的なものは、現代の私たちにも心当たりがある)。 神話の「史実」化には、天皇による統治を正当化するという明治政府の政治的目的があったのはもちろんだが、一方で民主化(神々の話合いは「万機公論」の根拠とされた)や経済振興の手段でもあったことは、今ではあまり知られていない。もっとも、「神話」を「史実」として受け止めることには、さまざまに無理も生じる。とくに教育現場における混乱は、いくつもの「笑えない」笑い話を残した。 本書は、幕末水戸学の尊王攘夷思想という建国神話重視の発端から、昭和天皇が「人間宣言」によって事実上、建国神話を否定するまで(そもそも、昭和天皇は科学者でもあった)、日本社会に起きた悲喜劇をエピソードたっぷりで描き出し、近代とは何か、歴史とは何か、国家とは何かを問い直す。 目次より 序 章 虚偽と史実の境界 第一章 神話が事実となるまで 一 日本の建国神話とは 二 なぜ「事実」になったのか? 三 教科書で「事実」とされたのはなぜか?   第二章 「事実」化の波紋 一 学校の外ではどうだったのか? 二 学校の中ではどうだったのか? 第三章 建国祭と万国博覧会 一 政治にどう利用されたか? 二 経済にどう利用されたか? 第四章 満州事変の影響は? 一 教室外でも始まる建国神話の「事実化」    二 建国神話教育への影響は? 第五章 日中戦争期の社会と建国神話 一 紀元二千六百年をめぐって    二 社会はどう受け止めたか? 第六章 太平洋戦争期とその後 一 国史教育のその後 二 効き目はあったか? 三 その後   終章 「建国神話の社会史」の旅を終えて
  • 慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件
    4.0
    1巻1,527円 (税込)
    新資料多数発掘! 写真・図版100点以上収録で明かされる、80年後の真実。中国兵に虐殺された邦人250余名の非命をたどる血涙ノンフィクション。 序章 虐殺の城門へ 第一章 通州城、その前夜 冀東防共自治政府と殷汝耕 閉められた城門 七月二十九日、黎明に響く銃声 第二章 血染めの遺書 奇跡の妊婦二人 血染めの日記帳 浜口茂子の遭難記 通州事件関連の写真・図版集成 第三章 日本人街の地獄、その検証 安藤記者の脱出記 ある留学生による救援現場報告書 荒牧憲兵中尉の調書・検証 第四章 私はすべてを見ていた――佐々木テンの独白 昭和天皇と因通寺 佐々木テンの独白 第五章 救援部隊到着――連隊長以下の東京裁判証言録 萱嶋連隊、通州に反転 「東京裁判」での証言 外務省の事件処理 第六章 現地取材はどう報道されたか 衝撃を伝える新聞各紙 吉屋信子の憤怒 アメリカ人ジャーナリストの目 第七章 日本人襲撃は国民党との密約・陰謀だった 実は、同時多発テロ計画だった 張慶余『冀東保安隊通県反正始末記』 終章 「あとがき」に代えて
  • パリの日本人
    4.0
    1巻1,034円 (税込)
    明治の元勲・西園寺公望、江戸最後の粋人・成島柳北、平民宰相・原敬、宮様総理・東久邇宮稔彦、京都出身の実業家・稲畑勝太郎、山の手作家・獅子文六……。ベル・エポックから両大戦の間、最盛期のパリで日本人が見たものとは? 文庫版用書下ろし「パリの昭和天皇」収録。
  • 靖国戦後秘史―A級戦犯を合祀した男
    4.0
    終戦直後、GHQにより廃止の瀬戸際に立たされた靖国神社は、皇族出身の筑波藤麿宮司の指導のもと、様々な改革を実施していった。筑波宮司は昭和天皇の意を汲み、A級戦犯の合祀を求める圧力に終始、消極的な姿勢を崩さなかった。  1978年に筑波宮司が亡くなると状況は一変する。筑波氏の後任と目されていた権宮司に、靖国神社の職員寮内のいさかいから反感をもった反権宮司派は、靖国神社以外から新宮司を招聘すべく画策する。そして新宮司に選出された松平永芳氏は、自らの特異な信念に基づき、就任したその年にA級戦犯の合祀を決行した。 記者が「まるでその場にいたかのようだ」と、靖国神社関係者を驚かせた徹底取材で、 昭和天皇の意すら介さぬ松平氏の独特な政治・思想はどのように育まれたのか、靖国神社の最高意志決定機関・崇敬者総代会の内情、そしてA級戦犯合祀の真相をえぐりだす「靖国問題」の決定版的一冊。
  • そして官僚は生き残った 内務省、陸軍省、海軍省解体―昭和史の大河を往く〈第10集〉
    4.0
    1巻880円 (税込)
    最大の事業仕分け、GHQによる官庁中の官庁・内務省と巨大な人員を擁する陸軍省、海軍省の解体。 だが官僚たちはしたたかだった。名とかたちを変え組織は残った。 <目次> 最後の陸相・下村定の未公開手記 陸軍省消滅と下村陸相の国会での謝罪演説 陸軍最後の日──昭和天皇と下村陸相の涙 陸軍最後の日の皇居内──侍従武官の証言 「公」のためと「私」のための自決 なぜ俺が敗戦国の軍使に──河辺虎四郎の憂鬱 敗戦は「我等軍人の罪」──自決したO大佐の真摯な反省 “官庁中の官庁”内務省解体を目指すGHQ 内務省解体とGHQ内部の確執 “責任ある政府”──ケーディスの理想と内務省解体 解体目前の内務官僚たちの心中──鈴木俊一の証言 国家警察と自治体警察──警察改革を巡る攻防 警察法改正──ゆきづまったアメリカ型警察制度 内務省終焉──真に解体すべきは悪しき官僚制度 海軍は開戦に反対していたという“神話”の誕生 最後の海相・米内光政の訓示に込められた思い 米内光政の見事な出処進退と消えた海軍の戦争責任 戦後、一切の公職に就かなかった井上成美の生き方 「三笠」艦上から海軍解体の日を思う 特攻作戦の責任と海軍将官の自決 海軍という理想郷のなかで消えた「勇断」 警察予備隊創設と旧内務官僚と旧軍人の対立 自衛隊の基礎を作った十一人の旧軍佐官クラスの任用 そして官僚機構はかたちを変え、残った あとがきに代えて──戦前、戦後とも責任をとることのない官僚組織
  • 本土決戦幻想 コロネット作戦編―昭和史の大河を往く〈第8集〉
    4.0
    1巻880円 (税込)
    昭和21年3月1日、相模湾、九十九里浜に米軍上陸、目標は東京。 現実に計画されていた作戦から、米ソに分断占領されるあり得たもう一つの日本を予測する。 <目次> マッカーサーの野心とコロネット作戦 昭和二十一年三月一日、米軍関東上陸──コロネット作戦 相模湾へ上陸するアメリカ第八軍と守る日本第五十三軍 あってはならない戦い──勝算なき「関東決戦」 あの戦争の終末点──本土決戦という「敗戦のかたち」 陸に上がった連合艦隊司令部──日吉台地下壕 戦艦大和の最期と日吉台連合艦隊司令部 渡邉恒雄二等兵が相模湾で夢見た「空想」 松代大本営内の昭和天皇の「御座所」 軍が守るべきものは何か──スイスと日本の違い 終戦への道を模索する鈴木内閣と本土決戦派の確執 鈴木貫太郎の終戦への固い決意 九十九里浜を望む山中に残るトーチカ跡 本土決戦前夜、勤労動員生徒と学徒兵の証言 一九四五年八月の日米の市民たちの感情 竹槍三〇〇万本あれば日本は防衛できる? 「竹槍では間に合わぬ」──東條首相vs毎日新聞 「国民総玉砕願望」としての本土決戦 米ソに分断された二つの「日本」 「大量自死の悪夢」として記憶される本土決戦  あとがきに代えて── 国民を不条理な死に追いやる史上最悪の作戦
  • 平成紀
    3.9
    昭和天皇崩御の「Xデイ」はいつ訪れるのか。その報道の最前線にいる記者・楠陽に関係者が衝撃のひと言を洩らした。「陛下は吐血。洗面器一杯くらい」。その時、現場で何が起こっていたのか。そして新元号を「平成」に決めた、政府の知られざる思惑とは。著者自身の記者時代の経験を源に、圧倒的なリアリティーと臨場感で紡ぎ出す傑作小説。
  • 昭和史裁判
    3.9
    「軍部が悪い」だけでは済まされない。松岡洋右、広田弘毅、近衛文麿ら70年前のリーダーたちは、なにをどう判断し、どこで間違ったのか――昭和史研究のツートップ、半藤一利さんと加藤陽子(東大教授)さんが、あの戦争を呼び込んだリーダー達(番外として昭和天皇)を俎上に載せて、とことん語ります。あえて軍人を避けての徹底検証は本邦初の試み! 開戦責任を改めて問う、白熱の歴史討論。
  • 言葉を減らせば文章は分かりやすくなる
    3.9
    ラクをしなければ伝わる文章は書けない! 10万部を突破した『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)をはじめ、 『ん』『日本語の軌跡』(ともに新潮社)、 和辻哲郎文化賞を受賞した『日本語を作った男』(集英社)など―― 「日本語の専門家」としてテレビでのわかりやすい解説が人気の著者が、仕事や日常で使うすべての文を「短くシンプルに伝える」方法をわかりやすく解説。 本書にあるやさしい文章術を使えば、メール、企画書、報告書、稟議書、論文、プレゼン、SNSなど、仕事+日常におけるあなたの“文”が激変します! 【目次】 第1章 「何を書くか」決まらないから長くなる 第2章 型を知れば、文章は短くできる 第3章 ムダな言葉を削るコツ 第4章 表現を変えて短くする 第5章 語彙力をつけて「意味の文章化」をなくす 第6章 要約力が短文づくりを楽にする 【著者プロフィール】 山口謠司 (やまぐち ようじ) 大東文化大学文学部教授/博士 1963年長崎県佐世保市生まれ。 大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。 ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て現職。専門は、書誌学、音韻学、文献学。 文部科学省科学研究費助成を受け、第一次世界大戦後に行われた昭和天皇(当時は皇太子)によるベルギー王国、ルヴァン大学に寄贈された日本古典籍についての研究なども行なっている。 広い視点から、わかりやすく話をするスタイルで、テレビやラジオの出演も多く、NHK文化センター、朝日カルチャーセンター、中日文化センターなどでも定期的に講演や講座を開いている。 著書には、『日本語通』(新潮社)、『てんてん』(KADOKAWA)などがある。
  • マンチュリアン・リポート
    3.9
    昭和三年六月四日未明、張作霖を乗せた列車が爆破された。関東軍の暴挙に激怒した昭和天皇の密命を受けて、若き軍人が綴った「満洲報告書」で明かされる「真相」とは? 該博な知識と丹念な取材に裏打ちされた浅田史観で、闇に葬られた昭和史最大のミステリーを追う。絶好調『蒼穹の昴』シリーズ第4部。(講談社文庫)
  • 怨霊になった天皇
    3.9
    天皇は神にもなるが、怨霊にもなる! 125代に亘る世界最古の王室・天皇家。御簾(みす)の奥で平穏に続いてきたかに思える皇室だが、実は権力闘争や謀略など、壮絶なドラマが絶えなかった。暗殺、呪殺、憤死などで「怨霊」になったと信じられた天皇が何人もいる。歴代天皇はこれら「怨霊になった天皇」が日本国に祟らぬよう祀り、荒魂を鎮めて「神」にし、その絶大な霊力を現世に活かそうと考えてきた。ここには、天皇は民の安寧を祈り、民は皇室の弥栄を願うという他国には見られない王室と国民の近しい関係、つまり日本の国柄が見てとれる。 明治天皇の玄孫である著者が、崇徳天皇を中心に独特の視点から「天皇家の怨霊史」をひもとく。 あなたはご存じだろうか、崇徳天皇の800年式祭に昭和天皇が勅使を送られていたことを。そう、これは現在にまで続く天皇と怨霊の裏の歴史である。 発刊時、話題を呼んだ同書、待望の文庫版を電子化! 天皇は神にもなるが、怨霊にもなる!

    試し読み

    フォロー
  • 昭和天皇とワシントンを結んだ男―「パケナム日記」が語る日本占領―
    3.8
    1巻1,408円 (税込)
    昭和天皇の側近・松平康昌と米国中枢部の接点に位置し、GHQを介さない非公式ルートの鍵を握る謎の人物がいた! 流暢な日本語、人懐こい風貌、情報を嗅ぎ分ける類い稀な嗅覚……。歴代宰相の懐に食い込み、機密情報をワシントンに送り続けたC・パケナム。新発見の日記を手がかりに、その全貌を追うノンフィクション。

    試し読み

    フォロー
  • 「空気」の構造
    3.8
    【目次】  はじめに--日本人は特殊か  序章  「空気」が原発を止めた 首相からの突然の「お願い」/玄海原発の失敗/「空気」が法律より重い国 第一章 日本人論の系譜  罪の文化と恥の文化/講座派と労農派/敗戦と悔恨共同体/文明の生態史観 唯物史観と「水利社会」/タテ社会とヨコ社会/人と人の間/安心社会と信頼社会 「水社会」の同調圧力/灌漑農業のボトムアップ構造 日本人の肖像--福沢諭吉  第二章  「空気」の支配 「日本教」の特殊性/自転する組織/日本軍を動かした「空気」/公害反対運動と臨在感 アニミズムから一神教へ/一揆と下克上/動機の純粋性 日本人の肖像--北一輝 第三章 日本人の「古層」 超国家主義の構造/無責任の体系/国体という空気/フィクションとしての制度 つぎつぎになりゆくいきほひ/永遠の今と「世間」/キヨキココロの倫理 「まつりごと」の構造/天皇制というデモクラシー/全員一致とアンチコモンズ ボトムアップの意思決定/「古層」とポストモダン/近代化なき成長の終わり 日本人の肖像--南方熊楠 第四章 武士のエートス 日本のコモンロー/徳川の平和/自然から作為へ/尊王攘夷の起源/開国のインパクト 惑溺と自尊 日本人の肖像--岸信介 第五章  日本軍の「失敗の本質」  目的なき組織/曖昧な戦略/短期決戦と補給の軽視/縦割りで属人的な組織 心情が戦略に先立つ/心やさしき独裁者/両論併記と非決定/大日本帝国の密教と顕教 日本人の肖像--石原莞爾 第六章 日本的経営の神話  外国人の見た日本企業/日本的経営の黄金時代/勤勉革命の伝統/日本的労使関係の起源 日本企業は町工場の集合体/協力と長期的関係/共有知識としての「空気」/村から会社へ 日本的雇用がデフレを生んだ/年功序列の終焉/グローバル資本主義の試練 日本人の肖像--中内功 第七章 平和のテクノロジー 殺し合う人間/集団淘汰と平等主義/偏狭な利他主義/戦争が国家を生んだ 「無縁」とノマド/飛礫の暴力性/古層と最古層/なぜ「古層」は変わらないのか 日本人の肖像--昭和天皇 第八章 日本型デモクラシーの終わり 空虚な中心/多頭一身の怪物/霞が関のスパゲティ/「政治主導」の幻想 日本型経営者資本主義の挫折/約束を破るメカニズム/セーフティ・ネットが檻になるとき 閉じた社会から開かれた社会へ 注 人名索引
  • 中国パンダ外交史
    3.8
    ちょうど50年前の1972年10月、日中友好の証として、上野動物園に2頭のパンダがやってきた。しかし、中国がパンダの外交的価値に気づいたのは、1930年代にさかのぼる。戦争と革命、経済成長の激動の歴史のなかで、パンダはいかに世界を魅了し、政治利用されてきたか。パンダを主人公にこの100年あまりを読み直す、異色の中国近代外交史。 19世紀の半ば、パンダはあるフランス人宣教師によって「発見」され、世界に紹介された。欧米人探検家が初めてパンダを射止めたのは1929年。日中戦争下の1941年には、蒋介石の妻・宋美齢が懐柔策としてアメリカにパンダを贈る。1949年に成立した中国共産党政権も、この珍獣の価値を見逃さなかった。人民の愛国思想を育むために北京動物園で展示を始めたほか、モスクワや北朝鮮に贈呈され、ロンドンでも大歓迎される。 日本でのパンダブームは、1972年のランラン・カンカンの来日以前に始まっていた。1970年創刊の『anan』ですでにマスコットとなり、1971年10月にはロンドン動物園でパンダと対面した昭和天皇が満面の笑顔をみせるさまが報道された。 中国はその後も、国際政治、地球環境などさまざまな問題と絡ませながら、近代国家の自己像をパンダを通して国際社会にアピールし、近年では、一帯一路構想下でのパンダの送り先や、二度の北京五輪で採用されたパンダのキャラクターなど、その利用はますます巧みになっている。 2011年刊の『パンダ外交』(メディアファクトリー新書)を全面改訂し、新章を加筆。 目次 はじめに 第一章 パンダ、世界に発見される 第二章 パンダ、他国に贈られる 第三章 パンダ、冷戦に巻き込まれる 第四章 パンダ、日本にやってくる 第五章 パンダ、外貨を稼ぐ 第六章 パンダ、大国を代表する おわりに 主要参考資料 索引
  • ラジオの戦争責任
    3.8
    なぜ当時の国民は太平洋戦争を支持したのか? この根本的な疑問に答えるために、本書では、戦前戦中のラジオ放送にかかわった五人の人物を取り上げる。労働=修行の思想を説いた高嶋米峰と、それを引き継いだ友松圓諦、受信機の普及に情熱を燃やした松下幸之助、「大東亜共栄圏」を広めた松岡洋右、玉音放送の真の仕掛け人・下村宏。これまで見過ごされていた「声の文化」の歴史的影響力を真正面から検証する。昭和天皇の「終戦の御聖断」の内幕も新資料から明らかに。当時世界最強のマスメディアの功と罪。 【おもな内容】(序章)世界最強のマスメディア・日本のラジオ/(第一章)「超絶」の演説家 高嶋米峰/(第二章)時代の寵児 友松圓諦/(第三章)熱意の商人 松下幸之助/(第四章)希代のラジオ扇動家 松岡洋右/(第五章)玉音放送の仕掛け人 下村宏/(終章)昭和初期ラジオの功と罪《あの戦争はラジオに始まり、ラジオに終わった!》
  • 失われた日本人と人類の記憶
    3.8
    第一章 すべては縄文から始まった 重要なのは女性性 ムー、レムリア、アトランティス レムリアとのつながり 縄文文明が世界のルーツ 神々とつながっていた日本人 神々の魂が日本に降りた 宇宙のテクノロジー 第二章神代と日本人の魂 神代文字には文字自体に情報が収められている 憑依する霊性 神武天皇は大調和をめざした 陰陽道と日本 日本人の定義 神祇伯と天皇霊、集合意識 第三章近代の日本と皇室 幕末動乱 維新の志士の謎 先を見通された大正天皇 昭和天皇の霊性 闇の息が原因で難しくなった靖國参拝 譲位後の上皇 第四章日本の未来 日本人は優勢な遺伝子を掛け合わせてできた 自国ファースト 日本が真の独立国となるために 医療も自然に即した治療に 中華人民共和国の崩壊はあるのか? 移住先の国の一員になるという意識が必要 日本人と皇室の未来 「遺憾に思う」はもう止めるべき 日本を巡る地政学 神聖幾何学の秘密 動物の霊力 第五章人類における精神の進化について ハイブリッドの誕生 過去世の記憶 じつは日本がアメリカを庇護している UFO出現の意味 神話の嘘 レアアースと中国、日本 地球は終わらない―中今の力―

    試し読み

    フォロー
  • 令和を生きるための昭和史入門
    3.8
    権力中枢を狙った2・26事件、無謀と言われたアメリカとの戦争、世界史に類を見ない高度経済成長……令和になった今だからこそ、昭和史を見直す意味がある。首相から皇族、軍部の指導者、いち兵士まで4000人以上に取材した第一人者が著した昭和史入門の決定版。 【常識を覆す昭和史の新しい読み方】 ◎2・26事件で政治構造が変わった ◎無思想だった東條英機と軍幹部 ◎対米開戦直後に生まれた「幻の世界分割計画」 ◎真珠湾攻撃直後に株価は10%の急騰 ◎戦後の歴代総理たちは8月15日に何をしていたか ◎昭和天皇が挑んだマッカーサーとの駆け引き ◎日本人の欲望の象徴だった田中角栄 ◎「歴史修正主義者」の主張の背後にあるものは ※本書は、2007年に文春新書から刊行された『昭和史入門』の増補新版です。
  • 読む寿司 オイシイ話108ネタ
    3.8
    日本が世界に誇る健康食、お寿司。 そのお寿司がもっと美味しく、もっと楽しくなるコラムが108本も詰まった本書は、 150冊に及ぶ参考文献を読み込み、全国津々浦々を飛び回って職人に話を聞きまくった 著者の「お寿司研究」の集大成です。 「昭和天皇はコハダがお好み?」 「江戸無血開城、勝海舟と西郷隆盛はお寿司を食べていた」 「寿司屋の湯呑みが大きいのは職人が手抜きするため?」 「ワサビを醤油に溶かすのは、ほんとうにマナー違反?」 「寿司屋の修行に10年は本当に必要なのか?」 「変わり種寿司だって面白い。うなぎバターやキャビア軍艦?」 「江戸時代、マグロは人気がない『下魚』だった」 「関東大震災で起きた物資不足が寿司ネタの幅を広げた」 「江戸末期のグルメブームが握り寿司誕生の背景にあった」 「江戸時代の握り寿司は、おにぎり並みの大きさだった?」 などなど、歴史、作り方、流儀、高級店から回転寿司まで厳選トリビア、よいネタ揃ってます!
  • 頭の中を「言葉」にしてうまく伝える。
    3.8
    「なんて言えばいいんだろう……」 いつも悩んでいる人へ! ○10万部突破! 『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』 著者が教える 頭の中の「整理」→「言語化」の極意 本書を読めば―― ・思考がスッキリ整理される ・考え方と表現力がグッと深まる ・言いたいことが確実に相手に伝わるようになる ・普段の会話、営業、プレゼンが見違える など、 あなたの評価とスキルが格段に上がります! 【著者情報】 山口謠司(やまぐち・ようじ) 大東文化大学文学部准教授。 1963年長崎県佐世保市生まれ。博士。 大東文化大学大学院、フランス国立高等研究院大学院に学ぶ。 ケンブリッジ大学東洋学部共同研究員を経て現職。 専門は、書誌学、音韻学、文献学。 1989年より『欧州所在日本古典籍総目録』編纂の調査のために渡英。 以後、10年に及んで、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ベルギー、イタリア、 フランスの各国図書館に所蔵される日本の古典籍の調査を行なう。 またその間、フランス国立社会科学高等研究院大学院博士課程に在学し、 中国唐代漢字音韻の研究を行ない、 敦煌出土の文献をパリ国立国会図書館で調査する。 文部科学省科学研究費助成を受け、 第一次世界大戦後に行われた昭和天皇(当時は皇太子)によるベルギー王国、 ルヴァン大学に寄贈された日本古典籍についての研究なども行なっている。 広い視点から、わかりやすく話をするスタイルで、テレビやラジオの出演も多く、 NHK文化センター、朝日カルチャーセンター、中日文化センターなどでも 定期的に講演や講座を開いている。 ベストセラー『日本語の奇跡』『ん』『日本語通』(新潮社)、 『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』(ワニブックス)、 『知的社会人1年目の本の読み方』(フォレスト出版)など著書多数。
  • 内奏-天皇と政治の近現代
    3.8
    内奏――臣下が天皇に対し内々に報告する行為を指す。明治憲法下では、正式な裁可を求める「上奏」の前に行われた。戦後、日本国憲法下、天皇の政治関与は否定され、上奏は廃止、内奏もその方向にあった。だが昭和天皇の強い希望により、首相・閣僚らによる内奏は続けられる。天皇は「御下問」し、それは時に政治に影響を与えた。本書は、「奏」という行為から、天皇と近現代日本の政治について考える試みである。
  • 昭和天皇独白録
    3.7
    天皇みずから「昭和」を生き生きと語っていた! 1990年12月号の月刊文藝春秋に掲載され、昭和天皇が自ら語った昭和史の瞬間として、内外に一大反響を巻き起こした第一級史料。 寺崎英成が記した「昭和天皇独白録」、寺崎のひとり娘マリコ・テラサキ・ミラーの「“遺産”の重み」の2部構成。 伊藤隆・児島襄・秦郁彦・半藤一利各氏による解説座談会も収録。
  • パラオはなぜ「世界一の親日国」なのか 天皇の島ペリリューでかくも勇敢に戦った日本軍将兵
    3.7
    1巻1,300円 (税込)
    天皇皇后両陛下のパラオ共和国御訪問の理由とは?―― じつはパラオは、第一次世界大戦後、大東亜戦争の終戦まで、日本の委任統治領であった。そのため、今でも日用語として「オカネ」「ダイジョウブ」「ベンジョ」「デンワ」「チチバンド(ブラジャーのこと)」「ツカレナオース(ビールを飲むこと)」などの言葉が使われている。さらに大東亜戦争での屈指の激戦地でもある。ことに中川州男大佐率いるペリリュー島守備隊は、侵攻してくる米軍に40パーセントという未曾有の戦闘損害を与えるほどの敢闘をしてみせた。しかも、島民たちは脱出させ、彼らの命も守っている。 この地の日本軍の不撓不屈の戦いぶりは、多くの人々の心を揺さぶった。昭和天皇は毎朝「ペリリューは大丈夫か」と御下問されたといわれるが、実際に11回もの御嘉賞が下賜されているのだ。 このような歴史が、パラオの人々の心の中に深く刻み込まれている。だからこそパラオは、驚くほどの親日国なのである。著者の井上和彦氏は、長年にわたって現地での記念式典に足を運び、日米の元兵士たち・遺族たちの胸を打つ交歓や、現地の方々の日本への思い、そして今も生々しく残る戦跡を克明に記録してきた。著者が撮影した貴重な写真も満載し、国境を越えて多くの人々の胸を打った日本人の真実の姿を伝える、感動の書である。
  • 戦争と日本人 テロリズムの子どもたちへ
    3.7
    少年たちが従軍した西南戦争から、政治家・思想家を狙った「子ども」による昭和のテロ、徴兵制、知られざる昭和天皇の姿、尖閣問題まで。気鋭の歴史学者と練達のジャーナリストが乱世の時代を見定めるヒントを伝授!
  • 鷹の系譜
    3.7
    1巻1,771円 (税込)
    警察小説の旗手による大河シリーズ「日本の警察」平成編。 「公安は常に同じ相手の仕事だ。だが捜査一課の仕事は毎回、違う相手なんだ」 「捜査一課は目先の事件を追う。公安は、未来を見据えて仕事をしている」 捜査一課と公安一課。同じ警察でありながら相容れない二つの組織に身を置き、昭和を駆け抜けた二人の刑事。 その息子たちは、父と同じ道を歩んでいる。 昭和天皇が崩御し、60年余にわたる昭和の時代が終わりを告げた日に起きた殺人事件。高級マンションに住みポルシェを乗り回す被害者に見え隠れする、極左の過去。 バブル景気の拝金主義に浮かれる世で、思想活動は衰退の一途をたどる。その交錯点で起きた事件を、二人の刑事が追う。 刑事は地べたを這いずる仕事だ。だが、空から全体を見る鷹の目を持て。 父の道を継ぎ鷹となった息子たちの物語が、いま幕を開ける!
  • 皇国史観
    3.7
    幕末維新から令和の代替わりまで 歴史と天皇をめぐる「思想の戦い」が始まる! なぜ徳川御三家から尊皇思想が生れたのか? 「衆」と「番」の論理で幕末維新を読み解く タテの儒学、ヨコの国学 大日本帝国憲法 伊藤博文と井上毅の“暗闘” 南北朝正閏問題・天皇機関説事件は「大衆の反逆」だった? 昭和天皇への御進講・平泉澄の挫折 柳田国男VS.折口信夫 相克する天皇像 「網野史観」が天皇像をリニューアルした? 近代天皇制の枠組みが壊れた日 ほか 迫り来る外からの危機 「国のかたち」はどうなる?
  • あの戦争になぜ負けたのか
    3.7
    21世紀の日本人は「あの戦争」から何を学ぶべきなのか? 書籍の刊行から10年を経て、いまも読み継がれる名著、待望の電子化! 対米戦争の目的は何だったのか? 陸軍エリートはどこで間違えたのか? 特攻、玉砕、戦艦大和……開戦から敗戦までの疑問を徹底的に掘り下げ、20世紀日本最大の失敗を最高のメンバーが論じた。その議論は戦略論、組織論、日本人論、エリート論など広範囲にわたり、戦後70年を過ぎたいまなお、輝きを失わない。 議論された人物、歴史的な出来事などに詳しい注がついているので、近現代史の入門書としても最適。 【目次】 <第一部>座談会 あの戦争になぜ負けたのか 1.対米戦争の目的は何だったのか 2.ヒトラーとの同盟は昭和史の謎 3.開明派・海軍が持つ致命的欠点 4.陸軍エリートはどこで間違えた 5.大元帥陛下・昭和天皇の孤独 6.新聞も国民も戦争に熱狂した 7.真珠湾の罠 大戦略なき戦い 8.特攻、玉砕、零戦、戦艦大和 <第二部>あの戦争に思うこと ●空しかった首脳会議(半藤一利) ●八月九日の最高戦争指導会議(保阪正康) ●私の太平洋戦争観(中西輝政) ●果たされなかった死者との約束(戸高一成) ●戦わなかった戦争から学ぶということ(福田和也) ●戦争を決意させたもの(加藤陽子)
  • 近現代日本を史料で読む 「大久保利通日記」から「富田メモ」まで
    3.7
    歴史は史料に基づき描かれる-。「昭和天皇独白録」や「富田メモ」をはじめ、新たな史料の発掘は、歴史的事実の変更や確定をもたらす。なかでも「原敬日記」「高松宮日記」「真崎甚三郎日記」「佐藤榮作日記」など政治家、皇族、軍人が残した日記は貴重な史料であり、ここから歴史が創られてきた。本書は、明治維新期から現代に至る第一級の史料四十数点を取り上げ、紹介・解説し、その意義を説く。日本近現代史の入門書。
  • 日本の10大天皇
    3.7
    1巻990円 (税込)
    そもそも天皇って何だろう? なぜ1000年を軽く超えて同じ血筋が続くのか、なぜ現代においても天皇だけが「日本国の象徴」であり「国民統合の象徴」なのか、なぜ憲法は「天皇」の条項から始まるのか? 125代の天皇の中から、巨大で特異な存在の10人――雄略・継体・推古・天武・称徳・桓武・後鳥羽・後奈良・後水尾・昭和天皇――を選びだし、その人物像、人間関係、スキャンダル、時代や歴史の中で果たした役割を解説。同時に天皇をめぐる、さまざまな根本的「謎」に答えた、いまだかつてない一冊。
  • 「昭和天皇実録」を読む
    3.6
    昭和天皇の生誕から死去までを年代順に記述した「昭和天皇実録」。その細部を丁寧に読みこむと、これまで見えてこなかった「お濠の内側」における天皇の生活様態が明らかになってくる。祭祀への姿勢、母との確執、戦争責任と退位問題、キリスト教への接近……天皇と「神」との関係に注目し昭和史・昭和天皇像を刷新する。

    試し読み

    フォロー

最近チェックした本