作品一覧

  • 国民の天皇 戦後日本の民主主義と天皇制
    5.0
    1巻1,650円 (税込)
    万世一系の天皇から象徴天皇へ,戦前から戦後へと天皇像は著しく変化し,戦後60余年,皇室と国民の距離は甚だしく変容した.とりわけ現天皇即位後の20年,象徴としての天皇制のしなやかな適合力が国民の支持を獲得してきた現実をどう見るか.国民の皇室に対するまなざしはどこへ.戦後天皇制を総合的に考察した労作.

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  • 天皇論「日米激突」(小学館新書)
    4.3
    1巻924円 (税込)
    タブー一切なしの衝撃的「天皇論」。 ベストセラーシリーズ『天皇論』の小林よしのりと、『国民の天皇』で大佛次郎論壇賞を受賞し、近著『天皇と日本人』でも論議を巻き起こした米国の日本研究者ケネス・ルオフが、天皇・皇室を巡る問題を大激論! 「そもそも神武天皇は実在しない」から始まり、「天皇が韓国に行ったならば」「大嘗祭は国費でやるべきか」「天皇に人権はあるのか」「外国人労働者と天皇」「昭和天皇に戦争責任はあるか」「ハーフの天皇はありか?」などなど、日米の論客がタブー一切なしで語り合った衝撃的かつ、まったく新しい「天皇論」。 2人の激しい論戦から、新しい時代の天皇と皇室、そして新しい日本のかたちが見えてくる!
  • 天皇と日本人 ハーバード大学講義でみる「平成」と改元
    4.0
    1巻850円 (税込)
    2019年4月、天皇みずから議論を起こした生前退位が現実のものになる。戦後を生きた明仁天皇と美智子皇后は日本と皇室に何をもたらしたのか。英語圏の近代天皇制研究第一人者による、ハーバード大学での白熱講義を一冊に。エズラ・F・ヴォーゲルらとの対話も。

ユーザーレビュー

  • 天皇論「日米激突」(小学館新書)

    購入済み

    有意義な議論

    この本は『天皇論』シリーズの作者小林よしのり氏と、アメリカの歴史家で皇室問題について造詣の深いケネス・ルオフ氏の対談本になる。最初に触れられているのは初代天皇とされる神武天皇に関すること。実在を主張する人もいるが、二人は伝承の類と述べている。神話の存在を認めつつ、史実と区別する必要があると思った。時折、天皇の問題から離れて、政治や歴史の話をするが、二人の違いが浮き彫りになったいてよかったと思う。天皇に基本的人権の自由を認めることについては二人も賛成の意見であった。小林氏は伝統は時代と共に変容を遂げるもの、重要なのはエートスであると。また対談者のルオフ氏の皇室問題についての博学ぶりには驚いた。

    0
    2022年04月17日
  • 天皇論「日米激突」(小学館新書)

    Posted by ブクログ

    ゴーマニズム宣言の小林よりのりと、日本語
    も堪能で、近現代天皇制研究の第一人者とし
    て知られる、ケネス・ルオフの天皇論にまつ
    わる対談本です。

    合意できる部分はお互いに盛り上がっていく
    のは当然ですが、意見が異なる部分でもお互
    いを尊重し合って、さらに高みの結論、落と
    し所へと昇華させていきます。これぞ大人同
    士の議論です。

    きっと偏った考えの論客同士では、こうはい
    かないでしょう。

    内容はもちろん素晴らしいですが、こういっ
    た内容が偏りがちにならない対談の見本的な
    一冊です。

    0
    2021年05月27日
  • 国民の天皇 戦後日本の民主主義と天皇制

    Posted by ブクログ

    日本の大学に在籍した事もある米国人研究者が戦後天皇制を緻密に描いた。日本人より自由で客観的な視点なのが良かった。
    福沢諭吉の「帝室論」には「帝室は政治の社外なり」と、戦後の象徴天皇制に近い考えを示している。その福沢の考えを受け継ぎ、現在の天皇の教育係となったのが小泉信三だった。小泉は福沢の考え方と英国王室をモデルにしていた。
    長い皇室の歴史から見れば明治以降の天皇制が逸脱だったという言説は、戦後の保守派によって好まれたもの。元号の法制化や、建国記念日の制定などの経緯も面白かった。奈良県橿原市長の奮闘など具体的エピソードもよく調べている。
    「大まかに言って現在の天皇の行動目標は以下の二つである」

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    2014年01月06日
  • 国民の天皇 戦後日本の民主主義と天皇制

    Posted by ブクログ

    著者は現在ポートランド州立大学助教授で、日本を研究する米国人である。ということで、日本社会における「天皇制」なるものを、「外部から」の視点で考察している。
    この書名は多くの浅はかなネトウヨ群を助長した、馬鹿げた歴史観に基づく「ベストセラー」を思い出させるが、全く関係ない。著者は右翼からも左翼からも距離を置き、完全に公平な、客観的な立場を崩すことなく、学術的に日本の「天皇制」を記述しているという点で、この本は非常に貴重なものである。
    著者の日本研究は細部にわたり、私などよりもはるかに日本の歴史を知っている。
    戦後の象徴天皇制は左翼ばかりでなく多くの右派陣営もが支持し、「歴史的に天皇制のもともとの

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    2013年05月25日
  • 天皇と日本人 ハーバード大学講義でみる「平成」と改元

    Posted by ブクログ

    気鋭のアメリカ人歴史家である著者の、「天皇と日本人」に関するハーバード大学での講義録。本書では、現代日本の天皇制を、イギリス、スペインなどの君主制とさまざまな共通性をもつ「象徴君主制」とみなして、グローバルな脈略、対比的な脈略において分析しつつ、平成の皇室の独自の特徴に着目し、明仁天皇の退位を歴史的文脈で検討したうえで、明仁天皇と美智子皇后の目標と象徴性を分析することに大きな焦点を当てている。その目標と象徴性は、著者によると次の5つであるという。
    (1)戦後憲法学固有のさまざまな価値を含め、戦後体制を明確に指示してきたこと。
    (2)社会の弱者に配慮し、地理的その他の要因により周辺でくらす人びと

    0
    2019年06月11日

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