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2014年における史学界最大の話題は『昭和天皇実録』の完成でした。天皇裕仁の一生と「昭和」という時代をいかに描き、評価するか……。この点において『実録』編纂者の苦心は並々ならぬものがあったと思われます。同時にこれを読む側も眼光紙背に徹する必要があります。そのためにもマッカーサーとの会見など『実録』の資料ともなった本書『侍従長の回想』はきわめて重要なものです。多くの読者の目に触れることを願います。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ
静かな廊下に足音が吸い込まれていく。侍従長として昭和の激動を見つめた藤田尚徳の回想は宮中という静謐な場にも時代の荒波が容赦なく押し寄せたことを伝える。幼き日の天皇に寄り添い日々の所作を支えた眼差しはやがて戦雲の広がりと国の行く末への不安を映すものとなった。日常は驚くほど質素で言葉は慎み深い。国家の重...続きを読むみを背負う存在ほど私情を遠ざけるという逆説が淡々と綴られる。敗戦前後決断の場に漂う沈黙と人間としての苦悩が行間から立ち上がる。戦後もなお彼は宮中に宿る気品と節度を信じ続けた。これは権力の回想ではなく責任の記憶であり日本が歩んだ苦難の証しだ。声高に語られぬからこそ歴史は耳を澄ませよと静かに促している。
内容には不満がないが、解説にはノンフィクション作家ではなく、きちんとした歴史学分野の人材をあてるべきだろう。
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