寺崎英成の作品一覧
「寺崎英成」の「昭和天皇独白録」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「寺崎英成」の「昭和天皇独白録」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
この独白録が東京裁判で天皇の訴追を免れるために作成されたのではないかとの憶測(秦郁彦)があるが、真相はわからない。ただ仮にそうだとしても、関係者の日記等との整合性からみても、事実を捻じ曲げているとは考えにくい。と同時に回想録の類の常として、本人の評価を貶めるようなことは書かれていない。その意味で一定の留保は必要であるが、本人の肉声として概ね客観性を備えた歴史的資料と言えると思う。
日本が無条件降伏を受諾した唯一の条件は国体の護持である。それは昭和天皇の強い意思でもあった。逆に言えば国体の護持が保障されないなら最後まで戦っていたということであり、実際昭和天皇はそう発言している。この独白録で初め
Posted by ブクログ
昭和天皇自身が、張作霖爆殺事件から終戦までの期間について語った記録。当時の様子が生々しく伝わってくる貴重な証言。
やはり興味深いのは、昭和天皇が立憲君主であったのか否かという点だろう。
天皇自身は自らを「立憲君主」と規定し、内閣の上奏するものはたとえ反対の意見を持っていても裁可、「もし己が好む所は裁可し、好まざるところは裁可しないとすれば、之は専制君主と何等異る所はない」と述べている。
一方で、「閣議決定に対し、意見は云ふが、『ベトー(veto)』云はぬ事にした」という発言からは、拒否権はあるのだが発動しないだけという考え方も見て取れる(実際に「この時(二・二六事件)と終戦の時との二回丈けは積