作品一覧

  • 「核抑止論」の虚構
    3.7
    2025年は広島・長崎が核攻撃を受けて80年となる。この人類的な悲劇を背景に「核のタブー」が生み出されてきた。しかし、ロシアのウクライナ侵略、イスラエルによるガザのホロコースト、「台湾有事」の切迫、北朝鮮の核開発とイランの核問題、印パ紛争、そして「核のボタン」を弄ぶトランプの再登場など、核使用の危険性がますます高まっている。そもそも、核保有を正当化してきた核抑止論は“脅しの信憑性”を核心に据えてきたが、その根底には「狂気」が孕まれている。その本質を歴史的、論理的に解き明かし、核廃絶に向かう道筋と日本の採るべき選択肢を提起する。
  • 昭和天皇・マッカーサー会見
    4.7
    1巻1,210円 (税込)
    長らく戦後史の謎であり続けた全11回の極秘会談。二人は何を話したかが「松井文書」解読で初めて明らかにされた。両者の会見とその後の昭和天皇の言動を精緻に検証した本書は、戦後レジーム形成に、昭和天皇が極めて能動的に関与した衝撃の事実を含めて描き出す。戦後史と昭和天皇を論争的に問う岩波現代文庫オリジナル版。

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  • 集団的自衛権と安全保障
    3.6
    1巻902円 (税込)
    集団的自衛権の行使は、本当に日本の安全性を高めるのか――? 現実をみない机上の論理、現状分析のない提言、国際感覚の欠如が、「他国防衛」のための戦争へと日本を駆り立てている。安全保障と憲法論の第一人者が問いかける、日本の今。安全保障とは、憲法とは、集団的自衛権とは……。必読の一冊。

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ユーザーレビュー

  • 「核抑止論」の虚構

    Posted by ブクログ

    たとえ読めたとしても内容を理解できると思わないですが、参院選で中高年男性から支持を集め当選した核武装を叫ぶ参政党の女性議員に読ませたい本でした。
    狂気が生み出した核抑止論 。精神病理的な論理に基づく脅威。過去の専門家の理論や国際関係の詳細な分析により、核抑止は狂人のお花畑の頭にしかないと。
    冷戦を終結させ核なき世界へ進み始めた米ソを再び戦場に引き戻たおぼっちゃま大統領。その後に続く今の世界の指導者たちは狂気を剥き出しにして恥ずることもありません。
    被爆国日本は、幼稚な安倍晋三が核なき世界を目指したオバマ大統領の方針になんと抗議をしました。その後でトランプの子分となり将来に渡りアメリカの軍産複合

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    2025年08月07日
  • 昭和天皇・マッカーサー会見

    Posted by ブクログ

    戦後の昭和天皇にまつわるモヤモヤが一気に晴れる。明確な根拠を持った的確な論証。東京裁判、講和、日米安保、靖国など、現在に至る禍根の根源が明らかにされる。
    特に昭和天皇にとり国体とは三種の神器の護持であったとは、驚きを通り越し、呆れてしまう。必読。

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    2021年08月10日
  • 昭和天皇・マッカーサー会見

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昭和天皇とマッカーサーの会談を、マッカーサー回想録の通りだと思い込んでいたが大間違い、ファンタジーであった。
    昭和天皇が立憲君主の枠をはみ出したのが 2・26 とポツダム宣言受諾だけというのも実情から外れているだけでなく、現行憲法施行後もそれは続いていた、むしろ積極的に行われていたというのが、筆者の主張である。筆者が言うように、戦後二重外交が行われていたというのが、実態を表しているように思える。

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    2015年02月01日
  • 昭和天皇・マッカーサー会見

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    <要約>
     安保体制とは、昭和天皇が望んだことであり、憲法第九条と米軍の日本駐留によって、共産主義勢力による天皇制打倒に備えることをその目的としていた。

    <抜粋>
    p.v
    昭和天皇が新憲法によって「象徴天皇」になって以降も、安全保障問題といった「高度に政治的な問題」にかかわっていた

    pp.ix-x
    世界が冷戦対決の時代を迎える前後から昭和天皇は、内外の共産主義が天皇制の打倒をめざして直接・間接に日本を侵略してくるのではないか、という危機感に苛まれていたのである。
    こうした差し迫る脅威に直面した昭和天皇にあっては、非武装を規定した憲法九条によっても、機能を失った国際連合によっても日本を守るこ

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    2014年05月25日
  • 昭和天皇・マッカーサー会見

    Posted by ブクログ

    映画「終戦のエンペラー」で、マッカーサーと会見した昭和天皇が「責任はすべて私にある」旨伝えて、マッカーサーが感激したというストーリーが出てくるが、その種本は「マッカーサー回想録」、藤田尚徳の「侍従長の回想」あたりだろう。しかし、当時の通訳の奥村勝蔵のまとめた手記では、そのような事実は出てこず、著者は疑問を呈している。
     11回あるマッカーサーとの会見では、むしろ共産主義の脅威や、米軍駐留の希望、そして天皇制の維持といった要素が天皇の心を占めていたのが分かる。松井明メモなど最近分かった史料を読み解きながら、史実に迫る努力には納得させられる部分も多い。多少、自画自賛的な記述が多いのが気になるが、そ

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    2014年04月26日

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