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嵐の中で踊れ
第10回ほんタメ文学賞大賞(あかりん部門)受賞! “恋心に黒歴史、とんでもない嵐が貴方の中にも巻き起こります。”斎藤明里(女優/ほんタメMC) “誰もが誰かの、台風の目。スリリングで笑えて、変てこで温かな嵐の一夜。” 一穂ミチ氏、共鳴! 「最高なことは、最悪のときに起きるのかもしれない」 もしも自分にとって「いちばん会いたくなかった人」に再会してしまったら――嵐を前に避難所に偶然集った中高生や大人たち。そこで期せずして再会したそれぞれの“黒歴史”の相手。湧き起こる恋心、後悔、秘密、恥、宙ぶらりんの夢。そして、漆黒の過去との決着……。 時に不条理で、時に甘酸っぱい運命に翻弄されながらも、本気で笑って、泣いて、もがく大人や若者たちの様をエモーショナルに描く、一気読み必至のエンタメ青春群像小説! 【あらすじ】 好きな同級生に素直になれない男子高校生の厳(ごん)。夫婦関係に埋めがたい溝を感じる詩伊(しい)。女性に不自由したことはないが忘れられない元カノがいる山内(やまうち)。妻子にとある女性との情事を隠している真面目な銀行員の日出樹(ひでき)。見た目のコンプレックスで人前でマスクを外せない女子中学生の小梅(こうめ)。大切なものを探すため故郷へ戻ってきた亜揮(あき)。 嵐が近づき、期せずして同じ避難所へ集まった彼らが再会したのは、それぞれの「いちばん会いたくなかった相手」。夜の嵐に閉じ込められた体育館で、本来交わるはずのなかった人々の間に新たな化学反応が生まれ、過去との決着を求めて止まっていた時計の針が動き出す。誰もが、愛する人を求める心や捨てたい感情、秘密を抱え、もがいている。果たして嵐がもたらすのは、災厄か、それとも僥倖か――。 -
アラブの電話
人の評判にまつわる仕事を生業にする、日本人ではない放浪生活を送る人々というのがいったい何者なのか、夏子にはまったくぴんとこなかった。旅に同行したことを軽率だったかなとほんの少し悔やんだ。けれど彼女の中では事態をおもしろがっている気持ちも動いていた。(「アラブの電話」より) 選挙を策謀し、巨大企業を告発する“噂”。トレーラーに乗って放浪しながらその噂を流すことを仕事としている「エーテル」と呼ばれる無国籍たち。非合法のプロ集団が非公式の情報網を使って暗躍するピカレスク・ロマンの表題作と、青春小説「パラダイス」の中篇2本を収録。 *アラブの電話 *パラダイス ●村上政彦(むらかみ・まさひこ) 作家。1987年『純愛』で福武書店(現・ベネッセ)主催の「海燕」新人文学賞を受賞。以後『ドライヴしない?』『ナイスボール』『青空』『量子のベルカント』『分界線』で5回の芥川賞候補に。また『ナイスボール』は相米慎二監督により『あ、春』として映画化、ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞。アジアの物語作家を自任している。近著に『台湾聖母』(コールサック社)。日本文藝家協会常務理事。日本ペンクラブ会員。文化庁国語分科会委員。「脱原発社会をめざす文学者の会」事務局長。 -
荒ぶる魂 空気投・三船久蔵十段
強い、強すぎる! 今のオリンピックなら、金メダル確実!? 小柄な体格ながらも百戦百勝! 「理論の嘉納、実践の三船」と並び称された柔道家の破天荒な人生とは。岩手県久慈に生まれ、悪ガキとして育った三船久蔵は、仙台二中に進学し、柔道と出合う。小柄ながらも地元で敵なしの久蔵は、上京後、講道館に入門し稽古に励み、異例の速さで昇段、数多の強敵を倒していく。不断の鍛錬の末に辿り着いた「押さば回れ、引かば斜めに」の境地は、幾多の新技を創出し、やがて究極の神技「空気投」を生み出す。不世出の柔道家の生涯を描いた長編小説。『「柔道の神様」とよばれた男』を改題。 -
ありがとう、さようなら
作家・瀬尾まいこのもう一つの顔。それは中学校の「せんせい」でした。 本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。 給食で苦手な料理と格闘したり、生徒たちからの厳しいおしゃれチェックをなんとか切り抜けたと思えば、生徒会のやる気に感化されたり、合唱コンクールで胸がいっぱいになったり……。 奮闘する瀬尾せんせいと生徒たちのあたたかくてにぎやかな日常の合間に見える、それぞれの成長。「ありがとう」と「さようなら」がめまぐるしく襲ってくる学校という場所で過ごす日々は、瀬尾さんの作品世界すべてにつながる愛にあふれていた。 解説/北村浩子 -
アリクイのいんぼう
「人がハンコを作る時には事情があります」そう語るのは喫茶店にして印章店という『有久井印房』の店主。しかしその姿はどう見ても白いアリクイで、なおかつ少々ふっくら気味。そんな店長をサポートするのは、ウェイトレスの宇佐ちゃんと、キザなカピバラのかぴおくん。「ハンコを作ってください!あれ、なんでシロクマが?」 訪れ驚くお客さんに「ぼくはアリクイです」と静かに出されるコーヒー。不思議なお店で静かに始まる、縁とハンコの物語。 -
有栖川有栖選 必読! Selection
あなたはまだ“新本格作家”笹沢左保の恐るべき実力を知らない! 有栖川有栖がセレクトした、笹沢左保のベストミステリ。 多重トリックで翻弄する記念すべき長篇第一作。 【有栖川有栖さん、大推薦!】 密室×アリバイ×暗号×? いくつものトリックと罠を埋め込んだ1960年代の華麗な〈新本格推理〉。 この面白さは決して古びない! 裏切り者を消せ!――組合を崩壊に追い込んだスパイとさらにその恋人に誤認された女性が相次いで殺され、事件は容疑者の事故死で幕を閉じる。 納得の行かない結末に、倉田警部補は単独捜査に乗り出すが……。 アリバイ崩し、密室、暗号とミステリの醍醐味をぎっしり詰め込んだ、著者渾身のデビュー作。 虚無と生きる悲しさに満ちたラストに魂が震える。 〈トクマの特選!〉第一回配本。 〈目次〉 Introduction 有栖川有栖 招かれざる客 Closing 有栖川有栖 -
不実在探偵の推理
いつだって僕は彼女の助手だ。目には見えない、“名探偵”の彼女の。 マンション内で女性が毒死した。その手に藍の花を強く握りしめて。 殺人か、それとも自殺か。 立て続けに、彼女の恋人も自殺を図る。 途方に暮れた刑事の百鬼は、烏丸とともにある“名探偵”を頼りにいくーー。 Q.藍の花を握って恋人が死んだのを聞かされた男が自殺したのはなぜか 謎はすべて解けている。あとはその名探偵の推理を知るだけだ。 目に見えない彼女と会話をするには、サイコロをふる。出た目が1なら「はい」、2なら「いいえ」、3なら「わからない」。 質問を重ねて、真実に辿り着け。 新感覚の水平思考×ミステリー! -
アリスの国の殺人<新装版>
「このミス」「週刊文春ベスト10」「ミステリが読みたい」2021年版で3冠達成の著者の代表作。日本推理作家協会賞受賞作! 「このミス」「週刊文春ミステリーベスト10」「ミステリが読みたい!」2021年版で3冠を達成した著者の代表作! 日本推理作家協会賞受賞作品! コミック雑誌創刊に向けて鬼編集長にしごかれる編集者の綿畑克二。ある日、行きつけのスナック「蟻巣」で眠りこけ、夢の中で美少女アリスと出会う。そして彼女との結婚式のさなか、チェシャ猫殺害の容疑者として追われるはめになった。目が醒めると、現実世界では鬼編集長が殺害されており、ここでも殺人の嫌疑をかけられてしまう。二つの世界で無実を証すために事件の真相を追うことになった。日本推理作家協会賞受賞の長篇ミステリー。 -
アリゾナ・ハイウェイ
移動する時間の長さが違えば、 別れと、別れの後の出発の仕方も違うはずだ。 ある者はロディオ・ライダー。かつて栄光に輝いた彼も 今年は惨敗、負傷し、おまけに妻は1人になりたがっている。 そのロディオ・ライダーを空港まで大きなオートバイで送り届けた 日本人青年も、西海岸から東海岸までの長い移動を 妻との別れ話にあてる、という試みの最中だ。 いっぽうで帰宅してみたら愛する妻と子は書き置きを残して 家を出てしまった、という歌を好んでいた長距離トラック・ドライヴァーは 自分も歌の内容と寸分たがわぬ人生を歩むことになる。 別れの痛みとともにある人々を慰撫するのは、 アリゾナのむき出しの荒野だけだ。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。76年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
アリハラせんぱいと救えないやっかいさん (角川ebook)
「わたし、北大に行きます。真の変人と出会わんがために!」 北海道大学2年、コドリタキ。珍妙なせんぱいと、身体を張った「変人研究」はじめました。 「自称」変人の皆さんへ。――住野よる(作家) 住野よる氏も共鳴! 個性という言葉が切々と胸に迫る、こじらせ系青春小説! 特別な自分の演出のために変人ぶろうとする、偽りの変人。それが、通称“やっかいさん”。 北海道大学2年コドリは、ある理由から“真の変人”を追い求めている。だがそれゆえ、やっかいさんから好かれがち。 ある日、心理系コース4年・アリハラと「とんでもない出会い方」をする。アリハラはコドリとやっかいさんらの関係に興味津々……かきまわし、あらゆるイベントを起こしたがる。 「アリハラこそ真の変人なのではないか?」と希望を持ったコドリは、あえて振り回されるうち、封印していた自分の気持ちと向き合うように。 しかし、アリハラには別の目的があった……。 あなたは「特別な人」ですか? それとも「やっかいさん」ですか? 読み終えたあとは自由になれる、今までにないこじらせ系青春小説! ※本書は、2017年2月2日に配信を開始した単行本「アリハラせんぱいと救えないやっかいさん」をレーベル変更した作品です。(内容に変更はありませんのでご注意ください) -
ありふれた人間関係論よりイソップ童話
「アリとキリギリス」「北風と太陽」「ウサギとカメ」……誰もが知っているこれらの物語は、イソップというギリシャ人が考え出した寓話です。彼は当時の政治や社会を風刺するために、この『イソップ童話』を書いたのだといいます。つまり、ここに描かれているキャラクターたちは現実にいる人間をモデルにしており、私たちは彼らから人間関係のコツを学ぶことができるのです。本書では心理カウンセラーである著者が、イソップ童話を用いて身近な人間関係の悩みをカウンセリング。人と気持ちよく付き合うノウハウを紹介します。「誠実さは何よりの宝――金の斧と銀の斧」「その場に応じた対応をしないとうまくいかない――獣の国と鳥の国」など、気軽に読めて役立つ話が満載。人付き合いがラクになること間違いなしの一冊です。さあ、あなたもイソップの動物たちといっしょに、人間関係に強くなりましょう!『イソップ物語に隠された人間関係の成功法則』を改題。 -
有吉弘行くらやみ格言集
芸人・有吉弘行による「365日くらやみカレンダー」が、4冊の「くらやみ格言集」となりました。 本人直筆の「言葉」と、その真意を披歴した「解説」とで構成された本書は、悩み多き我々に必読の書となるでしょう。 酸いも甘いも知った有吉弘行による含蓄ある金言を、ふとした時に拝めば、今日も生きる勇気が湧いてくる。 そして、あなたも気付くはず。人間はかくも愚かで愛おしい、と――。 本書は『有吉弘行くらやみ格言集』のVol.01、「炎の叱咤激励」編。 有吉先生からの厳しくも温かいお言葉に耳を傾ければ、先が見えぬこの時代を生き抜く勇気になるはず――。 ※他にも「地獄のぼやき」編(Vol.02)、「亡者の悲哀」編(Vol.03)、「愛しき愚劣」編(Vol.04)が配信中です。 また、Vol.01~04を1冊にまとめた「合冊版」もありますので、お好みに合わせてお買い求め下さい。 ※本書は、2021年2月刊行の紙書籍の作品『有吉弘行365日くらやみカレンダー』を基に、体裁・構成・書名などを変更して作成しました電子オリジナル版となります。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
有吉弘行くらやみ格言集【合冊版】
芸人・有吉弘行による「365日くらやみカレンダー」が、4冊の「くらやみ格言集」となりました。 本人直筆の「言葉」と、その真意を披歴した「解説」とで構成された本書は、悩み多き我々に必読の書となるでしょう。 酸いも甘いも知った有吉弘行による含蓄ある金言を、ふとした時に拝めば、今日も生きる勇気が湧いてくる。 そして、あなたも気付くはず。人間はかくも愚かで愛おしい、と――。 本書は、Vol.01~04を1冊にまとめた「合冊版」。365もの珠玉の格言が全て読める、700ページ超のボリュームなのにお買い得な逸品です。 「くらやみ」だけに投げかけられる言葉は少々キツめですが、読み進めていくうちに妙に腹落ちしている自分に気が付くはずです。 まとも過ぎる「正論」はびこる世界に疲れたら、ぜひ本書で笑いながら癒されて下さい。 ※他にも「炎の叱咤激励」編(Vol.01)、「地獄のぼやき」編(Vol.02)、「亡者の悲哀」編(Vol.03)、「愛しき愚劣」編(Vol.04)が配信中です。 各巻個別に揃えるか、合冊版でイッキ読みするか、お好みに合わせてお買い求め下さい。 ※本書は、2021年2月刊行の紙書籍の作品『有吉弘行365日くらやみカレンダー』を基に、体裁・構成・書名などを変更して作成しました電子オリジナル版となります。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 -
有吉メモ
有吉弘行の頭にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き綴ったメモの数々。「有吉メモ」は、そんな有吉氏のメモとともに、あなた自身のメモも書き綴れるオリジナルメモ帳です。日記のように毎日使うもよし、何か気づいたときに書き留めるために使うもよし。「バイデン昭和17年生まれ午年」「みんなが褒めてくれない仕事にこそ価値がある」など、有吉氏が日々書き留めたメモは果たして含蓄ある金言か、便所の落書きか――。有吉氏のメモだけでも読む価値ありですが、ぜひ自分だけのオリジナルの1冊を作り上げていただきたいです。 ※電子書籍版は、紙書籍版とは体裁が異なります。紙書籍版では読者の皆様が自由にメモ書きできる余白のスペースを大きく設けてある一方、電子書籍版ではメモ書き用の余白を無くして「本日の有吉メモ」を大きく見せるデザインに改めています。 ※この商品は固定レイアウトの画像で構成されるページが多い為、比較的大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、画像で表示されたページでは、文字列のハイライト・検索・辞書の参照や引用などの機能が使用できません。 -
女人国伝奇
蜀山人が「全盛の君あればこそこの廓は 花も吉原月も吉原」と頌歌をささげた松葉屋の花魁・薫。抜群の美貌と聡明さ、そして見事な侠気で、この女人国の苦海を泳いでゆく。欲と金、色恋の深淵、侍の意地……。快楽の国・吉原で起こる奇っ怪な出来事に、鼠小僧次郎吉、葛飾北斎、遠山の金さんなどが絡んでゆく、山田風太郎ワールド。 -
ある愛の寓話
デビュー30年記念作品、待望の文庫化! 捨てられた猫、恋人の犬、カエルのぬいぐるみ…言葉は交わせなくても、私は愛している。異質な存在との触れ合いを描いた傑作短編集。 長年連れ添ったカエルのぬいぐるみ 「晴れた空の下」 恋人が引き取ったラブラドル・レトリーバー 「同じ夢」 偶然出合った、余命が短い捨て猫 「世界を取り戻す」 人の手を渡り歩く、ナンタケット・バスケット 「グレイ・レディ」 かつて共に草原を駆けめぐった愛馬 「乗る女」 戦後のシベリアで心を通わせた看護婦 「訪れ」 単行本 2023年1月 文藝春秋刊 文庫版 2025年12月 文春文庫刊 この電子書籍は文春文庫版を底本としています。 -
歩いていく彼のヴァリエーション
「彼」は放り出され、一人で歩いていく 6つのエピソードからなる短篇だが、一筋縄ではいかない。 なにしろ、6つがバラバラなのだ。 最初の章に男が6人(6人、とわざわざ書いてある)出てくるから、 その6人の、それぞれのエピソードを書いたもの、 という解釈も成立するだろうが、まったく違うかもしれない。 6人の男は女を見て、会話をして、電話で話し、結婚もせず、 別れ話を受け入れ、その後の自分の人生を歩いていく。 この短篇のテーマは、あるいは「孤独」かもしれない。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/ -
歩いている女
信吾とみや子は、同人雑誌の仲間であり、恋人未満の煮え切らない仲であった。信吾はテレビドラマのプロデューサー、佐竹のもとへ脚本を持ち込んだが不採用。しかし、みや子を紹介してほしいと頼まれる。佐竹は今度のドラマの主演女優としてみや子に目をつけたのだ。一度は断ったみや子を説得し、女優の道に進ませた信吾だったが……。仕事に悩み、恋につまずき、新たな扉を開けながら歩いていく青春群像。 -
ある意味、
異色のエンターテインメント家族小説! 比良山家は、文也が大学二年生のときから三年間引きこもり、妹の結美が、中学でイジメにあってからグレてしまった19歳。母親の智恵子は、文也が引きこもってしまってからアルコール依存症になり、会社員である父親の浩三は、影の薄い存在だったが最近家に帰っていない、という「崩壊家族」だった。 そこに、父親が借りた借金の返済を求め、ヤクザの岩田がやってくる。岩田は家に居座ると宣言し、やりたい放題を行う。父親探しを命じられ、文也は否応なしに外に出る。妹や母親も、岩田の強引な指図に従ううちに、だんだんとフツーになっていき、いつしか岩田を中心に団欒らしきものが生まれていた。 そして、浩三はこれまで大きな悩みを抱えて生きてきたことが明らかになる。父親の居場所を聞いた文也と結美は、彼の元を訪ねていくのだった。意表を突く展開、ブラックなユーモア、異色の家族小説。 第9回小学館文庫小説賞優秀賞受賞作。 -
ある女と娘のロング・グッドバイ
家族という名のもっとも身近な地獄を描いた、母と娘の半世紀にわたる葛藤と救いの物語。 「愛の糸」に縛られた母と娘。 その糸が切れたとき、本当の自由が訪れる。 母の死後、不思議な手紙に促され、書き始めた「母の物語」。 実の娘、真波に激高する母。 しかしその暴言の奥に隠れた母の悲しみや寂しさ。 「母の物語」を書き進めることにより、母を理解し直していく真波。 母と娘、互いに理解し合うときは来るのか──。 どうしてもっと早く愛されていることに気づかないのだろう? 愛すること、愛されること、それを学ぶために私たちは生まれた。 どんなに近くにいても伝わらない愛がある。 母と娘の愛と葛藤を描いた、家族小説。 -
アルケミストの不思議な家
中学校の卒業式を終えた日、ひと気のない海辺で自殺を図った少女・琥珀。 次に意識を取り戻した彼女が目にしたのは、会ったこともない赤毛で身体の大きな男性。「ここは、あの世?」と困惑する琥珀に、子供のように無邪気な笑顔を浮かべた男は、自らを「アルケミスト」(=錬金術師)だと名乗る。 彼から「ホムンクルス」だと紹介された白髪の青年・月読を含めた三人で不思議な共同生活を送ることになった琥珀は、次第に、その頑なな心を溶かしていく……。 『魔法使いのハーブティー』の有間カオルが新たに贈る、美しくも切ない感動の物語。 -
ある告白
夫の父である人との結婚を決意した野口ふじ子は、少女時代からの自分の性の歴史をふりかえった。小学校の男の子との幼いペッティング、女学校のクラスメートとの同性愛……。彼女のまわりには、母を犯した孝行息子もいたし、純朴な青年に肉の果実を饗して死んでいった女教師もいた。体験や見聞を通して、ふじ子は、セックスがさまざまな人間たちの中に、原始の祭典のように生きていることを知った。明るく悲しいことだった……。現実に目をそむけることなくセックスを描くことで、作者は観照の深い人間論を展開する。石坂文学のエキスをすべてとかしこんだ長編! -
アルゴス
奇跡の血、それは善か悪か! 未分化細胞の暴走によるアルゴス・ウイルスは、哺乳類に感染する。8歳になる創は、そのウイルス感染者であり、なおかつ特別な免疫を持つ子だった。その血はエイズ感染者などの免疫低下から病気を守る奇跡の血となる。その血を巡り、創は追われる身となるが……。人類の存亡をかけた物語。他7編の短編小説収録。 【目次】 地底都市フンハウ 智脳教 アルゴス アルゴス 2 ジャガンの旅 エリカの花嫁修業は険しい 精神的には幼稚園児な絶対女王 大神の実の功績 本と万年筆による童話の世界 惑星キチェケ 【著者紹介】 宿川花梨(やどかわ かりん) 見た目は中年。頭は仙人。心は美少女。それが宿川花梨。 立体ナンプレ作りました。 -
アルゴリズムの乙女たち
第2回次世代作家文芸賞特別賞受賞作! 競プロ部を生まれ変わらせたいーー大学生の愛奈は、部長の小百合に誘われて競技プログラミング部に入部した。プログラミングスキルを競い合う団体競技で、目標はなんと全国大会出場!小百合ともう一人の部員・凉子とともに厳しい練習を重ねる愛奈。しかし三人の前には高すぎる壁が立ちはだかり……。 紡がれていく英数字と記号にこんなにも心躍るのか。 いまだかつてない「競プロ小説」が誕生! 第一章 出会い 第二章 乙女たちの始動 第三章 ブレイクスルーを求めて 第四章 強敵 第五章 Blue Water, Blue Sky 第六章 天高く乙女肥ゆる秋 第七章 試練の向こう側 第八章 ラスト・デイズ 終 章 -
ある殺人鬼の独白
累計50万部突破!「最後の医者」シリーズの著者、怒涛の4ヶ月連続刊行第3弾! なぜ殺し、そこに何を思うのか。 これは殺人鬼の記録を集めた残酷で残忍な真実の1冊だ。 【あらすじ】 理想の女性を求めて撲殺を繰り返すホスト。ランナーズハイ殺人鬼OL。子どもの犠牲を正当化する母親。地球を守るために法を犯す女。愛する”肉”を監禁する肉屋。美しいものを”裏返し”続けるテレビマンなど……。それぞれが日本中を震撼させた事件の真実を告白していく。なぜ殺し、そこに何を思うのか? その猟奇的な殺害手段とは? 予測不能の狂気にあなたは必ず戦慄する! 普通の人よりも人間らしい――これは殺人者の記録を集めた一冊。【文庫書き下ろし】 著者について ●二宮敦人 1985年東京都生まれ。一橋大学経済学部卒業。代表作『最後の医者は桜を見上げて君を想う』等、フィクションとノンフィクションの垣根を越えて活躍。著書に『18禁日記』『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』等がある。 -
ある種の素敵なことがら
料理に始まり、そこに戻り、何事かに気づく、ということ 親密になるきっかけが料理だったとすれば、再びよりを戻すきっかけもまた料理だった、ということがどうやらここで起きている出来事のようだ。あなたは現実の私を見ているのではない、イメージを投影してそれを好んでいるだけだ、と女は男に言う。そして男から離れようとする。しかし約半年後、女が再び引力のような力で引っ張られていくのはやはり男の作る料理のあるほうへ、だった。そして料理に加えて写真が介在することでまわり道をした女は、ある種の「素敵」に気がつくのだ。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。http://kataokayoshio.com/
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