作品一覧

  • アロハ、私のママたち
    3.0
    1巻1,870円 (税込)
    1918年、日本統治下の朝鮮。山間の小さな村で育った18歳のポドゥルは、ハワイで暮らす朝鮮人男性のもとへ嫁ぐため故郷をあとにした。結婚相手とはお見合い写真を交換しただけで一度も会ったことはなく、ハワイがどこにあるかもわからない。けれど、楽園と呼ばれるその島へ行けば、何不自由ない生活が送れるうえに、女性でも勉強ができると聞いたのだ。一枚の写真だけを頼りに、同じく「写真花嫁」となる同郷のホンジュとソンファと共に海を渡る。だが三人を待っていたのは、波のように押し寄せる試練の連続で……。激動の時代に痛みを背負いながらも明日を信じた彼女たちの、勇気と愛情に満ちた半生とは。国際アンデルセン賞・韓国候補作家が贈る、希望を捨てない女たちの愛と連帯を描いた傑作長編小説。
  • 小学館世界J文学館 あなたもひめゆりの花
    -
    1巻880円 (税込)
    ※本作品は『小学館世界J文学館』(紙版)に収録されている同タイトルの作品と同じ内容です。 ひめゆり。自分を大切にすることを知っている花。 両親が離婚したミルは、母に連れられて大都会・ソウルから、いなかの村に引越してくる。思ってもいなかった引越にミルは納得できず、母に怒りをぶつけ、村になじむことを拒否する。 幼いころ父を亡くし、母と別れたソヒは、おばあちゃんと二人暮らし。思慮深く大人びているといわれるけれど、老いて弱ってきた祖母をみていて、もし自分がひとりぼっちで残されたらと不安でたまらなくなる。 バウのお母さんは、たくさんの野の花の名前を教えてくれるやさしい人だった。母を亡くしたバウは、他人にことばをしゃべることをやめてしまう。……それぞれに不安と悩みをかかえ、孤独をみつめる3人の子どもたち。やがて3人は出会い、ぶつかって、時間をかけたのち、寄り添い合うことを知る。韓国で高い人気を誇る感動の物語! (本邦初訳) ※この作品は一部カラーが含まれます。

ユーザーレビュー

  • アロハ、私のママたち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本からもたくさんの移民と写真結婚を選んだ女性たちがいた。
    日本統治下の朝鮮の小さな村で育った3人の少女たち。
    彼女たちもハワイに移住した朝鮮人男性と写真結婚をする。
    それぞれの事情を抱え、より良い未来を掴むために海を渡る。
    しかし聞いていた話とはまるで違う現実があった。
    ただ、規定により入籍して夫婦となってから渡航したはずだが、ホンジュの夫は故郷に妻と娘たちがいるという。重婚にはならないのかな。それとも当時の社会情勢の穴なんだろうか。
    3人の物語も次世代の話も、中途半端な所で終わってしまった印象。

    0
    2023年12月02日
  • アロハ、私のママたち

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    写真と仲人口を頼りに韓国からハワイへ渡った主人公たち。まだ18、19の少女たちに待っていたのは写真詐欺履歴詐欺の結婚相手だった。彼女たちが折り合いをつけたくましく生きていく姿を描いている。同じ年同じ村の3人の少女たちが助け合いながら強い絆で結ばれているところは素晴らしい。
    ポドゥルの結婚相手はいい人そうに見えたが、韓国の独立のためにそこまでするのかと理解できなかった。

    0
    2023年10月03日
  • アロハ、私のママたち

    Posted by ブクログ

    韓流作家の小説を読むのは、これが初めて。

    文章のリズムが日本語とも、英語圏の小説の翻訳物とも違っていて、最初は若干読みにくかったが、ストーリーに惹き込まれていく内に気にならなくなった。

    写真だけでお見合いをし、夢の新天地を求めてハワイに渡った韓国女性の生涯を描いており、とても興味深い内容だった。

    0
    2023年07月11日

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