イ・グミのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この作品は22年前に韓国で刊行されました。性的なものを含む児童虐待、その状況は残念ながら今でもあまり変わっていないように感じます。でも親として、大人として、何が1番大切なことかを具体的に教えられた気がします。
初版発行から16年経って、著者イ・グミさんはご自身の娘さんの実体験が元になっている事を明かされました。娘に火の粉がかからないと安心できるまでにそれだけの時間を要したという事。その勇気を讃えたいと思います。また、この度日本語でこの本が読めるようになった事にも感謝したいです。この機に日本でもたくさんの人に届きますように。きっと多くの傷ついた心に響くでしょう。 -
Posted by ブクログ
「被害者らしさ」を求められる現代において、この物語が今もなお色褪せないことに、やるせなさを覚える。
かつて同じ性被害を経験しながらも、異なる人生を歩んできた二人のユジン。時を経て再会した二人の姿を通して、傷を抱えて生きることの意味を考えさせられた。
勉強に、恋に、家族に、思春期特有の未熟さが淡く描かれる一方で、彼女たちが背負わされた過去の重さに、改めて胸が締めつけられた。
傷をかさぶたに変え、痕を残したまま生きることも。傷を覆い隠し、何事もなかったかのように生きることも。
どちらもきっと、自分自身を守り、明日を生き抜くために必要な選択なのだと思う。
作者は、この物語の誕生から約16年後、自身の子どもも過去に性被害を受けていたことを初めて公表したらしい。
その事実を知り、この物語に込められた祈りのようなものを、いっそう強く感じた。
私たちも、私たちの大切な誰かも、この世でかけがえのない、愛されるべき存在なのだと。
そんな当たり前で、けれど時に見失われてしまうかもしれないことを、誰かに伝えたくなる一冊だった。