あらすじ
1918年、日本統治下の朝鮮。山間の小さな村で育った18歳のポドゥルは、ハワイで暮らす朝鮮人男性のもとへ嫁ぐため故郷をあとにした。結婚相手とはお見合い写真を交換しただけで一度も会ったことはなく、ハワイがどこにあるかもわからない。けれど、楽園と呼ばれるその島へ行けば、何不自由ない生活が送れるうえに、女性でも勉強ができると聞いたのだ。一枚の写真だけを頼りに、同じく「写真花嫁」となる同郷のホンジュとソンファと共に海を渡る。だが三人を待っていたのは、波のように押し寄せる試練の連続で……。激動の時代に痛みを背負いながらも明日を信じた彼女たちの、勇気と愛情に満ちた半生とは。国際アンデルセン賞・韓国候補作家が贈る、希望を捨てない女たちの愛と連帯を描いた傑作長編小説。
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Posted by ブクログ
日本からもたくさんの移民と写真結婚を選んだ女性たちがいた。
日本統治下の朝鮮の小さな村で育った3人の少女たち。
彼女たちもハワイに移住した朝鮮人男性と写真結婚をする。
それぞれの事情を抱え、より良い未来を掴むために海を渡る。
しかし聞いていた話とはまるで違う現実があった。
ただ、規定により入籍して夫婦となってから渡航したはずだが、ホンジュの夫は故郷に妻と娘たちがいるという。重婚にはならないのかな。それとも当時の社会情勢の穴なんだろうか。
3人の物語も次世代の話も、中途半端な所で終わってしまった印象。
Posted by ブクログ
写真と仲人口を頼りに韓国からハワイへ渡った主人公たち。まだ18、19の少女たちに待っていたのは写真詐欺履歴詐欺の結婚相手だった。彼女たちが折り合いをつけたくましく生きていく姿を描いている。同じ年同じ村の3人の少女たちが助け合いながら強い絆で結ばれているところは素晴らしい。
ポドゥルの結婚相手はいい人そうに見えたが、韓国の独立のためにそこまでするのかと理解できなかった。