小説 - 筑摩書房作品一覧
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3.5イギリス風ペーソスとユーモアで繰りひろげられるクリスマスのお話二編。原書の持つ雰囲気を生かした落語調の翻訳で、また違った味が楽しめる名作「クリスマス・キャロル」。クリスマス本の二冊目として熱狂的に迎えられた「鐘の音」。風刺雑誌『パンチ』の画家として有名なジョン・リーチらの、幻想性に満ちた挿絵と現実が奇妙に溶けこんだ不思議なファンタジーをどうぞ。
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4.2
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3.8新進のうら若き女性哲学教師が教職をなげうち、未熟練の女工として工場に飛び込んだのは、市井の人びとの疎外状況を身をもって知るため、というだけではなかった。「人間のありのままの姿を知り、ありのままを愛し、そのなかで生きたい」という純粋かつ本質的な欲求による、やむにやまれぬ選択であった。だが、現実には激しい労働と限りない疲労に苛まれ、心身は限界に達する。過酷な日々を克明に綴った日記は問いかける、人間性を壊敗させる必然性の機構のなかで、はたして人間本来の生は可能なのか――。これは極限の状況下でひとりの哲学者が自己犠牲と献身について考え抜いた、魂の記録である。
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4.0
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3.9
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3.7矢口弼は38歳、元税理士。離婚を経験して仕事にも疲れた矢口は、中学時代を過ごした南森町にひとりきりで戻る。新しい住まいは、かつての同級生・小日向の営む喫茶店「レインフォレスト」の上階。外見は変わっても中身は子どものままに騒々しい小日向に矢口は面食らいながらも、少しずつ雨森町になじんでいく。そんなふたりにもたらされる恩師の死をめぐる謎。先生の死は事故なのか? あるいは、生徒からのいじめを苦にした自殺? 23年前の真実を求めて、矢口と小日向は元クラスメイトを訪ねるが──。失くしたものも、ふたりでなら見つけられる。喪失を抱えた者たちの人生を全力で肯定する物語。
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4.5
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4.5倫理と規律、個人と社会制度の相克というコンラッド文学の特徴を表す「文明の前哨地点」、「秘密の同居人」など五篇と訳者による丁寧な解説を収める。
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4.0
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4.0『資治通鑑』は11世紀なかば、北宋の皇帝英宗の詔により編纂された編年体の歴史書である。中国の戦国時代から北宋建国前年に至るまで1362年間にわたる歴代君臣の事績をまとめた本書は、「治を資(たす)く」という書名の示す通り統治者が参照すべき書として、『貞観政要』と並び政治家や学者の読むべきものとされた。294巻にのぼるこの膨大な『通鑑』のなかから、本文庫では後漢の「党錮の禁」、南北朝時代に勃発した「侯景の乱」、そして大唐帝国を揺るがした「安史(安禄山)の乱」を綴った巻を収録。権力者たちのたくらみが交錯するドラマが流麗な訳文で蘇る。
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4.0詩を、作者の心情の直接的発露であり、それを伝える手段だとする見方は根強い。だが、詩において言葉は日常の用法とは異なる態度で取り扱われる。それゆえ、著者が「詩は表現ではない」と明言したとき、旧来の詩観は大きく揺さぶられることとなった。言葉を関係性によって捉えることが重視され、「作者─発話者─主人公」の区別に紙幅が費やされる。これらを通し、われわれは詩がどのようにして成り立つのか、その秘密に近づけるだろう。詩とはいったい何か。この問題を追究したものとして本書に並び立つ書はいまもって少ない。実作者も鑑賞者も一度は読んでおきたい詩作品入門。解説 野村喜和夫
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3.8
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4.4
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4.0
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3.0曲亭馬琴の代表作『南総里見八犬伝』。歌舞伎でもおなじみのこの長い物語は、はたしてたんなる「勧善懲悪の封建的冒険活劇」なのか。かろやかに境界をとびこえて、綺想を広げてみよう。たとえば、ユートピア・安房の「大いなる母」のもとへ集まる犬士たちは、ミシシッピを筏で流れ下るハックルベリー・フィンだ。浜路を拒絶する犬塚信乃は、オフィーリアの死に安堵するハムレットだ。―「水」や「少年」「竜」などをキーワードに、トウェインやメルヴィルを重ね、イーグルトン、ユングをひきながら、八犬伝に近代の人間像を読み解く、比較文学からの八犬伝論。新編として、「江戸の二重王権」「『八犬伝』の海防思想」の二論文を増補。
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4.020世紀を代表する作家の14歳から55歳までの全評論、61編。初の全訳(初訳多数)で、各編にはそれぞれ解説、註を付す。創作の秘密が解き明かされる!
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4.1
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3.7
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3.8
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5.0
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3.5第二次大戦後のパリの混沌、謎に満ちた突発的事件、齢七十九にして夜ごと男をあさり舞台に全てを賭ける伝説の女優テレーズの「とてつもない」生、恋愛、友情、狂気……。二十世紀パリで芸術に多大な影響を与え、世界を放浪した作家・詩人サンドラール。その横溢する言葉の力に圧倒される、伝説的怪作。
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5.0
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4.0謎のイタリア人パオロ氏がはじめたお店は立ち食いそば屋兼古本屋! 「お金もちになるための方法は?」「体罰は必要?」「のらネコと共存するには?」──ご近所の主婦が持ち込む数々の難題を、おすすめ本でズバッと解決。鮮やかなツッコミも冴えわたる知的エンタメ読書ガイド! 「自殺予防に民主主義」「頭か、腹か」「日記に書かれた戦前・戦中」の文庫版おまけ三本を追加。
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-巨万の財宝が眠る伝説の宝島探検に向かう一行の行く手には恐ろしい海賊の陰謀が待ち受けていた。甲板を歩く船長の義足のコツコツという音、鉄の爪をつけた義手の隊長。樽の中でその陰謀を聞いた勇敢な少年ジムの活躍が始まる! 巨匠スティブンスンが毎夜こどもに読んで聞かせた後に刊行して評判になり、作家の名前を不朽のものにした冒険ロマン「宝島」と、身の毛もよだつ二重人格、分身の恐怖を描く「ジーキル博士とハイド氏」の二大傑作。翻訳は星の文人として著名な野尻抱影。
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-魅力全開! 単行本初収録の詩やエッセー、亡き人たちへの追憶、パロディ、若き日の戯曲、そして自伝風の読む年譜。欲ばりで楽しいヴァラエティブック。【収録作品】●エッセー・コレクション:子どもの歌の歴史を語る名エッセーなど初収録の11篇 ●懐かしい人たち:寺山修司、武満徹から大岡信、和田誠まで(追悼詩も多数収録) ●戯文五つと戯詩ひとつ:ビートルズから夏目漱石まで。愉しいパロディ6篇 ●戯曲 お芝居はおしまい:29歳の若き詩人が書いた喜劇三幕の長篇戯曲を初収録 ●小詩集:石牟礼道子さんとの「空想の対詩」のほか、多彩な作風の詩集未収録19作 ●自伝風の読む年譜:自身の文章の他に、書評、インタビュー、新聞記事も多数収録
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