洲崎パラダイス

洲崎パラダイス

880円 (税込)

4pt

3.5

「橋を渡ったら、お終いよ。あそこは女の人生の一番おしまいなんだから」(「洲崎界隈」より)。江東区にあった赤線地帯「洲崎パラダイス」を舞台に、華やいだ淫蕩の街で生きる女たちを描いた短篇集。男に執着する娼婦あがりの女の業に迫る表題作「洲崎パラダイス」、満洲帰りで遊郭に身を落とした老女の悲しみをとらえた「洲崎の女」を含む全6篇を収録。

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洲崎パラダイス のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    今はもう全く遊郭の名残はない界隈だから、どんな街だったのだろうと想像しながら読んだ。

    愚かで可愛い女や強くしたたかな女。
    黒い激情をうちに秘めた女、狂気の中に生きる女…。
    どこか諦めて、哀しさ、絶望しながら生きているのに、女であることを悔やんだり怨んだりしていない。

    とにかく最後の「須崎の女」は

    0
    2025年02月06日

    Posted by ブクログ

    戦後の混沌とした時代に、今の江東区にあった所謂赤線地帯「洲崎パラダイス」を舞台に、人生に希望を見出せない男女の鬱屈した日常を描いた短編集。
    特に橋を渡ったらおしまいと言われる、その橋の向こうに希望を見出している若い女の子の話がなんとも言えず切ない。

    0
    2023年09月14日

    Posted by ブクログ

    闇の瀬戸際のせめぎ合いをリアルな描写で綴り、退廃的な空気のなかでもがきあえぐ男と女の生き様を読む者に見せつけてくる。

    0
    2024年06月06日

    Posted by ブクログ

    昭和30年頃の向島・鳩の街の赤線街を描いた、男性作家の吉行淳之介による『原色の街・驟雨』と読み比べたく、同時期の木場・洲崎の歓楽街を描いた、女性作家の芝木好子による本作を手に取った。私娼が働く洲崎特飲街へと続く橋の袂、「あちら側」と「こちら側」の、ちょうど境界に位置する飲み屋「千草」を起点に、女達の

    0
    2024年06月01日

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