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日本精神史
長くヨーロッパの文化と思想を研究対象としてきた著者は、ここ20年ほど、日本の文化と思想の研究にとりくみ、その流れを歴史的に追跡してきました。その成果がついに一書にまとまったのが、本書です。題して、『日本精神史』。 「精神」とはなにか。 ヘーゲル研究者としてスタートした著者は言う。「あえて定義づければ、人間が自然とともに生き、社会のなかに生きていく、その生きる力と生きるすがたが精神だ」。 テキストとして残された思想はもとより、土器や銅鐸、仏像、建築、絵巻、庭園など、あらゆる文化を渉猟し、縄文時代から江戸時代の終わりまでを、一望のもとに描く、まさに畢生の大作です。 ただし、著者は、難解であることを潔しとしません。ヘーゲルのわかりやすい翻訳で脚光をあびたように、あくまでも流麗な文体で、明解に描いていきます。 思想も絵画も仏像も、ひとしく日本の精神の歴史としてとらえ、あらためて、日本とはなにかを問いかける清新な傑作と言えます。 待望の文庫化! 【目次より】 第一章 三内丸山の巨大建造物 第二章 火炎土器と土偶 第三章 銅鐸 第四章 古墳 第五章 仏教の受容 第六章 『古事記』 第七章 写経 第八章 『万葉集』 第九章 阿修羅像と鑑真和上像 第十章 最澄と空海と『日本霊異記』 第十一章 『古今和歌集』と『伊勢物語』 第十二章 浄土思想の形成 第十三章 『枕草子』と『源氏物語』 第十四章 『今昔物語』と絵巻物 第十五章 東大寺の焼失と再建 第十六章 運慶の新しい造形意識 第十七章 法然と親鸞 第十八章 『正法眼蔵』 -
カラー図説 生命の大進化40億年史 古生代編 生命はいかに誕生し、多様化したのか
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は、40億年に渡る生命の進化史を綴る全3巻企画の一冊目、古生代編です。進化の新たなステージに登場した特徴的な種を特に取り上げ、豊富な化石写真と美しいカラー復元画とともに解説していきます。 古生代編では、生命の誕生から哺乳類の祖先に近いグループである単弓類の登場までを7つの地質時代を通して見ていきます。生命の誕生した先カンブリア時代から、多種多様な多細胞生物が登場したカンブリア紀、三葉虫類やウミサソリ類が繁栄したオルドビス紀とシルル紀、魚類が大繁栄し、脊椎動物が四肢をもち陸上への足がかりを築いたデボン紀、植物が大森林をつくり、巨大昆虫が栄え、爬虫類が登場した石炭紀、そして哺乳類の遠い親戚である単弓類が繁栄したペルム紀までの37億5000万年の生命進化の歴史。各時代に現れた、進化史上で重要なおよそ80種をピックアップして紹介。本書に登場する生物を追っていくだけで、生命の進化の流れが理解できる構成になっています。 目次 第1章 はじめりの時代 先カンブリア時代 第2章 爆発的進化の時代 カンブリア紀 第3章 先駆者たちの時代 オルドビス紀・シルル紀 第4章 革命の時代 デボン紀 第5章 終焉の時代 石炭紀・ペルム紀 著者紹介 土屋 健 オフィス・ジオパレオント代表。サイエンスライター。埼玉県生まれ。金沢大学大学院自然科学研究科で修士号を取得(専門は地質学、古生物学)。その後、科学雑誌『Newton』の記者編集者、サブデスク(部長代理)を経て2012年に独立し、現職。近著に『機能獲得の進化史』(みすず書房)、『地球生命 水際の興亡史』(技術評論社)、『恋する化石 「男」と「女」の古生物学』(ブックマン社)など多数。 -
大江戸フューチャーズ
「徳川幕府、債務超過により倒産寸前」――。 八代将軍・徳川吉宗が直面したのは、理想論ばかりで数字の読めない老中たちと、膨れ上がった巨大な固定費。 この未曾有の経営危機を打開するため、戦国時代から暗躍する伝説の忍者集団を雇用する。 その名も「今猿(コンサル)」ーー。 「まず、大奥をリストラせよ」 彼らが突きつけるのは、感情を排した冷徹な「現状の見える化」と、現代ビジネスをも凌駕するロジックの数々。 七〇〇人規模の凄絶な人員削減 、不透明な年貢制度のインセンティブ設計 、そして市場を震撼させる「貨幣改鋳」というバズーカ。 守旧派や大名たちとの衝突を乗り越え、はたして吉宗は国家再生の悲願を成し遂げられるのか? 現代を生きる挑戦者たちに贈る、血湧き肉躍る吉宗の成長譚! -
新 心霊探偵八雲
【待望の「八雲」新シリーズ、ついに開幕!】 八雲が、晴香が、帰ってきた! 「君にも、視えるのか」 新たな相棒は、かつての自分だった。 ーーーーー 両眼の赤い男との戦いから4年。 明政大学の助教となった斉藤八雲は、「記憶」を失い「幻覚」に苛まれる男子学生・深水蘇芳に出会う。 彼はなぜ「記憶」を失っているのか。見ているものは「幻覚」なのか、それとも――。 八雲は迷える蘇芳と共に、幽霊によって引き起こされた連続不審死事件の調査に挑む。 現場に残された「次の被害者」の名前、事故物件の謎、近づいてくる少年の幽霊。 全てがつながったとき、切なくもおぞましい呪いが、明らかになる! 果たして、八雲は初めての弟子を光のもとに導くことができるのか? 心霊探偵の新たな物語が今、始まる。 ★★★★★ 読んで育った“八雲チルドレン”の若手作家たちから、応援コメント続々! 「中学時代に同級生たちとこぞって読んでいたシリーズに新たな歴史が刻まれる。こんなに嬉しいことはありません!」 阿津川辰海 「子供の頃から、一番身近だった非日常。あるかもしれない世界への扉がほしくて、鏡を覗いて瞳が赤くなっていないかと確かめていました。」 斜線堂有紀 「役者は揃った。おかえり、八雲先生! 絶望も希望もまだまだ続いていく。八雲たちの成長が嬉しく、頼もしい新章開幕。」 芦花公園 ★★★★★ そして、オリジナル八雲シリーズも 完全改稿版にて講談社文庫から堂々刊行スタート! -
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1998年3月にJリーグデビューし、26年間プロとして戦い続けた遠藤保仁。 本書は、デビューした1998年から引退を決意した2023年までを、1年ごとに振り返った一冊。印象的だった試合やプレーはもちろん、自身に関する出来事や当時の思い。引退を考えた時期・決断した瞬間、その理由。そして、コーチとして指導者の道を歩み出した現在、その先の未来まで。サッカー選手として走り抜けた26年の軌跡が詰まっている。 今回は、日本代表として、Jリーグのチームメイトとしてともに戦った戦友たち、中村俊輔・今野泰幸・長谷部 誠・東口順昭・本田圭佑もメッセージを寄せてくれた。 さらに、遠藤がサッカーを始めるきかっけであり、憧れの存在だった一番上の兄・拓哉からのメッセージも収録。 あの名シーンの裏側が、知られざる遠藤の姿が、さまざまな角度から語られている。 -
なぜあの人と分かり合えないのか 分断を乗り越える公共哲学
「世の中がギスギスしている」「心に余裕のない人が多い」。学校や職場など社会の至る所から、そんな声が聞こえてくる。意見の異なる人と物別れになる。そもそも話し合いが成り立たない。ときにはお互いに譲らず、口汚い罵倒が飛び交うことさえある。それでも、人は生きるうえで他人と関わらざるをえない。どうすれば、こうした軋轢を解きほぐせるだろうか――。 身近な経験から社会に関わる話題まで、捉えどころのない問題を整理し、解決に向かうための道筋を提示する。学歴主義、商業主義、成果主義、ルッキズム、差別といった様々な問題を抱える現代人のための実践的哲学! 他人と一緒にやっていくにはどうすればいいか、多様化する社会で、相互理解を進めるための第一歩。不機嫌な時代の処方箋! 【目次】 はじめに 序章 「いやならお金を払えばいいのに」の論理――断片化する公共圏 第1部 子どもの難問――子育て、教育、学歴社会を考える 第1章 お金のために勉強させてもよいか――教育の脱公共化 第2章 偏差値は高ければ高いほどよいのか――大学への無理解 第3章 大学は無料にすべきか――学歴偏重社会と反知性主義 第2部 大人の難問――商業主義、イムズ、偏見を考える 第5章 成果主義は善か――人を操ろうとする思考 第6章 強く、正しく、美しく?――人を追い込む社会的偏見について 第7章 犯罪者は犯罪者らしく? 第3部 根本的な問題――思想的背景から解決へ 第8章 そもそもリベラルとは何か 第9章 思想的な対立を乗り越える――公共の再生 第10章 公共圏の可能性――市民的連帯のもとでの取り組み 注 参考文献一覧 あとがき -
ユーカラおとめ
「ユーカラを書き記すことは、私が生まれてきた使命なのだ」 絶滅の危機に瀕した口承文芸を詩情あふれる日本語に訳し、今も読み継がれる名著『アイヌ神謡集』。著者は19歳の女性だった。 民族の誇り。差別との戦い。ユーカラに賭ける情熱。短くも鮮烈な知里幸恵の生を描く、著者の新たな代表作! 「いつまでも寝込んでいるわけにもいきません。私には時間がないんです」 分厚く腫れた喉から流れ出した自分の言葉に、幸恵ははっとした。 私には時間がない。 そうなのか? 思わず胸に掌を当てた。満身創痍の身体の中心で、心臓は未来へ駆け出す足音のように勢いよくリズムを刻んでいた。 (本文より) -
瀬越家殺人事件
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 これまで僕は自分の書いたものを奇書と思ったことはないのだが、今回ばかりは堂々と奇書を自任してもいいかもしれない。 ーーあとがきより。 「このミステリーがすごい」第1位に輝いた『涙香迷宮』の衝撃、再び! ひらがな四十八文字を重複なく使い一首に仕上げるいろは歌で、四十八のシーンを描き切った超絶技巧の書。挿絵もすべて竹本健治先生の手による、ミステリーファン垂涎のアートブックが完成しました。 断崖絶壁を背にした屋敷に住むのは、瀬越満堂(せごえ・まんどう)と三人の娘、使用人たち。そこに招かれしは、探偵の納谷峙楼(なや・ぢろう)。姉妹を誘拐するという予告が壁に殴り書きされた満堂から、犯人を突き止めてほしいという依頼だった。屋敷から発見される白骨、秘められた過去。事件の先にあるもの何なのか……。 -
逆襲する宗教 パンデミックと原理主義
宗教から眺めると世界の「いま」が分かる! アメリカのクリスチャン・ナショナリストはなぜ陰謀論めいた主張を叫んでやまないのか。インドでは反イスラムの動きが先鋭化し、モスクワこそが「第3のローマ」と謳うロシアの原理主義者たちもまた陰謀論を思わせる「世界の終末」を唱える。一体、いま世界で何が起こっているのか。――その背景には1970年代以降に広がった「宗教復興」の潮流があった。 パンデミックに揺れる世界で、一気に噴き出した宗教と社会の問題を、各国各宗教ごとに解き明かす。 宗教ぬきに国際情勢を理解することはもはや不可能となった現代にあって、「いま」をあと一歩深く知るために必読の書! イランのイスラム革命に象徴されるように、世界は1970年代から宗教の季節を迎える。それはイスラム教に限ったことではなく、アメリカやロシアなどの大国をも含む複数の国で「宗教復興」とでも言うべき現象が起こり、その勢いはいまなお衰えをみせない。 イスラム教においては、その一部がジハード主義者たちのテロ行為へとつながっていくが、そこで標的となったアメリカもまた、「宗教復興」と無縁ではない。それを示すのが、1980年の大統領選におけるロナルド・レーガンの逆転勝利である。このときアメリカが直面したキリスト教保守主義vs.世俗リベラルの図式は、今日いっそう深刻な分断となって我々の前に立ち現れている。 宗教が各地で影響力を強めていくなかで突然訪れた世界規模のパンデミックは、感染防止のための礼拝の禁止や宗教施設の閉鎖をめぐって大きな反発を生み、各国で思いがけない事態を引き起こした。その一方で、広く影響力をもつ宗教勢力と協力して、危機を乗り越える力を得た国もある。 世界情勢はもはや宗教なしに理解することが不可能となりつつある。本書は、国際交流基金に長く勤めた経験のある著者ならではの筆致で、危機の到来によって急激に前景化した宗教と社会の関係を各国ごとに明快に解き明かす。 読めば世界の見え方がちょっと変わる、「いま」に対する探究心に応える一冊! 【本書の内容】 はじめに 序章 世界の宗教復興現象――コロナ禍が宗教復興をもたらす 第1章 キリスト教(プロテスタント)――反ワクチン運動に揺れる米国 第2章 ユダヤ教――近代を拒否する原理主義者が孤立するイスラエル 第3章 ロシア正教――信仰と政治が一体化するロシア 第4章 ヒンドゥー教――反イスラム感情で軋むインド 第5章 イスラム教――ジハード主義者が天罰論拡散を図る中東・中央アジア 第6章 もうひとつのイスラム教――宗教復興の多面性を示すイスラム社会、インドネシア 終章 コロナ禍で日本に宗教復興は起きるか 参考文献 あとがき -
完全解読 フッサール『現象学の理念』
完全解読シリーズ第4弾は、現象学の祖フッサール前期の代表作。主-客問題を批判し認識問題に大転換をもたらした画期的著作を読む。 -
SNS天皇論 ポップカルチャー=スピリチュアリティと現代日本
生前退位から令和改元フィーバーの陰で、この国では何が起こったのか? スマホの中の象徴天皇制を問い、「生前退位」から令和改元の言説空間を鋭く分析する、日本でもっともビビッドな表象文化論! SNSでは皇太子とのツーショット写真が投稿され、天皇は時に「かわいい」キャラクターとして愛でられる一方、スピリチュアリティへの欲望をかき立てている。 そうした時代に明仁天皇は、「おことば」の発信によって「弱者政治【マイノリティ・ポリティクス】」という言説戦略をとった。 誰もが表象の消費者であり、同時に表象の生成者ともなり得る「ポスト・グーテンベルク」時代に、わたしたちは天皇(制)とその表象をいかにして問うことが可能なのか。本書はその試みである。 [本書の内容] 序章 表象の集積体としての天皇(制)研究―その可能性と限界 第一章 「おことば」の政治学 1映像表現としての「おことば」を読み解く 2語りの戦略性―「弱者」としての自己表象と「寄り添い」のディスクール 3語り手の欲望―アリバイとしての宗教的超越性の語りと永続性への欲求 第二章 狂乱と共犯―令和改元におけるメディア表象をめぐって 1政府による「政治的利用」の成功 2皇室による異議申し立てとその欲望、実質的共犯 3政府と皇室の共犯関係 4マスメディアの狂乱と不安、SNSの充満とノイズ 第三章 ポップカルチャー天皇(制)論序説 1皇室によるポップカルチャー消費―ゆるキャラ・初音ミク・アイドル 2ポップカルチャーによる皇室消費―現代天皇小説・天皇マンガ考 3 monstrum としての『シン・ゴジラ』 第四章 「スピリチュアル」な天皇をめぐる想像力―瑞祥・古史古伝・天皇怪談 1令和「瑞祥」と規範逸脱の可能性 2雑誌『ムー』における「オカルト天皇」言説 3現代天皇怪談、その異端性と批評性 第五章 「慰霊」する「弱い」天皇の誕生―一九九四年小笠原諸島行幸啓の検討から 1慰霊の宛て先 2訪問意図の読み替え 3「弱い天皇」の誕生 終章 SNS時代の天皇(制)を問うこと ※第四章の一部は、青弓社刊『〈怪異〉とナショナリズム』(怪異怪談研究会監修、茂木謙之介ほか編著、2021年)を基とする。 -
『ディズニー ツイステッドワンダーランド』ポストカードコレクション
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 人気スマートフォンゲーム『ディズニー ツイステッドワンダーランド』の寮生全22人と、ゲーム登場キャラクターグリムの単体アートや、7つの寮のモチーフを使ったアートが楽しめる、イラストコレクションです。 〈全32枚〉 ・各寮寮章をデザイン ・ハーツラビュル寮のモチーフのデザイン ・リドル ・トレイ ・ケイト ・エース ・デュース ・サバナクロー寮のモチーフのデザイン ・レオナ ・ラギー ・ジャック ・オクタヴィネル寮のモチーフのデザイン ・アズール ・ジェイド ・フロイド ・スカラビア寮のモチーフのデザイン ・カリム ・ジャミル ・ポムフィオーレ寮のモチーフのデザイン ・ヴィル ・ルーク ・エペル ・イグニハイド寮のモチーフのデザイン ・イデア ・オルト ・ディアソムニア寮のモチーフのデザイン ・マレウス ・リリア ・シルバー ・セベク ・グリムのモチーフのデザイン ・グリム ※電子版では、イラスト集としてお楽しみいただけます。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
〈芸道〉の生成 世阿弥と利休
出会わざる二つの巨星、ここに出会う。 芸術と政治権力の矛盾に満ちた「共生」の秘密を解き明かす、ドイツ哲学の大家による鮮やかな新解釈。 将軍・足利義満の寵愛を受け、芸術界の頂点を極めた世阿弥は、しかし義教の時代に一転冷遇され、佐渡配流に。一方、織田信長に引き立てられ、豊臣秀吉に優遇された千利休も、最期は秀吉から自刃を賜ることになった。 「芸道と権力の矛盾的共生」を生きた稀代の芸術家二人は、弛緩と緊張の相半ばする時代と人生の只中で、能楽と茶の湯という芸道をいかにして成らしめたのか。時の隔たりを超え、二つの巨星を突き合わせることで見えてくる、日本的美の深奥としての「遊」の境地。 [本書の内容] 第一章 なぜ「世阿弥と利休」か 一 六百余年の忘却に埋もれていた世阿弥 二 「世阿弥と利休」という視座 三 世阿弥と足利義満・義教 四 利休と織田信長 五 利休と豊臣秀吉 六 「芸道」および「茶道」の概念史 七 東西の芸術観の比較 八 戦陣の中の遊楽 第二章 世阿弥と義教 一 足利義教――天魔と歌人が同居する将軍 二 『風姿花伝』の「花」 三 『風姿花伝』から『花鏡』へ――「秘すれば花」 四 「離見の見」――演者の目と観衆の目 五 「批判之事」――「貴人」の批評眼の意味 六 『金島書』――「こがねの島」佐渡へ/から 第三章 利休と秀吉 一 『南方録』研究史の概観――茶湯ニハ、昔ヨリ書物ナシ 二 下克上の時代の茶の湯 三 織田信長――夢幻の如く也 四 秀吉と利休――美をめぐる対峙と共生 五 『南方録』の美学 六 「利休死後」の利休 結語 「遊」、そして現代 あとがき 西田幾多郎の手紙(新史料)にちなんで -
ラストシーンは崖のうえ
二時間サスペンスのラストシーンで犯人が追い詰められる、お約束の崖。その上で繰り広げられる悲喜劇のみを題材にした、(おそらく)前代未聞の漫画が堂々の完成。喜国雅彦の本格ミステリ愛と一流のギャグが融合した奇跡をあなたに! 三十年来の親友であるみうらじゅんさんの4000字解説付き! 二時間サスペンスの帝王、船越英一郎さん「ファーストシーンから抱腹絶倒!!」 二時間サスペンスの裏女王、山村紅葉さん「絶対崖の上で読まないでください」 -
西洋音楽の正体 調と和声の不思議を探る
「西洋音楽」とは何か。それはどのように形成されてきたのか。 古代ギリシア人によって気づかれた、音の高低と数学の関係、音の並び。それは音楽として中世から近代へと西洋で練り上げられていった。 音階や半音の発見、音を重ねることへの傾きと和音原理の探究、長調・短調の整序と規則の整理、また、人間的感情の美的表現から心地よさの追求へ。 西洋音楽は、一つの「世界創造」であった。本書では、その楽理の由来、実践の発展を訪ね、自然と音楽の関係、背景にある思想の展開に焦点を当てる。 西洋音楽とは普遍性を持つものなのか。自然のなかにドレミファソラシドはあるのか。 【目次】 第1部 音楽のかたちについて 第1章 モンテヴェルディ、1600年前後の音楽 第2章 西洋音楽はどのように流れるのか? 第3章 西洋音楽における半音と三全音――予定調和のための塩と悪魔 第2部 調・調性・和声について 第4章 調と調性 第5章 調整とは何なのか 第6章 和声の成立 第7章 音楽と自然 -
笑いの哲学
笑いについての考察は古来さまざまに試みられてきた。西洋哲学においては笑いの底に人間の「突然の得意=優越感」あるいは「小心さ」を見た。また「笑いの空間」と「差別の空間」が重なり合うところで起きていることも意識されてきた。 では、笑いという現象を解く一個の原理があるのだろうか。 笑いとは平穏な日常の破裂である。独特の状況や人間関係のなかから生まれる。また、笑いとは生ものである、刹那的である等々、笑いという現象はいろんな側面からその特徴を見出すことができる。 本書では西洋哲学の知見から現代日本における「お笑い」さらに広く芸術まで、笑いの現場を視野に入れつつ秩序、掟への揺さぶりとしての笑いの可能性を縦横に考察する。 -
暗黒の啓蒙書
民主主義と平等主義の欺瞞を暴け。 資本主義を加速せよ。 民主主義を棄て去り、資本主義を極限まで推し進め、 この世界から〈イグジット〉するのでなければ、真の自由は獲得できない――。 “現代思想の黒いカリスマ”が放つ、禁断の書。 * * * 「声などどこにもない、ただ自由な出口だけがある。」 近代の啓蒙のプロセスを嘲笑い、民主主義的かつ平等主義的な価値観をも転倒せんとするニック・ランドの「暗黒啓蒙(The Dark Enlightenment)」は、ピーター・ティールやカーティス・ヤーヴィンらリバタリアン起業家たちが主導する「新反動主義」に理論的フレームを与え、哲学の最新潮流である「思弁的転回」や「加速主義」、そして「オルタナ右翼」へのインスピレーションをも喚起しつづけてきた。 果たしてそれは、人類の進歩的プロセスを否認する反動主義であり、野蛮な人種主義にすぎないのか。それとも、来たるべき未来を照らすオルタナティヴな光源なのか――。 * * * [目次] 序文 『暗黒の啓蒙書』への「入口」 木澤佐登志 Part 1 新反動主義者は出口(イグジット)へ向かう Part 2 歴史の描く弧は長い、だがそれはかならず、ゾンビ・アポカリプスへと向かっていく Part 3 Part 4 ふたたび破滅へと向かっていく白色人種 Part 4a 人種にかんする恐怖をめぐるいくつかの副次的脱線 Part 4b 厄介な者たちの発言 Part 4c 〈クラッカー・ファクトリー〉 Part 4d 奇妙な結婚 Part 4e 暗号に横断された歴史 Part 4f 生物工学的な地平へのアプローチ 訳者解説 なにから離脱するべきか 五井健太郎 -
「心の哲学」批判序説
意意識とは何か。いつ、どのように生まれて、何のために存在するのか。 人や動物が生存していくための意識による具体的効果や、その機能とは――? 認知科学、神経科学的の最新成果により、昨今注目を浴びる「心の哲学」を、 あえて、事実性重視の現象学的立場から批判的に検証。 私が「私」を認めるために重要な、「経験する私」の意味、 私の意識の中で「淘汰」され、成長する意識の本質など、 進化論的な視座も踏まえ、「意識の実像」を捉え直す。 目次 第一部 「心の哲学」との対決 序 可能性の議論への違和感 第一章 意識は無用か 第二章 意識の有用性 第三章 心は物質に宿る──スーパーヴィニエンス── 第四章 運命を知りえぬことが、自由を私たちに残さないか 第五章 意識は瞬間ごとに死ぬ?──ひとつの懐疑── 第六章 意識とは誤解の産物である──消去主義の検討── 第七章 「物理世界は完結し、心の働きかけを許さない」と言えるのか 二部 意識は本当はどういうものか 第八章 意識の実像──ふたつの実存とふたつの視覚経路── 第九章 実践的意識が見る世界 結論 -
哲学者マクルーハン 知の抗争史としてのメディア論
「メディアはメッセージ」「グローバル・ヴィレッジ」「空間と時間の消滅」などインパクトの強い言葉で1960年代を席巻したマクルーハン。「文明批評家」「未来学者」「メディア社会学者」「ポップカルチャーの哲学者」「インターネット時代の預言者」「コミュニケーション理論家」など、さまざまな呼称で輪郭づけられたトロント大学英文学者マーシャル・マクルーハンの正体と思想の中身は、本当のところ何だったのか。エリザベス朝文学を出発点とする個人研究史は、メタファーが持つ人間的思考の本質の探究へ、さらに狭いアカデミズム世界を超え出て技術・社会・文化の問題へと射程を広げてゆく。そこで焦点化されてくるのは人間の思考・行為を方向づけている「メディア」の偉力であった。メディアとは単なる媒体ではない。印刷・電信・電話・テレビはもちろん、衣服も住宅も貨幣も、道具も兵器も、あらゆる人工物がメディアであってそれは人間の拡張をもたらすこと、また究極のメディアは言語であってそれは人間を整形し、知のかたちを変形しうることを見通すに到ったのである。古今東西の事象に精通し博覧強記をもって知られたマクルーハン。また「論」を立てること、論理的文章を練り上げることを忌避したマクルーハン。アルファベットの発明がやがて文字・概念重視、視覚優位の西洋思想を築き上げていったことへの警鐘、そのアンチテーゼとしての聴触覚重視「口誦」文化復権への主張。難解と言われる著書と研究の射程を見抜き、計り知れない現代的意味の重さを読み解く。 -
叱られ、愛され、大相撲! 「国技」と「興行」の一〇〇年史
日本の伝統文化にして「国技」とされる大相撲は、一方で八百長疑惑や「横綱の品格」をめぐって、世間から叱られ続けている。この「叱られ体質」は、いつから、何に由来するのだろうか。大相撲100年の「叱られ、愛された歴史」を、「スー女」を自認する著者が丹念に掘り起こした意欲作。明治42年(1909年)、落成したばかりの相撲常設館、その名も「国技館」の「玉座」で、8歳の少年が相撲を観戦した。この少年――明治天皇の皇孫、のちの昭和天皇に愛されたことが、大相撲の黄金時代と深い苦悩の始まりだった。「国技」とは一体何か。「初っ切り」や「相撲甚句」「化粧まわし」は、「国技たる武道」の堕落ではないのか? 本書には、それぞれの「相撲道」を模索した人々が登場する。植民地台湾に力士100人を招いた任侠の親分。東京の相撲界に反旗を翻し、大阪で「角力」を興した異端児。「相撲体操」を考案し、台湾や満洲で相撲教育に邁進した熱血教師。勃興したスポーツジャーナリズムの中で、独自の相撲論を展開するインテリ力士。戦地慰問に疲労困憊しながら連勝記録を樹立した大横綱。そして1945年11月、焼け野原の東京、損壊甚だしい国技館に満場の観客を集めて、戦後初の本場所が開催される。「国技」と「興行」のジレンマに悩みながら、いつも愛され、そこにあった大相撲の近代史。 -
ヒト、犬に会う 言葉と論理の始原へ
人間は自分たちだけで文明への階梯を上がって来たのではない。一万五〇〇〇年前、東南アジアいずれかの川辺での犬との共生。ニッチを見出す途上にあったお互いの視線の重なりが、弱点を補完し合い、交流を促し、文明と心の誕生を準備した。オオカミは人間を振り返らないが、犬は振り返る。人間は幻想や感情で判断するが、犬は論理的に判断する。犬は人の言葉を理解し、人の心を読み、人の窮地を救う――人間と犬、運命共同体としての関係の特異性と起源を探る。 -
地中海の十字路=シチリアの歴史
長靴の形をしたイタリア半島に蹴り上げられるように、地中海に浮かぶ最大の島、シチリア島。マフィアの故郷として知られ、人気の観光地でもあるこの島は、現在はイタリア共和国の一部となっているが、しかし、古くからここは「イタリア」だったわけではない。文明の先進地域・地中海とヨーロッパの歴史を常に色濃く映し出し、多様な文化と宗教に彩られてきたシチリア島。その3000年に及ぶ歴史を描き出し、シチリア島から世界史を照射する。シチリアの覇権をめぐって最初に争ったのは、古代ギリシア人とフェニキア人だった。その後、ローマの「最初の属州」となり、ローマ帝国の穀倉となった。中世にはイスラーム勢力が柑橘類の栽培や灌漑技術を導入し、当時の先端文明と通商ネットワークをもたらしたが、北フランス出身のノルマン人たちがこれを屈服させて「シチリア王国」を建て、栄光の時代が訪れる。さらにドイツのホーエンシュタウフェン家、フランスのアンジュー家の支配が続き、ヴェルディのオペラで知られる「シチリアの晩祷事件」を境に、アラゴン・スペインによる「長く、暗い時代」に入る。フランス革命期にはイギリスの保護下に置かれるが、19世紀にはイタリアの統一運動、すなわちリソルジメントに巻き込まれ、イタリアに併合されていく。絶え間なく侵入した「よそ者」と、宗教・文化の交錯の過程で、シチリア人の誇り高いアイデンティティは形成された。そして今、北アフリカから小さなボートで「新たなよそ者」が押し寄せているシチリアは、まさにグローバル化した世界の台風の目となっている。〈目次〉序章 シチリア島から世界史をみる/第一章 地中海世界と神々の島/第二章 イスラームの支配と王国の栄光/第三章 長くて、深い眠り/第四章 独立国家の熱望と失望/第五章 ファシズムと独立運動/終章 「シチリア人」の自画像/あとがき/参考文献/関連年表/シチリア王の系譜 -
ラカンの哲学 哲学の実践としての精神分析
フロイトが創始した精神分析を刷新し続けた不世出の存在、ジャック・ラカン(1901-81年)。1953年から最晩年の1980年まで続けられたセミネールでは何が起きていたのか? 主著『エクリ』をも読み解きつつ、セミネールの全展開を時系列順に通観していく本書は、ラカンを「哲学」として読むことによって前人未到の眺望を獲得していく。気鋭の哲学者が渾身の力をそそいで完成した、平易にして画期的な本格的概説書!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
貸本版河童の三平 水木しげる漫画大全集
水木貸本漫画の金字塔「河童の三平」、早々に登場!水木貸本漫画の中でも圧倒的な人気を誇る、大名作「カッパの三平」の原点となる作品! 美しく幻想的な絵、貸本ならではの絵画的な世界! しみじみと泣ける結末、水木ドラマの美骨頂!(上下巻の上巻)「水木しげる漫画大全集」-半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。 -
「頭脳なき国家」の悲劇
自らの将来を提言できない大国・日本の危機! アメリカに長期取材を敢行し、安全保障や政策策定に影響力をもつシンクタンクの実態を記し、経済大国でありながら何の役にもたっていない打たれ弱い日本に、具体的克服策を施す! 国家に有効な頭脳を持たない「経済巨人」日本は、再生アメリカに負けてしまう! -
近世日本国民史 維新への胎動(中) 生麦事件 文久大勢一変 中篇
文久二年五月勅使大原重徳、添役島津久光東下、将軍家茂と相見し、慶喜を後見職、春嶽を総裁職に任ずべき勅旨を伝達。長藩、開国航海の看板を撤去、尊皇攘夷に転向。久光、幕府をして勅命奉承実施するに至らしめ、八月京都へ復命すべく上京の途に就く。行列川崎を過ぎ生麦へ差し掛かりし時、日本の風習を知らざる英人供先へ騎馬にて乱入。言語通ぜず、供頭一名を殺害。世にいう生麦事件を惹起す。(講談社学術文庫)※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
流星と吐き気
☆『死んだ山田と教室』で2025年本屋大賞にノミネートされた著者が送る”嫌愛”短編集。 登場人物は皆、身勝手でクズ。でも、そこに人間の本質があるーー。 ・偶然の再会を「運命」と勘違いして、安全圏から告白をしようとするアーティスト。――流星と吐き気 ・アニメにもなった作品の主人公のモデルは自分? サイン会で作者が元カレか確かめる高校教師。――リビングデッドの呼び声 ・担当編集者に振られたにもかかわらず、才能は認められていて作品だけで繫がっている人気漫画家。――種 ・昔付き合っていた彼女から独り言のようなLINEが送られてきて、死を仄めかされた編集者。――消えない ・かつて旅行先で意気投合した男性が偶然お客さんとなり舞い上がるレンタル彼女。――プラネリウム 仄暗い気持ちが過去を呼び戻してしまう5人の物語。 -
死んだ山田と教室
自分はなぜ生きているのか、自分はなぜ死なないのか、逡巡の中にいるすべての人へ。私がずっとデビューを待ち望んでいた新人の、ユーモアと青臭さと残酷さと優しさが詰め込まれた快作です。ーー金原ひとみ 夏休みが終わる直前、山田が死んだ。飲酒運転の車に轢かれたらしい。山田は勉強が出来て、面白くて、誰にでも優しい、二年E組の人気者だった。二学期初日の教室。悲しみに沈むクラスを元気づけようと担任の花浦が席替えを提案したタイミングで教室のスピーカーから山田の声が聞こえてきたーー。教室は騒然となった。山田の魂はどうやらスピーカーに憑依してしまったらしい。〈俺、二年E組が大好きなんで〉。声だけになった山田と、二Eの仲間たちの不思議な日々がはじまったーー。 歴代メフィスト賞受賞者推薦コメント 死んでも終わらない山田の青春に、ぼくらは笑い、驚き、泣く。 (第21回受賞)佐藤友哉 くだらないのに楽しい。けれど、ほろ苦くて切ない。青春とは、山田である!! (第49回受賞)風森章羽 最強を最強と言い切れる山田こそが最強で最高。 (第53回受賞)柾木政宗 こんな角度の切り口があったのかと驚かされ、こんな結末まであるのかと震えた! (第59回受賞)砥上裕將 自分には経験がないはずの男子校での日々が、妙な生々しさで蘇ってきました。 (第61回受賞)真下みこと ダサくて、眩しくて、切なくて。青春の全てと感動のラストに、大満足の一作。 (第62回受賞)五十嵐律人 校舎に忘れてきた繊細な感情を拾い上げてくれるような物語でした。 (第63回受賞)潮谷 験 -
ここでは祈りが毒になる
子どもは救いであり希望。母でいることは罰。 函館にある医療刑務所分院に努める勤める金子由衣(かねこゆい)が受け持つことになったのは、不摂生の塊のような妊婦・敏江だった。お腹の我が子を心配するよりニコチンを欲する態度に驚き呆れながら、不幸な境遇から抜け出せなかった彼女の人生を思うと複雑な気持ちになるのだった。敏江は難産の末、重い障害を抱えた女児を出産する。すぐにNICUに移され懸命な治療が行われたが敏江は気に留めることもなかった。そんな敏江が数日後死亡する。リスクだらけの身体なので、何が起きてもおかしくはなく、司法検視の結果も問題はなかった。しかし、その数日後、「死にたい」が口癖の緑内障受刑者、明美が死亡した。死因が敏江と似ていることから、院内に緊張が走る。自殺なのか? 敏江の死と関係はあるのか? -
赤泥棒
町田康さん推し! 言葉に幅があり、しかもそれが的確に使用されている。辛辣な個性とその周囲を無情に描いていてよい。 (文藝賞選評より) 現役慶応大学院生であり、漫画『踊るリスポーン』の著者・三ヶ嶋犬太朗が鮮烈の文芸デビュー! 「捨てられたものを拾うのは泥棒ではない」と嘯き、女装をして女子トイレに侵入し、捨てられた生理用ナプキンを盗む百枝菊人。女装がバレたら心の性別をたてに被害者ぶろうと思っていたところ、同じ学校の明石睦美に目撃される。彼女は百枝が自分と同じく、性別に違和感を抱いていると思い急速に接近してきた。無理解と偏見がマイノリティを利用し、共感と愛情が暴力を肯定する……。表題作「赤泥棒」に加え、文藝賞最終候補に選ばれた「青辛く笑えよ」、「普通」を唾棄する高校生が才能の塊と出会い自我を崩壊させる「寄食のダボハゼ」をおさめた短編集。 -
ここでは誰もが嘘をつく
この仕事は、誰かがやらなければいけない。 目の前の患者を救うことを、分け隔てなく。 函館にある医療刑務所分院に努める金子由衣(かねこゆい)は、2年目の矯正医官。医療刑務所では、患者である受刑者の平均年齢も高く、凶悪な罪を犯した者も基礎疾患などを抱え医師の助けを必要としている。一方で不調を訴え刑務作業逃れをしようとするものも多い。受刑者の過去の罪と患者としての現在の状況を毎日のように目の当たりにし、贖罪とは何かを考える由衣だったが、当直の晩、糖尿病を患っていた前科四犯の受刑者が亡くなった。これは医療事故か、あるいは殺人事件なのかーー。 -
WOLF’S HEAD WORLD 貴重なヴィンテージからオリジナルまでを完全網羅
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 90年代にオリジナリティ溢れるスタッズベルトを世に送り出し、人々の心を魅了し続けるウルフズヘッド。日本のファッションシーンを牽引し続け、オーナーである幹田卓司氏はストリートのアイコンとしてもカリスマ性を発揮。ウルフズヘッドといえば、スタッズが打ち込まれたオリジナルアクセサリーばかりに注目が集まるが、ウルフズヘッド(店舗)に置かれているヴィンテージアイテムは、どれも貴重なモノばかり。今回、そんなヴィンテージの名品を凝縮した幹田氏のワードローブ(私物)を、本人の解説とともに一冊の本にまとめるチャンスを得た。そこでスタッズベルトなどのオリジナルアイテムはもちろん、新作のアクセサリーや店舗紹介などを合わせてウルフズヘッドの完全版、「WOLF'S HEAD WORLD」を作成。ウルフズヘッドの全貌、そして魅力に迫る! <収録内容> ウルフズヘッド ショップガイド ウルフズヘッド オリジナルアイテム 幹田卓司氏インタビュー ギャラリースペース(レッドクロ) ヴィンテージ ワードローブ(MIKITA’S COLLECTION) ウルフズヘッド コラボレーションアイテム その他にも、顧客のためのスペシャルな空間、「プライベートストック」や幹田氏のプライベートガレージも公開。普段では立ち入ることのできないウルフズヘッドの聖地を紹介する。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
ファーブル君の妖精図鑑
特別奨学金までもらって進学した美術大学を中退し、母親の地元で働くことになった遠野真亜梨は、移動の電車の中で不思議な青年に出会った。社内の盗難事件の容疑者にされていた彼は、全身黒づくめので、虫眼鏡、虫取り網に胴乱を持ち、昆虫学者ファーブルのような出で立ちだった。刑事から、彼の持ち物であるスケッチブックを間違って渡された真亜梨はそこに記されていた観察記録に目を奪われた。そこには聞いたことのない生き物が、未来の死体の周りでスキップすると書かれていた……。不思議なもの達が生息する村で真亜梨とファーブル君のペアが謎の事件を解決する。 -
希望と殺意はレールに乗って アメかぶ探偵の事件簿
アメリカかぶれの探偵×旧華族のお嬢様 異色のコンビが南信州の鉄道計画を巡る 不可解殺人の真相を追う! 鉄道会社の現役社員で ドラマ化された『大江戸科学捜査 八丁堀のおゆう』、 大阪ほんま本大賞受賞作『阪堺電車177号の追憶』の 著者が描く鉄道ミステリー 鉄道建設の陳情で長野の山あいの村から上京中の村会議員が殺害され、裏金が奪われた。 目撃談も証拠も得られず警察が頼ったのは、 人気推理小説家でアメリカかぶれの探偵・城之内和樹と 助手で旧華族のお嬢様・奥平真優。 村へ向かった二人を待ち受けていたのは、鉄道計画を巡り対立する村民、 開発に群がる人々、そして新たな事件だった。 型にはまらない二人の大胆行動と推理で、村に潜む闇に迫る! 謎に次ぐ謎、鮮やかな推理、あふれる旅情。 注目作家・山本巧次の一気読みミステリー! -
どうぶつのくに
入手困難な伝説のフリーペーパーをついに書籍化。日本の12の動物園・水族館と、海外の8つの園館が豊富な写真とともに紹介される本書、読んで出かけるガイドブックとしてはもちろん、それぞれのどうぶつたちの生態に一歩も二歩も踏み込んだオリジナルどうぶつ図鑑が読みどころ。動物園・水族館で働くエキスパートたちの仕事・思いも綴られている。動物を見て、知って、楽しむ、ガイドブックを超えた究極のガイド!※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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