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その音は泡の音
『点滅するものの革命』で第65回群像新人文学賞を受賞した新鋭が描く、注目の受賞第一作。 大学のお笑いサークルに所属するわたしたちは、夏の10日間、東北地方をめぐる公演合宿ツアーに出発した。 各紙文芸時評で絶賛!夢と現の狭間で移りゆく思考と感情の泡立ち、分岐する記憶をとらえる奇跡の文体。 毎年、大学の夏休みに行われるお笑いサークルの合宿では、行き先ごとに分かれ、老人ホームや病院でコントや大喜利を披露する。東北班のメンバーは、3年の朝倉とミミ、2年で班長の三井、1年のユカリと杉崎。レンタカーで出発したわたしたちは初日の目的地・福島へ向かうが、旅の予定は早々に乱れて……。 ・ユカリ 「先輩たちと比べて、ふだんのあたしがしているやりとりときたら、どれだけ鈍臭いことだろう?」 ・三井 「慣れてしまえばイジられキャラも悪くない。イジられることにも技術がいるのだ。」 ・ミミ 「楽しい楽しい。ずっとこんなことして生きていきたい。」 ・杉崎 「どうせ明日には忘れてしまうことだ。二度と会わない人を思いだすほど無意味なことはない。」 ・朝倉 「どうしても思いだせない。どこへ行ってなにを見たのか。おれはとりかえしのつかないことをしてしまったんじゃないのか。」 -
歩山録
どうなっているんだ、ここは――? 完璧な登山のはずが――男に襲い掛かるイレギュラーの数々! 奇想天外&予測不能! 狂信者を量産したドキュメンタリー番組「ハイパーハードボイルドグルメリポート」の生みの親が描く、スーパーサイケデリックマウンテンノベル! 奥多摩から埼玉、長野の県境を歩いて山梨の北杜市へ。 製薬会社勤務6年目、何より理屈を愛する男・山田が思い立った登山は、完璧な計画通りに遂行されるはず、だった――。 「あなたは少年を探しにここまで来たのでしょう?」 山中で出会った博士風の奇怪な男の一言を発端に、山田はいつしか思いもよらない異常事態に迷い込む。 理屈が通らない混沌の先、山田を待ち受けていた運命は――? -
逝きたいな ピンピンコロリで 明日以降
「今日もまた アレ・コレ・ソレで 日が暮れて」「何度目だ? 同じ映画が 新鮮だ」 認知症が心配になるほどのもの忘れ、墓じまいをめぐる親戚騒動、定年後の夫とのうんざりする暮らし。 問題解決を試みるも頭は回らず、集中力は続かず、あまつさえ膝に水まで溜まる始末。 それでも明日はやって来る。それどころか明後日も。思ったよりも人生長い。それならばーー 頭と体はガタだらけ。失われゆく記憶、気力、体力。簡単に決壊する涙腺と堪忍袋。 でも心と知恵と経験なら、たっぷりある。 60代~アラ100男女7人が笑い、泣き、困惑し、挑戦する! 人生100年時代の新・シニア像を描く書き下ろし7編 -
キッチン・セラピー
今夜、ひとりでキッチンに立ちたくなる一冊。 第一話 カレーの混沌 旅先での出来事をきっかけに、人生の「迷子」になってしまった大学院生。 ひと皿:スパイスと「ある物」を使って作るカレー 第二話 完璧なパフェ 家事と仕事と子育てに追われ、自分の好きなものを忘れてしまった母親。 ひと皿:「彼女にとって」一点の曇りもなく完璧なマンゴーパフェ 第三話 肉を焼く キャリアを地道に積み上げるも、周りとのライフステージの変化に思い悩む医師。 ひと皿:生きる力を取り戻すための肉 最終話 レスト・イン・ビーンズ 町田診療所の主、モネの過去が明らかに。いま、豆を愛したある人のことを偲ぶ。 ひと皿:持ち寄った、それぞれの大切な料理 「どうして私たちは、大切なことから真っ先に忘れるようにできているのだろう」 -
この痛みに名前をつけてよ
ドラマ、映画、小説。ジャンルを超える気鋭のクリエイター最新作。 家から出たい。でも出られない。 引きこもりになってしまったわたしは、たったひとりで世界から取り残されていた。 ひとりの女性と出会うまでは。 「わたし」は40代で引きこもり。 昔ながらの考えを持ち、引きこもる自分を認めてくれない父との接触を避けつつ、 優しく寄り添う母親に頼りきる生活を続けていた。 ところがある日、何の前触れもなく、母親が「わたし」の前から消えてしまう。 そして現れたのは父から依頼を受けたという「鴨」と名乗る若い女性だった。 痛みの先へ。カウントダウンが始まる。 「痛み」のない人生なんてない。 だけど、そんなもの、ないほうがいいに決まってる。 -
帰ってきたお父ちゃん
オレは永遠に青春だ! うそつきで泣き虫でだらしがないけど愛嬌あるオヤジを看取るまで。 女優・水島かおりの抱腹絶倒な半自伝的小説 幼稚園にあがる前に、突然あらわれたお父ちゃん。それから母、セっちゃん、兄との三人暮らしが始まるが、お父ちゃんが借金をこしらえては蒸発するたびに「差し押さえ」がくるようなハチャメチャ生活に。 明るくたくましい私は16歳のときに、ひょんなことからアイドルの道を歩むが、セっちゃんの闘病に向き合えず暴走するお父ちゃんに耐えかね絶縁状態となった。32歳のとき、咽頭がんで余命2年と診断されたお父ちゃんを看取る決心をするが……。 家族のややこしさ温かさを突き付けられる、爆笑&落涙必至の半自伝小説。 「かおりはうちの仕事場でベタ塗りやプロ並みの美味しいご飯を作ってくれました。 よく通る声で仕事場に元気をくれました。 この本に書かれているようなことは一切口にすることなく。」 くらもちふさこさん(漫画家) -
月の三相
デビュー作にして芥川賞受賞作『貝に続く場所にて』に続く、最注目の受賞第一作! 「フローラが失踪した」。旧東ドイツの小さな街に広がる噂が、歴史に引き裂かれた少年と少女の物語を呼び醒ます。分断の時代を越えて、不在の肖像をたどる旅。 「不在の者が失踪した後、静寂の表層と化した過去に踊り込もうとする言語がここにある。」 ーー多和田葉子 「傷だらけの歴史、その交差点に花開く魂の仮面劇。生命のリアルはどこに宿るのか。新次元の世界文学が誕生した。」 ――亀山郁夫 旧東ドイツに位置するその街では、誰もが自分の「肖像面」を持っていた。面に惹かれて移り住んだ三人の女たち――望、グエット、ディアナは、失われた「顔」を探して、見えない境界を越えていく。いくつもの時間が重層する街で、歴史と現在、記憶と幻想が交差して描き出す、世界の肖像画。 -
今日よりもマシな明日 文学芸能論
「群像」誌上に発表し、話題となった傑作文芸批評をまとめた試みの作家論集。 序論 町田康論 いとうせいこう論 西加奈子論 ほか小山田圭吾、みうらじゅんにも言及。 「自分ならざる者を精一杯に生きる」 “今日よりも少しはマシな明日を迎えるために” ――《芸能》の核心は、この「ウソ/本当」の二分法を貫く、一生懸命で心を込めたいとなみに宿っている。このような意味において、小説もまた《芸能》のいち形態である、と言える。小説もまた、音楽や映画や漫画といった他の表現と同様、ここにはない喜びを、悲しみを、憎しみを、愛しさを現前化しようとする。 小説とは、わたしたちが生きる日常とはまったく異なる出来事が上演される場所だ。作中人物たちはゆたかな世界を演出すべく、小説の舞台を動きまわり、読者の気を引こうとする。そして、彼らの行動を追い、彼らに感情移入さえする読者は、ほんのつかのま、読書行為を通じて、普段の自分とは違う何者かになる。もしかしたら、読むまえと読んだあととでは、世界が一変しているかもしれない。すぐれた《芸能》とはおうおうにして、そういうものだ。 大事なことは、《芸能》の世界が少なからず、現実の世界なり社会なりと異なっている、ということだ。逆に言えば、現実の社会を追認するような《芸能》は物足りない。退屈な社会を生きるわたしたちが、ほんのひとときでも、《芸能》に触れて日常から抜け出す。その逸脱による解放的な喜びこそ、明日以降を生きるための活力となるのだ。 いち生活者の僕は、だからこそ、小説を読む。だからこそ、音楽を聴く。明日以降の生活を少しでもマシなものにするために。――(本書序論より抜粋) -
石を黙らせて
名も知らない女性の人生を、尊厳を傷つけた。 過去の強姦を告白し、婚約者と家族から断絶された男は、 謝罪のために事件を公表し、被害者探しを思い立つ。 せめて罰を受けさせてくれ 罪とはなにか。その罪に許しはあるのか。 『死にたくなったら電話して』の著者が突きつける、このうえなく深い問い。 「謝るというのはある種傲慢な行為であって、自分の本来の気持ちばかりがどうしても滲み出てくる。 それを含めて書いているのが巧みだと思った」 高山羽根子 「性被害については、どうしても被害を受けた女性側が語る立場に置かれることが多い。男性側がポロッと発語することで露わになってしまうもの、発語した瞬間に生じる社会との摩擦といったものがちゃんと書かれている点を最大限に評価したい」 倉本さおり 「この作品には、出来事を終わらせないことの倫理観はあった」 矢野利裕 -
天路
国と国、言葉と言葉の〈間〉を旅する作家がたどりついた、世界の臨界点。記憶と言葉が響きあう越境文学の達成。 アメリカを捨て日本に移り住んだ作家は、故国に残した母の死を抱えて中国の最果て、チベット高原へと赴く。 一千年の祈りの地でたどる、死と再生の旅。 30年前から日本に暮らすアメリカ国籍の「かれ」は、故国の母の死を受けいれられぬまま、漢民族の友人とともにチベット高原を旅する。「世界の屋上」と呼ばれるその土地は、一千年来、ひたすら生と死に思いをめぐらせてきた人々の文化が息づく場所だった。異質な言葉との出会いを通して、死と再生の旅を描く読売文学賞作家の最新連作小説。 ・収録作「西の蔵の声」評より―― 「喪失の痛みからの回復をこうやって異質な言葉との出会いを通して描くことができるというのは、ほんとにすごい。リービさんの名人芸」松浦理英子氏(群像2019年3月号創作合評) 「エクソフォニーをさまよい続ける作者の、母の死との対峙と開眼の瞬間が描かれている小説であり、非常に感銘を受けた」鴻巣友季子氏(同上) 「言語だけを携えて、作者は世界に立ち向かっていく。この作品は一人の人間の中に沸き起こる複数の言語と文化、過去と現在の共振として読まれるべきように思う」 ――磯﨑憲一郎氏(朝日新聞2019年1月30日文芸時評) -
猫狩り族の長
今まで虚構を描いてきた。 初めて本当に思っていることを書きました――麻枝准 *** 『CLANNAD』『Angel Beats!』『神様になった日』―― 話題作を作り出し続けるカリスマの内心が初めて明かされる処女小説、緊急刊行 *** 海辺で出会った彼女は、美しく饒舌で世界で誰よりも――死にたかった。 猫が戯れるのを眺めていた女子大生・時椿は、断崖絶壁に立つ女性に声をかける。 飛び降りようとする黒髪の美女・十郎丸は、多くのヒット曲を手がける作曲家だった。 彼女は予想に反して、雄弁で自信に満ちた口調で死にたい理由を語ってのける。 人生で初めて出会った才能豊かな人間が、堂々と死のうとしている事実に混乱する時椿。 なんとかその日は十郎丸を翻意させ、下宿に連れて帰ることとなる。 なぜか猫に嫌われる死にたい天才作曲家と、何も持たない大学生。 分かりあえない二人の、分かりあえなくもあたたかい6日間が、始まった。 麻枝 准の生きている世界はこんなにも苦しくて、理不尽なものだった――。 「泣ける」ことだけにこだわり創作してきた彼が純粋に書きたいものを初めて書いた処女文芸作品。 -
男性性の探究
ひとりの男性として自分は何が語れるだろうか? #MeToo運動をきっかけに覚えた、男性としての居心地の悪さ、動揺、そして目覚め。 フランスの哲学者・宗教社会者である著者が、男性支配の構造と、その解体を語る。 リオジエが問題視するのは、女性の身体に向けられる男性の視線である。歴史的・社会的・文化的に培われてきたこの眼差しが、女性を客体化(objectiver)し、もの(objet)として所有すること、資本として蓄積することを可能にしてきた。そのようにして男性優位の構造が形作られてきた。そこに問題の核心がある。(「訳者解説」より) -
オールド・ファッション 普通の会話
一九八五年四月八日。東京ステーションホテルにて、 日本を代表する批評家が初対峙する。夕食とともに開幕した 「普通の会話」ならぬ前代未聞の「知の饗宴」は、 食後のブランデー、チョコレートを愉しみつつ一日目を終了、 翌朝も食堂、客室と舞台を移しつつ、正午近くに及ぶ。 文学、映画、歴史、政治から、私生活に人生論まで。 ユーモアとイロニー、深い洞察に満ちた、歴史的対話篇。 -
うそつき光秀
「この世から上下を無くす」大志を抱いた天涯孤独の青年・十兵衛は、出自を偽り、武家と宮中の礼法に通じた「明智光秀」という武士として振る舞う道を選ぶ。己の夢を叶えるために。塗り固められたうそは「真実」へと変わるのか。――そこに信長の目が光る。2020年大河ドラマで最注目!戦国武将・明智光秀!ライトノベル界を席巻した風雲児が心機一転、挑む渾身の歴史小説!カバーイラストは大ヒット漫画『ベルセルク』の三浦建太郎!!「世の中の上下なんかくそくらえだ! すべてぶっ壊してやる!」熱い思いを抱いて諸国を放浪した天涯孤独の青年・十兵衛は、比叡山の僧兵に殺されかけたところを伊勢兵庫頭貞良という男に救われる。十兵衛の才を買った貞良は「明智光秀」という名を与え、名門伊勢家が確立した武家の礼法を伝授し、十兵衛を武士として仕立てる。室町幕府末期の混乱の中で頭角を現した光秀は、やがて信長と出会う・・・・・・!出自を偽り、名前を騙り、武士の振りまでして求めた「上下無き世」という夢。明智光秀の知られざる顔を描ききる、著者渾身の歴史小説! -
酔芙蓉
武士の世の到来を告げ、貴族の支配を終わらせた平安末期の「保元・平治の乱」。長承三(1134)年。父を亡くした11歳の藤原忠雅は、白い花を携えて末茂流への婿入りの日を迎えていた。手に持つのは、明け方から夕方にかけて色を少しずつ変化させる「酔芙蓉」。その邸で完璧なまでに整った容貌を持つ美少年・藤原隆季と出会う。低い家柄である隆季は、やがてその美貌ゆえに権力者たちの我欲に翻弄されていく。だが龍のごとき男・平清盛と盟を結び、隆季は家のため、出世の階段を登り始める。守るべきは心か、家か--ーー政争を繰り返す貴族たちから一族を守るため、青年は美しき冷たい仮面を被った--高貴な家柄を持つ男と、類い稀なる美貌を持つ男の運命は。 -
完本 太宰と井伏 ふたつの戦後
「人非人でもいいじゃないの。私たちは、生きていさえすればいいのよ。」(「ヴィヨンの妻」)四度の自殺未遂を経て、一度は生きることを選んだ太宰治は、戦後なぜ再び死に赴いたのか。井伏鱒二と太宰治という、師弟でもあった二人の文学者の対照的な姿から、今に続く戦後の核心を鮮やかに照射する表題作に、そこからさらに考察を深めた論考を増補した、本格文芸評論の完本。目次太宰と井伏 ふたつの戦後太宰治、底板にふれるーー『太宰と井伏』再説解説 與那覇潤 -
ファンタズマゴーリア
ミラーワールドの少年マルテは、とんぼ玉に導かれて三つの世界を巡る。姿が変わっていても、時が経っていても、愛する人と再び会うことはできるのか――? 世界と時空を超える想いを壮大なスケールで描いた、著者の新境地を開く大冒険譚! -
安部公房の都市
1960年代、高度経済成長期の到来。この急激な社会変化に作家の想像力はどう応答したのか。拡大しながら刻一刻と廃墟へ向かう東京で紡がれてゆく膨大な物語を、都市、満州、廃墟、過去・現在・未来の断絶、失踪、夢等の主要モチーフを手がかりに、人気政治学者が読み解く。 -
おや? これ なんじゃろ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「おや? これ なんじゃろ」のテンポのよいくりかえしのことばと、黒いかげはなにかな? と眺めているうちにどんどんページをめくりたくなる、お楽しみ絵本! この黒いかげはなにに見えるかな? ぎざぎざのはさみのように見える? それとも それとも……。 ページをめくってみると、そこにあらわれたのは、あのいきもの! 鮮やかな色彩と伸びやかな筆致で描かれた本作は、よみきかせにもおすすめです。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 -
ちいかわ アニメ ストーリーブック シーズン1<1~33話>
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 アニメ『ちいかわ』のエピソードが本で読める 初のストーリーブックが発売! 第1話の「かためのプリン/ホットケーキ」から、 第31~33話の「穴に落ちた」までを収録。 (※一部、未収録エピソードがあります) 大きめサイズのフルカラーでビジュアルもいっぱい♪ 絵本感覚で楽しめる一冊です。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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