信岡朝子の作品一覧
「信岡朝子」の「快楽としての動物保護 『シートン動物記』から『ザ・コーヴ』へ」「シートン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「信岡朝子」の「快楽としての動物保護 『シートン動物記』から『ザ・コーヴ』へ」「シートン」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
動物を保護することそれ自体は、素晴らしいことだと思うが、どこか商業的であったり、偏りがあったりする点が否めないのが、現代の動物保護の問題点なのかもしれない。
この本は、そんな「偏りのある動物保護」を「快楽としての」という批判をしていて、シートン動物記から、写真家・星野道夫、そして、一時話題となった『ザ・コーヴ』の3点から考察していく。
一見、あまり関連性のない3つのテーマだが、話が進むにつれて、一つにつながっていく展開が、なかなか面白い。
(P358)『多様性を大切にする発想とは、多様なものの中には自身の嫌いなものも含まれているという事実を認めてそれを引き受けることだ』
本を含むメデ
Posted by ブクログ
比較文学・文化学者の手による、現代動物保護思想への批判の書。取り上げられているのは動物文学者シートン、自然写真家星野道夫、そしてアカデミー賞ドキュメンタリー部門受賞映画「ザ・コーヴ」。なんだか三題噺のようではあるが、本書はこの三者をはじめとする大衆文化内のイメージや表象を題材に、20世紀以降の主に西洋社会における急速な近代化の過程で、「動物愛護」という美しきヴェールを纏いながら確実に浸透してきたある特定の「思想」に照明を当てる試みだ。本作を通じて著者は、複数の文化の自然や動物との連関を丹念に解きほぐし、自然保護や動物愛護運動を形作ってきた表象・イメージの根源を露わにしたうえ、根底にすこぶるや