作品一覧

  • 現代ユウモア全集 6巻 『明るい人生』 佐々木邦
    -
    1巻2,970円 (税込)
    日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。専業作家となって最初の作品集、全7編を収録。 佐々木邦は、日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。1926年、明治学院大学の講師や慶應大学教授を退職して、作家生活に専念する。本巻は専業作家となってから彼の最初の作品集で、長編「夫婦者と独身者」を始め、「抜目のある男」、「ケチな人の話」、「大量生産者の話」、「重役候補の話」、「理想的良人」、「日記の発心」、の計7編を収録。これらの収録作品で、邦は、深く人間の機微に触れ、健全で明るい笑いを提供する「ユーモア小説」というジャンルを確立することになる。特に「大量生産者の話」や「理想的良人」などでは、この当時で男女を平等な視点で扱い、むしろ女性が強さを発揮する。この作品を読んで、苦笑する男性、すっきりする女性、 たくさんいたことだろう。このような雰囲気に、大正時代の自由主義も感じられる。装幀・挿絵は、田中比左良。漫画漫文だけではなく、美人画、肉筆画なども手がけて、当時、人気を博した漫画家。さらに、邦が作家デビューした大正末年は、「漫画」が市民権を得る時代でもあった。邦が新しいユーモア小説のスタイルを確立したことは間違いないが、その人気を支えた側面には「漫画」の流行と定着が貢献している点も、見逃せない。発刊当時の旧字体総ルビに加えて、より読みやすくした新字体バージョンも新たに追加収録している。解説文は日本のユーモア文学研究の第一人者・浦 和男。付録には、本全集収録以外の田中比左良の挿絵ほか、当時の貴重な資料を収録する。 (電子版 2025年4月25日配信開始) ※この作品は一部カラーが含まれます。
  • ガラマサどん
    -
    1巻1,100円 (税込)
    失業の名人の私がやっともぐりこんだのは、ガラマサどんと仇名されるワンマン社長が一代で築いたビール会社。社長は立志伝を誇大に伝えようと、私を自伝作者に指名した。身近に接するガラマサどんの稚気と奇行、振り回される部下の困惑と狼狽。ユーモア小説の代表的名作に、昭和初期サラリーマンの哀歓を巧みにスケッチした『使う人使われる人』を加え、明朗小説の魅力を存分に伝える待望の一巻。
  • カラー名作 少年少女世界の文学 宝島
    4.0
    1~33巻220~330円 (税込)
    好奇心いっぱいの少年が、大人と共に船で宝の島をめざしてくりひろげる冒険。 文学界を代表する川端康成・中野好夫・浜田康介の監修のもと、子どものより豊かな成長のために必読とされる不朽の名作200編が選ばれ、1969年、カラー版名作全集『少年少女世界の文学』全30巻として、小学館より刊行された。この電子版では、同シリーズ[第2版](1978年)を底本として、200編のなかから33編の傑作を選出。美しく迫力あるカラーイラストも完全再現。1960年代から70年代に、初めて名作を読んだときのあの感動が甦る! 今の子どもにとっても必読となる定番の文学作品は、国際感覚を養うためにも最適! ※この作品はカラーが含まれます。
  • 凡人伝
    -
    1巻1,672円 (税込)
    主人公の英語教師はあるときふと思い立つ。世に偉人伝は数多あるが、第二のナポレオンは現れない。ならば失敗に鑑みる『凡人伝』を書くほうがよほど有益だ。神童と謳われ、その後凡人の道を歩む自分の伝記を書こう、と。自然主義、プロレタリア文学隆盛時に全く新たな分野を開拓、「ふつうの人々」の生活に寄りそい、上質で良識ある笑いを文学にもたらした、ユーモア小説の第一人者による傑作長篇。
  • 苦心の学友 少年倶楽部名作選
    5.0
    1巻1,881円 (税込)
    読書青年が熱狂し、数十万部を発行した雑誌『少年倶楽部』に昭和二年から連載され、絶大な人気を博した長篇小説。伯爵家の三男の学友に選ばれた普通の家の少年が、上流家庭の生活に面くらい、とまどい、苦労を重ねる日々をユーモラスに描く。当時の世相を自然主義やプロレタリア文学とは一線を画した視点から鮮やかに描いた「社会小説」の傑作であり、ユーモア文学の最高峰。

ユーザーレビュー

  • 苦心の学友 少年倶楽部名作選

    Posted by ブクログ

    佐々木邦が昭和2年から2年間『少年倶楽部』に連載したユーモア小説かつ名著である。
    地方に住む旧藩士の息子(中学生)が学業優秀であるとして、維新後東京に住んで伯爵となった藩主のぼんくら子息の同級生兼家庭教師として東京に呼び寄せられ、一緒に生活する物語である。
    伯爵の屋敷は広大で、例えて言えば国立競技場より広そうだ。鬱蒼と木が茂っているところもあれば、見事な回遊式庭園もある。家来とも言える使用人も100人近くいそうな生活をしているが、旧幕・新政府の高官の屋敷と生活は震災前だったらさもありなんと思わせる設定である。
    学友扱いの同級生とは言いながら、世が世なら主人公の父の位では藩主にお目通りも簡単では

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    2022年08月08日

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