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Posted by ブクログ
水納(みんな)島は沖縄県本部半島沖に浮かぶ面積0.47平方キロ、人口わずか20人ほどの小さな島だ。 三日月の形をしていることから「クロワッサン・アイランド」と呼ばれ、さまざまなマリンアクティビティが楽しめることから年間7万人もの観光客が訪れる。
著者は2015年春に初めて訪れ、島の雰囲気を気に入り、毎年のように足を運んできた。 そんな中、親しくなった島の民宿のオーナーが発した「このまま行けば無人島になる」という言葉をきっかけに、水納島のことを記録しておかなければという思いにかられる。
そして書き始めたのが、この本、2021年4月1日から4泊5日の滞在記だ。
著者は見た景色や島民の話から島の暮らしと歴史を見つめ始める。
拾い集められた史実は多岐にわたるが、やはり悲惨な沖縄戦の話には、胸を打たれた。水納島にも3000名もの米兵が上陸、砲兵陣地が築かれた。
他にも、瀬底島から渡った人々が水納島を開拓した歴史、海洋博の前後にリゾート開発を目当てに島の土地を買い漁ろうとした内地企業に対し島を守ろうと立ち上がった島民がいたこと、離島ゆえの教育や就業環境の厳しさなど貴重な話が掘り起こされている。 文中、著者の基調となる思いが凝縮されていると思われる箇所を以下に示す。 著書である「ドライブイン探訪」や「観光地ぶらり」にも通じるところがあり、自分でも共感を覚えた記述である。
「自分の視点からだけ世界を眺めていると、見落としてしまうものばかりだ。こんなふうにじっくり滞在する機会がなければ、水納島に暮らす人たちの言葉に触れる機会もなかっただろう。言葉に触れると、自分とは異なる誰かの視点と出会う。たった5日しか滞在していないのだから、まだ、気づいていないことがきっと山のようにある。」
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