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Posted by ブクログ
昭和的なノスタルジックな香りがする
ドライブイン。
そういえば、最近はコンビニや道の駅など
の陰に隠れて、あまり見かけることもなく
なりました。
やはり増え続ける道の駅とは対照的に潰れる店
が多く今や希少な車で行くスポットとなって
います。
単にそんな場所を訪れて「なつかしい」
「そういえばそんなのあったよね」とレポート
するだけではありません。
頑張って経営する店主をしっかりと取材して、
その人の人生そのものを描き出します。
「人の人生」とは、かくも多様であり、
皆頑張って生き抜いているのだなと、
勇気を与えてくれる一冊となっています。
Posted by ブクログ
合計3回はドライブインを訪れる。単なるガイドブックではなく、上質なルポルタージュ。店主の人生まで深く追った大作。
どこか懐かしさ、昭和の臭いを感じるドライブイン。高速道路の発展と観光バスから個人旅行への移行などにより、一般国道沿いのドライブインの多くは廃業。それでもなお全国各地に残るドライブインのルポルタージュ。
いきなり取材に入るのではなくぶらり訪れ、気に入ったドライブイン。2回目の訪問で打ち解けて初めて取材のアポを取りそしてあらためて取材に訪問するという。
ドライブインの数だけ経営する方々数世代のドラマがある。
本書に登場するドライブインいずれにも共通しているのは、景気変動の影響の大きな観光客だけでなく、多くのトラックドライバーや地元の常連客の存在。それによりかろうじて生き残る。
旅先での数多くの出会い。「鶴瓶の家族に乾杯」や最近なら「サンドのお風呂いただきます」のような、家族の歴史に踏み込んだ取材が見ものである。
チェーン店の増加、高速道の開通、経済効率最優先の今の世であるからこそ、人と人のつながりが重要であり、本書のようなルポに価値がある。
題名から写真中心のガイドブックをイメージしていたが、実に骨太な本格ルポであった。思いのほか大作。
数年後ちくま文庫のラインアップに加わることは間違いないだろう。それまでいくつの店が残っていることやら。
Posted by ブクログ
ファミレス世代のライターが絶滅ドライブインを旅して、戦後昭和のレガシーをオーラルヒストリーとして記録した本です。スナックとか町中華とかについては、この種のフィールドワーク的な書籍はありますが、ドライブインという着眼はモータリゼーションの発展という国の政策の映し鏡としてなるほど、と思いました。でもそんな大仰な話ではなく、あとがきにもある、そばとうどんの自動販売機のオートレストランの店主との会話で「これまで自動販売機のことを聞かれたことは何度もあるけど、俺自身の話を聞かれたのは初めてだよ」というような、著者の人に対する興味がこの本を温かいものにしています。もしかしたら取り上げられているお店の店主の温かさが、それを引き出しているのかも。つどつど挿入される現在のご主人(それは、年配の女性の方が多いのが特徴…)の写真が効いています。本書は戦後の昭和の家族の物語なのです。車で行って食事する、という意味では同じファミレスとドライブインの違いなにか、考えたのですが、それはチェーン店のような飲食産業と家族経営の個店としての飲食業の差異なのだろうと思っています。セントラルキッチンや冷凍食品のようなスケールを資源とする産業に追いやられた歴史です。しかし、道路で日本中が繋がっていく過程でどこでも安定した食事が出来る、という安心感を提供したのがオートレストランとコンビニエンスストアであるという指摘もなされていて、なるほどと思いました。そういう意味でオートレストランほどではありませんがドライブイン各店のメニューが似通っているのもそういうことかもしれません。
今や錆び付いたコカ・コーラ提供の看板に書かれるドライブインやロードパークやレストハウスの文字、ファミレス時代のプロトタイプだったのかもしれません。しかし、ファミレスもコンビ二や、あるいはUBEReatsなどの新サービスに押されています。鉄道からは駅弁が消え、道路からはドライブインが消え、移動と食事の関係はどうなっていくのでしょうか?
Posted by ブクログ
全国のドライブインを訪ねその歩みを聞き取りまとめたもの。戦後の生活史の一面を切り取っている。
ドライブインという視点はユニークだが、今は下火になっている各お店のこれまでを丁寧に追っているので、たしかに昭和時代の匂いや空気、その時の生活を感じ取ることができる。
前書きで少し取材方法について触れられているが、お店を営む人やそれまでの歴史に対する取材の姿勢がとても真摯で、興味本位での浅い取材でないことがよくわかる。そしてそれが内容にも表れているように思う。
装丁もテーマにぴったりなものになっており、手に取っただけでこの本の良さが伝わってきた。
Posted by ブクログ
ドライブインは昔色々な所にありました。東京都民の上に自家用車が無い家に産まれたのでそんなに体験していませんが、バス観光旅行に行くと必ずご飯は大きなドライブインで摂って、なんならそのお店でお土産買っていました。
そんな大繁盛した高度経済成長の頃から比べて、今はひっそりとしているドライブイン。
まさに昭和という時代を象徴するものの一つだと思います。
てっきり懐かしのレトロな佇まいを鑑賞する本だと漠然と思って読みはじめましたが、とんでもないとんでもない。
そのお店を始めた人々や当時の社会状況や、地域ごとの成り立ち迄ぎっちり書かれており、まさに時代を丁寧に丁寧に切り取った、社会学の一つとしての「ドライブイン考証」と言える名作です。
儲かると思って始めたドライブインが、いつしか地域に欠かせない老舗飲食店として機能し、いつの間にやら店主の生き方を体現した店になっているのが何とも言えず素敵です。都市部に住んでいる人のノスタルジーと言われればそうなんですが、どこかでこの中にある店が今日も暖簾を出して人々を待っていると思うと、自分もそのお客の一人になりたいと強く思いました。
中には放漫経営で既に廃墟と化しているドライブインも有り、栄枯盛衰悲喜交々という言葉が思い浮かびますです。
Posted by ブクログ
ハイウェイ時代、観光ブーム・・・高度成長期の車社会の発展に
伴い、繁栄したドライブイン。その現在の姿は?
200軒近いドライブインを訪れ、取材したルポルタージュ。
この本に取り上げた店には三度ずつ訪れている。
参考文献有り。モノクロだが味のある写真有り。
プロローグ
I ハイウェイ時代
II アメリカの輝き
III 花盛りの思い出
IV 移りゆく時代に
V 店を続けること
エピローグ
道端に佇むドライブイン。
ひっそりと、或いは盛況に営業。しかし廃墟化した店もあります。
そのほとんどは個人経営で、現在はファミレスやチェーン店、
道の駅等に客を取られているのが実情です。
かつての繁栄・・・道路網が整備され、車社会の発展、
観光が身近になった高度成長期。そして、その後の時代の流れ。
これらを知る経営者たちの証言は、時代の一場面を物語っています。
その始まり、地域性、営む人たちの努力、そして時の流れ・・・。
更に、高齢化と後継者問題・・・順風満帆とはいかない、波乱万丈!
それでも写真には笑顔が・・・ドライブインにも人生あり。
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