観光地ぶらり

観光地ぶらり

2,750円 (税込)

13pt

4.5

行列に並んで観る絶景も悪くないが、そこで生活する人々の呼吸を聞き、その土地と対話する姿勢に感動を覚えた。——又吉直樹

話題作『ドライブイン探訪』の著者が、各地の「観光地」を巡り、日本の近代の歩んできた足跡をたどる傑作ノンフィクション・エッセイ。旅とは、生活とは、歴史とは、世界とは、生きることとは。

絶景のなかに、何を見るか。
わたしたちの目は、絶景を見慣れている。どんなに美しい景色でも、1時間、2時間と見惚れることは稀で、しばらく眺めたあと、写真を撮って立ち去る場合がほとんどだ。わたしたちは、ちゃんと景色を見つめられているだろうか? 絶景を前に立ち止まり、目を凝らすことで、見えてくる姿がある。じっと耳を澄ますことで、聴こえてくる声がある。そんな偶然の出会いに、「ささやかな未知」が詰まっている。ここではないどこかに、わたしとは違う人生を生きている誰かがいる。そんな誰かを想像することは、世界に触れようとすることであり、それこそが「観光」なのではないかと、僕は思う。(「あとがき」より)

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観光地ぶらり のユーザーレビュー

4.5
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    Posted by ブクログ

    さらっと読めるのかと思いきや、歴史の調査量がすごくて、まあまあ読むのが大変だった
    ・ちょうど、オーバーツーリズムやばたにえんエリアに住んでいるので、まえがきで惹かれた
    ・私もこのくらい、行く前に調べて、行った後にも記録できたらいいのだけど…と思った
    ・行ったことがある場所もない場所も、もう一度行って

    0
    2024年08月18日

    Posted by ブクログ

    「観光」とは「光を観る」と書く。光を発するのは土地だけではない。そこで生活する住人が放つ光もある。著者は、そこに焦点を当て、観光地に暮らす人々の体験や歴史を聞き出す。
    だが、土地の人との対話はタイトルにある「ぶらり」がイメージするような気楽な世間話で終わるものではない。著者の旅には事前の綿密な調査が

    0
    2024年05月22日

    Posted by ブクログ

    観光客は、何を目指して旅に出るのか。
    観光客は、その観光地でどんな光を観るのか。
    では、その地に住む人々、商売する人々の想いは如何に?
    10の旅に浮かび上がるのは、観光の歴史とその地の変遷。
    そして暮らす人々の生き様をも辿る、ノンフィクション。
    ・プロローグ
    道後温泉 竹富島 摩耶山 猪苗代 羅臼 

    0
    2024年05月11日

    Posted by ブクログ

     新型コロナウイルスが蔓延して以降、すっかり旅をすることから遠ざかってしまった。もう自分の人生の残り時間で、かつてのように旅をすることは二度とないだろう。でも本のなかで旅をすることはできる。著者は、新型コロナウイルス蔓延以降、かえって、旅に出たいと感じるようになったのだという。医療従事者である私は、

    0
    2024年08月25日

    Posted by ブクログ

    今年仕事以外で初めて一人旅をしてとても楽しかった。この本ではぶらりと言いながら、あとがきにもある通り綿密に調べて観光地を訪れている。ぶらりと行ってのんびり過ごすのも時間があれば良いと思うけど、やはりその土地の名所や歴史を調べていくから満喫できる部分もあると思う。また一人旅がしたくなりました。

    0
    2024年09月03日

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