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まわり道しなければ、たどり着けない場所がある――。
若き日の著者の、人生を決めた旅立ちの物語。読んだ人に深い感動と変化をもたらした話題の書。
第七回梅棹忠夫・山と探検文学賞受賞作。
大学4年のある日、オオカミの夢を見た。自然写真家を目指していた著者は、導かれるように1冊のオオカミの写真集と出会う。「ダメもとくらいの挑戦をしないと、人生は面白くない」と語る著者は、その世界的な写真家ジム・ブランデンバーグに弟子入りを直接志願するため、単身アメリカに旅立つ。
ミネソタ州北部に広がる森と湖の世界「ノースウッズ」の入り口へたどり着き、ジムの家がその先にあると突き止めると、カヤックにキャンプ道具を積み込み、水上の旅へ。深い北国の森と無数の湖、様々な野生動物との出会い。8日間の旅の末にたどり着いた場所で、ついにジムとの対面を果たすが――。
臨場感あふれる自然描写、不安に揺れ動く心情を正直に素直に描く、著者のかざらない姿に、いつしか共感し励まされる。自分の足で歩き、自分の目で見て、人と出会うことの大切さを教えてくれる、人生の羅針盤となりうる一冊。
著者による「文庫版あとがき」追補。
解説:松家仁之(小説家)
Posted by ブクログ 2024年04月03日
初々しい感性が読んでいて清々しかった。
著者の率直さが、最初の一歩を踏み出させ、憧れの人物まで辿り着かせ、大きな夢へ近づいていったんだろうな。
著者が行動を起こした1999年はまだSNSなどもなかったようで憧れの写真家に手紙を出してコンタクトを図る。今ならDMが送れるかもしれない。。。
著者の写真集...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年03月23日
冒険チックな本が大好きだ。石川直樹に沢木耕太郎、星野道夫など。今まで星5を付けた数少ない本の多くが冒険に関する本だった。そして、この本もそのひとつに加わった。
彼らの本は今、この地に自分がいる一方、世界の彼方には全く異なった世界があることを伝えてくれる。当たり前のことなんだけど、冒険家の本を読むと...続きを読む
Posted by ブクログ 2024年01月25日
大竹英洋さんが憧れる写真家、ジム・ブランデンバーグに会うために北米のノースウッズと呼ばれる地域を初めて旅する物語。
大学4年の秋、大竹さんは「オオカミ」の夢を見る。そして「オオカミ」の印象的な写真集に出会うのだ。それを撮影したのが、著名な写真家であるジム・ブランデンバーグと知る。弟子入りを願い、手...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月26日
夢中で読み切ってしまった。
単なる旅行記ではなく、周りの人たちの助けも得ながら、著者がひとつひとつ成長していく記録でもある。
著者の行動力と素直さには敬意しかない。
できない、というより「やらない」言い訳をつい探してしまう自分を反省。。
本作中で出てくる「森の生活」や「センス・オブ・ワンダー」なども...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年06月19日
憧れの写真家に弟子入りすべく旅立った大竹英洋さん。本書は、大胆・無謀とも思える3ヶ月に及ぶ北米ノースウッズへの旅を記した紀行文です。大変素晴らしい内容でした。
単なる冒険譚や苦難を乗り越えたサクセスストーリーでもありません。やりたいことを必死に考え、目標に向かっての決断・行動は必然だったのでしょ...続きを読む
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