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Posted by ブクログ
面白かったです。
誰が作ったのか解らない迷宮をさ迷う光の章と、螺巻きの玩具を修理しながら何時からか架空の動物たちを生み出している言海の章が描かれています。
迷宮をさ迷う光は迷宮内の開けた空間に聳え立つホテルを見付けてそこの主人となり、ホテルのポスターを見た言海は動物たちを持ってホテルを目指す(ここで、言海のお店も迷宮にあったのだと気付きました)
迷宮内部にホテルを作っても、留まるのがホテルになったというだけで迷宮を脱出することは出来ていなくて、従業員たちがイキイキしてるのがかえって虚無感をとても感じさせました。
老若男女、迷宮に居るようですし、でも年を取ってないようで、この迷宮はなにか寓意があるのかな?
従業員たちの名前が八大人覚という、これが出来たら涅槃に入れるというものらしくて、それではここは浄土?とか思いました。
金子さんの世界は不条理ですが、不思議と好きです。入りたくはないけど、読むのは良いです。
Posted by ブクログ
外界と遮断された果てのない巨大なホテルとおぼしき建物に、閉じ込められている人たち。その中で外を模して新たな世界を作り上げようとする若い男性と、ブリキで空想の動物たちを作る女性の視点から描く物語。
存在するかどうかもわからない出口を見つけようと、窓もないホテルを延々とさ迷い歩く閉塞感は、想像するだけで息が詰まる。SFのような設定だが、いつからなぜそんな空間に閉じ込められているのかは、最後まで明かされることはない。淡々と語られるシュールな世界には、そうした明確な説明や答えは不要だ。
突拍子もない設定の割には、現実的で地に足が着いているように感じるのは、私たちの世界も巨大な迷宮のようなものだからか。
その中で目標に向かってこつこつと努力をし、すべてを手に入れたかと思いきやまた新たなものを求める、そんな現実の人生と重ねても読める。自由に考える余地のある作品は、読後にもあれこれ想像できて二度楽しい。
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