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桔梗が咲いた
ある小説の助走のような小説は、そのままひとつの完璧な小説になった 作家自身が「あとがき」に書いたようなひとつの明確なイメージ、明確だが小説としては何年も結実しなかったイメージの定着がここにはある。 この小説では登場人物の誰もが物語を作ろうとしている。 作ろうとしながら、自分自身にも物語を持っているのは女性たちだ。 1人の男性作家によって彼女たち自身のティーンエイジャーの頃の生きた時間が呼び出され、語られ、しかしその語りの一部にはフィクションも含まれている、という微妙なあり方。 誰もが現実を超えた手の届かない存在に向けて大人になった今の時間を生きる。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
重金属青年団
ヤク中で慢性自殺志願者のブンガクさん。浅草置屋の娘で、文学少女のくせに暴走族にも一目置かれているタカミ。二人を乗せたフェアレディZ改は、深夜の中央高速を疾走(はし)った……。――H・M・C(ヘヴィ・メタル・カフェ)。レコードすらかけられない元ライブ・ハウス。ここには、毎夜社会不適合の若者たちが集う。辿り着いた二人は、彼らとともにH・M・Cを後にした。北へ――。刺激を求め、快楽を貪るために。音楽(へヴィ・メタル)と単車(バイク)。薬(ドラッグ)と暴力(パワー)。救いのない魂(ソウル)の行方を描く感動の青春ロード・ノヴェル。 -
菊の剣
神剣なきまま即位した“すめらぎ”の秘めたる想い――。小さき者が小さきままに集い、大輪の花となる。日の本をそんな国としたい。菊を愛した後鳥羽院と刀鍛冶たちとの絆を描く、心震える連作短篇集。新たなる神剣を作るべく、後鳥羽院によって各地から集められた、則宗、延房、久国ら刀鍛冶(御番鍛冶)。共に剣を鍛えていくことで、“すめらぎ”たらんとする院の想いを知った彼らは、それに応えようとするのだが……。承久の乱を起こして鎌倉幕府に破れ、この国の政を武家のものにしてしまった「暗君」とされる後鳥羽院の真の姿に、刀鍛冶たちの視点から迫った歴史小説。『利生の人 尊氏と正成』で第12回日経小説大賞を受賞し、『あるじなしとて』で第12回日本歴史時代作家協会賞の候補となった著者渾身の最新作。 -
菊乃、黄泉より参る! よみがえり少女と天下の降魔師
時は5代将軍・徳川綱吉公亡きあとの江戸時代。 男勝りで正義感あふれる武家の女・菊乃(きくの) は、病によって享年28で世を去るも何も未練はなかった。 ――はずだったのだがその15年後、7歳の姿で江戸の町に黄泉(よみ)がえってしまった! 年相応にすぐ腹が減り眠くなり、ふとしたことですぐゆるんでしまう涙腺とは裏腹に、体はなぜか身に覚えのない怪力と験力を宿していた。 菊乃はひょんなことから、天下の降魔師(ごうまし)を名乗る、整った顔だがどこか「騙り」めいたところのある破戒僧・鶴松(つるまつ)に出会いその力を見込まれ、 自身の成仏の方法を探してもらう代わりに、日本橋の薬種問屋に出るという獣の化け物退治を手伝うことに。 同時に、生前幼くして死に別れた息子・善太郎と再会するが、旗本の嫡男のはずの息子はなぜか浪人に身をやつしていて……? こんなバディを待っていた! ユニークな組合せと軽妙な会話が最高な2人組による、とことん痛快でほろりと泣かされるお江戸人情×怪異退治! 第8回 角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉&〈読者賞〉ダブル受賞作。 -
危険な愛にほだされて
妹と馬車で旅をしていたメッサリナは、叔父である公爵の手下ギデオンに、さらわれるようにロンドンへ連れていかれる。ギデオンはナイフ試合で生計を立てていたところを公爵に拾われ、時には不法な仕事に手を染めている人物で、彼女は反感を抱いていた。 メッサリナが到着するやいなや、叔父は彼女にギデオンとの結婚を命じる。そして断れば妹と彼を結婚させるとも。逆らうことは難しく、亡くなった父が彼女に残した持参金も奪われると悟ったメッサリナは、ギデオンとある取り決めをして、形だけの結婚を承諾することにした。頃合いを見て妹を連れ、逃げ出すつもりで。一方、公爵に仕えはじめた時からずっと、メッサリナに密かに思いを寄せていたギデオン。ふたりの思惑はやがて意外な方向へ……甘く危険な駆け引きのゆくえは!? -
危険なふたり
新婚3カ月で破綻! その後40年の別居婚生活! 樹木希林・内田裕也夫婦を主役に、よりによって「ホームドラマ」を書けだって!? 売れないバツイチ脚本家の受難が始まった 笑いと涙のエンタメ長編 売れない脚本家・三林草生介は、人気大物監督に頼まれ、内田裕也・樹木希林夫妻を主人公にしたホームドラマの脚本を書くことになった。 執筆は難渋。なんとか書き上げるも監督からはダメ出しが。 失意の底に沈み街中をさまよう草生介がたどりついたのは、希林の旧宅。 誰もいないはずの家からは、なんと希林が現れる。 「あんたが私たちのホームドラマを書くのに協力してあげる。代わりに手伝ってほしいことがあるの」 その日から、希林と草生介の不思議な共同生活が始まった――。 -
聞こえない君の歌声を、僕だけが知っている。
動画サイト上に投稿された「歌声だけがない歌う少女」の動画。様々な憶測を呼び、いつしか彼女は「無声少女」と呼ばれ、社会現象となった。 ある日、大学生の青年・永瀬は、突然なぜか世界でただ一人「無声少女」の歌声が聞こえるようになってしまう。彼は彼女の歌詞をヒントに「無声少女」を探そうとする。 動画の少女は誰……? 彼女の歌は、何のために? 目の前に現れた「サクヤ」という女の子は何者――? 全ての答え。それは『愛』。これは切ない『愛』の物語。 -
聞こえない羽音
今度こそあきらめない!勇気と挑戦の物語。 涼宮花音、中学2年生。数年前から、耳に違和感を覚えるようになっていた。 診断は感音性難聴。授業や友だちとの会話が聞きとりにくくなり、何より大好きなバドミントンができなくなってしまう。 絶望のふちに突きおとされた花音だったが、デフバドミントンと出合い、新たなダブルスのパートナーと出会って、人生が変わりはじめる。 耳が聞こえなくなって、もう笑えないんじゃないかと思ってた。 もう何もできないと思ってた。 でも――、あなたとバドミントンがしたい。 一度はすべてを失った花音の、再生と挑戦の物語がはじまる! -
奇祭狂想曲
おちゃらけな大学生、名雪小次郎。彼はある日、思わぬ事態に驚愕する。すなわち ―― 金がない。 このままでは卒業どころか、明日を迎えることさえ叶わないと自覚した小次郎は、夏祭り 「嗚鼓宮祭」 で、濡れ手に粟の金儲けをしようと企む。しかし、頼りの相棒・魔王が逮捕され、ピンチに陥る。しかも、かつて敵対していた女子高生・朝霞愛理を人質に、街中を逃げ回ることになってしまい……。 第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作である 『おちゃらけ王』 の名雪小次郎が、またまた大奮闘!? 疾走感あふれる愉快痛快な逃亡劇に、酔いしれろ! -
岐山の女
第一生命の「トップセールス」は、なぜ19億円もの巨額詐欺に手を染めたのか。 ベストセラー『対馬の海に沈む』著者が描く迫真のノンフィクション。 物語は、被害者宅に送られてきた「枝豆」から始まる。 2年に及ぶ取材から見えてきた「女の一生」とは――。 圧倒的な読後感に誰もが心を揺さぶられる! 大手生保でトップクラスの営業実績を挙げる一方、顧客から巨額のカネを騙し取り、89歳で刑事告発された生保レディ。動機を語らないまま、人知れず鬼籍に入った彼女の半生を気鋭のノンフィクション作家が追う。現地で著者を待ち受けていたのが「生保と地銀の闇」、そして地域社会の濃密な権力構造だった。有力地銀・山口銀行の権力者にくい込み、第一生命の金看板をバックに、地元フィクサーのインナーサークルに入り込む……。「伝説の生保レディ」の絶頂と転落を徹底的な取材で描く。 プルデンシャル生命やソニー生命など、その後もたびたび社会問題となる「生保の闇」の実態を解き明かす。 【本書の目次】 序章 枝豆 第一章 裏切り 第二章 未亡人 第三章 山口銀行 第四章 出世欲 第五章 黒神 第六章 綻び 第七章 第一生命 第八章 神足 第九章 踏み倒し 終章 先生 -
木崎みつ子『コンジュジ』刊行記念小冊子(試し読み付)
【無料小冊子】二度も手首を切った父、我が子の誕生日に家を出て行った母。小学生のせれなは、独り、あまりに過酷な現実を生きている。寄る辺ない絶望のなか、忘れもしない1993年9月2日未明、彼女の人生に舞い降りたのは、伝説のロックスター・リアン。その美しい人は、せれなの生きる理由のすべてとなって……。一人の少女による自らの救済を描く、圧巻のデビュー作。第44回すばる文学賞受賞作にして第164回芥川賞候補作。本書の配信を記念して、著者の木崎みつ子さんと川上未映子さんの対談と試し読みを収録した無料電子小冊子を配信いたします。ぜひダウンロードしてお読みください。 -
輝山
読書メーターで感動の声多数! 単行本刊行時、新聞・雑誌で書評掲載多数、 話題の直木賞受賞第一作、待望の文庫化! 世界遺産・石見銀山を舞台に直木賞作家が描く 名もなき者たちの美しき生き様 あの山は命の輝きを永遠に宿し続けるいのちの山―― 江戸後期、弘化年間。 石見国大森銀山に赴き、大森代官所の中間として働く金吾は、 江戸から代官・岩田鍬三郎の身辺を探る密命を帯びていた。 間歩で鉱石を採掘し、気絶に罹り若くして命を落とす掘子、 重い荷を運び母と妹を養う手子の少年、石を選別するユリ女―― 銀山で懸命に働く人びとの姿に心動かされる金吾。 さらに彼らを慈悲深く見守る岩田を見て、金吾は己の命に疑問を抱く……。 【目次】 第一章 春雷 第二章 炎熱の偈(げ) 第三章 銀の鶴 第四章 ありし月 第五章 たたずむはまつ 第六章 いのちの山 -
汽車に手を振った少女の物語
やってきては去っていく汽車に 手を振ることで輝く一生がある。 サザン・パシフィック鉄道の定期貨物列車で働く男たちは タフで、ユーモアを解し、人に温かく そしてみな、クッキーが大好物だ。 貴重な荷物を運んでくる彼らには、小さな小屋に住む2人の女性から とっておきのクッキーと熱いコーヒーがふるまわれるはずだ。 彼らもまた、彼女たちとは仕事の域を超えた付き合いがある。 去り行く汽車に手を振る、そのシンプルで嘘のないふるまいが 人の一生の長さをそのまま祝福し、手を振る側も振られる側も 等しく幸福の中にある。 【著者】 片岡義男:1939年東京生まれ。早稲田大学在学中にコラムの執筆や翻訳を始め、74年『白い波の荒野へ』で作家デビュー。75年『スローなブギにしてくれ』で野生時代新人賞を受賞。ほか代表作に『ロンサム・カウボーイ』『ボビーに首ったけ』『彼のオートバイ、彼女の島』など多数。 -
きじかくしの庭
恋人の心変わりで突然フラれた亜由。ちょっとした誤解から、仲たがいをしてしまった千春と舞。家でも学校でも自分の居場所を見つけられずにいる祥子。高校生の彼女たちが涙を流し、途方に暮れる場所は、学校の片隅にある荒れ果てた花壇だった。そしてもう一人、教師6年目の田路がこの花壇を訪れる。彼もまた、学生時代からの恋人との付き合いが岐路を迎え、立ちつくす日々を送っていた。熱血とは程遠いけれど、クールにもなりきれない田路は、“悩み”という秘密を共有しながら、彼女たちとその花壇でアスパラガスを育て――。 躓きながらも、なんとか前を向き歩こうとする人々の物語。 -
奇人の頭を叩いてみれば
困ったさんばかりの学園で恋愛開始! 高2の戸島彦は両親の仕事の関係で、全寮制の桐生宮学園高等部に転校してきた。 この学園では、超問題児の不良達で作られる“チーム”が支配者のように振る舞っていて、“生徒会”とはいつも火花を散らしている。 そんな中、彦は転校初日から“チーム”相手に事件を起こしてしまい、最初から波乱の学園生活に! “チーム”相手に絶体絶命のピンチを迎えたりしながらも、たまたま寮で同室になったルームメイトが抱えている「とある問題」の解決に乗り出してから(正義のため!)事態は意外な方向へ──。 そんな彦には“チーム”の面々もペースを乱されてしまい、一方、彦の方にも“ロボット女”返上につながるような感情が芽生え始めて!? -
奇人 ホフマン
幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。 幻想文学の鬼才E. T. A.ホフマンの数奇な生涯を描く伝記小説。 約200年前のドイツで、作家、音楽家、画家として多彩な才能を発揮した彼は法律家でもあって、 当時の社会情勢に翻弄されながらも先駆的生き方を貫いた。 「幾分ファンタジー、あるいは怪談めいた感じもしないではありませんが、これは実在した人物をもとに書かれたお話です。」 【目次】 主な登場人物 奇人 ホフマン 幻を視る人 幼馴染み 荒 び 怪 人 もう一人の自分 社交の場 あの曲 トルコの歌姫 転がる目玉 磁気睡眠術 見知らぬ子 ユリア・マルク 新たな友人 アマデウス ドンナ・アンナ 小康の日々 婚約披露宴 追憶の城 ゼコンダ一座 現実と夢の国 楽長交代 再びベルリン 幻 覚 遠隔観念連合 死に繋がる病 若い女友達 美男俳優 権力との闘い 狂ったクライスラー 臨 終 ホフマン略歴年表 参考文献 あとがきあとがき 【著者】 荒木 英行 荒木英行(あらき ひでゆき) 1948 年大阪市生まれ。本名は田坂英行。 関西学院大学大学院文学研究科修了。 関西学院大学、同志社大学、近畿大学等、元兼任講師。 ドイツ文学研究家。 著書に『シュレジア 一八四四』(朝日出版社)、『狂夢郷』(新潮社)、『南ドイツの小さな町で』(同)、『幻想のディスクール』(共著、鳥影社)ほか、雑誌、紀要、単行書 籍発表の小説、翻訳、論文等多数。 -
傷口はきみの姿をしている
クラスメイトと適度な距離を保ち、深く関わりすぎないよう気をつけながら穏やかで平和な日々を過ごす高校生、卯月遥臣。そんな遥臣のクラスに美しい少女、鷹宮螢が転校してきた。 「ボクは、深く関わる相手は自分で選ぶことにしてる。だから、わざわざ気を遣って話しかけてこなくていいよ」 螢の人を寄せつけない転校の挨拶に、遥臣はクラスの雰囲気が壊れることを不安に思い、そして期待した――。 遥臣が人との深い繋がりを避けてきた理由とは? 螢に惹かれる理由とはなんなのか。 どこにでもいる普通の高校生たち、彼らが抱える秘密とは――。 心に傷を持った思春期の少年少女たちの青春群像劇。 -
傷つくだけの恋だとしても
中学時代の初恋相手と高校で偶然再会し、付き合うことになった夢流。けれど彼には心に秘めた思い人がいて…。(「彼女になっても片想い」) 特別になれないなら、一番の女友達でいられればいいと思っていた織絵。ある日、彼に彼女ができたと知る。(「越えられない境界線」) 大嫌いだった〝親友〟の彼女にいつからか別の感情を抱くようになった大翔。(「三番目に嫌いな奴」)ほか全6話。傷つくとわかっていても「好き」から逃れられない、高校生男女五人の恋が交錯する青春ストーリーに共感必至! 本当の恋に向き合うすべての人に贈る恋愛連作短編集。 -
絆の海
自分はなぜ生まれたのか、何をして生きていくのか――。 絆の大切さを繊細に描いた短編小説2編。 必要としてくれる人をいつでも迎え入れられるように、必死にコロナ禍を生き抜き店を開け続ける美容師のケン。 待ちこがれた常連客との再会や東日本大震災ボランティアでの出会いの想起を通して、人とのつながりや絆に改めて気づき、自分の役割とはなにか、本当に大切なものはなにかを考える。 表題作「絆の海」ほか、「呼びかける夏」収録。 【著者紹介】 吉村真理(よしむら まり) 1974年生まれ。熊本県出身。上智大学外国語学部卒。都内の外資系企業にて働く傍ら執筆活動に取り組む。今回の作品は、人生に訪れる試練には意味があり、自身の生まれてきた理由とテーマに目覚めさせるものという思いをフィクションに結晶化した、自身初の小説となる。 -
絆~走れ奇跡の子馬~
東日本大震災に襲われた牧場で母馬の命と引き替えに産まれた奇跡の子馬「リヤン」が、福島の人々の想いを背負ってターフを駆ける! 馬と人、人と人の「絆」の感動物語! 舞台は、千年の伝統を誇る世界最大級の馬の祭り、「相馬野馬追」が開かれる福島県南相馬市。2011年3月11日、津波に呑まれた南相馬の牧場でただ1頭生き残った牝馬シロは芦毛の牡馬を産み落とし、息絶えた。「リヤンドノール(北の絆)」と名づけられたその子馬を、牧場主・雅之とその長男・拓馬は、放射能汚染の風評被害などと戦いながら競走馬として育て、デビューさせる。リヤンは拓馬たちの夢を載せ、日本ダービーめざして疾走する……。 -
疵(きず)の迷楼 耽美幻想セレクション
狂気と享楽の世界に耽溺する―― 10の名作が誘う、底なし沼へようこそ (あらすじ) 山上の神社へ肝試しに訪れた、美しい少年士官が出逢った不可思議な出来事とは。(泉鏡花「妙の宮」) 病気療養中の少女には、女学園の後輩であり恋人の少女がいた。ある日、恋人が密室殺人事件に巻き込まれ——。(小栗虫太郎「方子と末起」) 下宿先の住人は皆奇妙な行動をする。(坂口安吾「蝉 あるミザントロープの話―」) 10名の文豪の名作が集った、耽美と幻想の世界に溺れる一冊。 <収録作品> 江戸川乱歩「鏡地獄」/谷崎潤一郎「人魚の嘆き」/小栗虫太郎「方子と末起」/泉鏡花「妙の宮」/木下杢太郎「少年の死」/坂口安吾「蝉―あるミザントロープの話―」/夢野久作「死後の恋」/芥川龍之介「疑惑」/小川未明「百合の花」/中島敦「文字禍」
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