きのうの影踏み

きのうの影踏み

616円 (税込)

3pt

あるホラー作家のもとに送られてきた手紙には、存在しない架空の歌手とラジオ番組のことが延々と綴られていたという。編集者たちの集まりによると、チェーンメールのように、何人かの作家にも届いているという。かくいう私にもその手紙は届いていた。その手紙のことを調べるうちに、文面の後ろのほう、文字が乱れて読み取れなくなっていた部分が、徐々に鮮明になってきている……。ある日、友人作家が手紙のことで相談があると言ってきた。なんと、その手紙、サイン会で手渡しされたという。誰がその人物だったかはわからない。けれど、確実に近づいてきているーー。(「手紙の主」)。その交差点はよく交通事故が起こる。かつてそこで亡くなった娘の霊が、巻き添えにしていると、事故死した娘の母親は言っているという。その娘が好きだったという「M」の字の入ったカップがいつもお供えされていた。ある雨の日、そのおばさんがふらふらと横断歩道にさしかかり……。死が母娘を分かつとも、つながろうとする見えない深い縁を繊細な筆致で描く「七つのカップ」。闇の世界の扉を一度開けてしまったらもう、戻れない。辻村深月が描く、あなたの隣にもそっとそこにある、後戻りできない恐くて、優しい世界。
【解説:朝霧カフカ】

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きのうの影踏み のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    辻村深月さんのホラー短編集。
    夜に読んだことを後悔するくらい怖かった。
    ガッツリお化けが出てくるというよりかは、じわじわと冷や汗をかくような不気味さを感じさせるお話が多かった印象。
    途中、辻村さんご本人の名前が登場し、もしかしてこれは実話なのか?とフィクションとの境があいまいになるのもゾクゾクした。

    0
    2025年09月08日

    Posted by ブクログ

    様々な怪異が詰め込まれた短編集でした!

    十円参り
    手紙の主
    丘の上
    殺したもの
    スイッチ
    私の町の占い師
    やみあかご
    だまだまマーク
    マルとバツ
    ナマハゲと私
    タイムリミット
    噂地図
    七つのカップ

    世にも奇妙な物語のようなどれも読みやすくて、ゾクっとするお話しでした。十円参りと手紙の主、ナマハゲ

    0
    2025年08月21日

    Posted by ブクログ

    手紙の話が一番好きだった。見えない何かがちょっとずつ形を持っていく恐怖。手紙の中身が不気味だけど一見害のなさそうな内容なのもまた良い。
    他の話も日常のどこかに潜んでそうな、正体の見えない恐怖が気持ち悪くて全編楽しめた。短編ホラー良い。

    0
    2025年08月01日

    Posted by ブクログ

    初辻村深月。めちゃくちゃ面白い。シミュレーション仮説に立脚した怪異の捉え方をしている気がした。普通に生まれた人間には世界の裏側あるいはバグたる怪異に接しえないが、あることがきっかけで恐ろしいものと繋がってしまう...みたいな。それは本当に偶然なのかもしれないし(「スイッチ」「やみあかご」「だまだまマ

    0
    2025年05月05日

    Posted by ブクログ

    短編集なのでサクサク読めました。中には続きが気になる話もチラホラ。
    湿り気と粘度を帯びたホラーと言いますか、ゾッとしました。

    0
    2025年04月24日

    Posted by ブクログ

    日常に潜む怪異が短編集になって、次々と押し寄せてきて、ぞくぞくしてひえって恐怖の繰り返しだった。しばらくこのゾクゾク感に取り憑かれたように、身近な所で怪異が起こりそうな予感がしてる…!
    また夏に読み返したい。

    0
    2024年08月18日

    Posted by ブクログ

    怖かった。
    子どもの頃こわごわと読んだ怪談のような懐かしさと新鮮さが詰まっていた。
    私の大好きな「本の怪談シリーズ」大人版のよう。
    どれもすごく良かったが、強いて1つ選ぶなら「ナマハゲと私」が最恐。
    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
    作品の幅を広げ進化し続ける作家。大切な人との絆を感じる傑作短

    0
    2025年04月15日

    Posted by ブクログ

    朝ドラ、ばけばけの影響で怪談を読みたいなと思い!

    怖いけど今ここで読むのをやめてしまったら先が分からずもっと怖い、、
    そんな気持ちで最後まで読んでいました。

    (後味を想像するのもまた怪談、、、)

    ファンタジー系から、子供時代にあったあったこんな話し、怪談にも色々種類があるのだな〜っと

    特に最

    0
    2025年10月17日

    Posted by ブクログ

    久しぶりにゾクッとした。個人的に1番面白かったのは、「手紙の主」。読み終わった後の後味の悪さがえげつなくて、私が想像していたホラーよりもはるかにホラーだった。(というか、チェーンレターめっちゃ懐かしくないですか?笑そういえばそんなのもあったなぁ~とかも思いながら。)解説も読んだ上で、またもう一度読ん

    0
    2025年07月22日

    Posted by ブクログ

    辻村深月さんのホラー短編集。
    楽しかった、怖かった。
    辻村深月さん、ホラーてイメージがなかっただけに意外でもある!
    あぁ〜もっと読みたい!

    0
    2025年07月13日

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