国内小説 - 講談社の検索結果
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代々泥棒の「Lの一族」の娘・三雲華は、警察一家の長男・桜庭和馬と恋に落ち、正体を隠して付き合っていた。やがて和馬は華の正体に気付いてしまうが二人は困難を乗り越えついに結婚。杏という子宝にも恵まれ泥棒一家と警察一家の家族間の問題に振り回されながらも平和に暮らしていた。そんなある日、父・尊があることをきっかけに「泥棒引退」を宣言し、華と和馬に少し遅めの新婚旅行をプレゼントする。しかし、それは史上最大のお宝をめぐる壮大な冒険となるのであった・・・・・・。 <小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
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同じ痛みを抱いて、俺たちは、生きている。 自ら命を絶った少女・ルビィと出会った、中年作家のダザイさん。 「ねえ、ダザイさん、一緒に行こうよ」 ルビィが誘ったのは、見知らぬ誰かの命を救うための旅だった――。 作家の仕事に疲れて自殺を図ったダザイさんは、一人の少女・ルビィと出会った。三年前に命を絶った彼女は、「七人の命を救わないと天国に行けないの」。ダザイさんは、その義務(ノルマ)を果たす旅に付き合わされ、出会った人たちの心の中に自分と同じ痛みを次々に見つけて……。命の哀しさと尊さに涙する感動長編。 ひとの心の痛みをまっすぐに見つめ、 生きることへの尽きせぬ希望を描く傑作長編!
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「長嶋さんの書く日常って素晴らしくしみじみ良いなあと思う」犬山紙子(解説より) 「コロナ以後、宙ぶらりんになったままの願いや欲望を、本書が慰めてくれた気がした」綿矢りさ 「不要不急の言葉で、僕の生活も止まった。この本を読んで、あの時期のごたついてた気持ちをひとつ整理してもらえた」藤井 隆 「伝えたい気持ちと、見つけたなにかを言葉にしていくことが、一日一日を支えてくれる」柴崎友香 夫の「俺」、妻の「私」、2歳の娘。 あの年。あの日々。思いが交錯し形をなす傑作小説。 緊急事態宣言で2歳の娘の通う保育園が休園になった。 マスクが店先から消え、プールもドラム教室も休みになり、ありとあらゆるものが静止したコロナ下でも、子どもの成長は止まらない。 作家の夫「俺」と、漫画家の妻「私」は、手分けして育児をしながら非常時の日常(ルーティーンズ)を歩きはじめる。 かけがえのない家族小説。
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僕の前に路(ルート)はある! 越境者・古川日出男、初の短編集。いっぱいの現実、いっぱいのレプリカ ――知的早熟児たちが集った夏期講習キャンプに現れた「狙撃手」。僕たちは次なるスナイプの現場を押さえるべく監視を始めた……という「メロウ」など、現実とレプリカのあわいに立ち上がる圧倒的なストーリー世界が心を捉えて離さない。あらゆるジャンルを超えて疾走する作家がつづった唯一の「ストレートな」短篇集。 ◎「これは、僕としては初めてのストレートな短編集だ。ある意味で、僕はデビュー以来、ずっと同じ小説ばかりを書いている。それが誠実なことかどうかは、判断するのは僕ではないけれど。この本はもちろん、読者に読まれるために書いた。だから、あなたたちに捧げる。」<古川日出夫>
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名神高速道路の闇の中に死んだ雨宮義人。彼の自動車は、〈梶原トンネル〉の壁面に激突しての即死だった。太陽産業の気鋭の研究者として、カラーテレビ開発の第一線に立っていた雨宮の死には、不可解な謎が感じられた。 社名をうけて、この事故死に取組んだ野田誠司が、苦心の末に探りあてた死の真相は、激甚な産業の恥部を覗きみるような策謀と非情の世界だった。研究グループごと、ごっそりと競争会社のスカウトの手がのびていたのである。拒否した雨宮を襲った非業の死。――梶山文学の独壇場ともいうべき産業スパイ小説「冷酷な報酬」他5篇を収録。
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哀しみも喜びも、すべて和歌(うた)に込められていた―― 「源氏物語」の作中歌795首からたどる、女性たち14人の生涯。運命に翻弄されながら自分の人生をつかんでいく彼女たちの姿は、時を超えて今と響きあう。『源氏物語 A・ウェイリー版』の訳者二人が描く魅力の和歌エッセイ! 愛と立場に翻弄され、懸命に生きてゆく女君14人の人生の物語。 桐壺更衣 「心の闇」に放つ別れの絶唱 葵の上 うた詠まぬ姫君 六条御息所 空に乱るるわがたましい 空蝉 逃げ去る女、デズデモーナ 朧月夜 宴の夜のうたと恋 夕顔 荒れ館に散る白い花 藤壺 月へと帰る輝く妃の宮 紫の上 鏡に閉じ込められし愛 花散里 はつ夏のオレンジの香り 明石の君 運命の輪を回す海神の娘 玉鬘 物語をわたる瑠璃姫 朝顔 露にしおれるウェスタの巫女 女三宮 はかなく絶える淡雪 末摘花 眠れる森の唐衣
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なんと潤沢な物語だろうか。 強烈なパンチラインであり、まさに「ブレイク」作品なのだ。 ――逢坂冬馬さん 予想する「面白い」の1000倍面白い! ――大垣書店京都本店 荒川夏名さん マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。 女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。 そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。 「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」 明子はマイクを握り立ち上がる――! 第16回小説現代長編新人賞受賞作。 ーーーーーー 選考委員も激賞! こんなにスカッと面白い作品が新人賞なら、いっそ清々しいじゃないか!(中略)おかんのラップが響く今宵、この余韻! ――朝井まかて 「親との戦い」ではなく、親の側から「子との戦い」を力強く描いた、大人の小説であると感じさせられた。 ――宮内悠介
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マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。 女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。 そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。 「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」 明子はマイクを握り立ち上がる――! 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』『檸檬先生』などで最注目の新人賞から、今年も文芸界のニュースターが誕生! 第16回小説現代長編新人賞受賞作。 ーーーーーー 選考委員も激賞! こんなにスカッと面白い作品が新人賞なら、いっそ清々しいじゃないか!(中略)おかんのラップが響く今宵、この余韻! ――朝井まかて 「親との戦い」ではなく、親の側から「子との戦い」を力強く描いた、大人の小説であると感じさせられた。 ――宮内悠介
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絶縁して10年――。 私はまだ、父に囚われ続けている。 歌手にして作家、唯一無二の才能がはなつ渾身の私小説。 こんなふうに鮮やかに世界を描写する言葉があったのかと、ページを繰るたびに衝撃を受けました。 澄み切った劇薬のような、忘れ難い物語です。――小島慶子(エッセイスト) 挨拶もなく消えた父。「特別な子供」になりたかった十四歳の栞は、父への怒りを拠り所に青春期を過ごす。十年後、父がもう長くないとの連絡が入る。あれだけ囚われ、憎しみ続けた存在が死ぬ――。空虚な現実を前に、栞の胸に去来するものは。鋭利な筆致で心を抉る、歌手にして小説家の異才が放つ魂の私小説。
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母の形見の印籠1つを抱いて江戸へでてきたお柳には、正体のわからない、不吉な影がつきまとっていた。大事な印籠は僅かな隙に盗まれ、折角きまった奉公口も次々とこわされ、千住の宿場女郎に身をおとす破目となった。――見えない、呪(のろ)いの糸が、お柳を縛っている。もし、町同心・水木半九郎に夜釣りの道楽がなかったら、お柳はとうに死んでいたろう。半九郎の鋭いカンは、暗闇に嘲笑う覆面の武士の正体を見破った。彼の名は、阪田権太夫。町奉行・大岡越前守に不敵な挑戦を宣し、江戸を恐怖の巷(ちまた)に落とす男。越前守の弱点――恋の過ちを衝くだけに、名判官の苦渋は深かった。<上下巻>
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迷惑なの! と言われても。 昔話に説教、趣味の講釈、病気自慢に孫自慢。 そうかと思えば、無気力、そしてクレーマー。 双六やカルタの製作販売会社・雀躍堂の前社長・戸山福太郎は、娘婿に社長を譲ってからも現役に固執して出勤し、誰彼かまわず捕まえては同じ手柄話をくり返す。 彼の仲間も老害の人ばかり。素人俳句に下手な絵をそえた句集を配る吉田夫妻に、「死にたい死にたい」と言い続ける春子など、老害五重奏(クインテット)は絶好調。 「もうやめてよッ」福太郎の娘・明代はある日、たまりかねて腹の中をぶちまけた。 『終わった人』『すぐ死ぬんだから』『今度生まれたら』に続く著者「高齢者小説」第4弾! 定年、終活、人生のあとしまつ……。 自分のこと、親のこと、いずれは誰もが直面する「老後」。 「最近の若い人は……」というぼやきが今や「これだから『老害』は」となってしまった時代。 内館節でさらなる深部に切り込む!
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魔性の皇帝太祖の治下、無実の高官が投獄されて受けた鬼気迫る実験とは? 大官の誇りを砕く凄絶な究極の刑! ――異例の大昇進を遂げたその日に、厳徳ビン(ビン=王に民)は、やにわに逮捕され入牢の身となった。明の初め、魔性の初代皇帝治下の中国では、怖るべき政治と粛清が繰り返されていた。才学抜群の能吏・厳は、大官の誇りにかけて無実を弁明しようとするが、待ちうけていたのは洗脳という、傷ましい人間性の破壊であった……。無実の知識人が投獄されて受ける究極の刑。激しい拷問、破壊される人間性。凄絶な傑作、戦慄の悲劇、中国歴史長編。
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快活で美しい立花理々子には、父がない。中学を卒業すると、東京に出て働きながら夜間高校に学ぼうと決心する。上京した彼女はお手伝いさん勤めをするが、慣れない環境で身も心も疲れていった。そういう理々子の心の支えになるのが、洗濯屋のご用聞きをしている戦災孤児の橘悟くん。周囲の無理解と蔑視に傷つき、また悩みながら、しかし希望をもって彼等は生きる……。幸せを願い、明日をさして伸びゆく若い樹々のような若者たち。働く人たちの愛と生活を暖かく描いて定評ある壺井文学の名作長篇。大映映画化。若い世代に贈る話題の1冊。
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★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 映画「若き見知らぬ者たち」 2024年10月公開予定 【出演】磯村勇斗×岸井ゆきの×福山翔大 【原案・脚本・監督】内山拓也 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ 芥川賞候補「オン・ザ・プラネット」の著者が描き切る、鮮烈な人間ドラマ。 静かな怒りを、彩人は感じていた。 亡き父の借金。難病の母の介護。 先が見えない日々の中、昼も夜も働き続ける。 幾重もの困難に遭いながらも、弟や恋人、友人らの支えで、なんとか生活を送っていた。 だが、ある夜、思いもよらぬ暴力が降りかかる――。 目を背けたくなる痛みに対峙する、鮮烈な一作。〈文庫書下ろし〉
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紀ノ川の近くの館で、真田昌幸・幸村に仕える忍びの又四郎。また猿飛佐助。徳川の策略で秀頼は……。そして真田が動くとき……。大阪城落城前後の攻防のとき、隠密の活躍や人心の混乱を描き、被害を受けた善意の人々を浮彫にした異色時代長編。<上下巻>
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美人でしとやかな千秋と、愛らしくドライな元子は、東京西郊の住宅地で繁昌している、そば屋の二人娘である。中学卒業と同時に、二人とも、「手に職を持つこと」を望んで、理容師になる。そして、実力とPRと親バカを利用して、ささやかな店を持ったが、青春の街道は、照る日ばかりではなかった……。「紀ノ川」「有田川」など、女の歴史を才筆で辿った作者は、この作品で、現代女性の生き方を、軽妙なタッチで、輪切りにした。若い女性の、職業・恋愛・結婚・親子問題などが、精妙に織り込まれた、ユニークな青春小説。
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将来の伴侶と決めた同僚の教師・中村謙一に伴われ、彼の実家をたずねた中川タミ子は、この結婚に反対する彼の両親から、ひどい侮辱を受けて席を立った。よく晴れた夜空にまたたく何千、何万の星、その孤独な光は人間の孤独に似てはいるが、人間には星にない愛情がある。家を捨ててきた中村とその夜タミ子は近くの温泉に一泊し、進んで契りを結ぶ。昔気質の人格者だが、女癖の悪い彼女の父、二号さんが公認されている中村の家、そんな生活だけは、と笑い合った二人だが……。一時代前の女の赤裸々な記録を通して、現代の若い男女に愛と結婚のモラルを訴える力作長編。
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コロナ禍、夫の良治に乞われ、病院に同行した名香子。肺がんの診断を受けた良治は、今日からは好きな人と暮らし治療をすると告げて家を出てしまう。人生をやり直すという一方的な言い分に、二十数年の夫婦生活を思い呆然とする名香子。自らの命と真に向き合ったとき、人は何を選ぶのか。直木賞作家渾身の作。 ”もう一度” 人生をやり直したかったのは、 あなただったのか、それとも――。 自分のものなのに、こんなにも自分の力でどうにもならない人生を、 生まれてしまったという理由だけで、私たちは生きている。 角田光代(文庫収録書評より) 生まれ、生き、そして死ぬ。 それって一体何だ? 【目次】 0 兆し 1 影 2 告知 3 悪い冗談 4 苦い思い出 5 家出の原因 6 ミーコ 7 夫の恋人 8 失敗 9 帰郷 10 高級な終わり方 11 再会 12 枯向日葵 13 もう一度 14 産声 人生は作り上げられるのか 角田光代(「小説現代」2021年4月号掲載書評) 解説 國兼秀二
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第169回芥川賞候補作。 鉄鋼を溶かす高温の火を扱う溶接作業はどの工事現場でも花形的存在。その中でも腕利きの伊東は自他ともに認める熟達した溶接工だ。そんな伊東が突然、スランプに陥った。日に日に失われる職能と自負。野球などプロスポーツ選手が陥るのと同じ、失った自信は訓練や練習では取り戻すことはできない。現場仕事をこなしたい、そんな思いに駆られ、伊東は……。 “「人の上に立つ」ことにまるで関心がった。 自分の手を実際に動かさないのなら、それは仕事ではなかった。” ”お前が一番、火を舐めてるんだよ” ”お前は自分の仕事を馬鹿にされるのを嫌う。 お前自身が、誰より馬鹿にしているというのに” 腕利きの溶接工が陥った突然のスランプ。 いま文学界が最も注目する才能が放つ異色の職人小説。
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※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 詩人、随筆家、翻訳家、また、クラシック音楽への造詣も深い著者は、山や自然を描いた詩や散文の秀品を多く残した。 「この仕事について ジョルジュ・デュアメルの『わが庭の寓話』との語らいを漸ようやく終わり、私はやれやれという気持で今一息ついている。彼と手を連ねてゆっくりとその邸内や庭や近隣の田舎を歩きながら、どんなに彼の話を聴き、どんなに色々の物を見、どんなにたくさんの事柄を学んだことだろう。思えば友であると同時に先輩であり、又一人の賢者でもあるデュアメルという人間を、その日常生活の中で観察するという幸福を私は持ったのだった。そして又この友はさまざまな機会に暗示を与え、それとなく教えを垂れて私を賢くした。もしも彼がいなかったならば、もしも彼から注意されなかったならば、どれだけ多くの貴重な事を私が見過ごし、聴き流してしまったことだろう。 「僕も寓話を書けたらばと思います。僕の庭の寓話を。しかし残念な事に僕は庭を持っていないのです」と言って嘆く或る青年の言葉が一晩じゅう彼を考えこませる。そして彼はこう言う。「まだ庭という物を持たなかった頃、私はリュクサンブールの林の中で寓話の咲くのを眺めたものだ。熱心な愛好者にとって、寓話を育てるためにならほんの小さな庭が一つあれば充分だ」そして控え目に言う、「私ならば窓のへりに置いた一鉢からでも、それを生長させるだろうと思うのだが」と。 こう言われてみて、さて今自分の窓からの狭い谷間の風景を眺めただけでも、デュアメルのような心と眼とをもってすれば、寓話の花は此処にも彼処あそこにも咲いている。時しも秋の終わり冬の初めで谷を囲む山麓の林は黄に赤に、鳶色に紫に皆美しく彩られ、その上に拭き清められたような青空がひろがり、穏かな日光が燦然と照り渡っている。そしてたまたまその大空の西の方にたった一つ浮かんでいる白い小さい片積雲が、語られた物語の終わりの一句か、語られる話の書き出しのように見える。しかし「窓のへりの一鉢」どころか窓の向うの豊麗な風景からでさえ、もしもわれわれに表現の力と豊かな人生智とが無ければ、たった一つの寓話でも此処から生み出すことはできないだろう。」(本書より) ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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「呪われてしまったの」 幼馴染はニャアと鳴いた。 彼女を人間に戻すため、 ちょっぴりとぼけたモノノ怪たちと 猫踊りを成功させろ! ヘタレな僕と スーパースターな君の 青春×妖怪ストーリー! ☆☆☆ バイトから帰るとベッドに使い古しのモップが鎮座していた。 「呪われてしまったの」モップじゃない、猫だ。というか喋った!? ミュージシャンとして活躍していた幼馴染のモニカは、 化け猫の禁忌に触れてしまったらしい。 元に戻る方法はモノノ怪たちの祭典用の曲を作ること。 妖怪たちの協力を得て、僕は彼女と音楽を作り始めるが、 邪魔は入るしモニカと喧嘩はするし前途は多難で!?
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昭和51年(1976年)没の檀一雄、舟橋聖一から平成6年(1994年)没の吉行淳之介まで、冥界に先に旅立った22人の師友に捧げられた感謝と惜別の情。 若き日より老年に至るまで文学を自らの道と定めて険しい道を生きた作家・水上勉が、文学についての語らい、旅、酒席やゴルフなど、さまざまな時間をともに過ごした文士たちを想い、心を込めて綴った追悼文集の白眉。 とくに小林秀雄に7篇、大岡昇平と中上健次には5篇が捧げられており、著者より年長年少を問わないその交わりの深さと追悼の念の痛切さに、読む者として感慨を禁じえないのである。
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敗戦の日本に、羽織袴のいでたちで姿をみせた15歳の少年――豊臣筑前守秀吉(ひできち)こそ、ブラジルの千万長者・秀右衛門が、「何事も修行のためでござる」と故国に送りかえした可愛い孫だった。はげしい流転の世相が、少年を包む。捨て子の加奈子、旧高利伯爵の庶子・元和、没落した元宮様の娘・和子、さらに元満鉄総裁の娘・啓子……。音をたてて崩れさる古い社会にあがく人々の中で、どこか超然と次元のちがう生き方を貫く筑前守。「2億円くらい孫に使わせてみよう」と、祖父が後をおって帰国した時、奇怪にも彼は行方をくらましていた――痛快しかも辛辣な巨匠の作品。
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鎌倉の海辺のホテルで、ウエディングプランナーとして働く美春。一つ年上の夫・朋希の40歳の誕生日に、ライカのカメラを奮発したことから二人の仲がぎくしゃくしはじめる。結婚するときに、子供はいらないと充分確認し合ったはずなのに、将来のために子供のことを考えたいと言い出したのだ。それからは母親の手術をきっかけに、不妊治療中の姉夫婦とも不仲になるなど、朋希との隔たりは一向に修復できないまま。そのあげく、二人は子どものことが原因で離婚に至るのだった……「独身夫婦」/結婚12年。夫が突然家を出ていき、義母と息子、友人カップルたちと鎌倉の古民家に同居することになり……「拡張家族」/再婚同士、45歳で結婚した花葉はどうしても二人のDNAをこの世に残したくなり、最新技術を求めて海外へ……「海外受精」──妊娠と出産をめぐって“女性の選択”を問いかける小説集!
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