我が手の太陽

我が手の太陽

1,562円 (税込)

7pt

第169回芥川賞候補作。
鉄鋼を溶かす高温の火を扱う溶接作業はどの工事現場でも花形的存在。その中でも腕利きの伊東は自他ともに認める熟達した溶接工だ。そんな伊東が突然、スランプに陥った。日に日に失われる職能と自負。野球などプロスポーツ選手が陥るのと同じ、失った自信は訓練や練習では取り戻すことはできない。現場仕事をこなしたい、そんな思いに駆られ、伊東は……。

“「人の上に立つ」ことにまるで関心がった。
自分の手を実際に動かさないのなら、それは仕事ではなかった。”
”お前が一番、火を舐めてるんだよ”
”お前は自分の仕事を馬鹿にされるのを嫌う。
お前自身が、誰より馬鹿にしているというのに”

腕利きの溶接工が陥った突然のスランプ。
いま文学界が最も注目する才能が放つ異色の職人小説。

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  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    144ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月12日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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我が手の太陽 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    自分が見たことのある仕事で、詳しくは知らない仕事。溶接。この仕事に思いを持つ人の姿。仕事とは、本人の気概がのりうつる。他人には分からない。ということを学ぶ。

    0
    2024年12月28日

    Posted by ブクログ

    何の仕事であろうと、傲慢になったり失敗したりすることがある。事務仕事でいつもしているチェックを疎かにしたがため、大変になったという経験も誰しもあると思う。そういう時には何か感じるところがあり、その書類をチェックのため2度と見たくないという感情が働いたためだったのだろうか。
    この小説は芥川賞候補になっ

    0
    2023年10月08日

    Posted by ブクログ

    石田夏帆さんのTheお仕事小説
    技術的職業のプロは共感する部分もある多いのでは
    安全に配慮する下手な医療者か、安全に配慮しない上手な医療者か、と置き換えて解像度の高さに頷くばかり
    ただ安全てそれ自体が技術のうちでもあると思うから、やっぱりそこは守らないとダメとは思う
    タイトル回収に全能感の幻を感じた

    0
    2025年11月19日

    Posted by ブクログ

    かなり やさぐれた感じが良かったです
    ミスを隠そうとミスを重ねてどうにもならない感じで 読む側もいたたまれなくなりました

    0
    2025年09月28日

    Posted by ブクログ

    溶接工を描いた小説という事で興味をもって読んだ。読む前にネットで調べると、ハンダづけとアーク溶接の区別がされていないような解説があり、若干、技術的な正確性に不安のある話かと思ったが、全くの誤解。技術的に正確などころか、所謂、現場や職人の姿が極めてリアルに描かれている。そして、「手に職」をもって生きる

    0
    2024年09月14日

    Posted by ブクログ

    挫折知らずだった職人肌を襲う衰え・不調。その自らを追い詰め、追い詰められていく様が恐ろしい。溶接作業や現場仕事のディテール描写にも痺れる。

    0
    2024年06月01日

    Posted by ブクログ

    読書備忘録784号。
    ★★★★。

    石田さん。難解やねん。よ~わからん。
    でも読んでまう。
    この方の作品で描かれるテーマは毎度めちゃくちゃ狭い。でも底なしのように深い。
    スミスマシンの話だったり、新卒採用面談の話だったり、まだ読んでいませんが冷え性の話だったり。

    で、本作は溶接。
    太陽の表面温度!

    0
    2023年12月06日

    Posted by ブクログ

    マニアックにも程がある。著者の作品は大抵ニッチな題材だが、本作は飛びぬけてマニアック。今回のテーマは溶接工。勤務歴20年のベテラン溶接工、伊東は自他ともに認める仕事のデキる男だった。しかしヒタリ、ヒタリと徐々にミスが続き、いつしかスランプに陥る。俺はどうしちまったんだ、と足掻き藻掻く伊東。...もう

    0
    2023年09月02日

    Posted by ブクログ

    前作、「ケチる貴方」でのどこにでもいる様な主人公の冷え性の女性と、女性がそう従事していないであろうプラント工事という現場仕事(主人公は現場作業員では無いが)の環境の描写、という対比、にある種新鮮な驚きを覚え、この作者さんなら…と思っていたところ今作品が芥川賞候補に選ばれた(残念ながら受賞はされなかっ

    0
    2023年08月22日

    Posted by ブクログ

    ベテラン溶接工の伊東。伊東の視点での溶接作業の臨場感がよく、熱や光や汗を感じられる。伊東は現場での溶接作業に誇りを持っている。それ故に配管工や検査員、工場での決まりきった溶接作業を下に見る癖がある。仕事にプライドを持つのは良いのだが、その持ち方が問題だ。やはり自分以外を下に見たプライドは自慢できるも

    0
    2023年08月01日

我が手の太陽 の詳細情報

  • カテゴリ
    小説・文芸
  • ジャンル
    小説 / 国内小説
  • 出版社
    講談社
  • ページ数
    144ページ
  • 電子版発売日
    2023年07月12日
  • コンテンツ形式
    EPUB
  • サイズ(目安)
    1MB

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  • 【閲覧できる環境】
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