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「別の生き物になりたい」――筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった…。鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。彼女が決勝の舞台で取った行動とは? 世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作!
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Posted by ブクログ
何年も前に読んだ本で内容についての記憶が定かではないのだけど、強く残った印象は今なお鮮明である。
私はボディビルディングをする人の気持ちがまるで理解できなかった。
使わない筋肉を人に見せるために過酷なトレーニングするって、私は絶対する気にならない。
けれどこの本のおかげで、少しボディビルディングをする人の気持ちがわかるようになったと思う。
そして、人に見せる試合では、女性は女性らしくあらねばならないという部分にはショックを受けた。
まぁ、見せて評価してもらうんだから、得点が得られやすい努力をするのは仕方ないのかもしれないけれど、筋肉の美しさと、ハイヒールを履いて女性らしさを強調するのは同じくらい大切なのかなぁ。
審査基準を最初に男性目線で設定したからじゃないかなぁ、とか勘繰ってしまう。
動画などを見ると、皆さんきれいにお化粧してるし……。
面白かった。夢中で読んだ。
Posted by ブクログ
日々ジムに通い、トレーニングに明け暮れるU野は、ある日スカウトされ、ボディビルの大会に出場する事に。「筋肉だけで終わる話じゃないの」美容に対する意識が足りない事で指導者から注意されるU野は、筋肉をアピールする大会における美容の価値とは何かを思案するーーー
初めから最後まで、ずっと面白かった。
トレーニングし始めた理由を、別の生き物になりたいと語るU野は、ボディビルの大会に出場するにあたり、他者からの評価に目を向けなければならなくなる。髪型、ハイヒール、脱毛、笑顔、それぞれに疑問を抱きながらも、勝利のために全て行ったU野。そんなU野が迎えた大会にて得た結果、出した結論には驚かされたと同時に納得させられた。
大会にベストな状態で臨むために、行った数々の努力や、母との関係、そして何よりボディビルにとって、社会にとって見た目が与える数々の影響がU野を取り巻き、足枷となりながらも進み続ける姿には勇気を貰う。「おもしろい」「わかるなぁ」「かっこいい」「いいなぁ」ひたすらにそう感じ続けた一冊でした。
初読:2月15日
再読:6月12日(再読記録にて、感想)
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白かった。筋トレ小説。
とても背中を押されるし、モチベーションが上がる。
この小説を知った1年前は、「筋トレかぁ興味ないなぁ」って思ってたけど、自分がジムに通い始めてから読むとめちゃくちゃ面白いし、いい教材…!!
そうなの。ラットプルダウンは、始めたては背中に効かせにくいのよね!!共感!まさに今の私!!笑
ここまでストイックにできると楽しいやろうなぁ。
ジェンダーへのもやもや、ルッキズムへのもやもや、なんとも言葉に言い表しにくい(そういうものだと刷り込まれて生きてきちゃったから)ことたちへの不満感がヒシヒシ伝わってきて大共感。
そしてたまに挟まる力強い言葉たち。
最初、性別を勝手に解釈してた。
私も、ジェンダーステレオタイプが凝り固まってるんだって思い知った。
「この小説どうやって終わるんやろう」と思ってたところに、とってもスッキリかっこいい結末で大好きだ!!
最後の、山崎ナオコーラさんの解説も理解が深まったし、石田さん他の作品も読みたくなった。
今のところ『冷ややかな悪魔』しか読んだことない。こっちの方が好き。
Posted by ブクログ
素人の私目線ですがジムの描写があまりにも「やってる人」っぽくてあるある〜!とか、上の人達だとそんなこと思ってるのか〜とか、リアルに感じられました。パワーラックとかベンチとか使いたかったのに、ようわからん事してる人(失礼)が数十分占領してて使えない時とか…あるよね…
大会に勝つために歩き方とかポージング、脱毛、タンニングなどは予想の範囲だったのですが、髪型まで…てかエクステ!?とびっくりしました。別に男みたいになりたくて筋トレするわけじゃないけど、だからといって「女らしく」したいわけでもなく、ただ鍛えたいなぁって気持ちで筋トレしてるだけじゃ勝てない世界なんですね…
面白かったです!!
Posted by ブクログ
スミスがスミスマシンのことだと知って借りたけど、芥川賞候補とのことで失敗したと思った。
今まで読んだ芥川賞とその候補はたいてい意味がわからんから避けていた。
が、これは面白かった!というかわかりすぎた。
と言うのも私も筋トレにハマったことがあって。
田代誠が復活した頃です。(て誰がわかんねん笑)
女が30過ぎで独身だと、飲み歩くでも趣味でも何でもいいんだけど何かないと退屈すぎたんだよね。
私の場合それが筋トレで、昨今のブームからもわかるように筋トレってのはハマるようになってます。(断言)
原宿のGジムがメインで、もちろんマシンでなくフリーフェイト、本文にもあった通りそっちの方がかっこいいから笑
とは言え弱くてすぐケガしてやめてしまったんだけど、頭でっかちにはなってしまい、周りで大会に出る人なんかもいたので書いてあることはほぼ理解できた。
やめてからビキニができたり、本文にも出てきたけど女性のボディビルがフィジークになったりで、主人公が思ったようなことを思わんでもなかったけど、業界の体質がめちゃくちゃ古そうかつ狭い世界のようなので改革がなされないんだろうな。
ただ、髪が長くないとの件はjbbfのサイト見ても女子フィジークのトップ選手でそんな人はおらず、ビキニのことだと思う。別々に説明したらゴチャゴチャするし、問題提起のために端折ったんだろうけど、一応。
まぁそもそもこの主人公のように重いの好きな人は減量勝負のボディビルの大会より、パワーリフティングへ行ったらと思った。実際筋トレにハマって強い子の中にはそういう子もいたしね。
よくわからなかったのは、女性は背が高い方が有利なんだろうか?
男は同じ筋肉量なら小さい方がバルクが大きく見えるから有利と言われてたけど、女性はボディビルでなくなったから?
(追記、これもビキニのことか)
と妙なところが気になりつつ、昔を思い出したりもして面白かった。
トレーニーじゃない人が読んだらどう思うんだろう?
Posted by ブクログ
筋トレにのめり込む女性会社員がボディビル大会への挑戦する話
U野さんは会社帰りに日々筋トレに励む
筋トレを始めたきっかけは運動不足云々⋯歯切れ悪く答えていたがO島に別の生き物になるといわれ、大会出場⋯
大会に向けて身体を整えていくが、
ボディビル女性に対する"女性らしさ"のという世間の常識に対する違和感を感じてる
筋トレって何!?って思ってたら文中に書いてあった
「筋トレというのは、実に不思議な行為だ。大方誰にも頼まれていないのに、重りを持ち上げたり、引っ張ったり、振り回したり、特定の非日常的な動作を繰り返すのだから。」
ドーピング疑いの15番の筋肉は「ちょっと水っぽかった」って?
見る人が見るとわかるらしいです
ってドーピングなんてのもあるんですか!?
私には無縁の筋トレ
スミスマシンも知らず、筋トレする人をトレーニーということも知らず⋯
知らない世界すぎてのめりこめなかったけど、面白く読めました
Posted by ブクログ
趣味の筋トレが高じてボディビル大会に出場する事にした女性のお話
ジムで自己流の筋トレをしているU野
ボディビル業界では有名なO島から、「うちで鍛えたら、別の生き物になるよ」という誘い文句からジムを移籍し、初めてボディビルの大会に臨む事になる
しかし、女性のボディビルの大会は、ただ単に筋肉の大きさだけでなく、フィジークというトータルバランスが必要な種目で
しかも、筋肉とは関係ない「女性らしさ」という評価基準も求められる
その事に疑問を感じつつ、大会でU野の取った行動とは?
タイトルのスミスは、筋トレ用のトレーニング器具「スミスマシン」の事
ガイドレールとストッパーがあるため、一人でも限界の重量まで挑戦できるマシン
補助を必要としない、一人向けという意味で、マシンだけでなく生き方にも意味がかかっているのでしょうね
Gジムで顔を知っているけれども話したことがないS子
最初はチャラい存在として認識されているけど、終盤で再登場すると評価が変わる
彼女も彼女なりに追求する道があったという気付きはよかった
O島は女性のボディビルダーとしての理想形として描かれているし
E藤はO島の盟友で元ミスユニバースなので、女性らしさの象徴として描かれている
T井はU野のパーソナルトレーナーだけど、自身も大会に出場するので、U野にとっては上記二人のロードマップの中間地点だろうか
U野は筋肉に関してはU野は問題ない
減量のしすぎというミスはあるけど、それも初参加故の御愛嬌
問題は、女性のフィジークに付随する女性らしさの項目
ただ単純に筋肉だけに専念すれば良いのかというとそうではなく
大振りなピアス、ロングな髪の毛、12cmのヒール、ムダ毛処理、美肌ケア、ネイル、表情等の「女性らしさの追求」に疑問を感じるU野
「別の生き物」になろうとしていたはずが、以前は求められなかった「女性らしさ」を評価される大会に出ることになっている疑問
職場の人たちには「彼氏できた」と噂され、母親からは「ムキムキにならないでよ?」という言葉をかけられる
自身が本来求めているところとは違うにも関わらず、周囲には理解されないという二重の差異
大会の趣旨にしても、ナチュラルと言いつつ、人工的な行為が部分的には容認されている矛盾
人工的に日焼けするのはOKだけど、肌に色を塗るのは禁止
脂肪を細かくする施術を受け入れる選手と受け入れない選手
筋肉増強剤も許可されている大会もあるし、許可される薬も変わったりする
変化する価値基準
他の大会では許可されている筋肉増強剤を使った選手の方が自分より遥かに仕上がっている
にもかかわらず、この大会では失格になってしまう事への疑問
彼女が最終的に取った行動としては
他者からの評価基準ではなく、本来の自分自身を曝け出したいというものなのだろうか
そんなU野にも、また戻って来る道を提示するE藤
世の中、多様な価値観があり、いつどれを選ぶのも自分次第という事かな
それにしても、ボディビル界隈って体に気を遣っている面と、体にわるそうな面と両方ある
水抜き塩抜きは明らかにヤバい
あと、増大期と減量期を繰り返すのは言ってしまえば何度もリバウンドしているようなものでは?
と思ってしまうのだけど、どうなんですかね?
読み終わって、言われてみれば芥川賞ノミネートっぽい作品と感じる
マイノリティの立場の違和感と世間への声なき叫びというね
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【第166回芥川賞候補作】
【第45回すばる文学賞佳作】
前代未聞の筋トレ小説、誕生!
「別の生き物になりたい」。
筋トレに励む会社員・U野は、Gジムで自己流のトレーニングをしていたところ、
O島からボディ・ビル大会への出場を勧められ、
本格的な筋トレと食事管理を始める。しかし、大会で結果を残すためには
筋肉のみならず「女らしさ」も鍛えなければならなかった――。
鍛錬の甲斐あって身体は仕上がっていくが、
職場では彼氏ができてダイエットをしていると思われ、
母からは「ムキムキにならないでよ」と心無い言葉をかけられる。
モヤモヤした思いを解消できないまま迎えた大会当日。
彼女が決勝の舞台で取った行動とは?
世の常識に疑問を投げかける圧巻のデビュー作。
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※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。