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勤務先で係長に抜擢された後藤は、ボディビルの選手でもあった。ある日、社内の人材の無駄に切り込み組織の代謝を上げると大会に向けて停滞中だった減量も進むことに気づき、身体を仕上げるべくチームの脂肪の除去に驀進し始める。肉体と組織がシンクロしたとき、たたき出されるのはベストパフォーマンスか、それとも――。
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Posted by ブクログ
序盤は薄情な筋トレバカの話かと思ったら、そこそこ深刻な部分に触れていく純文学でした。 ページ数も少ないので、余白が多い部分が、より一人一人の読者に振り返らせるような、一人一人のスピンオフを与えてくれるような物語でした。 無理はよくないよ。筋トレも人間関係も。
読書備忘録931号。 ★★★★★。 繰り返します! この薄さでこの満足!★5つです。 そして石田さんのテッパンネタ。 問題ありません。 マンネリでも大いに楽しめます! 主人公は大手リース会社、株式会社レンタールの社員。後藤。 最近リーダー(係長)になった。 そして彼はボディビルダー!(石田さ...続きを読むんテッパン!) JBBCという硬派な協会の大会にエントリしている。 階級は5kg下げた75kg以下級。 大会が近い減量期にも関わらず81kg界隈をウロウロしてしまっている! やばいやばい。 主人公が所属するのは建設資機材課第2係。 建設業界の大手顧客が相手だ。 出社すると、机にちんすこう!とか、サーダーアンダギーが置かれている。 土産か。すッと横の机に動かす。小麦、砂糖、卵、ラード、揚げ、焼き・・・。 これは絶対にダメだ! という感じ。 そして同僚。 課長はデブ。 野田は推定体脂肪率28%のデブ。 大島は推定体脂肪率35%のデブ。 執務のミエちゃん(おばさん)は推定体脂肪率45%のぽっちゃり。 どいつもこいつも使えない。 唯一の救いは菊池。体形はスッキリしており、仕事も出来る! ボディビルという種目は、大会に向けて決まったルーティーンをひたすら繰り返すことが最も重要。イレギュラーを最も嫌う。 かたや、建設業界を顧客にしたリース業務。日々起こるイレギュラー。 使えない部下。自分が肩代わり! 秒で筋繊維が分解される!今プロテインを吸収しないといけないのに!イライラ! 減らない体重! 脂肪が減らない!脂肪が減らない! 仕事を回すために使えないデブの配置転換を提案する後藤。 組織として使えない脂肪が減った。仕事が回る! あら不思議、体重が80kgを切る! 組織を筋肉質に!(良く言われる言葉) 自分の体脂肪が減り体重が減る! 連動している????えええええっ! でもね。 脂肪って必要なんですよ。健康的に過ごすにはね。 疲労していく菊池(組織の筋肉)。 大会時のボディビルダーは体脂肪率5%以下。これって病気と隣り合わせ。 筋肉を作ることが前提なんですが、筋肉が無くても表面の脂肪を無くせばどんな細身の方でも鍛えているように見えるんですよ。 保健室の人形のように筋肉がむき出しになるのでね! そして大会の結果は・・・。 後藤の係はどうなる・・・。 想像の通りです。笑 でも、来年は優勝するぞ!という明るいエンディング! 例によって、ジムの風景はホンマに良いよね。 最近ハック・スクワットをスミスマシンでやっているジジイ、ハック・スクワットのくだりはおおおおっ!ってなった。 面白かった!
ボディビルダー側から見えるカイシャの風景に思わず噴き出しながら読んだ。 しかしなかなか哲学的でもあり思わずうなったフレーズも多い。 P7 ボディビルでは本来順位をつけられない者に順位をつける。そのために必ず隣の選手と比較される。ボディビルも「自分との戦い」とはよく言われるが、後藤は決して、そうは思...続きを読むわなかった。それは、どこまでも、他人との戦いだ。 P21 仕事を断るデブって、何なんだろうな。 P22 なぜ筋肉の上に脂肪が乗って、その逆ではないのか。それは、筋肉は脂肪よりも、価値の高い組織だからだ。 P27 真に自分の身体というのは、自分の意思で動かせる範囲のことだ。筋肉は自分の意志で動かせるが、脂肪はその限りではない。だから太ることは自分を大きくすることとは違って、逆に自分を小さくすることだ。 P65 減量のコツというのは、以下に尽きる。ひたすら同じ生活に徹することだ。今日を昨日のコピーのように生きること。 P69 皮下脂肪はバカの脳味噌のように密度が小さいから、正規の動作に追従できず、タイムラグでブヨヨとなる。【中略】きっといまの自分は体脂肪なのだ。組織の意志に従わないから。 P89 この世に素のままで評価される人間はいない。「自分らしく」では第三者に認められない。人間のやることなすことで審美に値するものは、必ず作為的だと後藤は思う。 P125 そうだ。今回の半生を基に、今度はたくさんの人を集めよう。多少ポンコツだったとしても、弱ったチームをガッチリ、ムッチリさせるやつを。そして減量期(オン)になったらいらないやつから切る。自分の意志で動かせないやつから。あとは、今年は失敗したが、できるやつのメンテは決して怠らない。 「今年は心配マネージャーだったんです」 係の人は「ああそうですか」と言った。
おもしろい! ぼくもライトなジム通いしてるのでなんとなーーく気持ちはわかります 自分に厳しくなると他人にもつい厳しくなってしまう。なんで自分は頑張ってるのにあいつはがんばらないのだろうと 本書は筋トレを主軸にそんな考え方をテーマにしていますがこれは筋トレに限らずついつい思ってしまいますね。
ボディビルをしている中間管理職後藤の理想を追求してやまない奮闘記 チームが締まれば己の肉体も仕上がる!?話 後藤は体脂肪率十パーセントのボディビルの選手 大会に向けて減量トレーニングに励むが肥満体型揃いの職場仲間から邪魔される この飽食の職場は締まらなければならないと考え部内の人材の無駄に切り込み...続きを読む始めると、自身の体にも変化が見え始める 組織の代謝を上げると自身の減量もなぜか進む!? ボディビルの選手が顔だけゲッソリしてることに今まで気がつかなった。 増量期と減量期があることも知らず身体のムキムキさだけみてた。 身体と組織をシンクロさせるとか発想が?はてなだったけど読んでみると 分かりやすく切り口が面白い。 後藤を見てみたい。
ー 後藤はデブが嫌いだった。自分の身体に対するリスペクトに欠けているから。自分の体型なんて、自分の意思で、どうにもでなることなのに。(P13) ボディ・ビルダーである後藤係長。 脂肪は後藤係長にとって無駄なものの象徴。 筋肉と違って自分の意志で動かすことができない。脂肪は勝手気ままに振る舞ってただ...続きを読む身体にぶら下がっているだけ。 そして、使えない部下は脂肪のごとく無駄な存在。 あたかも脂肪を除去するように係から追い出し、引き締まった筋肉質の組織を作ろうとする。 後藤係長の奮闘の結果やいかに 苦笑いが止まらない小説。 不快に思う方もいるかもだけど、石田さんのこういうシニカルさ、僕は大好き。 早く芥川賞獲ってほしい
石田夏穂さんの作品は初めましてです。 身体を構成する筋肉と脂肪を、職場の組織とシンクロさせているところが斬新でした。 主人公の後藤は会社で係長を務めており、ボディビルの選手でもある。ボディビルの大会に出場するために無駄な脂肪を落とし、筋肉をつけることに執着するために、その考えが職場にも反映されていく...続きを読む。 無駄な脂肪=役に立たない人材を排除していくことで、仕事がスムーズに進むように思えますが、本当に脂肪(ここで言う役に立たない人材を含めて)はいらないものなのか?という問いが突きつけられます。 組織の筋肉(仕事ができる人材)だけが残ると、その人材に負荷がかかり過ぎてしまう。 何事もバランスなんだろうなぁと感じた作品でした。
面白いです!最初から最後まで常に口元が緩んでしまう作品です面白いです✨ 会社では係長、プライベートではボディビルの選手でもある後藤さんは無駄が嫌い。 社内でも私生活でも効率を求める男です。 そんな彼の迫りくる大会までの日数と係長としての葛藤が面白可笑しく描かれています! 特に後藤さんがストレス...続きを読むを受けると【ブヨヨ】とお肉が揺れる瞬間があります。 この時読者の私にも“あれ?今私のお腹も揺れなかった?!”と感じさせられました(≖ㅂ≖) 物語が体感を持って楽しめる1冊です✨ 石田夏穂さんの作品は初めて読みましたが、これをきっかけに他の作品を読んでみようと思います!
主人公の後藤は、ボディビルの大会に出るために、あと二ヶ月弱で七キロ落とさなければならない。 会社では係長に任命され部下を持つ立場になったばかり。 今までは人に頼るより自分でやってしまった方が早いと、何でも一人で仕事をこなしてきたが、これからは部下を育て、動かす立場に。 後藤の脳内は、ボディビルのため...続きを読むのボディメイクと係長の立場がシンクロしてくる。 仕事のできない部下(不必要な脂肪)は削ぎ落とす! 自分にとっての理想の職場環境は、仕上がったボディと同じ。 でも、いらない脂肪にばかり目を向けていた後藤は大事な筋肉を育てることがおろそかになり…… ボディメイクのためのストイックな生活、自分に厳しいがために他人へも厳しくなる目、これらが飄々と描かれ、だからこそ面白おかしく、ある意味コントを見ているような感覚の1冊でした。 後藤さん、これからもボディメイク頑張って!
あまりにも[デブ]という言葉が繰り出される回数が多くて、クラクラしました。ラストは[そりゃそうだ]と[そうきたか]という2つの感想。面白いし考えさせられるし、なんとも言えない読後感でした。
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