黄金比の縁

黄金比の縁

1,650円 (税込)

8pt

「会社の不利益になる人間を採る」
不当辞令に憤る人事部採用チームの小野は、会社への密かな復讐を始める――。

(株)Kエンジニアリングの人事部で働く小野は、不当辞令への恨みから、会社の不利益になる人間の採用を心に誓う。彼女が導き出した選考方法は、顔の縦と横の黄金比を満たす者を選ぶというものだった。自身が辿り着いた評価軸をもとに業務に邁進していくが、黄金比の「縁」が手繰り寄せたのは、会社の思わぬ真実だった……。

ボディ・ビルを描いた『我が友、スミス』で鮮烈なデビューを果たした著者が、本作では「就活」に隠された人間の本音を鋭く描く!

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黄金比の縁 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年03月04日

    初の石田さん作品。池袋ジュンク堂のポップスに惹かれ購入。

    とりあえず、視点が面白すぎる。「会社の不利益のために黄金比を採用する」、やってることは正しい(仕事ができやすい人柄を採用する)のに全く会社に貢献していない反骨精神。

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    Posted by ブクログ 2023年12月02日

    小気味いい皮肉と物語のテーマの面白さ。サクッと読めて良い。日本企業の悪しき部分も赤裸々に書くところなリアルだった。

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    Posted by ブクログ 2023年08月28日

     理不尽な理由で花形部署を逐われた女性が、異動先の人事部で会社にとって不利益になる就活生の採用に全力を注ぐことで会社へ復讐するという、迂遠な復讐譚。
              ◇
     プラント設計会社に入社し、希望通りプロセス部という花形部署に配属された小野は、エンジニアとしての輝かしい人生をスタートさせた...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月31日

    小説家の人って多分文系の人が多いんだろうなと思うのだけれど、この本の主人公は理系。

    花形のチームにいたのに、会社の株価が下がるような事件に関わったがために人事部に流されてしまってはや数年。そんな仕打ちをした会社に復讐するために会社の不利益になる人材を獲ると決めて採用業務を行なっている…ていうあらす...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年03月29日

    「我が友、スミス」に続く2冊目の読書となりました。
    著者の文体が好きです。
    文章読んで、「あぁ、この方っぽいな」っていうのがわかる文体なんですよね。(それを個性という)
    個性の強い文章は読みずらかったりもするのですが、そんなこともなく。私の中では稀な存在です。

    さて、ストーリーを読んでの感想です。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年02月26日

    就活を扱った小説は、特にエンタメにたくさんある。大抵は就活をする方(学生)から書かれている。
    この小説は人事担当者の側から描かれている、という点が珍しい。
    そして、大変読みやすくやすく面白いのに、エンタメではなく純文学であるわけを考えてみる。主人公が自分を人事部に追いやった会社に復讐するために会社に...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年01月27日

    「我が友、スミス」で興味をもち拝読しました。

    云われてみれば、なるほどわが社においても「そうかも」と思わせるシーン、シチュエーションもあり楽しい。著者の特徴なのでしょうが、過剰な心理描写がなく削ぎ落としたような文体でコンパクトに納めるところも好きです。

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    Posted by ブクログ 2024年01月21日

    会社に復讐する新卒採用者が主人公のお話し。
    会社にとって本当に不利益となる人物がどんな人か、採用の基準の平等性など面白い視点が沢山盛り込まれていた。
    自身が採用担当になった際には参考にしちゃうかも。

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    Posted by ブクログ 2023年12月26日

    面白くて、ヒリヒリする着眼点に脱帽する気持ちと、今の社会全体に蔓延る表の顔と心理のギャップ、飛び交う言葉のリアルさ、人の距離感の遠さや繋がり方に自分の体温が少しだけ下がったような気がする。
    最近こんなタイプの本が増え、共感を呼んでいるのなら今という時代の空気感がちょっと寂しく息苦しい。

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    Posted by ブクログ 2023年12月25日

    『ケチる貴方』が好きだったので読んでみたら、これも面白い。笑える率はこっちの方が高いです。次々飛び出すワードセンスに、思わず笑っちゃう。

    ラストに関しては、内心「ぶちかましたれ!」と拳を振り上げていたので心情的には残念だったが、あそこで暴露するとそれはただのスカッとジャパン的エンタメになってしまう...続きを読む

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