我が産声を聞きに

我が産声を聞きに

792円 (税込)

3pt

3.5

コロナ禍、夫の良治に乞われ、病院に同行した名香子。肺がんの診断を受けた良治は、今日からは好きな人と暮らし治療をすると告げて家を出てしまう。人生をやり直すという一方的な言い分に、二十数年の夫婦生活を思い呆然とする名香子。自らの命と真に向き合ったとき、人は何を選ぶのか。直木賞作家渾身の作。

”もう一度”
人生をやり直したかったのは、
あなただったのか、それとも――。

自分のものなのに、こんなにも自分の力でどうにもならない人生を、
生まれてしまったという理由だけで、私たちは生きている。
角田光代(文庫収録書評より)

生まれ、生き、そして死ぬ。
それって一体何だ?


【目次】
0 兆し
1 影
2 告知
3 悪い冗談
4 苦い思い出
5 家出の原因
6 ミーコ
7 夫の恋人
8 失敗
9 帰郷
10 高級な終わり方
11 再会
12 枯向日葵
13 もう一度
14 産声

人生は作り上げられるのか 角田光代(「小説現代」2021年4月号掲載書評)
解説 國兼秀二

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我が産声を聞きに のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    割と軽めの筆致で描かれた佳作的な作品だが、すらすらと読み進められる。語り口の技術が高いのだと思う。
    再読:中

    0
    2025年07月27日

    Posted by ブクログ

    我が産声を聞きに
    白石一文
    冒頭、主人公の夫の病気が発覚してからの急激な展開も彼女の前の彼氏の胸のうちの蟠りに気付いた後の流れも白石一文先生らしい話の導入な気がする。それに神戸が舞台なのは「神秘」と同じで神戸の街の描写に既視感を感じる。白石先生らしい「運命の人と暮らす選択」…があって残された彼女がこ

    0
    2025年04月15日

    Posted by ブクログ

    肺がんの診断を受けた夫は、今日からは好きな人と暮らすと言って出ていってしまうのが物語のはじまり。その夫に対して妻の思考は始終ずっと堂々巡りをしている。夫とはどうなるのだろう?と考えながら読んでいたが、あくまでもこの本の主人公は「妻」だった。もっと夫とのエピソードがあってもいいな、と思ったが、主人公が

    0
    2024年04月11日

    Posted by ブクログ

    自らの選択で諦めてしまったことや叶えられなかったこと、時間と共に四六時中悔やまずとも生活できるようになるものだけれど、病気や事故で死を近くに感じた時、諦めてしまった過去叶えられなかった過去を誰しも取り返したくなるものなのかな?

    突然のがん宣告、新型コロナの感染、交通事故、心変わりした婚約者、逃げて

    0
    2024年10月19日

    Posted by ブクログ

    なんじゃそりゃ…という最後
    結局どうするの??離婚を受け入れて自分の人生を再出発させるということなのか
    結婚22年もいっしょに暮らしてきて残るのは娘だけって
    色んな夫婦の関係性があるとは思うがちょっと理解できなかった
    終始夫の勝手な言い分に腹がたった

    0
    2024年06月26日

    Posted by ブクログ

    コロナ禍の時、肺ガン診断の日に別居を言い出す夫。もう一つの人生を選びたい。主人公の妻の行動が始まる。
    作者の父とも仕事をし、作中の句集作者の息子の編集者の解説が俊逸。

    0
    2024年04月03日

    Posted by ブクログ

    一人娘が大学に入学し一人暮らしを始め、夫婦二人のコロナ下の生活。二人とも仕事を持ちお金にも余裕があり理想の家族だったはずなのに。選ばなかった人生選べなかった人生。それをもう一度やり直すと決めた夫。妻は心の整理をつける事ができるのか。

    0
    2024年03月12日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    検査で初期肺がんが見つかったその日に別居を申し出る夫を持った主人公名香子。1年前に高校時代の同級生に再会し、その女性と闘病生活を送ることにしたのだという。

    随分ひでえ夫だなぁ…と思いつつ、自分の命が有限であると知り、育児や家のローンなどの問題がなく、経済的な補償もきっちりできる状況で、別れを切り出

    0
    2024年06月09日

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