我が産声を聞きに

我が産声を聞きに

792円 (税込)

3pt

3.3

コロナ禍、夫の良治に乞われ、病院に同行した名香子。肺がんの診断を受けた良治は、今日からは好きな人と暮らし治療をすると告げて家を出てしまう。人生をやり直すという一方的な言い分に、二十数年の夫婦生活を思い呆然とする名香子。自らの命と真に向き合ったとき、人は何を選ぶのか。直木賞作家渾身の作。

”もう一度”
人生をやり直したかったのは、
あなただったのか、それとも――。

自分のものなのに、こんなにも自分の力でどうにもならない人生を、
生まれてしまったという理由だけで、私たちは生きている。
角田光代(文庫収録書評より)

生まれ、生き、そして死ぬ。
それって一体何だ?


【目次】
0 兆し
1 影
2 告知
3 悪い冗談
4 苦い思い出
5 家出の原因
6 ミーコ
7 夫の恋人
8 失敗
9 帰郷
10 高級な終わり方
11 再会
12 枯向日葵
13 もう一度
14 産声

人生は作り上げられるのか 角田光代(「小説現代」2021年4月号掲載書評)
解説 國兼秀二

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我が産声を聞きに のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2024年04月11日

    肺がんの診断を受けた夫は、今日からは好きな人と暮らすと言って出ていってしまうのが物語のはじまり。その夫に対して妻の思考は始終ずっと堂々巡りをしている。夫とはどうなるのだろう?と考えながら読んでいたが、あくまでもこの本の主人公は「妻」だった。もっと夫とのエピソードがあってもいいな、と思ったが、主人公が...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2024年04月03日

    コロナ禍の時、肺ガン診断の日に別居を言い出す夫。もう一つの人生を選びたい。主人公の妻の行動が始まる。
    作者の父とも仕事をし、作中の句集作者の息子の編集者の解説が俊逸。

    0

    Posted by ブクログ 2024年03月12日

    一人娘が大学に入学し一人暮らしを始め、夫婦二人のコロナ下の生活。二人とも仕事を持ちお金にも余裕があり理想の家族だったはずなのに。選ばなかった人生選べなかった人生。それをもう一度やり直すと決めた夫。妻は心の整理をつける事ができるのか。

    0

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