国内小説 - 講談社作品一覧

  • 華やかな死体
    値引きあり
    3.0
    真夜中の散歩道、背後(せなか)に視線――白菊と曼珠沙華に飾られた、大手食品会社社長の死体が発見された。巨額の遺産めあてか、会社の権力争いの果てか……。美貌の未亡人と元社長秘書の間に、情事の匂いをかぎとった少壮検事・城戸。老獪な弁護士との、知力の限りを尽す熾烈な闘いが始まった。検事出身の弁護士であった著者ならではの迫力で描く、江戸川乱歩賞受賞作。
  • 花や今宵の
    3.5
    ぐぅーん、ぐぅーん、ぐぅーん。不思議な音で鳴る山「しんの」では、松がぐねぐねとねじ曲がり、季節外れの桜が咲き乱れる。小学四年生の河守亜菜はこの山で突然姿を消した。彼女にいったい何があったのか。大人になって東京で暮らす元同級生のぼくは、しんのがまた鳴っているということを知り、集落に帰ってくる。明日から今までとは全然違う人生が始まってしまうかもしれない、という思いを胸に。昨日と今日と明日がつながっているなんて、誰にも言えない。多様なジャンルを横断しつつ、そのすべてに印象深い物語を刻み込み続ける著者が放つ、少年小説であり、恋愛小説であり、奇妙な味のクロスオーバー。
  • 花嫁太平記
    -
    親藩・松平家の江戸留守居役を、倅の藤太郎に譲って隠居した藤翁は、同藩目付役の娘・お乃芙を倅の嫁に迎えたが、藤太郎は国事に奔走するため、妻と相談の上、脱藩する。家名の断絶をおそれて倅を勘当した藤翁は、夫を信頼する嫁の強さといじらしさに心うたれて、勘当を思いとどまる。という、幕末の藩邸にありがちの事件を描いた「花嫁太平記」のほか、格式ばった武士階級の中に人情味を汲みとった「藪うぐいす」「ばかむこの記」や、勤皇浪人に危難を救われた男嫌いの姐御が、一夜の情交からすっかり女らしくなる「舞鶴屋お鶴」など、幕末動乱期のなかに義理人情を描いた、珠玉の名作集。
  • 花嫁の父となりぬ
    -
    娘の結婚に、どこの家の父親も……。銀行員をしながら作家をしていた著者の、ユーモアあふれるホームドラマ。父と娘の愛情を描き、連続ドラマにもなった作品。
  • 埴輪の馬
    -
    滑稽というより、生活の事実を淡々と書きながら、思わず笑ってしまうといった味わいで、文学の師である井伏鱒二や友人たちとの交友を描く。表題作「埴輪の馬」では、埴輪様式の土器の馬を購入のため、師井伏鱒二や友人と出かける。地方都市の駅には先方のお迎えの車が、それも消防自動車が来ていて、それに乗車することの困惑。他10篇収録。
  • 羽なければ 【小田実全集】
    -
    かつては軍隊経験をもち、敗戦後は闇商売から転じて造船会社勤めを終えた老主人公は、典型的な大阪庶民。老人のモットーは、「人生のコツは、柳に風、ノレンに腕押し、降参したと見せかけてねちねちと生きることですわ。」だ。七十近くのこの老人と、十六歳の岡本あつ子が繰り広げる奇妙な関係は、べっとりとした人情のなかにひそむ「差別」をあぶり出してくれる。この作品は、小説のプロローグにある鴨長明の『方丈記』の一節のように、人間ははかないが、出会いはもっと美しいと歌っている。
  • ハノイの純情、サイゴンの夢
    3.0
    ここではない、どこかへ行きたい! 30歳を目前にして、僕は悶々としていた。そして、サイゴンの日本語学校の教師になった。驚きと興奮に満ちたベトナムの日々。「アジアのいまを深く描ける新しい感性の登場に拍手を送りたい」と、大宅賞・講談社ノンフィクション賞受賞の野村進氏が絶賛した、痛快無類の異文化体験記。熱くて、泣けるぜ! ベトナムの青春。
  • 母のオルガン
    -
    人気テレビキャスターがつづる自伝的長編。豊かな感性と清爽な筆致で、一つの時代を真摯に生きた家族の軌跡をたどる――音楽学校出の母、教師の父、7人兄弟の森本家が体験する疎開、出征、終戦、結婚、父の死。母から聞き出した昔の思い出話の中に、平凡な庶民的家族である一家の、戦前から戦後にかけてのさまざまなドラマがあった。昭和という時代を真摯に生きた家族の軌跡を、豊かな感性と清爽な筆致で描く、自伝的長編。
  • 母よ
    値引きあり
    4.0
    母よ、あなたの素顔を見たい、どのような顔をしていたのでしょう。現存している写真はたったの1枚、「ひんやりとした感じの、きれいな人だったのよ」と、少年のぼくに語ってくれた姉。──実母への切実な想いと、別居している理英との間に生まれた保育園にかよう男の子の成長ぶりを、清澄なことばで綴った秀作。第43回読売文学賞受賞作。
  • 母を拭く夜
    -
    街角まで歩いてきて、急にひょいとコートでも脱ぎすてるように、いのちを脱ぎすててゆく、それが死ぬということ……。腰をすえて生き死ぬことの重みをまじまじと見つめ、ときにそのいとしさを青空のようにのぞかせて、読むものの胸に痛いほどの共感を呼びおこす。そんな表題作と「かにやまびこ」「雁の運ぶ木」「冬のヤイカテカラ」「花」ほか一編収録。
  • ハプニングみたい
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 言葉と絵のメイク・ラブ! いとうせいこう&岡崎京子のなんかへん――あのいとうせいこうくんが、岡崎京子ちゃんと組んでこしらえた、なんとも不思議なハプニング。どんなハプニングかって? それがなんとも……いやはや……。
  • はまなす物語
    3.0
    北の浜辺にひっそりと咲く、はまなすの花。傷つき、こわれやすい生への愛惜をこめた、北国に開いた、静かで、透明な美しさをたたえる、愛の物語。北国の若い獣医、東京に嫁いだ姉、都会に憧れる妹の兄妹三様のひたむきで真摯な人生を、はまなすの花に寄せて、砂地に染み透るようにしみじみと描く。三浦文学の円熟の境地を示す長編恋愛小説。
  • 破滅の日 第1部
    3.0
    1~2巻660円 (税込)
    オイル王国のサウジアラビアに、クーデターが発生。同国駐在のすべての外国人、世界経済を左右するアメリカのオイルマンたちが、出口なしの窮地へ! 必死に脱出をはかる日本人商社員たち、革命軍との虚々実々の駆け引きに狂奔する各国の要人たちの取るべき行動は? 壮大なスケールの新クライシス・ノベル。迫る第三次世界大戦の恐怖! <全2巻>
  • 原民喜戦後全小説
    4.0
    広島への原爆投下の惨劇を克明に描いた傑作「夏の花」三部作、亡妻への痛切な思いが滲む「美しき死の岸に」ほか、壮絶な体験と苦悩を刻んだ小説群。戦後70年を経て尚鮮烈な光を放つ戦争文学の金字塔を、文芸文庫スタンダードとして新装版刊行。
  • 腹の蟲
    3.5
    1巻1,672円 (税込)
    「家族なんて、よっぽど注意をしておかないと、すぐに壊れてしまうんだぞ」。かつて「息子」だった男は、やがて「父」となり、いま人生の後半に差し掛かっている。人間の成長と連環、生きていくということの根源を、丹誠を尽くした文体で描きだす、純文学。書き下ろし作品。
  • 針の誘い
    -
    P国公使館の角を曲った千草検事の前に、いきなり飛びだしてきた若い女性は、幼児が誘拐された、とつげる。500万円の身代金を要求する脅迫状も、発見される。身代金は、刑事の監視の中で手渡されるが、持参した母親が、殺害されてしまった。家族をも巻き込む熾烈な企業競争を背景に、綿密に仕組まれた犯罪を追求する、本格ミステリー。
  • 遙かなニッポン
    -
    一世から四世まで、日系米人を全米に取材した、ドキュメント意欲作! 日系アメリカ人の生活と意識を描出する力作――わずか二世代ほどで、アメリカ社会に同化し,地位を確保しつつある日系米人たち。だが、日系アメリカ人といっても、明治や大正に生まれ育った一世から、日本をまったく知らない四世まで、ニッポン色の濃淡には、極端な差がある。また、アメリカ人としての生き方も、多様をきわめる。日本から遙か遠くへ歩み去った日系米人を、全米に取材したこのドキュメントは、同時に、日本人のアイデンティティを描く。
  • 春来る鬼
    -
    三陸を舞台に民衆の哀しみを物語る短編集。風も雲も海も、まだ神の属性を失っていなかった遥か遠い昔……黒潮と親潮がぶつかりあう三陸の岬の浜に流れついた、駈け落ちの若い男女が、数々のためしをうけて村の一員となった頃、村に悪疫が蔓延し始める。それは南の海を渡ってくる鬼のたたりだという、三陸の漁村に伝わる伝説と――という「春来る鬼」(第一回吉川英治賞)ほか「三陸津波」「南部牛方節」「山の伝説」を収録する短編集。表題作は、小林旭・監督、三船敏郎・主演で映画化された名作!
  • 春高楼の
    -
    心震わす熱き青春はここに在り!! 恋に友情に学問に体当たりで生きる青年を"清水流"笑いと情熱で描く長編。青春とはなんだ!? 希望に燃えて上京し、東京帝国大学の門を叩いた1人の青年が、恋に、友情に、学問に、まっすぐぶつかって得た新鮮な驚きを描く会心の青春小説。人生とはかくも熱き興奮に溢れていたか、と清水流の笑いと涙と諧謔で想い起こさせてくれる長編快作。もう青春に理屈はいらない。(講談社文庫)
  • 春、死なん
    4.0
    「春、死なん」 妻を亡くしたばかりの70歳の富雄。理想的なはずの二世帯住宅での暮らしは孤独で 何かを埋めるようにひとり自室で自慰行為を繰り返す日々。そんな折、学生時代に一度だけ関係を持った女性と再会し……。 「ははばなれ」 実母と夫と共に、早くに亡くなった実父の墓参りに向かった、コヨミ。 専業主婦で子供もまだなく、何事にも一歩踏み出せない。久しぶりに実家に立ち寄ると、 そこには母の恋人だという不審な男が……。 人は恋い、性に焦がれる──いくら年を重ねても。揺れ動く心と体を赤裸々に、愛をこめて描く鮮烈な小説集。 紗倉まな(さくら・まな) 1993年千葉県生まれ。工業高等専門学校在学中の2012年にSODクリエイトの専属女優としてAVデビュー。 '15年にはスカパー! アダルト放送大賞で史上初の三冠を達成する。 著書に小説『最低。』『凹凸』(いずれもKADOKAWA)、 エッセイ集『高専生だった私が出会った世界でたった一つの天職』(宝島社) 『働くおっぱい』(KADOKAWA)スタイルブック『MANA』(サイゾー)がある.。
  • 春、出逢い
    3.9
    短歌の力は、アイドル歌会で折り紙つき。 愛萌さんだから描けた等身大の青春に、心が弾みます。――俵万智 存続危機の文芸部が目指すのは、短歌甲子園出場。 三十一文字に込めた世界をめぐる初の青春小説。 東京都立櫓門高等学校文芸部・二年生で部長の吉徳紅乃は、先輩の木虎礼登と部員集めに奔走していた。 顧問の先生の提案から短歌初心者が多い中、八月に開催される短歌甲子園出場を目指すことに。 瑞々しく等身大の言葉で競い合う、作家・宮田愛萌が描く高校生たちの熱き青春譚。 物語を彩る、宮田愛萌さんによるオリジナル短歌を約六十首収録。 初回限定 特製短歌しおりをランダム封入(全五種)
  • 春のいそぎ
    3.8
    昭和20年、終戦の日に父が自決。それは6歳の数馬(かずま)に大きな傷を与えた。成人しても信ずるものは、屏風に張る金箔の美のみ。だが、傷を負ったのは、数馬だけではなかった。姉・篤子、保江もそれぞれ不倫関係を重ね、不毛な愛に溺れてゆく。鎌倉を舞台に、滅びというテーマを、愛憎を通して描いた不朽の名作。美しくも哀しくもある純愛のかたち!
  • 春の華客/旅恋い 山川方夫名作選
    -
    急激に変貌していく戦後日本を背景に新しい感性による現代文学の興隆を牽引し、短い作家活動のうちに数多くの鮮烈な作品を残した山川方夫。その早熟ぶりが同世代の仲間を震撼させた学生時代の作品から、時代を先取りしたモチーフや研ぎ澄まされた文体によってジャンルの枠を超えた才能を開花させた後期作品まで、不慮の事故による早逝が惜しまれる著者の多彩な魅力が凝縮された傑作選。
  • 春のかけら
    -
    一人の少女から見た現代の愛と性――愛と性の海を気ままに泳ぐ、女子高校生・ケイの青春。両親の束縛を嫌って家出したケイは、正体不明の若者・亮太と同棲し、新宿で通りすがりの男に身体を売る生活を始めた。ケイの前に、自殺志願の男、孤独な老人、父親ほどの年配の会社重役らが、赤裸裸な姿をさらす。現代の愛と性のかたちをヒューマンなタッチで鮮烈に描く、長編傑作。
  • 春の画の館
    -
    主の名もわからない不思議な館には、この上なく純潔な少年少女たちが飼われている。彼らはメイドたちの監督下で、日夜みだらで残酷な光景を展開させている……。こうした中世ふうモティーフで、甘美かつアレゴリカルに語りかける大人のメルヘン。独得の感性と語感で知られる著者がイメージの実験を試みた散文詩。
  • 春のほとりで
    4.1
    1巻1,881円 (税込)
    十代のあなたに会いにいこう。 声を殺して泣いた日も、無理して笑ったあの日も。 ぐっと押し込めた心の痛みを、君嶋彼方は掬いとる ■収録作品 走れ茜色 「僕と同じ人を好きな君。だからこの嘘は、絶対に隠し通す」 樫と黄金桃 「中学時代の忘れたい過去。あの子だけがそれを知っている」 灰が灰に 「屋上で出会った不良。みんな怖がる君の本心を知ってみたい」 レッドシンドローム 「偶然見つけてしまった親友の裏アカ。一体どうしてこんなこと」 真白のまぼろし 「初めて漫画を描いていると話せた友達。一緒に描こうと決めたのに」 青とは限らない 「唯一心を許せる男友達。男女の友情って成立しないの?」 大人になれば忘れてしまう、全力でもがいたあの日のこと 『君の顔では泣けない』の著者最新作 読むならここから!
  • 春の窓 安房直子ファンタジー
    4.5
    どこかなつかしい身近な日常からはるかな空想の時間へといざなう安房直子ファンタジー。 売れない絵かきの家を訪れた不思議な猫の魔法を描いた表題作「春の窓」をはじめ、 心を静かに整えてくれる十二編を収録。 大人の孤独や寂しさをやわらかく包み込み、 何度も読み返したくなる切なくも美しい極上の短編集。
  • 春の岬
    -
    こんなにも美しく幸福で、こんなにも確かで堅固なものにも、終りが来るというのだろうか? 出生を秘した瞽女の娘と名門跡見財閥の御曹子で作家志望の青年が、つちかい育んだ愛の巣。いくたびか襲いかかる波濤をのりこえ、悲しみを歳月に刻みつけてたどった愛の旅路――夫婦の深奥を限りなく哀切に綴った、感動の長篇!
  • 春の目玉
    -
    筑豊の炭坑町で、南国の岬の村をつつむ嵐に、新しいひびきを感じ、未来を夢みるひとりの少年が、はぐくまれていく……童心にうつるふるさとの自然、冒険心、みずみずしい感受性で、自我のめざめを歌いあげた児童文学の秀作。国際アンデルセン賞優良賞・サンケイ児童出版文化賞受賞作品。
  • 春・花の下
    3.0
    理性と感情がみごとに調和した、清澄な文体でつづる傑作短篇集。巡る春に託して老女の家へのこだわりを描く「春」、死別したはずの母親についての怖ろしい疑惑が湧き上る「花の下」、娘を中心として家族全体で死にゆく母を看とる「去年の梅」の他、「ありてなければ」「迎え火」「夜の明けるまで」「春過ぎて」「市」「降ってきた鳥」「湖」の秀作10篇を収録した。
  • 晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と
    3.3
    1~2巻759~792円 (税込)
    心に傷を抱えた大学生の春近は、眠れない二月三日の深夜、公園に散歩に出る。「二月三日は、『不眠の日です」。彼に話しかけたのは、もふもふの白い毛並みのサモエド犬を連れた、人妻のひまりさんだった。彼女とともに、晴追町に起こる不思議な事件を解き明かすうち、春近はどんどんひまりさんに惹かれていき……。
  • 晴れたり曇ったり
    4.0
    「不純で鈍感な大人。けっこうわたしは、好きだ」「ときどきスランプは、やって来る」「さくら餅の、あの葉っぱはどうするのか」「寝そべってものを読む癖のある子供だった」……日常のこと、読書のこと、子供のころの思い出。優しさと可愛さと愉快さが同居する、心が温かくなるエッセイ集。未収録の一編も書籍初収録!
  • 半グレ
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    母子家庭に育った苦学生、真は、働き続けの母に恩返しするために、新卒で企業就職しようと必死になっていた。就職氷河期のなか、彼は社員5人のイベント会社にわが身を引き請けてもらう。しかしサーファーのような風貌の社長、真冬なのに日焼けをした専務、ホスト風の先輩社員からは社会人らしさが感じられない。真が入社した会社は、暴走族のOBたちが経営する、マネー・ロンダリング会社だった!
  • 半減期を祝って
    3.4
    1巻1,353円 (税込)
    30年後のニホンの未来像を描き絶筆となった表題作ほか、強くしなやかに生きる女性たちの姿を追った「ニューヨーク、ニューヨーク」「オートバイ、あるいは夢の手触り」を収録。女性や弱者、辺境のものたちへの優しい眼差しと現状への異議──。日本を超えて世界規模の視野を切り拓き続けた津島文学のエッセンスがここにある!
  • 犯罪乱流
    -
    東京新宿百人町のアパートでキャバレーのホステスが殺された。刑務所を仮出所したばかりの男が、情婦の心変わりを怒り、間違えて他の女を殺ってしまったのか? 凶器はピストル。公開捜査中の本部に、続いて殺人の報が届く。――佃河岸にダンス・スタジオ経営の男の死体が浮かび、雑司ヶ谷では深夜密会中の人妻と若い男とが狙われたのだ。事件の連続に色めきたつ記者クラブ。夜討ち朝がけを競って特ダネを追うタイムスの荒木、日日のガンさん、日報の山崎……。現代社会の乱気流が生んだ、凶悪な連続殺人事件の真犯人を追う捜査陣と、事件記者の活躍を描いた力作長編小説。
  • 半島
    5.0
    勤めていた大学に辞表を出し、寂れた島に仮初の棲み処を求めた迫村。月を愛でながら己の影と対話し、南方から流れついた女と愛し合い、地下へ降りて思いがけぬ光景を目にし、現実とも虚構ともつかぬ時間が過ぎていく。この自由も、再生も、幻なのか? 耽美と迷宮的悦楽に満ちた傑作長篇。読売文学賞受賞作。
  • 半島へ
    3.5
    「海松」を超えた、究極の「半島物語」。東京を離れ、志摩半島を望む町で暮らし始めた中年女性。孤独な暮らしのなか、彼女がそこで見つめたものは? 川端賞受賞作「海松」を超えた、究極の「半島物語」。谷崎潤一郎賞、中日文化賞、親鸞賞受賞作! その春、「私」は半島に来た。森と海のそば、美しい「休暇」を過ごすつもりで――。たったひとりで、もう一度、人生を始めるために――。川端賞受賞の名作「海松(みる)」を超えた、究極の「半島小説」 顔を上げると、樹間で朝を待つものたちの気配がした。たぶんメジロやウグイス。どこに巣があるのかわからないが、葉擦れや枝のこすれとは違う音がする。寝覚めの脳に届いたのは身じろぎする鳥たちの気配だったのかもしれない。やがて、森のあちこちに青みを帯びた筋が差しこむ。樹間に広がる光の筋は、やがて明るい金色を帯びていった。途端に森の奥から、鳥の声がにぎやかに聞えてきた。なかに「リッカ、リッカ、ピイィ」と鳴く鳥がいる。そういえば、今日は立夏。東京から半島にきて、もう一ヵ月がたっていた。――<本文より> 第47回谷崎潤一郎賞受賞作 解説・木村朗子
  • 半導体戦争 フォーラムXの陰謀
    -
    アメリカの戦略を探る経済小説。絶対絶命の、新しい大危機が迫る! 国際ビジネス戦争の最先端を描く傑作長編。鋭い洞察と予見! ――半導体をめぐる、日本とアメリカの熾烈な駆け引きの裏側に何があるのか? 日米経済摩擦を背景に、通産官僚、電子工業界、ロビイストなどの動きを、多元的にかつドラマティックに追う。そして、絶体絶命の新しい大危機が! いかに克服するか……。アメリカの仕掛けた大胆な戦略を明かし、近未来を洞察した国際ビジネス小説。複雑怪奇な国際ビジネスの最先端を活写する。
  • 半日の放浪 高井有一自選短篇集
    3.5
    疎開先で入水した母の遺骸を凝っと見つめる、少年の目。二世帯住宅にするため、明日は家を取り壊すという日、嬉々とする妻をよそに、街に彷徨い出た初老の男の目。――戦争と母の自死を鮮烈に描いて文学的出発を告げた、芥川賞受賞作「北の河」、人も街も変質する世情への微妙な違和感を描く「半日の放浪」など、透徹した観察眼で昭和という時代を丸ごと凝視し続ける、高井有一の自選7短篇。
  • 半パン・デイズ
    3.9
    東京から、父のふるさと、瀬戸内の小さな町に引越してきたヒロシ。アポロと万博に沸く時代、ヒロシは少しずつ成長していく。慣れない方言、小学校のヤな奴、気になる女の子、たいせつな人との別れ、そして世の中……。「青春」の扉を開ける前の「みどりの日々」をいきいきと描く、ぼくたちみんなの自叙伝。
  • 反悲劇
    4.0
    本来反小説な神々や英雄の悲劇の世界を、現代小説に直接「移植」する試みのなかで、古代ギリシャ人の行動様式や神話的モチーフは、そのグロテスクな陰惨さのままに、今もわれわれの内に息づき生き延びているのではないかということを問いかける。「向日葵の家」「酔郷にて」「白い髪の童女」「河口に死す」「神神がいた頃の話」の5篇から成る連作集。
  • 反文学論
    5.0
    抜群におもしろい文芸時評の白眉――1977年から78年にわたり、初期代表作となる『マルクスその可能性の中心』、『日本近代文学の起源』と並行して書かれた、著者唯一の文芸時評集。100人近い現役作家を俎上に載せた短い<時評>と<感想>に、この類稀な批評家のエッセンスが凝縮し、横溢する。転換期に立つ「近代文学」の終焉を明瞭化した記念碑にして、これから文学にかかわる者の、必読の書。 ◎「……この『反文学論』は、著者の批評活動すべてが圧縮されたものだと言える。読者は、本書に対して、まるで「柄谷行人」という映画の予告編をみているような印象をもつであろう。そのことを可能としているのは、ひとえに本書が「文芸時評」という制約を受けていることによるのだ。」<池田雄一「解説」より> ※本書は、1991年11月『反文学論』(講談社学術文庫)を底本としました。
  • 叛乱
    -
    2・26事件――昭和11年2月26日未明、霏々とふる雪を軍靴で踏みしめて、昭和維新の名のもとに特権階級打倒をめざす陸軍青年将校が、1400余の兵をひきいて蹶起した。この「叛乱」は、陸軍における統制派と皇道派の派閥争いが、ついに軍の指導権争いとなって、皇道派・相沢中佐の永田軍務局長斬殺事件に発展し、やがてこの雪の朝の悲劇を迎えるに至る。その経緯と事件の過程を、世評高い「昭和軍閥」の作者が、その抱懐する歴史的社会小説の立場から資料を駆使して、政治の腐敗、軍部の政治関与、青年将校の苦衷とその誤算を鮮烈に描く。直木賞受賞作品。
  • ハ-ド・ラック・ウ-マン
    4.0
    シンこと石森信たちのロックバンド「ナイトメア」のグルーピーが殺された。誰も彼女の本名を知らない。メンバーにも疑いがかかるが……。待望の長編ロック小説。(講談社文庫)
  • ハーフムーン
    -
    淳子は離婚後、ギャラリーでイキイキと働き、新しい生活をつかんだ。彼女は、その才能を認めたカメラマン・伸樹と恋に落ちるが、その妻・純子との間にも、不思議な友情が芽生えて……。出会いと別れを一巡し、離婚後に愛を見つめ直し始めたハーフムーンたちの、新しいライフスタイルを描く、個を越えた新恋愛小説。
  • ハーブの庭から
    -
    そよ風にのせて、幸せ気分を運ぶ、ハーブ便り――1粒の種から生命を育てる、子供もハーブも一緒、という思いをこめたハーブ便り。子育て、ハーブ・ダイアリー、おすすめ植物園ガイド、庭作り・花作り、ピストゥのヒントから、庭園やハーブの源流を訪ねるイギリスや南仏プロヴァンス紀行まで、たっぷり入った1冊。そよ風にのせて、幸せ気分運びます。
  • 煤煙
    3.5
    正義派ではない、金のためでもない。ヤミ金融の連中を脅し、言いがかり同然の裁判を起こす。有罪確実な人間を無罪にすることに、暗い喜びを感じる。ご大層な事務所よりも船の上で生きる自由を選ぶ。法を逆手に秩序に盾突く中年弁護士、青井正志。あやふやなこの社会に鉄槌を下すハードボイルド、新たな地平。
  • 陪審法廷
    3.8
    米国フロリダに住む日本人少年、研一。隣人の少女パメラは、養父からレイプされていることを彼に打ち明ける。彼女を救うため研一は養父に向けて拳銃の引鉄(ひきがね)をひいた……。第一級殺人罪で裁かれる少年は、終身刑か無罪か。陪審員である12人の普通の市民が出した評決は? 国際派作家が描く迫真の法廷サスペンス。(講談社文庫)
  • ばいにんぶるーす
    4.0
    1巻660円 (税込)
    野獣のように一人きりで生きている勝負師たちの哀歓。風来坊・ロッカ、元役人・立花、非情なノミ屋・和合、ムショ帰りの鉄五郎老人ら、いずれ劣らぬ一匹狼たちが麻雀、競馬、闘犬、無尽、ルーレット、トランプ、チンチロリンなどでくりひろげる、喰うか喰われるかの凄絶なギャンブル世界を鮮やかに描くロマン。
  • バイバイ・バディ
    3.8
    謎の男たちに追われる、大学生の三咲。 あやうく捕まりかけたところを、ミツルという名の変人に救われる。 三咲は、ミツルがたった一人の「友達」であった海斗と交わした約束を守るために、かつての同級生である成瀬を止めようとしていることを知るが――。 それぞれの切ないまでの“友情”が胸を打つ青春群像劇。
  • バイバイ・フォギーデイ
    4.0
    1巻1,672円 (税込)
    憲法改正? 卒業後の進路? 政治オタ女子高生とイマドキパンク青年が、もやもやした日々をぶっ壊す。総理大臣になってキミを守る! ※本書は、「小説現代」2011年2月号~2012年1月号に連載されたものに加筆しました。
  • 爆笑大問題
    -
    1~2巻1,100~1,265円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 待望の最新・時事問題漫才集――天下無敵の超辛口、切り捨て御免で無責任! 怖いものなしで言いたい放題、世紀末日本をメッタ斬りにする笑いのテロリズム!! 第1講 どーなるどーする日本の政治!? 第2講 どーなるどーするクリントン!? 第3講 立ち直るのか、日本の経済!? 第4講 これでいいのか、日本の休日!? 第5講 どーなるどーする日本の夫婦!? 第6講 もうすぐ行けるぞ宇宙旅行!? 第7講 おかしくないか、日本の音楽!? 第8講 どーなるどーする環境ホルモン!?
  • 爆笑問題のザ・コラム
    4.3
    1巻1,155円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 あの「コラム」が1冊の本になった!――ニュースキャスター・太田光の多事暴論!? 時事問題から風物詩まで、ボケて、ひねって、唸らせる至高の話芸の傑作選。「センター試験」「忠犬ハチ公」「春ですね」「久米 宏」「ドラフト会議」「外務省を何とかして下さい」「タレント候補乱立」……。ありとあらゆるものをネタにして一発撮り直し無し! 爆笑問題の偉大で無謀なる挑戦をご覧あれ。
  • 爆走! 芸人ドライブ
    -
    高校時代の友人トリオが4年ぶりに再会したところからはじまる晩春のあてなきドライブ。平和主義者を名乗りながら、人間としては大切な何かが欠けている木村。騒動の火付け役であり芸人志望のチンピラ風大男、坂上。肥大した自己顕示欲のはけ口を小説執筆に求める亡霊のような風貌をした腺病質の小男、加藤。。。三者三様(草食・肉食・無職)に歪んだ自我同士の衝突によって生じるドタバタを描いた暴走コメディー!
  • 獏の掃除屋
    4.7
    1巻1,617円 (税込)
    「俺が喰ってやるよ。あんたの悪夢をさ」 身近な人にやるせない感情を抱く4人の依頼者たち。 “獏”は彼らの夢に共に入り、劣等感に、罪悪感に、無力感に喰らいつく!! 「獏憑き」の黒沢彩人は従兄弟の桂輔が社長を務める白木清掃サービスで、悪夢の原因となる穢れを取り除く「夢祓い」を行っている。 実家のパン屋を継ぐ夢を絶たれた館平奈々葉、 妻子と別れ、占い屋を営む根津邦雄、 四歳の娘にどうしても優しくできない笑原香苗ーー 獏憑きは穢れを喰べるほどに寿命が縮む。 しかし彩人には、残された時間でどうしても喰べたい悪夢があったーー
  • 幕末ガンマン
    -
    高杉晋作の用心棒は天下無敵のガンマン! 動乱の幕末を生きた男たちの夢と情熱――幕末に日本を脱出した天涯孤独の男・捨(すて)は、船上で高杉晋作と奇しき出会いを持つ。動乱の上海に着くと、米国からの流れ者ガンマンに弟子入り、手練の早業を身につける。はたして、彼の目的は何か? 風雲急を告げる幕末の日本と上海を舞台に、無敵不屈の用心棒が送った波乱数奇の生涯を描く、傑作時代小説。
  • 幕末剣客伝
    -
    元新撰組隊士の生々流転。もう一つの維新史――明治5年旧暦3月はじめ、東海道・浜松宿、日暮れどき。軒を連ねる旅籠(はたご)町で、狼藉をはたらくごろつきたちの前に、ヌッと立った一人の土族。元新選組隊士・中島登。剣士の体の中を走る熱い血のたぎりは、登を東京へ向かわせた。幕末から明治へかけ、激動の時代を生きた男の、生々流転を見事に描く。もう一つの維新史。
  • 幕末「住友」参謀 広瀬宰平の経営戦略
    -
    倒産・乗っとりの危機を救った参謀の大戦略とは何か、その全容を描いた歴史経済小説。危急存亡の事態をいかに打開したのか? ――巨額な借金と経営乗っとりの大ピンチを救った、野性あふれる参謀の戦略とは何か? その男・広瀬宰平は、住友の礎である別子銅山を守りぬくため、幕府を相手に、一歩も引けをとらぬかけひきを展開する。内にむかっては、膨大な金利支払いを解決するため、大胆な経営体制を敷く。危急存亡に対処した手腕を描く!
  • 幕末ダウンタウン
    値引きあり
    3.0
    新撰組の隊士が謎の元芸妓と漫才コンビを組んで寄席に出る!? 笑いがつぎつぎと炸裂!前代未聞のお笑い時代小説 選考委員の満場一致で小説現代長編新人賞に輝いたデビュー作 著者は良質な漫才を思わせる精次郎、文枝、松茂登らの掛け合いを使ってテンポよく物語を進め、 さらに幕末の芸能史や新撰組の事績といった史実の中に矛盾なくフィクションを織り込んでいる。 そのためユーモア小説としても、歴史ものとしても絶妙で、 一気に物語の世界に引き込まれてしまうだろう。――末國善己(文芸評論家)
  • 芭蕉
    -
    芭蕉は、俳諧の大成者であるとともに、日本美の極限を生きた。著者が心血をそそいだ、読売文学賞受賞作の『芭蕉』は、必読の座右の書として、不朽の光を放っている。そのほかに、著者の芭蕉に関する重要評論も収録した全集版。
  • バスカヴィル家の犬 シャーロック劇場版
    4.0
    高い推理力を持つ犯罪捜査コンサルタント誉獅子雄と助手若宮潤一は、ある資産家から娘の誘拐未遂事件の捜査依頼を受けるが、間もなくして、依頼人の資産家は謎の死を遂げる。  若宮と獅子雄は、資産家の死と誘拐事件を捜査するため、人を襲う魔犬の伝説がある、瀬戸内海の島を訪れ……。そこで明らかにされる、資産家一家の、黒い秘密は……? 人気ドラマの劇場版をノベライズ! <小学上級・中学から すべての漢字にふりがなつき>
  • バトル・ライン(『歩兵の本領』講談社文庫所収)
    -
    渡辺は娑婆にいたときから腕っぷしには自信があった。自衛隊でもすこぶる優秀。だから和田士長に「かわいがられ」つづけている。惚れたホステスへの純情も踏みにじられた。いつか必ず殺してやる――。人も鳥も獣もいない芒の原野、演習の夜間斥候で千載一遇のチャンスが訪れた。浅田次郎が自らの自衛隊体験を活写した、涙と笑いの青春グラフィティ! 『歩兵の本領』所収。
  • バナナの親子
    -
    娘の幼稚園の先生は、SMの女王様だった! ――ブランド志向の妻・康子、4歳の娘・麻依と郊外のニュータウンに住む平井進・35歳は、広告プランニング会社を経営する花の自由業。娘の幼稚園の担任・野中小百合先生に、大胆にも父兄連絡帳を使ってデートを申し込んだのだが……。予想外に展開する、何気ない日常に潜むスリリングな愛と性の冒険。野心的長編。
  • バビロン1 ―女―
    4.2
    1~3巻858~913円 (税込)
    東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社・日本スピリと国内4大学が関与した臨床研究不正事件を追っていた。その捜査の中で正崎は麻酔科医・因幡信が記した一枚の書面を発見する。そこに残されていたのは毛や皮膚混じりの異様な血痕と、紙を埋め尽くした無数の文字、アルファベットの「F」であった。正崎は事件の謎を追ううちに、大型選挙の裏に暗躍する陰謀と謎の人物に気がつき……
  • バラガキ 土方歳三青春譜
    3.9
    「どんなことをしても勝ちゃいいのさ」と、うそぶく男は、その名も土方歳三。茨のような鋭い棘を持った悪童、さわると棘で怪我をする危ないヤツ、だからバラガキ、と呼ばれている。攘夷が叫ばれる江戸を舞台に喧嘩三昧、そして京の街でもひと旗あげようと勢い込む。ナカバ的解釈の痛快新選組・青春グラフィティ。江戸で大暴れの新選組、京でもひと旗あげてやる!
  • 薔薇恋
    3.5
    この愛はもう誰にも止められない! ーー結婚7年目の人妻・杏子は、夫からのドメスティック・バイオレンスに晒されていた。虐待の事実を胸に秘し、心の傷を癒すため、ガーデニングに熱中する彼女は、ある日、自分とは住む世界の違う一人の男性と出会い、危険な恋へと落ちていった……。江戸川乱歩賞作家が描く濃密な大人のラブ・ストーリー。
  • 薔薇の木にバラの花咲く
    -
    潔癖で清純な心の持主の黎子は、アルバイトをしながら大学で学んでいた。戦災で両親を失い、肉親は姉ひとり。人の負担になるまいと肩を張って生きている彼女の前に、名門の建築設計士の叶が現われる。叶は黎子を愛し、若い直情から、彼女の肉体に愛の烙印を押した。黎子に静かな愛を寄せていた誠実な鳴海は、事情を知ったとき、男らしく耐えて、黎子と叶が結ばれることを願った。が、それは、黎子を蟻地獄のような苦しみと迷いに追いやるのだった。純粋な処女の心理と、愛情の哀しみと美しさを追究した、清爽な抒情あふれる青春ロマン。
  • 薔薇の血を流して
    -
    オートバイに憑かれた、イギリス人の父親と異母弟たちに、突然呼び寄せられ、マン島の死のロード・レースに挑む、安城はるな。疎外し、拒絶しあう日英の家族チームを死闘に向かわせる、魔のレースの狂熱。マシンに憑かれた父娘の葛藤と激情。血と炎の歓喜を濃密に描く表題作のほか、異邦に捧げられた、若い日本女性の情熱の悲劇を語る、初期傑作集。
  • 薔薇はよみがえる
    5.0
    孤独なオフィス・ガールの懐に、ふと飛び込んできた1通の手紙が巻き起こす、若い男女の運命を描く。藤澤氏特有の青春文学。
  • 薔薇館
    -
    薔薇園のある旧家の女主人・藤波梢は、娘の雅美と奈美がともに、自分の恋人・紺野に異性として関心を抱いていると知り、強い衝撃をうけた。紺野とは、運命のいたずらで結婚こそできなかったが、青春時代以来、双思双愛の仲である。美しい女たちが刻む、愛の三角形の行方は? 華麗なタッチで多様な愛を描いた、大型ロマン。
  • バリ山行
    値引きあり
    3.8
    1巻1,170円 (税込)
    第171回芥川賞受賞作。 古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。 「山は遊びですよ。遊びで死んだら意味ないじゃないですか! 本物の危機は山じゃないですよ。街ですよ! 生活ですよ。妻鹿さんはそれから逃げてるだけじゃないですか!」(本文より抜粋) 会社も人生も山あり谷あり、バリの達人と危険な道行き。圧倒的生の実感を求め、山と人生を重ねて瞑走する純文山岳小説。
  • バリの魂、バリの夢
    3.0
    バリが失ったもの、守り続けているもの。この島は、何故かくも旅人のこころをからめとるのか!? 究極のバリ島読本。バリの迷宮をさまよう――目も醒めるような青い水田、耳に優しいガムランの音。小さな遺跡を訪ね、ウブドのアートや市場の喧騒に酔いしれる日々。バリは、何故かくも旅人の心をからめとるのか? 暮らし、食べ物、祭り、舞踊、言葉、暦……。バリ島の魅力に深くふれた名著『バリ島 不思議の王国を行く』に書き下ろしを加えた、究極のバリ島読本。
  • バルカンの星の下に 【五木寛之ノベリスク】
    -
    私はソフィアの空港に降り立った。貿易商社員として5年間パリで働き、日本に帰国する前のバカンスでやってきた。空港で同年代の宗谷夫妻と知り合い、ホテルまでタクシーに同乗する。その後、たまたま入ったレストランで婦人と再会。彼女は、夫との15年の旅の終わりにブルガリアに来たのだという。私は自分の部屋へ婦人を誘った。翌日、宗谷氏に会い、今回の旅行が15年前に果たせなかった新婚旅行のはずだったと聞く……。
  • バルス
    3.7
    トップレベルの私立大学に通う百瀬陽二の就職戦線は冴えなかった。名の知れた大企業への就職に囚われていた陽二は、再チェレンジする為に就職留年を決める。留年のあいだ派遣会社を通じて世界最大のネット通販会社《スロット》の物流センターでアルバイトをすることに。そこで見たのは、派遣労働の過酷な職場環境、さらに膨大な商品の運送業務に忙殺される大手総合物流企業の厳しい現場だった。 東京から各地方に向かう東北・東名・中央・常磐など主要高速道路で、ほぼ同時に宅配便を配送するトラックが走行中に荷台から出火し交通麻痺となる。格差社会への不満を抱えた集団「バルス」により犯行声明がマスコミに届き、次なる犯行予告が伝えられた。宅配会社は荷物の受け付けを中止、それに伴いネット通販会社の出荷も停止、あらゆる産業で事業が滞りはじめた。追い打ちをかけるように、バルスは予想を超えた要求をつきつけてきた!
  • バンギャル ア ゴーゴー(1)
    3.7
    1~3巻764円 (税込)
    家にも学校にも居場所がない中学生のえりの心の拠り所は、大好きなヴィジュアル系バンド。札幌のライヴハウスに通い、ノリコとユキの3人でメンバーを「追っかけ」る時だけが「生きてる」気がする。くだらない日常から逃げるように、ライヴハウスの暗闇と轟音(ごうおん)にまぎれる少女たち。女の子青春文学の金字塔! (講談社文庫 )
  • 盤上に散る
    3.6
    唯一の家族だった母を亡くした明日香は、遺品の中から一通の出されなかった手紙を見つける。宛名は「林鋭生様」。それが将棋の真剣師の名だと知り、明日香は林を捜すことに。ある対局の後、忽然と姿を消したという男と、母との関係は。昭和を生きた男女の切なさと強さを描いた傑作長編。
  • 盤上のアルファ
    値引きあり
    3.9
    「おまえは嫌われてる」。神戸新報県警担当記者・秋葉隼介は、たった一言で文化部に左遷され、将棋担当を命じられる。そんな秋葉の家に、突然転がり込んだのは、やけ酒の席で大喧嘩をした同い年の不遜な男・真田信繁だった。背水の陣でプロ棋士を志す男が巻き起こす熱い感動の物語。小説現代長編新人賞受賞作
  • 伴走者
    3.9
    「お前は伴走者だ。俺の目だ」 伴走者とは、視覚障害者と共に走るランナーである。「速いが勝てない」と言われ続けた淡島は、サッカーのスター選手として活躍しながら事故で視力を失った内田の伴走者として、パラリンピック出場を賭け国際大会で金メダルを狙う。アルペンスキーのガイドレーサーを描く「冬・スキー編」も収録。解説・川越宗一。
  • バンド・オブ・ザ・ナイト
    3.6
    「悪夢を見るなら今のうちだよ」と誰かがおれの耳元でささやいた――。「悪魔の館」と呼ばれる家に入り浸るジャンキーたち。アルコールをはじめ、睡眠薬、咳止めシロップなどの中毒者たちが引きおこす悲喜劇を濃密に描いた衝撃作。そして、今夜も言葉のイメージが怒濤のように、混濁した脳裡に押し寄せてくる。
  • 晩年の研究
    -
    残された時間を黄金にかえる生き方。悔いのない人生! ――齢50を超える。残された時間を数える。お金、夫婦、家族、そして生きがい……。過去から脱皮し、より成熟した黄金の日々をすごすためには、どうすればよいのか。自己を見つめ、第2の行路に踏み出した10人の姿を鮮やかに描き、充実した人生の心構えを学びとる!
  • 晩年の子供
    4.3
    メロンの温室、煙草の畑、れんげ草の群れ。香り高い茶畑、墓地に向かう葬列、立ち並ぶ霜柱など。学校までの道のりに私が見た自然も人間もあまりにも印象的であった。心を痛めることも、喜びをわかち合うことも、予期しない時に体験してしまうのを、私はその頃知った。永遠の少女詠美の愛のグラフィティ。
  • BANG! BANG! BANG!
    3.7
    1巻1,562円 (税込)
    幼なじみのばんちゃんを失い、口も心も閉ざした俺。いつからか、クラスの“裏掲示板”に、そんな俺への悪意が投稿され始める。そんなある日、掲示板に突如、謎のメッセージが投稿される。〈Bくんのことは悲しいじこで誰のせきにんでもない>。……一体、誰が? その日を境に、死んだばんちゃんと裏掲示板を巡る意外な事実が少しずつ明らかになってゆくのだが――。
  • バーバラが歌っている
    -
    祖母や母とは違う、新しい女の愛物語。私の愛は、私が選ぶ! 「愛」を巡る長編小説。愛したいから、愛する。ただ、それだけのこと……ーーバーバラは自分のやり方で、気持ちよさそうに歌っている、「語らぬ愛」を。あなたは、あなたの歌を歌っていますか? あなたは、あなたの愛を愛していますか? 女であることの傷をどう癒し自分を生きたか、女三代にわたる人生と葛藤に、離婚の危機にある家族を絡ませて、家族とは何か、その行方を問う、半自伝的問題作。
  • パイレーツ・オブ・カリビアン外伝 シャドウ・ゴールドの秘密(1)
    -
    シリーズ第一作「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」の前日譚。何者かによって、呪いをかけられてしまったジャック・スパロウ・彼は、その呪いを解く秘薬シャドウ・ゴールドを求めて、七つの海をめぐる冒険の旅へ出る。待ち受ける恐るべき敵、シャドウ・ロードとは!?
  • パズル百科
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 古今東西のパズルに結晶した遊びの枠を大公開! リンド文書にある数学遊戯から、西欧中世の魔法陣、迷路、清少納言「知恵の板」、江戸時代のなぞなぞまで、パズルにまつわるエピソードを紹介し、問題を解きながら妙味を満喫する百科。知的遊びと機知・頓才の術を身につければ、あなたの創造力は倍増すること、まちがいなし。
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    「超」勉強法・パソコン篇。パソコン攻略、最後の超マニュアル! ミリオンセラー『「超」勉強法』の著者が明かす実践ノウハウのすべて――パソコンは、仕事の効率化のための道具だ。仕事に活用できなければ、意味がない! 文章の書き方、電子メールの使い方、データベースを活かした情報収集法から、パソコンならではのアイディア発想法、「超」整理法まで、ベストセラー『「超」勉強法』の著者が、パソコン攻略のための、野口流ノウハウをすべて公開。
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  • パリの猫の一日はとても長い
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    パリで20年間雑誌の仕事をして、昨年フランスで生まれた、銀次という名の灰色の猫をつれて東京に戻ってきた。離れてみると、パリに対して並外れた思いを抱いていたことに気づいた……ともあれパリは淑女に似ている、というひとがいるが、淑やかな女なら、必ずいくつかの秘密をもっているものだ。たしかに私のみたパリには、この淑女の条件がそろっていたような気がしてならない。――<あとがきより>
  • パルタイ・紅葉狩り 倉橋由美子短篇小説集
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    前衛党入党から離反までを、不毛な性愛の日々に重ね、内的手法で描いたデビュー作「パルタイ」以降、日本の文学風土から自由な、徹底した虚構を追究。そこからは、イメージの豊饒さと方法意識に貫かれた〈反世界〉が現れる。プロメテウスの罰を再現した「囚人」、白昼夢にたゆとう「夢のなかの街」等、初期作品から怪奇掌篇、寓意譚に至る9篇を収録し、著者の孤高なる文学的歩みをたどる。
  • パレードのシステム
    3.7
    1巻1,562円 (税込)
    鮮明で美しく、静謐かつ余韻に満ちたレクイエム、芥川賞作家の新境地。 人生はパレード、荘厳な魂の旅路。台湾と日本、統治と戦争の歴史に及ぶ記録と記憶の軌跡――。 祖父の自死をきっかけに実家のある地元に帰った美術家の私。祖父が日本の植民地だった戦前の台湾に生まれ育った「湾生」と呼ばれる子どもだったことを知り、日本統治下の台湾について調べ、知人からも話を聞き、誘われるまま台湾を訪れることになる。祖父の自死の原因、理由を探り、自身のルーツ・アイデンティティを確かめるための台湾訪問だが、何かに導かれるように台湾先住民の系譜にある人物の葬儀に参加することになる。日本とは全く違う儀式や儀礼、風景に触れるうち、戦争や生と死・祖父の思い出・美大時代唯一の友人の死、様々なイメージが想起され喚起されていくのだった。
  • パンとサーカス
    4.8
    日本を“奪回”するために戦う テロリストたちの冒険譚(エンターテインメント) 戦後日本が抱え込んでいるトラウマである「アメリカの属国」という屈辱的なステイタスから身をふりほどき、 国家主権の回復、「自由日本」の創建をめざして戦うテロリストたちの冒険譚なんですから、痛快でないはずがない。 (略)今の日本人にもっとも必要なのは秩序を紊乱することができるほどの想像力の暴走である。 島田さんはそう考えてこの小説を書いた。(内田 樹「解説」より) 世直しか、テロリズムか? 壮大な政治冒険小説。 父の復讐のためCIAエージェントになった男は、日米両政府の表と裏を巧みに欺き「その時」が訪れるのを待つ。 親友のヤクザ二代目、聖母のごとき介護ヘルパー、ホームレス詩人、告発者、大物フィクサーらが集い引き起こされるのは世直しか、テロリズムか? いざ、サーカスの幕が上がる。壮大な政治冒険小説(エンターテインメント)。
  • 柊の館
    -
    神戸異人館で青春を過した女性が語る恋の思い出、奇妙な殺人劇……。情趣あふれる連作推理――柊の樹に包まれ、神戸でも異彩を放つ「とんがり屋敷」は、イギリス系船会社の宿舎だった。そこに17歳で勤め、多くの外人たちと共に青春の充実したときを過した日本女性。彼女が語る古き良き昔の恋や奇妙な殺人劇、それは時代、人種をこえた愛憎ドラマとして清新に今よみがえる。異色の構成による、連作推理小説
  • 緋色のスプーク
    4.0
    電子文芸誌『BOX-AiR』の新鋭タッグが切り拓く哀哭のミリタリー・スカイ・サスペンス! 小国ヒノメの空軍基地で働く整備工のアガヅマは、幼馴染の手引きで敵国へ拉致されかける。その窮地を救ったのは黒髪の少女・ニケ。劣勢のヒノメ軍で敵味方から「赤の死神」と畏怖されるパイロットだった。「走れ」新月の闇、ニケの声に縋るようにアガヅマは駆け出す。日常が崩れる予感を抱きながら。
  • アジュアの死神
    4.0
    ヒノメ国から敵国ヘルティアへ亡命した整備工アガヅマ。つかの間の休戦はある日、ヒノメからの空襲で破られた。その混乱に乗じてアガヅマの前に現れた一人の少女――彼女は死神と呼ばれた戦闘機パイロットであり、アガヅマの因縁の相手・ニケだった。彼女の意図はいったい何なのか――。BOX-AiR新人賞受賞のデビュー作『緋色のスプーク』の続編登場!
  • 冷え物 【小田実全集】
    -
    悲劇作品には、感情をゆさぶり泣かせるものと、何かもどかしい重苦しさを引きずるものとがある。「差別」問題に鋭く対峙して取り組んだこの作品は、大阪を舞台に日本社会の底辺に生きる「善良な」人たちのあいだにひそむ「差別」の心理や構造の奥襞に、虚飾なく分け入って描き出された、哀しくも緊張感みなぎる、1968年の「反差別文学」だ。「差別」問題を「世の中の問題」にしたいと願っていた著者の思いは、小説とともに自らの作品思想と、作品に対する批判を合わせ入れることで実現した。
  • 光と風と夢 わが西遊記
    4.0
    喀血に襲われ、世紀末の頽廃を逃れ、サモアに移り住んだ『宝島』の作者スティヴンスン。彼の晩年の生と死を書簡をもとに日記体で再生させた「光と風と夢」。『西遊記』に取材し、思索する悟浄に自己の不安を重ね〈わが西遊記〉と題した「悟浄出世」「悟浄歎異」。──昭和17年、宿痾の喘息に苦しみながら、惜しまれつつ逝った作家中島敦の珠玉の名篇3篇を収録。
  • 光とゼラチンのライプチッヒ
    5.0
    1巻1,771円 (税込)
    卓抜な想像力の果てに広がる燦然たる10の小宇宙! 研ぎ澄まされた日本語。小説を読む愉しみを思い出させてくれる短篇作品集。

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