東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社・日本スピリと国内4大学が関与した臨床研究不正事件を追っていた。その捜査の中で正崎は麻酔科医・因幡信が記した一枚の書面を発見する。そこに残されていたのは毛や皮膚混じりの異様な血痕と、紙を埋め尽くした無数の文字、アルファベットの「F」であった。正崎は事件の謎を追ううちに、大型選挙の裏に暗躍する陰謀と謎の人物に気がつき……
何より、ミステリ正統派は否定するかもしれませんが、SF的ではありますがロジックパズルとしては立派なトリックとして成立していると思います。野崎まど作品はいつもどこかで読者を裏切るような仕掛けがあり、SFミステリとして読んでいます
Posted by ブクログ 2018年04月11日
予想の斜め上をいく壮大な構想に、ただただビックリ。
まったくのフィクションでありながら、じわじわと人間の本質を問うてくるような筆力に脱帽。
緻密に練り上げられ、しかも予想をことごとく外してくる展開の上に、キャラには軽めテイストを配するバランス感覚。
すごい、この人天才かも、と久々に思わされた作家...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年02月05日
講談社タイガ、新しいレーベルですね。
野崎まどさんは、噂だけは以前より耳にしていましたが読むのは今回が初めて。
タイトルや、表紙イラストの近未来風のイメージに比べると、
思っていた以上に普通のミステリだなと最初は思っていました。
でも、中盤以降あの衝撃の出来事があってからは印象が一変。
この一冊...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月29日
快作としか表現しようがない出来、表現しようがない作品だった。中頃までは淡々としたミステリーに見せかけ読者に謎を呈示していくのだが、後半から一気に様相が変わり、ミステリーの要素を残しつつ、ホラーともファンタジーとも言えるような様相を呈し、同時にめまぐるしく変わる展開の波に読者は翻弄されることになる。
...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年12月25日
「鬼か、悪魔か、野崎まど、か。世界はまどに惑わされる」。
東京地検特捜部検事の正崎善、臨床研究不正事件、麻酔科医の因幡信、紙を埋め尽くした無数の文字「F」、大型選挙等。
死を許す時代、死を心の底から楽しみにする人、また、死を望ませた人間とはー?。
初めての野崎まどsan。
サブタイトルとなって...続きを読む
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