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日本の"新域"で発令された、自死の権利を認める「自殺法」。その静かな熱波は世界中に伝播した。新法に追随する都市が次々に出現し、自殺者が急増。揺れる米国で、各国首脳が生と死について語り合うG7が開催される!人類の命運を握る会議に忍び寄る"最悪の女"曲世の影。彼女の前に正崎が立ちはだかるとき、世界の終わりを告げる銃声が響く。超才が描く予測不可能な未来。
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「バビロン」
2019年10月~ TOKYO MXほか 声の出演:中村悠一、櫻井孝宏、小野賢章
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1~3件目 / 3件
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Posted by ブクログ
アムリタの頃とはもはや作家としてのステージが違いすぎる。 題目によって熟考し(本書においては、自殺、死、政治、法律、権利、人の在り方等大きく纏めると善悪について)、著者なりのイデオロギー、または問い。物語性を持たしたうえでそれらを我々に顕示している。私たちは考えなければならない。 小さなコペルニク...続きを読むス的転回があった。 私は自殺について、最初は物語にでてくる世間一般の答えしか持ちあわせていなかった。 ただ今は違う。それをここで遺すほどのことでもない気がするので割愛するが、著者の出した答えにも納得している。続くことが善、終わることが悪。 そう定義してみると、あらゆることがしっくりとはまる感覚がある。思考にもエネルギーがあるのだから、子孫を残したとして終わりではなく、無為に思考を巡らせるだけでそのエネルギーは量子となり、茫洋たる宇宙を永遠に彷徨うのならばそれも小さな善なのだろう。 長生きをしようと私は思った。 あらゆることを考えさせられた本書は小説というジャンルだけに留まっていない良書であった。 感謝している。
『The thinker』 私も考えることはとても大好きだ。そして、とても重要不可欠なこと認識している。人が人である為に人は考え続けなればならない。それが人に与えられた使命なのだから。では誰に与えられた使命なのか? 私の思考は出口を探して歩き続ける。
冒頭から、これは2巻の続きなの?と思うほど、場所も登場人物もがらりと変わっていました。 日本国内の新域で始まった波紋は、世界をも飲み込んでいくことになります。 スケールが大きくなった舞台で、綿密に積み上げていく展開に多少の苛立ちを感じつつも、読み重ねていきます。物語の終盤に差し掛かると、急発進するス...続きを読むポーツカーのような加速が加わり最後のページに向けて怒涛の展開に立ち会うことになりました。 本書には続きがあるかもしれないと思わせる終わり方です。 今まで読んだことのない類の小説でした。著者の野崎さん、もしも、続きを考えているいらっしゃるなら気長に待っていますので、ぜひ前向きにお考えください。 さまざまな感情が揺さぶられる小説であり、私の好きな小説になりました。
前作の終わりで思考実験は死生観から善悪になるのだろうと思っていたが、中盤まで死生観の考察が続く そこから善悪に転換する部分は論理的なカタストロフを感じた 議論の描写がメインだが非常にエキサイティング
先日『水曜日のダウンタウン』という番組で、ペットと一緒にドミノを並べられるかという企画が、放送されていました。 ドミノの完成には、きちんとペットがコントロールできるかがミソです。ペットが勝手に歩き回ればせっかく並べたドミノは倒れてしまいます。 挑戦者たちはそれぞれ苦労しながら、ドミノを並べ...続きを読むて行くわけですが、その分完成したドミノを倒すときの快感は、ひとしおではないかと思うのです。 苦労して積み上げたものを終わらせる快感……。これって小説にも応用できるように思います。ミステリの叙述トリックなんかは、読者が積み上げた世界をぶち壊します。 そして、この『バビロン』。叙述トリックではありませんが、この本も積み上げたものを終わらせる快感を、野崎さんが追い求めたからこそできあがった作品なのではないかと思います。 自殺法を巡って世界が揺れる中、開かれた世界サミット。各国の大統領や首相がそれぞれ想いを一つにし、ある問いとその答えを探し求めます。 この問いに対する答えを出すまで、作者の野崎さんはかなりの思考実験をしたと思います。そして、そのたどり着いた答えを一瞬で無に帰してしまう絶望……。 バビロンの一巻の帯に「神か、悪魔か、野崎まど、か」という言葉があります。作中の登場人物たちは曲世愛に、そして自分たち読者は、野崎さんの掌の上で、希望を見たかと思いきや、希望を見た分より深い絶望に突き落とされるのです。 これってまさに神の戯れ、あるいは悪魔の所業という感じがします。そう考えると、あの帯の言葉も決して言い過ぎということはなかったのだな、と感じてしまいます。 ここまでくると気になるのは、話の収束点。世界まで広がった絶望の物語はどこへ向かうのか。野崎さんの手腕がものすごく問われそうな次巻になりそうです。
バビロンの由来が明らかになり、沈黙の艦隊を思わせるサミットの論戦はニケーア公会議の様相を呈した後、魔界水滸伝か百億の昼と千億の夜か、という領域に。 新域は原潜「やまと」と同様、人類に根源の問いを突き付ける。
本作はⅡまでと比べ形而上学的な思考を要求される。正義とは何か、自殺は悪か、を問い続けてきたシリーズは遂に「善」そのものの定義に向けて動き出す。癖のある各国の首脳達は誇りと主義の下、サミットの場で意見を戦わせる。読んでいく内に彼らが好きになってくる。先導する今回の主役アレックスは感情移入しやすく馴染み...続きを読む深いキャラクターであり、同時に善性を象徴するかのような鍵となる存在。アレックスやシリーズ主人公の正崎が「善」の答に辿り着こうとする時、今回もまた絶望が待ち受けている。気付くと「最悪」を待っている自分がいる。
過去2作の主人公から離れて新キャラ目線で進む巻。序盤、今までのショッキングさは影を潜めていて、ともすれば繫ぎの巻である感が出てしまいそうなものを、展開を持たせる問題提議と終盤の圧倒的な加速は見事。続刊早く。
完結するのかと思ったらまさかのつづく……。 ついに世界規模に発展してしまった物語。 曲世愛、世界へ進出。 善とは――。 悪とは――。 悪の道を邁進する曲世。 正崎善は、善を守れるのか。
何もかもが規格外、という褒め言葉がふさわしい作品。素晴らしい小説には、人の精神を高揚させる力があることを、読者自身の身をもって教えられることになるだろう。 前巻のあの終わりを引き継いで、次の巻がいきなりアメリカから始まるというのが、まずもってぶっ飛んでいる。正崎の登場を期待する読者にさっそくの先...続きを読む制パンチというわけだ。 何事もなかったかのように、淡々と。長い分量を割いて、アメリカの登場人物の描写が始まる。その描写や演出ひとつ取っても、憎らしいほど丁寧に書かれている。やがて、自分が知らず知らずのうちにこのアメリカ人たちに感情移入していると気づく頃、満を持して現れる正崎のかっこよさといったら。思わず唸りたくなるほどセンセーショナルなのだ。 物語は、作中に登場する自殺法の是非を登場人物に論じさせるだけにとどまらず、おそらく真のテーマであろう善悪の概念にまで踏み込んでいく。 しかし、そうして物語に没頭する間にも、読者はもう一人の主人公、曲世の影を文章の端々に感じてしまうだろう。何気ない描写でも、これは「彼女」の前触れなのではないかと、伏線なのではないかと疑わせるような言葉に、知らず知らずのうちに蝕まれていくだろう。 そして。 「考える人」がたどり着く善悪の姿とは。この上なく整えられた舞台に彼女が降り立つ時、何がもたらされるのか。化け物の生み出す小説に頭から飲み込まれる、全く新しい体験があなたを待っている。
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