新潮社作品一覧

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  • 機体消失
    値引きあり
    3.4
    百億円相当のコカインを、小型機で密輸しようとする犯罪グループ。沖縄・下地島の自然に抱かれ疲れを癒す、ふたりのパイロット。結びつくはずのない両者が出会ったとき、事件は全貌を現した。激しい台風の中、忽然と姿を消したセスナの謎。そして、追いつめられた男たちによる訓練用ジャンボ機のハイジャック。世界一不運な副操縦士・江波順一は、恐るべき難局を打開できるのか?
  • 北朝鮮 核の資金源―「国連捜査」秘録―
    3.8
    厳しい国際包囲網の中、なぜ彼らは核兵器や米国にまで届くミサイルを開発できるのか。国連安保理の最前線で捜査にあたった著者が直面したのは、世界中に巣食う犯罪ネットワーク、それを駆使しての数々の非合法ビジネス、そして組織の中核で暗躍する日本人の存在だった――北朝鮮の急所を抉り出すスクープノンフィクション!
  • 「北朝鮮帰還」を阻止せよ―日本に潜入した韓国秘密工作隊―
    4.5
    「地上の楽園・北朝鮮」を謳い、日本支援の下に1950年代から始まった在日コリアンの帰還事業。その陰で、妨害工作のため特殊部隊が極秘裏に活動を始めていた――。日本人同化・諜報訓練を重ね、夜陰に乗じて日本に上陸、しかし直後、故国・韓国では政権が崩壊する。封印された実態を、生存者九人の証言から炙り出す。

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  • 北朝鮮・絶対秘密文書―体制を脅かす「悪党」たち―
    5.0
    記者が秘かに入手した、あの国が「絶対秘密」と指定する内部文書。そこには、統制に抗い、管理から外れた「悪党」たちのたくましいまでの行動が描かれていた。金鉱山のヤミ採掘、放射性物質の密輸出、世界遺産地区からの文化財窃盗──。数々の経済犯罪は、市場経済の拡大から露呈した国家管理の限界でもあった。文書分析と北朝鮮住民たちへの直接取材の積み重ねから、閉鎖国家の現在と、その体制崩壊への道筋に迫る。
  • 北朝鮮に消えた歌声―永田絃次郎の生涯―
    3.0
    1960年1月29日、新潟港を出港する「北朝鮮帰国船」のデッキの上で、《荒城の月》を朗々と歌った男がいた。《蝶々夫人》日本初演でピンカートンを歌い、一世を風靡した希代のオペラ歌手、永田絃次郎(金永吉)。だが、その後の消息は、誰も知らない……。初出資料と貴重な証言で描かれる慟哭のスクープ・ノンフィクション!

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  • 「汚い」日本語講座
    3.8
    「汚い」とはいったい何か。見た目か匂いか、触った具合か、それとも文化か慣習か――。「鼻くそ」からはじまって、金田一先生の授業は言語学から文化人類学、精神病理学に構造人類学等を経て、人類の起源そのものへとさかのぼっていく。自由自在にさまよい、動いていく思考の軌跡が、ひとつの日本語がたどって来た壮大なドラマを解き明かす。学識とユーモアにあふれた、世界一汚い、そして面白い言語学講座。

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  • 北の岬
    3.0
    1巻440円 (税込)
    日本に二年の歳月を待ちこがれる婚約者がいるにもかかわらず、パリからの帰途、修道女マリ・テレーズと運命的な邂逅をした留学生“私”の内面を通して、永遠の光に照らされた至純の愛への覚醒を描く表題作。ほかに、晴朗な筆致で現代人の陥ち込んだ、この不確かな生、曖昧な生に、豊かな生命の息吹きを吹き込む珠玉の短編「ランデルスにて」「風塵」「円形劇場から」「叢林の果て」全5編を収録する。
  • 闇の黒猫―北町奉行所朽木組―
    4.8
    腕が立ち、情にも厚い定町廻り同心・朽木勘三郎と、彼に心服する岡っ引たちは、商家の盗難騒動、茶問屋跡取り息子失踪事件を鮮やかに解き、いよいよ江戸の闇夜に跋扈する「黒猫」の正体へと迫ってゆく……。
  • 奇譚蒐集録―弔い少女の鎮魂歌―(新潮文庫nex)
    4.2
    大正二年、帝大講師・南辺田廣章(みなべだこうしょう)と書生・山内真汐(やまうちましお)は南洋の孤島に上陸した。この島に伝わる“黄泉(よみ)がえり”伝承と、奇怪な葬送儀礼を調査するために。亡骸の四肢の骨を抜く過酷な葬礼を担う「御骨子(ミクチヌグヮ)」と呼ばれる少女たちは皆、体に呪いの痣(あざ)が現れ、十八歳になると忽然と姿を消す。その中でただひとり、痣が無い少女がいた。その名はアザカ。島と少女に秘められた謎を暴く民俗学ミステリ。
  • 「鬼畜」の家―わが子を殺す親たち―(新潮文庫)
    3.8
    使用済みのオムツが悪臭を放ち、床には虫が湧く。暗く寒い部屋に監禁され食事は与えられず、それでもなお親の愛を信じていた5歳の男児は、一人息絶え、ミイラ化した。極めて身勝手な理由でわが子を手にかける親たち。彼らは一様に口を揃える。「愛していたけど、殺した」。ただし「私なりに」。親の生育歴を遡ることで見えてきた真実とは。家庭という密室で殺される子供たちを追う衝撃のルポ。
  • 鬼畜の街 1巻
    4.0
    少年殺人事件の犯人の家族、性犯罪者の繰り返す犯行、そして獄中からの手紙…。世間の偏見や偏向報道から、行政からも社会からもこぼれた人々を救おうとする男たちがいた――! 人気ノンフィクション作家石井光太オリジナル原作を俊才・今野涼が描く!!
  • 吉祥寺があぶない 「住みたい街No.1」の知られざる現実
    3.5
    「キラリナ京王吉祥寺」オープン、そして「ユニクロ」の大型店や「ヤマダ電機」などの大型商業施設の出店ラッシュが続く吉祥寺。しかし、家賃は高騰して個人商店はやってゆけない状況で、ユニークな店はどんどん消える。ランドマークだった「いせや」公園店も改装されて普通の居酒屋になり、100周年を迎える井の頭公園の池からは廃棄自転車が200台で、殺人事件も起こった。「空洞化」が進む、かつての「若者の街」の現在に迫る。
  • 吉祥寺があぶない ラスト・バウス あるミニシアターの終焉
    -
    日本国内の映画館の1年間の興行収入はたったの2000億円。もはや「産業」と呼べる規模ではなく、生き残れるのはシネコンのみ、という段階に入った。そんな中、65年間の歴史を持つ「吉祥寺バウスシアター」が閉館する。単に封切りを公開するだけではなく、『ロッキホラーショー』のパフォーマンス付上映や『ストップ・メイキング・センス』など多彩な番組を提供し、音楽・演劇の拠点だったユニークな映画館の閉館が意味するものとは。
  • 吉祥寺の百日恋
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    この恋は偽り、それとも真実?──若き錫乃介はその美貌ゆえに放蕩の日々。かつて道ならぬ恋にあった義姉・永遠子にけしかけられ、侯爵家の令嬢・深雪を百日で籠絡出来るかの賭けをする。手練手管で誘惑し、念願の褒美を得るはずだったのだが……。大型新人がラクロの古典文学を基に斬新な視点で描く、現代猫版〈危険な関係〉。
  • 機長からアナウンス
    3.6
    旅客機機長と言えば、誰もが憧れる職業だが、華やかなスチュワーデスとは違い、彼らの素顔はほとんど明かされない。ならばと元機長の作家が、とっておきの話を披露してくれました。スチュワーデスとの気になる関係、離着陸が難しい空港、UFOに遭遇した体験、ジェットコースターに乗っても全く怖くないこと、さらに健康診断や給料の話まで――本音で語った、楽しいエピソード集。

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  • キッチン・ブルー(新潮文庫)
    3.6
    つまんない子、いつもそう言われてきた――。灯(とも)は飲み会も女子会もNG、とにかく他人と食事を共にすることができない「会食不全症候群」。この性分のせいで職を変え、恋にも無縁。けれど仕事で知り合った蝦名(えびな)から夕食に誘われて……。食べることは生きること。「食」に憂鬱を抱えた6人が、ユニークでタフな方法で、悩みに立ち向かってゆく。つい頑張ってしまう人に贈る、幸せごはん小説!(解説・乾ルカ)
  • 切手と戦争―もうひとつの昭和戦史―
    4.0
    プロパガンダ切手で占領地を埋め尽くせ! スローガン入り消印で敵の戦意を奪い取れ! 戦うための武器は、なにも銃器や爆弾だけとは限らない。日中、満州実効支配を巡る攻防。日米、対立する「戦争の大義」の応酬。そして誇示される戦果の数々――。満州事変から日本の敗戦まで、様々な歴史の舞台裏で、まさに情報戦のごとく国家の威信をかけ飛び交った切手たち。そこから浮かび上がってくる、もうひとつの昭和戦史。

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  • 切ってはいけません!―日本人が知らない包茎の真実―
    5.0
    この30年、欧米の医学界では包皮をめぐる熱い論争が続いてきた。泌尿器科、ガン、性科学など幅広い領域で研究が進み、いまや包皮は男性ばかりか女性にも恩恵をもたらすことがわかってきた。切るなんてとんでもない。海外では割礼で失った包皮を再生する男性も増えている。数多の研究結果を紹介し、日本人のペニス観を糺す。
  • キッドナップ・ツアー
    3.9
    5年生の夏休みの第1日目、私はユウカイ(=キッドナップ)された。犯人は2か月前から家にいなくなっていたおとうさん。だらしなくて、情けなくて、お金もない。そんなおとうさんに連れ出されて、私の夏休みは一体どうなっちゃうの? 海水浴に肝試し、キャンプに自転車泥棒。ちょっとクールな女の子ハルと、ろくでもない父親の、ひと夏のユウカイ旅行。私たちのための夏休み小説。

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  • 吃音―伝えられないもどかしさ―(新潮文庫)
    4.1
    店で注文ができない。電話に出るのが怖い。喋ろうとしてどもってしまい、変な人だと思われたくない……話したい言葉がはっきりあるのに、その通りに声が出てこない「吃音」。目に見えず理解されにくいことが当事者を孤独にし、時に自殺に追い込むほど苦しめる。自らも悩んだ著者が、当事者をはじめ家族や同僚、研究者、支援団体に取材を続け、問題に正面から向き合った魂のノンフィクション。(解説・重松清)
  • キツネ狩り
    3.6
    1巻1,925円 (税込)
    三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。以来、尾崎の右眼は三年前の光景を映すようになった。それを知った署長の深澤は尾崎の信頼する弓削警部補と共に、未解決一家四人殺害事件の再捜査に乗り出すが――選考委員全会一致の第9回新潮ミステリー大賞受賞作。
  • きつねのはなし
    3.6
    「知り合いから妙なケモノをもらってね」籠の中で何かが身じろぎする気配がした。古道具店の主から風呂敷包みを託された青年が訪れた、奇妙な屋敷。彼はそこで魔に魅入られたのか(表題作)。通夜の後、男たちの酒宴が始まった。やがて先代より預かったという“家宝”を持った女が現れて(「水神」)。闇に蟠るもの、おまえの名は? 底知れぬ謎を秘めた古都を舞台に描く、漆黒の作品集。
  • 気づいたら先頭に立っていた日本経済
    4.2
    金融を緩和しても財政を拡大してもデフレは一向に止まらない。それは先進国に共通した悩みである。しかし悲観することはない。経済が「実需」から遊離し、「遊び」でしか伸ばせなくなった時代、もっとも可能性に満ちている国は日本なのだから。ゲーム、観光、ギャンブル、「第二の人生」マーケットと、成長のタネは無限にある。競馬と麻雀を愛するエコノミストが独自の「遊民経済学」で読み解いた日本経済の姿。
  • 木に会う
    3.0
    樹齢七千年の縄文杉の下で一夜を過ごし、白山のブナ林を歩く。真冬の山里を訪ね、銀座の並木に思いを馳せ、能面師、木工師と対話する。そして、木とともにある文化、木とともにある生活、木とともにある生命とは、どういうことなのか、本書は静かに語りかける。我々が忘れかけていた木と人間との関わりを、見て、歩いて、感じて、考えた、優しさに満ちた自然論。読売文学賞受賞。
  • 気にするな
    3.7
    「上司と合わない」「仕事が面白くない」「未来が見えない」等々、人生は暗く捉えればいくらでも暗くなる。でも、どんな経験もそのうち必ず役に立つ。細かいことは気にせず、目先の目標に全力を尽くす。そう考えれば嫌な上司との接し方も変わってくるものだ。――人気漫画家が生い立ちから社会人時代、「島耕作」シリーズ等、ヒット作の裏側まで、キャリアを振り返りながら語る。読むと気分が晴れて元気になれる人生論。

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  • 木に学ぶ
    3.0
    木の文化は今も生きている――。木曾檜はなぜ特別なのか。針葉樹と広葉樹はどこが違う。木目はいかにしてできるのか。縄文時代の技術レベルは。鋸の普及していない奈良時代に板はどうして作ったのか。「木挽き」や「剥ぎ師」のすごさとは。伊勢神宮の御木とは。奈良の寺の古材から何がわかるか。音と木の関係とは。……木工四十余年、現代の名匠が木と人の長い歴史を考える。

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  • 鬼怒川
    -
    鬼怒川のほとりにある絹の里・結城。貧農の娘チヨは、紬織りの腕を見込まれて、16歳で日露戦争生き残りの勇士のもとに嫁いだ。気のいい婚家の人々の中で、彼女は幸せになれるかに思われた。しかし、夫も、太平洋戦争から復員した息子も、そして孫までも“黄金埋蔵伝説”にとり憑かれ、悲惨な運命を辿る……。戦争の傷跡を背負いながら精一杯たくましく生きたひとりの女の生涯を描く。
  • 昨日壊れはじめた世界で
    3.9
    1巻1,925円 (税込)
    幼馴染の翔子と再会した書店店主・大介は、忘れていた小学校時代の出来事を思い出す。同級生四人と忍び込んだ町で一番高いマンションの最上階。そこにいた不思議な男は、世界の終わりを予言した。三十年の時を経て、大介と翔子は謎の男を探し始めるが、男がマンションから飛び降りたという噂を耳にして……。ひび割れた世界のかすかな希望を力強く描く連作短篇集。
  • きのうの空
    4.0
    見上げた空は果てしなく高かった。都会での華やかな暮らし、想い続けている人の横顔が、ふわり浮かんだ。だが、この地にしがみつき、一日一日をひたすらに積み重ねなければ、生きてゆけなかった。わたしの帰りを家族が待っていた。親やきょうだいは、ときに疎ましくときには重く、ただ間違いなく、私をささえていた。名匠が自らを注ぎこみ、磨き続けた十色の珠玉。柴田錬三郎賞受賞作。

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  • 紀ノ川
    4.2
    小さな川の流れを呑みこんでしだいに大きくなっていく紀ノ川のように、男のいのちを吸収しながらたくましく生きる女たち。――家霊的で絶対の存在である祖母・花。男のような侠気があり、独立自尊の気持の強い母・文緒。そして、大学を卒業して出版社に就職した戦後世代の娘・華子。紀州和歌山の素封家を舞台に、明治・大正・昭和三代の女たちの系譜をたどった年代記的長編。
  • きびだんご侍
    -
    黍団子を食べれば百人力、槍の腕は武士にも引けをとらない与右衛門。志願して加わった上杉方との戦で抜群の度胸と機転を発揮し、手柄をたてた彼が望んだものは――。名もない小作人の活躍をコミカルに描く表題作の他、歴史の背後に隠された気象情報戦略に迫る「豪雪に敗けた柴田勝家」、幕末のアイヌ反乱を扱った「最後の叛乱」など、バラエティに富んだ7編を収める時代小説短編集。

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  • 奇病連盟
    -
    1巻517円 (税込)
    歩き始めると4歩目ごとに、ピョコリピョコリとのびあがる奇癖の主・ピョコリ氏こと山高武平。37歳にもなって独身、うるさく古風な母親と二人暮しのさえないサラリーマンの彼が「奇病連盟」にスカウトされた。次々と彼を襲う奇妙きてれつな体験と遅すぎるロマンスを、著者独特のユーモアいっぱいに描く。読者はモタモタした武平を笑う、と同時に、なぜか共感と愛着をも禁じえない。
  • 希望という名の絶望―医療現場から平成ニッポンを診断する―
    3.5
    1巻1,232円 (税込)
    「頑張れとばかり言う奴は馬鹿である」「冷静な対応とはなんだ」「議論を尽くすはどこまでか」……現役医師が日々綴った言葉は、大震災の“黙示録”とも言える。「ここに書いてあることは、多くの患者さんの希望と絶望、理性と感情、運命、哀歓などが私の口を借りてこの世に出ようとしたのかもしれない」。

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  • 希望のゆくえ(新潮文庫)
    3.9
    誰からも愛された弟には、誰も知らない秘密があった。突然姿を消した弟、希望(のぞむ)。行方を追う兄の誠実(まさみ)は、関係者の語る姿を通し弟の持つ複数の顔を知る。本当の希望(のぞむ)はどこにいるのか。記憶を辿るうち、誠実もまた目をそらしてきた感情と向き合うこととなる――。痛みを抱えたまま大人になった兄弟が、それぞれの「希望(きぼう)」を探す優しいエールに満ちた物語。文庫化にあたり、書下ろし短篇を収録。(解説・山中真理)
  • きまぐれ暦
    -
    地震対策に東京で原爆を爆発させたらどうか。デノミの際には〈円〉のかわりに〈尺〉を単位にしてはどうか。歴史は現在から過去へと逆に教えたほうがいいのではないか。――旅、ギャンブル、食物、言葉、酒、漫画などの身近な話題をとり上げ、ひとひねり半の考察を加えたウィットあふれるエッセー集。頑固な頭もたちまちもみほぐし、発想の転換をうながす愉快な話のコレクション。
  • 気まぐれ指数
    4.3
    1巻572円 (税込)
    ビックリ箱作りのアイディアマン、黒田一郎の企てた奇想天外な完全犯罪とは? 傑出したギャグと警句をもりこんだ長編コメディー。
  • きまぐれフレンドシップPART1
    -
    1~2巻440~495円 (税込)
    SF同人誌『宇宙塵』時代の仲間、柴野拓美。今もなお師と仰ぐ大下宇陀児。著者がデビューして間もない頃の江戸川乱歩との交友。新進作家のグループ「他殺クラブ」の面々との懐かしい日々。数多くの自作にイラストをつけてくれた真鍋博。作家となって三十数年、ショートショートの第一人者でありつづけてきた著者が、少年時代から現在までに出会った人々とその作品を語る。
  • きまぐれ遊歩道
    -
    空想は、ぽかりとは出てこない。空想を生みだすものは、まず関心。好奇心をもって、ものを見ること。悪魔を題材に話を作り、音楽や酒について語り、昔の東京を懐かしんだ後に、ネパール銀座に思いをはせる。好奇心のおもむくまま奔放に広がる一話一話が、意外性に満ちた新発見をもたらす。「疑うことは美徳である」と考える著者の創作の秘密がかいま見られるカルチャーエッセイ集。
  • 君がいないと小説は書けない(新潮文庫)
    3.0
    1巻1,045円 (税込)
    作家・野々村保古は、最愛の女性ことりと、四匹の猫といっしょに暮らしている。十五歳下のことりと知り合ってから二十年、二人はかたときも離れることがなかった。還暦を前にした野々村は、知人の死をきっかけにこれまで出会った人たちへと思いを馳せるようになる。そんな時、ある事件からことりへの疑惑が生じ……。人生という「奇跡」の意味を考え、小説の淵源へと迫る著者渾身の自伝的作品。
  • 君たちが知っておくべきこと―未来のエリートとの対話―(新潮文庫)
    4.1
    日本中の秀才を集める有名難関高校の生徒から、ある日著者に呼びかけが届いた。偏差値上位0.1%の日常を生きる彼らは、大学で何を学ぶべきなのか。暗記偏重型の旧来型の指導者モデルが、各所で機能不全を起こすいま、未来のエリートに必要な歴史観や情報収集力をどう養えばよいのか。自ら長期にわたり企画を温め開講を提案した、次代を担うエリートに必要な教養と人間力を授ける特別講座。(解説・加藤陽子)
  • 君たちが忘れてはいけないこと―未来のエリートとの対話―
    4.4
    世界の行方も日本の未来も、決めるのは僕たちだ! 世界的に広がる格差をなくすには? 資本主義の終焉はいつ訪れる? 後悔しない大学の選び方は? 社会のリーダーに必要な教養とは? 切実でイキのいい問いを遠慮会釈なくぶつける高校生たちに、自らの知識と経験を惜しみなく語り伝える名講義完全採録。
  • 借金取りの王子-君たちに明日はない2-
    4.1
    2~7巻605~704円 (税込)
    「誰かが辞めなければならないなら、私、辞めます」企業のリストラを代行する会社で働く真介の今回の面接相手は――真面目で仕事もできるのになぜか辞めたがるデパガ、女性恐怖症の生保社員に、秘められた純愛に生きるサラ金勤めのイケメンなどなど、一筋縄ではいかない相手ばかり。八歳年上の陽子との恋も波瀾の予感!? 勤労者にパワーをくれる、笑って泣ける人気シリーズ、第二弾。

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  • 永遠のディーバ-君たちに明日はない4-
    4.0
    2~7巻605~704円 (税込)
    ※本作品は 2015年3月25日まで販売しておりました単行本版『勝ち逃げの女王-君たちに明日はない4-』の文庫改題版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。 「おれはただ、ずっと自分を誤魔化(ごまか)してきただけだ」。リストラ面接官・村上真介の今度の相手は、航空会社の勝ち組CA、楽器メーカーでくすぶる元バンドマン、ファミレスの超優秀店長、おまけに、破綻した証券会社のOBたち。企業ブランドも価値観も揺らぐ時代、あなたは明日をどう生きる? 全ての働き人たちにパワーを届ける、人気お仕事小説第4弾! 『勝ち逃げの女王』改題。
  • 君たちに明日はない(1~5)合本版(新潮文庫)
    -
    1巻3,399円 (税込)
    「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが……。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。 ※当電子版は新潮文庫版『君たちに明日はない』1~5巻をまとめた合本版です。
  • 君たちに明日はない(新潮文庫)
    3.8
    「私はもう用済みってことですか!?」リストラ請負会社に勤める村上真介の仕事はクビ切り面接官。どんなに恨まれ、なじられ、泣かれても、なぜかこの仕事にはやりがいを感じている。建材メーカーの課長代理、陽子の面接を担当した真介は、気の強い八つ年上の彼女に好意をおぼえるのだが……。恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。山本周五郎賞受賞作。
  • 君たちには分からない―「楯の會」で見た三島由紀夫―
    -
    世の中が70年安保闘争で騒然となる中、京大生だった私は、東京で最もハイブロウなレストランで午餐を頂きながら、天才作家の面接を受けた。それは学生グループ「楯の會」に入会し、富士山麓の陸上自衛隊駐屯地で一ヶ月の軍事教練を受ける序曲だった。三島由紀夫の意外な素顔を、直に接した若者が当時を振り返って語る貴重なメモワール。

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  • 君といた日の続き
    3.9
    1巻1,760円 (税込)
    コロナ禍のリモートワークを言い訳に自宅に引きこもるばかりのある日、僕はずぶ濡れの女の子を拾った。1980年代からタイムスリップしてきたらしい彼女は、僕の大切な人の命を奪った連続少女誘拐事件に関係しているのか……。その時の僕は、全ての過去の意味を知るよしもなかった。その答えは、今の僕が持っていたんだ。
  • 君と奏でるポコアポコ―船橋市消防音楽隊と始まりの日―(新潮文庫nex)
    3.6
    兄からの頼みで船橋市消防音楽隊の説明会に参加した栗原優芽。高校生である彼女は、今まで経験してきた吹奏楽部との違いに戸惑うが、そこに現れたのは帝国芸術大学に通う憧れのフルート奏者・近藤奈々子だった。幼馴染の笹木智子とともに参加を決める優芽。しかし、この楽団は想像以上に難しい場所で……。個性豊かなメンバーと奏でる、新しい音。少女たちの成長を描く青春小説。
  • 君と漕ぐ3―ながとろ高校カヌー部と孤高の女王―(新潮文庫nex)
    4.4
    うちとペアを組んで、オリンピック目指さへん? 突如ながとろ高校にやってきた、孤高の女王こと蘭子の誘いに戸惑う恵梨香。パートナーの希衣の思いも複雑だ。葛藤を抱えた彼女は一人、コーチの芦田のもとを訪れる。そしていよいよ八月。インターハイ会場・長良川にやってきたカヌー部四人。恵梨香はシングルで蘭子に勝てるのか。そして希衣とのペアで、優勝をもぎ取れるのか――。
  • 君と漕ぐ2―ながとろ高校カヌー部と強敵たち―(新潮文庫nex)
    4.6
    インハイ出場を決めた希衣と恵梨香の新ペア。カヌー部女子四人は休む間もなく練習を重ね、結束を深める。次の関東大会では、絶対的な強さの“孤高の女王”こと利根蘭子をはじめ、千葉からは繊細なパドル捌きで魅せる双子の大森姉妹、山梨からはパワーが武器の神田と堀ペアなど個性的なライバルらが集結。ながとろ高校の勝利の行方は!? 揺れる想いと熱い闘志がきらめく青春部活小説。
  • 君と漕ぐ―ながとろ高校カヌー部―(新潮文庫nex)
    4.2
    両親の離婚で引っ越してきた高校一年生の舞奈は、地元の川でカヌーを操る美少女、恵梨香に出会う。たちまち興味を持った舞奈は、彼女を誘い、ながとろ高校カヌー部に入部。先輩の希衣と千帆は、ペアを組んで大会でも活躍する選手だったが、二人のカヌーに取り組む気持ちはすれ違い始めていた。恵梨香の桁違いの実力を知り、希衣はある決意を固めるが。水しぶき眩しい青春部活小説。
  • 君と過ごした嘘つきの秋 (新潮文庫nex)
    3.5
    風見高校に教育実習生がやって来た。友樹たち1年5組の教生・久遠寺絢子(くおんじあやこ)は女子大生作家であるとわかり、たちまち注目の的に。映画研究部はその小説の映画化を企画し、美少女の毬(まり)の出演も決まる。撮影が順調に進むなか、花壇に「骨」がばらまかれたことから、過去の落下事故が浮上する。恋愛、友情……十代の危うさが巻き起こす事件の真相とは? 風高5人組が挑む学園ミステリー!
  • キミトピア
    4.3
    1巻1,496円 (税込)
    あなたが見せるその「優しさ」ってなんか違くない? 夫が分泌するものに、妻は名前をつける(「やさしナリン」)。許せない渾名の先輩をストーキングする私の親友(「ンポ先輩」)。一人ぼっちの部屋に突然現れたもう一人の自分(「あまりぼっち」)。話題作に書下し三作を追加、舞城最多七篇で編むトータル・ストーリーズ。

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  • 君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―
    4.5
    一瞬にして家族を、生活を、故郷を奪われた人々――残酷な映像ばかりが注目される中、その陰に隠れて見過ごされている難民たち一人一人の“今”にフォーカス。彼らの「置き去りにされた悲しみ」に寄り添い、小さな声に耳を澄ましながら、明日への希望を託してシャッターを切り続ける若き女性フォトジャーナリストの渾身のルポ。
  • 君と読む場所(新潮文庫nex)
    3.6
    鈴川有季(すずかわゆうき)は、職場体験に図書館を選んだ。一緒に実習する森田麻友(もりたまゆ)は、隣のクラスだが記憶にない。まして繊細で無口な女の子と話すきっかけなど考えつくはずもなかった。ところが、時代小説『さぶ』が二人の距離を近づけることに……。一方、年の離れた「友だち」である七曲(ななまがり)老人が引き籠もりになってしまう。彼の心の扉を開くため、有季はある本を届けるが――人と本を繋ぐ物語。
  • 君に会いたい 1巻
    5.0
    1~2巻616~660円 (税込)
    『MAMA』の売野機子最新作は、愛と希望の少年冒険ファンタジー! 雪の中を旅する二人の少年、翼のないドラゴン、襲い来る魔物。未開の地を旅する彼らの目的とは…? (担当編集コメント)現代漫画の最前線。売野機子が描く本格ファンタジーに心が揺さぶられます。泣きたくなるほど会いたい。そんな大切な人がいますか?
  • 君のいない食卓
    4.0
    「あなたがなぜ、これが好きなのかわかった!」と家内に笑われた三色御飯。「そんなの簡単よ」と作ってくれた、もう一品。母のオムライス、姉と食べたホットドッグ、恩師と鰻、ホヤと秋刀魚と被災地、そして料理好きだった亡き妻……二度と会えない、あの味と君。失われた至福のひとときを綴る、いまひとたびの「マイ・バック・ページ」。

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  • きみの世界に、青が鳴る(新潮文庫nex)
    3.6
    真辺由宇。その、まっすぐな瞳。まるで群青色の空に輝くピストルスターのような圧倒的な光。僕の信仰。この物語は、彼女に出会ったときから始まった。階段島での日々も。堀との思い出も。相原大地という少年を巡る出来事も。それが行き着く先は、僕と彼女の物語だ。だから今、選ばなければいけない。成長するとは、大人になるとは、何なのかを。心を穿つ青春ミステリ、堂々完結。
  • 君はこの国を好きか(新潮文庫)
    4.0
    1巻594円 (税込)
    わたしはハングルに感電した―。アメリカで出会った友人に影響され、雅美は韓国語に魅せられて、ついに留学を決意する。ところが文化の違いから、いらだちと挫折感を味わうようになって……。東京とソウルを行き来する青春の日々を新しい感性で描く『君はこの国を好きか』に、ふとしたことから、在日であることを自覚させられる男子大学生を主人公にした『ほんとうの夏』を併録。
  • 奇妙なアメリカ―神と正義のミュージアム―
    3.0
    アメリカ人は、なぜ「進化論」を否定し、「核兵器」を賞賛するのか。「真珠湾」と「9・11」はいかに語られるのか。どうして辺境に巨大な「成金美術館」が作られ、首都に凶悪犯が集う「犯罪博物館」が作られたのか。八つの奇妙なミュージアムを東大教授が徹底調査、超大国の複雑な葛藤を浮き彫りにする。異色のアメリカ論。※新潮選書に掲載の写真の一部は、電子版には収録しておりません。
  • 金正恩―恐怖と不条理の統治構造―(新潮新書)
    -
    米朝軍事衝突のリスクが日を追って高まる中、いったい、いかなるシナリオのもとに金正恩の北朝鮮は強硬路線を突き進むのか。粛清相次ぐ恐怖政治、破綻した経済構造、疲弊する民心―金正恩の生い立ち、性格、家族、指導者としての能力、経済政策など全角度から徹底分析。首領絶対独裁という異様な統治構造とその内実をひもとき、無法者国家のロジックを解き明かす。
  • 決められた以外のせりふ
    -
    俳優、演出家として知られる著者が、父である芥川龍之介ゆずりの文才を発揮した随筆集。「小自伝」「名作のなかの好きな女性」「アメリカの観客席」「ベルリンの高峰秀子」「ソ連映画『ハムレット』」「演出と演技」「役者の生死」「劇場について」「モーリス・ジャールの舞台音楽」「父の映像」「父の出生の謎」「文学座演出部」「テレビあれこれ」「男のきもの」「戯曲を読む」など、戦中から1960年代にかけて書かれた随筆、評論など126編を収録。
  • きもの(新潮文庫)
    4.1
    1巻737円 (税込)
    明治時代の終りに東京の下町に生れたるつ子は、あくまできものの着心地にこだわる利かん気の少女。よき相談役の祖母に助けられ、たしなみや人付き合いの心得といった暮らしの中のきまりを、“着る”ということから学んでゆく。現実的で生活に即した祖母の知恵は、関東大震災に遭っていよいよ重みを増す。大正期の女の半生をきものに寄せて描いた自伝的作品。著者最後の長編小説。(解説・辻井喬)
  • 着物をめぐる物語
    4.0
    華やかな歌舞伎座の楽屋に、藤娘の衣裳を着て現れる女形の幽霊。唐子の着物をほめてくれた混血の美青年が戦時中にたどった運命。夫と息子に先立たれた老女が黙々と織る越後上布。男に翻弄されたホステスが遺した大島。老境を迎えた辰巳芸者の着物への執念。畳紙に包まれ密やかに時を刻んでいた着物が、繙かれ鮮やかに語り始める……。縦糸と横糸のあやなす、美しく残酷な11の物語。※新潮文庫版に掲載のイラストは、電子版には収録しておりません。
  • 鬼門の将軍 平将門(新潮文庫)
    3.8
    触れた者は呪われ、不審死も相次いだという東京・大手町の将門の首塚。GHQも怖れたその塚が壊され、男の生首が転がった。一方、京都・宇治川には首なし死体が。将門の首が宙を飛んだという伝説の再現なのか。事件の謎ときは、歴史の謎へと連関し、成田山新勝寺や神田明神の常識を覆す推理の連打で、隠された解に到達する。伝説の真相を鮮やかに見抜く歴史ミステリー。『鬼門の将軍』改題。
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)
    3.7
    発端は山形のホテルだった。借金返済のため一攫千金を狙う相葉時之は、手違いからテロリストに命を狙われる羽目に。絶体絶命の中、かつての級友・井ノ原悠と再会したことで、物語が動き出す――。蔵王・御釜が発生源とされる感染症「村上病」。同地に墜落したB29。そして、公開中止になった特撮映画。深まる謎と追走劇の果て、明かされる真相とは?書き下ろし短編を収録した新装版。
  • キャリア弱者の成長戦略(新潮新書)
    4.0
    進むデジタル化、迫られる個人成果、伸びない賃金、ダウンサイジングする社会保障――この10年ほどで働く人を取りまく経済社会環境は大きく変わった。すなわち、会社員であること自体が人生のリスクとなる時代を迎えつつある。では、いったいどうすればいいのか。派遣社員からコンサルタントに大学教員まで、自身“キャリア弱者”として幾多の職種を経験してきたからこそ言える、40代から始める超実践的成長戦略。
  • キヤノンとカネボウ
    3.2
    戦前、日本最大の民間複合企業として君臨し、その後凋落していったカネボウ。町工場から出発して日本を代表する企業に成長、経団連会長まで出したキヤノン。「感性」で勝負する文系企業と、「知性」による研究開発で発展してきた理系企業。全く対照的な両社に勤めたサラリーマンが、「内側から見た企業文化」を描き出す。繊維業界の風習や、発展の原動力となった「キヤノンの常識」など、貴重な証言も満載。

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  • 休暇は終った
    3.0
    私、峯悦子31歳。OLをやめて今少女小説を書いている。23歳の入江類と同棲に似た生活をしている。彼は幼くして母を亡くし、父は別居結婚をしているという。熱烈に私を慕うのだが仕事は長続きせず、大学中退からはじまって、何でもチュータイスト。やがて類の父と知り合うようになった私は、その優しさに触れ、大人の包容力に惹かれていく。一夏の間に揺れ動いた微妙な女心。
  • 究極にうまいクラフトビールをつくる―キリンビール「異端児」たちの挑戦―
    3.5
    大量生産に背を向けた型破りの挑戦は、最悪の業績にあえぐ巨大メーカーの片隅で始まった。個人の嗜好に合わせたビールを、つくったその場で飲んでもらいたい! ビールこそ最高の酒と信じる者たちが始めたプロジェクトは、やがて最先端のクラフト専門店として結実する。開店以来超満員の続く店の奇跡を描くノンフィクション。
  • 球形時間
    3.5
    1巻1,320円 (税込)
    鋭くも愚かしくも聞こえる問いをつねに発している高校生サヤは、ある日の放課後、喫茶店で謎のイギリス女性と出会ってひきつけられる。クラスメートのカツオは、フィリピン人の混血少年と性関係をもちつつも、太陽を崇拝する青年への興味を抑えられない。あっちへこっちへと転がりながら、はからずも核心へと向かってゆく少女と少年の日常を描く、愉快かつ挑戦的な最新長篇。
  • 球形の季節
    3.3
    四つの高校が居並ぶ、東北のある町で奇妙な噂が広がった。「地歴研」のメンバーは、その出所を追跡調査する。やがて噂どおり、一人の女生徒が姿を消した。町なかでは金平糖のおまじないが流行り、生徒たちは新たな噂に身を震わせていた……。何かが起きていた。退屈な日常、管理された学校、眠った町。全てを裁こうとする超越的な力が、いま最後の噂を発信した! 新鋭の学園モダンホラー。
  • 吸血戦争 1巻
    完結
    -
    全2巻638~704円 (税込)
    “人類”と“女神像”の長きにわたる戦い。第三世代兵士の投入によって、戦況は有利に傾くはずだった。しかし、予想外の敵の出現によって、人類は…。己の血を力に変えて、絶望のその先へ――。仕向けられた世界でもがく者たちの、王道バトルファンタジー、開幕!
  • 救国ゲーム
    3.7
    1巻2,420円 (税込)
    “奇跡”の限界集落で発見された惨殺体。その背後には、狂気のテロリストによる壮絶な陰謀が隠されていた――。〈ドローン無差別攻撃〉のタイムリミットが迫るなか、集落の住人である陽菜子と〈死神〉の異名を持つエリート官僚・雨宮は、日本の存亡を賭けた不可能犯罪の謎に挑む。俊英が放つ、堂々たる本格ミステリ長編。
  • 救済のゲーム
    値引きあり
    4.0
    1巻1,108円 (税込)
    全米オープンの18番ホールで、ピンフラッグに串刺しとなった死体が発見された。その姿は、インディアン虐殺にまつわる不吉な伝承「神の木の祟り」そっくりだった。痕跡を残さず消えた犯人、連続する串刺し事件……。天才プロゴルファーが、ついに辿りついた切なすぎる真相とは。ゴルファーたちの名誉と誇りが輝きを放つ傑作。
  • 九十歳のラブレター(新潮文庫)
    5.0
    ぼくたちが出会ったのは単なる偶然ではない。奇跡だ。小学校の同級生だったあなたと結婚して六十余年。アメリカでの新婚生活、京都での家造り、世界中への旅。自由気ままに勤務先を転々とするぼくに「好きなようにしたら。あたしついてくから」とニコニコ笑っていたあなた。つい昨日まであんなに仲良くしていたのに、もうあなたはどこにもいない――。老碩学が静かに綴る最後のラブレター。
  • 球道恋々(新潮文庫)
    4.7
    1巻1,100円 (税込)
    弱体化した母校・一高野球部の窮地に、コーチを託された宮本銀平。現役時分は万年補欠、今はしがない文具業界紙の編輯長ながら、宿敵の三高、資金潤沢な早慶らとの対戦を重ね、自身の野球熱も再燃していく。やがて人気作家・押川春浪のティーム「天狗倶楽部」にも引き込まれるが、折しも大新聞による「野球害毒論」の波が押し寄せて……。明治野球の熱狂と人生の喜びを鮮やかに綴る、痛快長編。(解説・北上次郎)
  • 救命―東日本大震災、医師たちの奮闘―(新潮文庫)
    4.3
    あの日、医師たちは何を見、どう行動したのか――津波の恐怖にさらされ、家族との別れを覚悟しながら患者を誘導、極寒の病院の屋上で人々を励まし続けた医師がいた。自身も心に深甚な傷を負い、ともに涙して患者を癒した医師がいた。個人とプロフェッションの狭間で揺れながら、彼らはなぜ行動し、何を目指したのか。9名の医師による東日本大震災の貴重な証言、感動のドキュメント。
  • 旧約聖書を知っていますか
    4.2
    「旧約聖書」を読んだことがありますか? 天地創造を扱う創世記あたりはともかく、面倒なレビ記申命記付近で挫折という方に福音です! 預言書を競馬になぞらえ、ヨブ記をミュージカルに仕立て、全体の構成をするめにたとえ――あらゆる意味での西欧の原点「旧約聖書」の世界を、枝葉末節は切り捨て、エッセンスのみを抽出して解説した、阿刀田式古典ダイジェストの決定版。

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  • 給料―あなたの価値はまだ上がる―
    3.0
    納得できる給料だけがモチベーションを上げ、人間らしい生活を可能にして、ビジネスも強くする。では、その具体的な処方箋は? 日本型雇用が崩れる中、世界標準の給与決定の仕組みとロジックを払う側ともらう側それぞれの視点を重ね合わせて丁寧に説き、あなたを昇給へと力強く導く希望の書。さあ、本当の給料の話をしよう。
  • キュー
    3.2
    1巻2,530円 (税込)
    平凡な医師の僕が突然拉致された先では、世界の趨勢を巡る暗闘が繰り広げられていた。その中心には、長年寝たきりのはずの祖父がいるという。そして明かされる祖父の秘密、それは人類を一つに溶かすという使命なのだが――超越系文学の旗手がその全才能を注ぎ、Yahoo!JAPANでの同時連載も話題となった、芥川賞受賞第一作。
  • Q/フェイクスピア
    5.0
    愁里愛(じゅりえ)は源氏、瑯壬生(ろうみお)は平家。争い合う一族の運命をボヘミアン・ラプソディが奏でる、QUEEN全面音楽協力/野田版「ロミオ&ジュリエット」。森の闇から聞こえる匣(はこ)の音――ニセモノな現代(いま)に盗まれた真実のコトバが、恐山のイタコによって召喚される1985年の「神様の声」。沙翁(シェイクスピア)悲劇のレガシーを更新する世紀の戯曲集!
  • キューブアーツ 1巻
    完結
    4.3
    春休み、高校1年生・タクトの自宅に届いていたのは、3DサンドボックスVRゲーム「キューブアーツ」の体験版。そのβテスターには全国の高校生が選ばれているらしい……。VRヘッドセットで没入した先に広がる、無数のブロックでできた世界!! 採掘・建築・畜産・鍛冶・狩猟、そして争い。……クエストなきオープンワールドで、君たちはどう生きるのか? ――“なろう系”に新基軸を開く、全く新しい青春冒険ストーリー!
  • 凶悪犯罪者こそ更生します
    4.6
    「反省しない」のではなく「反省できない」。それが凶悪犯罪者たちが収容される刑務所の実情だ。しかし、誰もが「更生不可能」と判断する彼らが、新たな気づきを得た時こそ、更生への意志は圧倒的に強くなる。その「気づき」を得るために有効なのは、犯罪者に「反省を求めない」「加害者視点の」教育である。数多くの累犯受刑者を「本当の反省」に導いた著者だから書けた、超実践的更生メソッド。
  • 鏡影劇場(上)(新潮文庫)
    4.0
    1~2巻1,100円 (税込)
    ある日、逢坂剛氏のもとに奇妙な宅配便が届いた。中身は旧式のフロッピディスク。添付の手紙にはフロッピ内の原稿を読んでほしいとあった。差出人は〈本間鋭太〉なる人物で、タイトルは「鏡影劇場」。物語は、マドリードの古書店から始まっていた……。謎だらけの古文書、十九世紀の異端作家ホフマンにまつわる秘密。東京で進む解読は、予想外の事態を出来させ、謎はいっそう深まっていく。
  • 侠客(上)
    4.0
    「お若えの、お待ちなせえやし」――名調子の主は幡随院長兵衛。その波瀾万丈の生涯は、ある刃傷沙汰から始まった。塚本伊太郎(後の長兵衛)は父を殺され、仇討ちを決意。が、伊太郎も刺客に襲われて重傷を負う。その後、親友の旗本水野十郎左衛門の協力で、父の主君であった唐津の殿様の異常な性格を知る。決意を胸に秘めつつ、伊太郎は恩人の山脇宗右衛門の元に身を寄せるが……。
  • 狂気という隣人―精神科医の現場報告―
    3.6
    人口の約1%が統合失調症という事実。しかし、それが我々に実感されることがないのはなぜか。殺人、傷害にかかわりながら、警察から逮捕もろくな保護もされず、病院さえたらい回しにされる触法精神障害者。治癒して退院したはずなのに、再び病院へ戻ってくる精神病患者。疲弊する医療関係者。社会の目から遮蔽されてきた精神医療の世界を現役の医師がその問題点とともに報告する。
  • 狂気の偽装―精神科医の臨床報告―
    3.8
    現代日本で急増する「心の病」──。マスコミは、新たな社会現象に合わせて乱造された「病名」を喧伝し、悲惨な事件が起これば被害者を「PTSD」だと安易に決めつけ、「心のケア」を気軽に叫ぶ。だが、それは正しい診断なのか? その患者は本当に精神疾患なのか? 精神医療の現場を混乱させる「心の病」ブームの実態を、治療の最前線に身を置く現役の臨床医師が撃つ。渾身の告発リポート。
  • 凶気の桜
    1.0
    怖い大人がいねえから、脳ミソのぱさついた阿呆(パープー)がのさばるんだ。生まれて来て、すみません、って思いを味わわせてやる──。渋谷に若きナショナリストの結社が誕生した。その名はネオ・トージョー。薄っぺらな思想ととめどない衝動に駆られ、“掃除”を繰り返していた彼らは、筋者(ヤクザ)の仕掛けた罠にはまっていた。『時計じかけのオレンジ』の冷笑も凍りつく、ヒップなバイオレンス小説。窪塚洋介主演の映画化原作。

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  • 狂気の沙汰も金次第
    -
    確固とした日常に支えられたこの地平を超えて遙か向うを眺めれば、果てしなく自由で華麗なる狂気の世界が拡がる―著者は、あたかもささやかな身辺雑記を綴るかのごとく筆を進めながら、実はあなたをアイロニカルな現代批評と潜在的狂気の発掘へと導いてくれるのです。随筆のパロディともいえるユニークなエッセイ118編を収録。
  • 凶器は壊れた黒の叫び(新潮文庫nex)
    3.9
    新聞部の創設。柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・相原大地のために部活動を始めることを提唱する。賛成するクラスメイトたちだったが、七草はそれが堀を追い込むために巧妙に仕組まれた罠であることに気づく。繙かれる階段島の歴史と、堀が追い求めた夢。歩み続けた7年間。その果てに彼女が見つけた幸福と、不幸とは……。心を穿つ青春ミステリ、第4弾。
  • 狂書伝
    3.7
    1巻1,320円 (税込)
    時は明代の中国。揚子江流れる豊かなまちに稀代の名筆家と謳われる男がいた。この男陳遷は、しかしながら権勢家にして行いは残虐非道。人々を恐怖と憤怒に陥れていた。彼を懲らし同時に世を正すべく暗躍する、仙術を使う異能の女・斑娘。その運命を握るのは一通の手紙……書の魔力に取り憑かれた人々の狂奔を描く傑作中華伝奇小説!
  • 狂人三歩手前
    4.0
    「生きていく理由はないと思う。いかに懸命に生きても、いずれ死んでしまうのだから」。日本も人類も滅びて一向に構わない。世間の偽善ゴッコには参加したくもない……。いっぽう妻と喧嘩して首を締められたり、路上ミュージシャンに酒を奢ったり、桜の巨木を見て涙を流したりの日々。「常識に囚われず、しかも滑稽である」そんな「風狂」の人でありたいと願う哲学者の反社会的思索の軌跡。
  • 京都
    3.3
    1巻1,584円 (税込)
    「平安建都千二百年」に沸く京都で、地図から消されようとしている小さな場所。たしかにそこにいたはずの、履物屋の老夫婦と少年の自分。千年百年単位で幾重にも塗りこめられた土地の記憶。自身が生まれ育った京都という町を舞台に、昭和三十年代から現在までの半世紀にわたって、人びとの営みの根源に触れる連作小説。
  • 京都 恋と裏切りの嵯峨野
    2.5
    「私は、彼を殺します」嵯峨野の尼寺でそう記し、姿を消した女=ゆみ。京都で休暇中の、十津川警部が見かけた彼女の横顔は美しく、寂しかった。女の哀しい殺意と十津川のとぎ澄まされた勘が交わるとき、事件は静かに幕を開ける――。竹林で死んでいた、ゆみの姿。次第に明らかになってゆく、新興宗教団体の狂気と闇。貴船、清水、祇園祭。古都をあざやかに描く、旅情豊かな長編推理小説。
  • 京都でお買いもん―御つくりおきの楽しみ―
    4.0
    こういうのほしいな。愛用の品が壊れた。そんなとき京都人は専門店に“オーダー”する。ポットの割れた蓋。ひと振りで京が香り立つ魔法の粉。極上のごはんのためのおひつと茶碗。百年使えるトートバッグ。特別なシャツ、鞄、帽子、靴――日常を輝かせるささやかな贅沢。京都エッセイの名手による、暮らしの楽しみの極意。 ※書籍版のモノクロ写真を、電子版ではカラーで収録しております。
  • 京都で働く―アウェイな場所での挑戦―
    3.5
    カフェバリスタ(福島県出身)、パン屋店主(熊本県出身)、ゲストハウス経営者(石川県出身)、蒔絵師(栃木県出身)、観光ガイド(愛媛県出身)……しがらみに負けず、夢を実現させた「よそ者」10人をとことん取材。それぞれの働き方、この街への思い、成功への道のりから、あらためて京都の魅力が見えてくる。
  • 京都西陣 イケズで明るい交際術
    3.7
    付かず離れず愛想よく、人様の悪いニュースは聞いてきかんふり。人目につかぬところで働く「陰の舞」を大切に、「身の丈以下の暮らし」がよろし。時には「どイケズ」で上手にガス抜き!? 京都流ユーモアたっぷり、たくましく生きる知恵満載。千年の都に暮らすおばあちゃんが、粋で雅な人づきあいの作法を明快に指南いたします!
  • 京都―未完の産業都市のゆくえ―(新潮選書)
    3.3
    「空襲がなかったから古い町並みが残る」「京料理は伝統的和食の代表」「職住一致が空洞化を防いだ」「魅力的景観は厳しい保護策のおかげ」――これらの印象論は本当に正しいのか? 地元の「洛中」礼賛一辺倒に疑問を持つ京大出身の経済学者が、「千年の都」が辿った特異な近現代の軌跡を、統計データを駆使して分析する。
  • 今日、なに食べたい?
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 テレビ・雑誌で大活躍する人気の料理研究家が、時季ごとの旬の食材を取り入れた「主菜+副菜」で献立をアドバイス。お肉、お魚、和洋中……など、お好み次第で食べたいものだけを選んでも、とっても便利。「今日なににしよう?」と迷ったときに、お役に立つこと間違いなし! 毎日のごはん作りに強い味方の全84レシピ!!

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