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あの日、医師たちは何を見、どう行動したのか――津波の恐怖にさらされ、家族との別れを覚悟しながら患者を誘導、極寒の病院の屋上で人々を励まし続けた医師がいた。自身も心に深甚な傷を負い、ともに涙して患者を癒した医師がいた。個人とプロフェッションの狭間で揺れながら、彼らはなぜ行動し、何を目指したのか。9名の医師による東日本大震災の貴重な証言、感動のドキュメント。
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Posted by ブクログ
地震と津波が全てを奪い去った東北の各地で、懸命の医療活動を行った9名の医師たちの貴重な証言を記録したものです。どの医師の語った経験も壮絶そのもので、彼らが人間と医師の尊厳を失わなかった姿に打たれます。 この本は甚大な被害を及ぼした『3・11』の東日本大震災の時に、津波が全てものを押し流したあ...続きを読むとの現場で医療活動に当たった9人の医師の証言を基にしたものです。 どの医師も壮絶な『命の修羅場』を語っており、感動よりもむしろ、こうまですさまじい意状況に身を置きながら、医師として、人間としての尊厳を失わずに粛々と自分のなすべきことをしていた、ということが書かれており、そこにはただただ頭の下がる思いでありました。 その中の一人は自分の中に 『お前は医者じゃないのか!?』 という声が聞こえ、自身の仕事に一区切りをし、東北大学で研究をしようという直前に遭った震災直後の現場で医療活動を行っていた、という話はとても自分の印象に残っています。 次に、震災で心の傷を負ってしまった方に寄り添うような治療をしていた精神科医も最初は「ハイ」になって、しゃにむに医療活動をしていたそうですが、後にゆり戻しが来て何度も何度も喪失の悲しみで声のかれるまでおお泣きした、というエピソードも強く僕の心に残っております。 阪神・淡路大震災で学んだことのひとつとしてご年輩の方が震災で孤立したときに精神的な我慢の限界になって自ら命を絶ってしまったことや、孤立死をしてしまい、いかに東日本大震災のあとに孤独死や自殺を食い止めることが大きな課題であり、阪神・淡路大震災の教訓がいい意味で生かされたのだな、ということを感じました。 まだまだ復旧のめどはたちませんが、ここに書かれているお話はなんともすばらしいものがありますので、ぜひとも風化してほしくはないと思っております。 ※追記 本書は2014年2月28日、新潮社よりその後の取材を追加した上で『救命: 東日本大震災、医師たちの奮闘 (新潮文庫)』として文庫化されました。
(2021時点での感想です) 今年は、2011年(平成23年)3月11日の東日本大震災から10年目。 それと関係なく、いつ買ったかも忘れたくらい前に買った本でしたが、今年に入って読みました。 震災時に尽力した医師たちのインタビュー集とでも言ったもの。2014年発行。海堂尊監修。 尾身茂さん登場 ...続きを読む本書で最初に登場するのは、南三陸志津川病院で働いていた医師。親戚のおばさんも通っていた病院ですから、いきなり引き込まれました。その他の医師たちも個性派揃いで、面白いです。 その最初の医師の言葉の中で、唐突に尾身茂医師の名前が登場します。なんの注釈なしで出しても不自然じゃないというくらい、名の知られた、優秀な医師だったんだなと思いました。 「だった」、二通りの解釈ができる言葉ですね。 過去は優秀だったけど、今はそうでない。 優秀ということを、自分は知らなかったけど今知った。 どちらかは敢えて書きません。 オートプシー・イメージング(Autopsy imaging、Ai) 海堂さんの本ですから、いつ出てくるのかと思っていたら、後書きで出てきました。 「チーム・バチスタの栄光」が2006年。震災のあった2011年、それこそ、多数の死者の情報を調べるためには大きな武器となって良ささそうに感じますが、活用されなかった。本書の文庫版が出た2014年でも、海堂さんは怒りをぶちまけている。 正直、なぜこれが広まらないかが、部外者から見ると全くわからないです。 後書きで示唆されているのは、警察組織のプライド? 必要な死後解剖はできる、やっている、ということでしょうか。 分からなくもないですけど、他にやることいっぱいあるでしょう、という感想です。 赤十字社への寄付の活用 さらに重たい話が出てきました。 素人でも想像できるように、市民の善意は日本赤十字社に寄付として託されることが多いと思うのですが、多額の寄付を集めながらそれが活用されずに留保されているという話。 2021年のコロナ禍対策として確保されている予備費が執行されずにいるという件とも繋がるような… 復興予算の流用 もっと重たい話。復興予算という名目に反して、結局直接的な目的とは異なる分野に流用されたという話。 使えるものは使おう、と考えるのはある意味自然な話。けど、それをコントロールするのが政治の仕事。そもそも、復興という状態が曖昧なのはおくとしても、現時点で復興完了と考えるかの認識は問われる。 2021年4月時点で、郡山市の仮設住宅はまだ3戸残っている。 2月時点で、宮城県の復旧・復興事業369箇所のうち、完成は259箇所。 ・・・ 後書きの中で、ええじゃないか、という言葉も使われていましたが、これからオリンピックというお祭りの中で、まさに狂乱の世界に入っていくのか・・・
九州在住で、 当時あの場で何が起きていたのか もっと知りたいと思い母から借りた本。 あの日は大学合格発表から数日後で 現在は私も医療従事者ですが あの日、自ら被災しながらも奮闘した方々に 頭が下がる思いです。 検死にあたった歯科医師、 心のケアに向き合った心療内科医 等々、どのストーリーも あの...続きを読む日私がテレビを通して 俯瞰したものなのかと思うと 無力さや自己嫌悪を感じます。 特に3章の福島県双葉郡の記録では 原発事故による影響が詳細に記されており、 岩手や宮城とはまた異なった 被災者の苦悩について知ることができました。 私は“同感”はできませんが、 この1冊を通して、あの日の実際を 少しでも知ることができ “共感”に一歩近付けた様な気がします。 これからの医療従事者としての生き方、 あるべき姿を学ばせていただきました。
3.11の大震災に関する本としては、さだまさしさんの「風にたつライオン」に続いて2冊目。 お医者様の目を通して、被災の状況を改めて知った感じ。 共感できる部分、なんとなく違和感を感じる部分もあるし、いろんな考え方、思いがあるのだなぁと思いながら読んだ。 生きている人たちを支えていくこともそうだけれど...続きを読む、検死を支えた人たちの話に初めて触れて、いろいろ考えさせられることがあった。 歯科医師の本は別にも出版されていたなぁと思うので、読んでみたいなと思った。
3.11。 あの日にその場にいた医師。 あの日の後すぐにかけつけた医師。 それぞれのインタビュー記事。 あの日にその場にいた医師。 つまりは、その方も被災者。 そんな彼らがどう動いたのか。 なぜ動いたのか。 かけつけた医師。 彼らがどう動いたのか。 なぜ動いたのか。 それらが明確に書かれている。 ...続きを読む ところどころ、「官」の縦割り仕事、責任を取ろうとしない姿勢、現場を見ない姿勢にイラっとする。 それは、「官」だけではなく、大きな被害にあわず、数日で日常を取り戻した首都圏の人々の中にもある姿勢だったようで、申し訳ない気がした。
東日本大震災。 そこにいた医師たち。そこへ行った医師たち。 今も続く復興支援。 決して忘れていけない、あの日。あの日々。 目の前にある、出来ることをやるという強さ。 そこにある希望。
今クール(2014年1-3月)のドラマに「螺鈿迷宮」という“死”へのスタンスを軸としたミステリーがあり、同じく医療系の「医龍4」とあわせて楽しく見ていました(個人的ベストは「三匹のおっさん」でしたが)。原作は同名の小説で、著者は“海堂尊”さん、現代医療の抱える病巣に「Ai」というメスを入れようとさ...続きを読むれている現役の医師でもあります。 ドラマでは、原作で語られていた“死(体)から学ぶ”との視座が薄くも感じましたが、ふと、海堂さんが以前“死の現場”での医師の力をルポルタージュとしてまとめられた、こちらを思い出しました。 語り部は、東日本大震災の現場にいた医師。目の前で命を失っていく様子を目撃した人もいた、家族と離れ離れのまま、互いの生死も不明のままの人もいた。そんな“現場”にいたからこその内容となっています。わずかな判断の差が生死の境目となる、そんな冷徹な現実が、シンとした緊張感と共に伝わってきました。 “修羅場では物事の本質が露わになる。社会の本質はまず医療ありき、なのだ。” そんな想いともにご自身の体験を綴っておられるのは、こちらの9人の医師。 菅野武医師(宮城県南三陸町) 桑山紀彦医師(宮城県名取市) 井坂晶医師(福島県双葉郡) 旭俊臣医師(千葉県松戸市) 植田俊郎医師(岩手県大槌町) 江澤庸博医師(宮城県仙台市) 川越一男医師(千葉県市原市) 石木幹人医師(岩手県陸前高田市) 黒田仁医師(岩手県宮古市) あくまでも、いのちを救い、死を悼むのが、医者の本分とも言われますが、このような認識はもしかしたら、医者に限った話ではないのかもしれません。 “いのちに寄り添う”ということは、誰にでもできる事と、思いますから。 今は震災から3年が過ぎた世界ですが、まだまだ終息はしていない、むしろこれから長い間どう“寄り添って”いけばよいのだろうか、と、そんな事をあらためて突き付けられた一冊でした。
医師の立場からの震災記集。各者のコメントがかなり重い。しっかりと認識したい。被災者じゃなかっただけで、こんなにも薄い意識しか持てていないことに自己嫌悪。ただしい情報がなかなか得られない中で、本書の記述はほぼ生のものだろう。 まだまだ隠れているものが多い、この震災。フォローを継続していきたい。
人間の生死と真摯に向き合い、己れの無力に打ちひしがれながらも、被災地での医療に尽力した多くの医師たちへのインタビューをまとめたドキュメント。 南三陸町の志津川病院で多くの患者を誘導し、その後も地域医療に尽力した若き医師、自らも心に傷を負いながらも、被災者の心のケアを続けた医師…9名の医師たちの闘い...続きを読むの日々が綴られる。 監修は海堂尊で、実際に執筆したのは、歌代幸子、増田晶文、吉井妙子の三名。文庫化にあたり、加筆。 海堂尊が文庫版後書きで書いているが、東京オリンピック招致に浮かれる東京、原発事故の放射能汚染水漏れは制御してると言い張った総理大臣…東日本大震災から三年が過ぎようとしているが、被災地での闘いは今もなお続いている。
東日本大震災時に各所での医師の奮闘。1勤務医、精神科医、病院長、診療所長、歯科医師などがそれぞれの立場で最善を尽くした記録である。何に苦労したのか?何が問題だったのか?様々な人々の苦労が垣間見れる。ただし、不要だったのが著者の後書き。”批判のない世界は腐敗する”のはわかるが、赤十字を含めて官の対応を...続きを読む単純に批判している。批判するのであればせめて本文中に書かれている医師/歯科医師たちに立ちはだかった官を調べて書いたほうがよかったと思う。
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救命―東日本大震災、医師たちの奮闘―(新潮文庫)
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