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新聞部の創設。柏原第二高校に転校してきた安達は、島で唯一の小学生・相原大地のために部活動を始めることを提唱する。賛成するクラスメイトたちだったが、七草はそれが堀を追い込むために巧妙に仕組まれた罠であることに気づく。繙かれる階段島の歴史と、堀が追い求めた夢。歩み続けた7年間。その果てに彼女が見つけた幸福と、不幸とは……。心を穿つ青春ミステリ、第4弾。
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Posted by ブクログ
ついに第四弾!物語はかなり核心に近付いてきて、難しいけどやっぱりとても面白い! この人の文章と発想力好きすぎて速攻読み終えた 天気を「空の青をそのまま絵の具にして「八月」と名前を付けたくなるような、隅々まで晴れ渡った日だった。」って表現するなんて天才じゃない?好きすぎる
「もしすべてを見通す神さまが名言集を作ったなら、その大半は白紙なんじゃないかと僕は思う」 何を言うかではなく何を言わないのか。 余計な一言を1番言いたくなるときに言わないのが大切なんだろうなきっと。
人によっては回りくどいと感じるかも知れないけれど、表現が好きだ。言葉の誠実さの難しさを感じる。 2021/5/14
「会話っていうのは、なにを言うのかだけが重要なわけじゃない。本当に大切なのは、なにを言わないでいるのかだ」 「でも、言葉にしないと伝えようもないよ」 「伝えるべき言葉を推敲しないといけないってことだよ。君が言ったことを、相手がどう受け取るのかまで考えて、不必要な言葉は省かないといけない。もしすべてを...続きを読む見通す 神さまが名言集を作ったなら、その大半は白紙なんじゃないかと僕は思う」 「白紙ばかりだと、どこを読んでいいのかわからないよ」 「ただまっ白を眺めていればいい。ああ、白って綺麗だなと思っていればいい」
佳境に入ってきたなぁ。 難しいから読むのは大変だけど、やっぱり面白い! 読み終わったらもう一回読んで理解を深めたい本かな
謎めいていたそれぞれの登場人物の背景や階段島の成り立ちが明らかになり、物語は本質的なパートに突入した印象。 表面的ではなく心の奥底を抉るような会話と心理描写は、ひりひりするような斬れ味に溢れています。
階段島シリーズ4巻目にして、初めてこの物語の核心がわかり衝撃を受けた。 『幸せを掴む為に無理な夢を捨てることと、幸せになる為に苦しくても夢を追いかけることの、どちらが幸せか』 これが物語のテーマであり、幸せになる為に夢を捨てたこっち側の人間と、幸せになる為に夢を追い続けるあっち側の人間の葛藤が描かれ...続きを読むている、意外と奥が深い物語であった。 物語はまさかの人物の登場で、益々混迷を極め、先が気になる状況である。 登場人物みんなが物語が進む過程によって、それぞれどういった結論に至るのか今後も目が離せない。
この巻は、過去と魔法の物語だ。 階段島がなぜできたか、なぜ堀が魔女なのか、過去を交えて語られる。 この巻の主人公たちは悩み、迷い、その姿を読んでいくのは悲しい。 なんでもできるということは、決して幸福ではない。しかしそれを幸福と呼べなければ、魔女は魔女としてあれない。その矛盾を幼い子供達が背負うと...続きを読むき、魔法は彼らにとってどんなものになるのかを、考えさせられる。
階段島の謎が一気に明らかになったこの巻。捨てた側の前巻とやっぱり雰囲気が違い、捨てられた側の七草と真辺の関係は何だか尊い。
小二の七草の傍らで正しさを追求する幼い真辺が昔の自分のようで、変わらない高校生の彼女が閉じ籠もる堀を追うのがきつい。もう一人の七草が抱えていた、七年前の小三の彼と堀の階段島創造ともう一人の魔女候補とその当時の意外な魔女にわくわくした。議論や敵に回る宣言やその受け入れが相手を潰す為でない所が印象的。
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河野裕
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