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彼女のかけら
銃乱射事件の犯人を躊躇なく殺したのは、ごく平凡なわたしの母親だった。MWA賞受賞作家の最新作! スローター史上最高傑作。サイコ・スリラーの新たな基準を築いた。――ジェフリー・ディーヴァー 人物造形の巧みさは天からの賜り物。彼女を傑出した作家たらしめている。――『ワシントンポスト』紙 スローターの世界にひとたび足を踏み入れると、もう後戻りできない。――リサ・ガードナー ショッピングモールで少年による銃乱射事件が発生。偶然居合わせた警察署通信係のアンディは、警官だと勘違いされ、銃口を突きつけられる。震える彼女の前に立ちはだかったのは母のローラ。ごく平凡に生きてきたはずの母親は、犯人のナイフを素手で受け止め、喉を掻き切った――顔色ひとつ変えずに。呆然とするアンディをよそに、事件の動画は全米に拡散。母は瞬く間に時の人となるが……。 -
彼女は水曜日に死んだ
ギャングの少年による殺人を目撃した女性は、報復を恐れて通報できず、苦悩する……(「ベイビー・キラー」)。1899年のフランス。8人の子供を殺して監獄に入れられた囚人と看守の、奇妙な交流の行方は……(「ボルドーの狼」)。メアリーローズは水曜日に死んだ。売人の家で麻薬を打った直後に死んだという。キャンベルは愛する人が死んだことで、世界の一部も死んでしまったような気がした……(「本能的溺水反応」)。メキシコとの国境地帯で大規模な山火事が起こる。密入国する途中で火事に巻き込まれたらしい親戚を探すという父親に連れられ、少年は荒野に足を踏み入れるが……(「灰になるまで」)。目撃者、看守、前科者、薬物中毒者、密入国者の親戚──。さまざまな形で犯罪に関わりを持ってしまった人々の孤独と希望を、美しく切なく真摯に描く。英国推理作家協会(CWA)賞最優秀短編賞受賞作ほか全10編収録の傑作短編集!/【目次】悪いときばかりじゃない/ベイビー・キラー/ボルドーの狼/万馬券クラブ/夕闇が迫る頃/本能的溺水反応/聖書外典/すべてのあとに/甘いささやき/灰になるまで/謝辞/解説=杉江松恋 -
寡婦
女は喉を切り裂かれ、ペントハウスの床に横たわっていた。現場で見つかった手紙の束にはエロチックな妄想が綴られており、差出人は彼女のパトロンと思われたが、その彼も路上で射殺されてしまう。強盗に父親を殺されるという悲しい事件に直面しながらも、キャレラが連続殺人事件の謎に挑む。 -
神は銃弾
「このミス」第1位! “暴力の詩人”ボストン・テランの輝かしきデビュー作。 元妻とその再婚相手をカルト教団〈左手の小径〉に惨殺され、娘を誘拐された刑事ボブ・ハイタワー。元薬物中毒者の女性ケイス・ハーディンの助けを借りて娘の足跡を追い、教祖サイラスと〈左手の小径〉に復讐を誓う。 愛と憎悪、セックスと暴力、そしてドラックと銃弾。鮮烈な文体で描き出す銃撃と復讐の宴。神なき荒野で正義を追い求めるふたつの魂の疾走。 発表と同時に大きな反響を呼び、アメリカ探偵作家クラブ最優秀新人賞候補作となり、英国推理作家協会(CWA)最優秀新人賞を受賞。 日本でも「‘02年版 このミステリーがすごい!」第1位に選出。日本冒険小説協会大賞を受賞した。 解説・池上冬樹 -
カメレオンの影
アクランド英国軍中尉は、派遣先のイラクで爆弾によって頭部と顔面に重傷を負い、片目を喪失する。昏睡から目覚めた彼は他人にふれられると暴力的になり、極端な女性嫌悪を示して看護師や精神科医を戸惑わせていた。退院後、除隊した彼はロンドンに住むが、暴力事件を起こしたことがきっかけで警察に拘束されてしまう。近隣では、軍歴のある一人暮らしの男性ばかりが自宅で殴殺されるという事件が続発しており、警察の捜す犯人像に合致しているアクランドは尋問されるが……。〈現代英国ミステリの女王〉が巧みな心理描写で紡ぐ傑作サスペンス。/解説=三橋曉 -
寡黙な同居人
家族思いなエイダンは実は連続殺人犯で、次の獲物、レイチェルを監禁している。彼女はエイダンの娘に近づき、逃亡の機会を探るが。 -
カリオストロ伯爵夫人
世紀の怪人物の末裔を称し、絶世の美貌で男たちを魅了するカリオストロ伯爵夫人ことジョジーヌ。彼女は権謀術数を駆使する怪人ボーマニャンを相手に、普仏戦争のどさくさで失われた秘宝をめぐる争奪戦にしのぎを削っていた。その闘争の最前線に一人の若者が割り込む。その名はラウール・ダンドレジー。彼こそは、のちの怪盗紳士アルセーヌ・ルパンその人だった。妖艶なる強敵を相手にした若きルパン、縦横無尽の大活躍! -
狩りのとき
1971年ワシントンDC。二十二歳になる海兵隊所属ダニー・フェンはかの地ヴェトナムでの軍務をはたし本国へ帰還、退役まで一年余りとなっていた。その彼に海軍情報部の人間が接触して来た。ダニーと同じ隊に所属する一等兵の行動を監察し報告せよと言うのだ。彼は反戦活動家に情報を流していると言う。拒否すればヴェトナム送りと脅されダニーはしぶしぶ従うが、証言を求められると決然とそれを拒否した。再びヴェトナムに赴いたダニーは狙撃ティームに編入され、その上官が練達のスナイパー、ボブ・スワガーだった。 -
カリプソ
深夜の嵐のなか、黒人のカリプソ歌手が黒ずくめの服装の男に射殺され、数時間後、87分署管轄区外で、黒人の売春婦がやはり黒ずくめの人物に射殺された。通り魔的な二つの殺人事件の背後には、どんなつながりが? 刑事たちをも震撼させた恐るべき事件の驚愕の真相を描く衝撃作。 -
彼は彼女の顔が見えない
アダムとアメリアの夫婦はずっとうまくいっていなかった。そんなふたりは、カウンセラーの助言を受け、旅行へと出かける。ふたりきりで滞在することになったのは、スコットランドの山奥にある、宿泊できるように改装された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が結婚生活を救うか、とどめの一撃になるかのどちらかだと。だが、この旅行にはさまざまな企みが隠されていた――。不審な出来事が続発するなか、大雪で身動きがとれなくなるふたり。だれが何を狙っているのか? どんでん返しの女王が放つ、驚愕また驚愕の傑作サスペンス!/解説=村上貴史 -
川は静かに流れ
「僕という人間を形作った出来事はすべてその川の近くで起こった。川が見える場所で母を失い、川のほとりで恋に落ちた。父に家から追い出された日の、川のにおいすら覚えている」殺人の濡れ衣を着せられ故郷を追われたアダム。苦境に陥った親友のために数年ぶりに川辺の町に戻ったが、待ち受けていたのは自分を勘当した父、不機嫌な昔の恋人、そして新たなる殺人事件だった。アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。 -
監禁面接
『その女アレックス』の鬼才ルメートルが放つ徹夜必至、 一気読み保証のノンストップ再就職サスペンス。 リストラで職を追われたアラン、失業4年目、57歳。再就職のエントリーをくりかえすも 年齢がネックとなり、今は倉庫でのバイトで糊口をしのいでいた。 だが遂に朗報が届いた。一流企業の最終試験に残ったというのだ。 だが最終試験の内容は異様なものだった。 〈就職先企業の重役会議を襲撃し、重役たちを監禁、尋問せよ――〉 どんづまり人生の一発逆転にかけるアラン。愛する妻と娘たちのため、 知力と根性とプライドをかけた大博打に挑む! 解説:諸田玲子 ※この電子書籍は2018年8月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
漢古印縁起
芦屋にある造り酒屋の桜井家は中国美術品の優れたコレクターである。最近では印章も印譜とともに『桜獅子名品帖』に加えられた。なかに丁敬(ていけい)つくるところの金農(きんのう)の印章があり「丁敬仿漢」と刻まれていた。 金農は揚州八怪の代表で、十八世紀の中国美術の最高峰といわれ、丁敬も著名な文人である。二人は同時代の同郷人で緑の深い仲であった。丁敬は漢印の字を研究していた。漢印の大部分は金属印であった。乾隆年間の一時、丁敬は寧波(ニンポー)の豪商・范家に寄宿していたことがあった。范家では、貨幣を鋳造する重要物資の銅を日本から輸入していた。物語りは寧波の豪商范家に伝わる漢代古銅印をめぐる歴史秘話である。 -
鑑識写真係リタとうるさい幽霊
幼い頃から幽霊が見えるリタは、その力ゆえに孤立し故郷のナボハ居留地を去った過去を持つ。一方で霊能力は鑑識の仕事に役立つ面も。霊が事件の手がかりを示すことがあるのだ。ある日、自分は殺されたと主張する被害者の霊が現れた。強い力を持つ霊に殺人犯への復讐を強いられたリタは独自調査を行うことに―― -
完全密室殺人事件
密室に隠された罠と横たわる美女の死体……なぜ賊は同じ部屋に二度侵入したのか? 首都圏近郊のアパートで、一人暮らしのOL・平沼美奈子が襲われた。未遂に終わったものの、手口からこの地区で多発している痴漢事件の犯人の仕業とみられた。そして一ヵ月後、恐怖に駆られ引っ越した美奈子の部屋に入居したばかりの女性が絞殺された。警察は同一人物の犯行として捜査を進めたが、密室状態にあった殺人現場の謎を解くことができずに、事件は迷宮入りの様相を呈してきた…。著者会心の密室トリックと驚愕の結末。長編ミステリ。 ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。 -
寒波
冷えこみの厳しい十一月の朝。P分署にはいった通報が、アパートの一室で起きた二重殺人を知らせる。被害者は部屋で同居していた兄妹。化学者の兄とモデルの妹、仲の良いふたりを誰がなぜ殺したのか。ロヤコーノ警部とディ・ナルド巡査長補は即時捜査を開始する。いっぽう、署を訪れた中学校教師に受け持ちの女子生徒が家族に虐待されているという疑念を打ち明けられ、ロマーノとアラゴーナは確認のため学校に赴くのだが……。ナポリの街で発生する事件を解決するため、型破りな刑事たちは悩み、怒り、走る! 21世紀の〈87分署〉シリーズ第3弾。/解説=三橋曉 -
完璧な家【新装版】
結婚した男は、悪魔(モンスター)でした。 誰もが羨む理想の家が、牢獄だったら―― 世界450万部の戦慄サイコ・サスペンス! 郊外の豪華な邸宅で暮らすグレース。ハンサムで優しい夫にも愛され、人は彼女を〝すべてを手にした幸運な女〟と羨む。だが、真実を知る者は誰一人いない――グレースが身も凍るような恐怖のなか、閉ざされた家で〝囚人〟同然の毎日を送っていることなど……。理想の夫婦の裏の顔とは!? 全世界450万部突破のベストセラー! 最後の1行まで目が離せない、傑作サイコ・サスペンスが新装版で登場。 +++++++++++++++++++++++ この部屋はそれこそ隅から隅まで知っているが、 人生をもっと耐えやすくしてくれるなにかを見逃してはいないか、と たえず見まわさずにはいられない。 ベッドの端に苦悩を刻むための、 さもなければ、突然わたしが姿を消したあと、 せめてここにいたという痕跡を残すための釘一本でも、 どこかに落ちていないか? だが、いくら見てもなにもない。 いずれにせよ、ジャックがわたしに用意しているのは 死ではなく、もっと巧妙なものだ。(本文より) *本書は2017年3月にハーパーBOOKSより刊行された『完璧な家』の新装版です。本編に変更はありませんので、重複購入にご注意ください。 -
完璧な秘書はささやく
人里はなれたところにある〈ザ・ローレルズ〉で、過去の新聞記事をスクラップしながら、わたしは回想する――英国の大手スーパーマーケットの社長マイナ・アプルトンの秘書として活躍した日々を。長くわたしは、完璧な忠誠心と職務遂行能力をもって、私生活を犠牲にしてまで彼女に仕えてきた。マイナの父を会社から追い出したときも、名誉毀損で記者を訴えた裁判のときも。強い信頼で結ばれたこの関係は、ずっと続くと思っていた――オフィスに警察がやってくるまでは。予測不能の展開に、じわじわとにじみ出る怖さ。俊鋭が放つ、傑作サスペンス!/解説=若林踏 -
カーターフック屋敷へようこそ
大ベストセラー『ゴーン・ガール』の著者、待望の最新作。不気味な屋敷を舞台に悪魔のような少年を描くサイコ・スリラー。 アメリカで大ヒットし、映画化もされ世界的ベストセラーとなった『ゴーン・ガール』の著者による、待望の最新作。「ハンドサービス風俗嬢」兼「イカサマ占い師」の“わたし”を尋ねてきたのは、15歳の継子との関係に悩む裕福な主婦スーザン。彼女をいいカモと見なした“わたし”は、家の“浄化”を申し出る。しかしスーザンの家を訪れた“わたし”は、その異様な雰囲気と、継子マイルズの不気味さに何かを感じるようになり……。少年は悪魔か、それともただのペテン師か?全米が震えた衝撃のサイコ・スリラー。 -
合本 悲しみのイレーヌ その女アレックス 傷だらけのカミーユ【文春e-Books】
ピエール・ルメートルが放つ傑作ミステリ、カミーユ警部シリーズの三部作を合本に! あなたの予想を全て裏切る究極のサスペンス! 「悲しみのイレーヌ」 異様な手口で惨殺された二人の女。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は部下たちと捜査を開始するが、やがて第二の事件が発生。カミーユは事件の恐るべき共通点を発見する……。ミステリ賞4冠に輝く衝撃作。あまりに悪意に満ちた犯罪計画――あなたも犯人の悪意から逃れられない。解説・杉江松恋 「その女アレックス」 おまえが死ぬのを見たい――男はそう言ってアレックスを監禁した。檻に幽閉され、衰弱した彼女は、死を目前に脱出を図るが……しかし、ここまでは序章にすぎない。孤独な女アレックスの壮絶なる秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、最後に待ち受ける慟哭と驚愕へと突進するのだ。イギリス推理作家協会賞受賞作。 「傷だらけのカミーユ」 カミーユ警部の恋人が強盗に襲われ、瀕死の重傷を負った。一命をとりとめた彼女を執拗に狙う犯人。もう二度と愛する者を失いたくない。カミーユは彼女との関係を隠し、残忍な強盗の正体を追う。イギリス推理作家協会賞受賞、痛みと悲しみの傑作ミステリ。解説・池上冬樹 -
合本 背信の都【文春e-Books】
これぞエルロイ、これぞ警察小説――新たなる傑作の誕生。 戦時下でもジャップ殺しの捜査を継続することで警察の公正さをアピールする。それがLA市上層部の結論だった。だが真犯人を捕らえる必要はない。都合のいい変態かジャップを捕らえて真犯人をデッチ上げろ。その意を受けて、ダドリー・スミスが動き出す。一方、LA市警本部長候補である刑事ウィリアム・パーカーは、汚職警官ダドリー・スミスに狙いを定めていた。警察官は清廉でなければならない――アルコール依存症に苦しみながらもパーカーはヒデオ・アシダに接近、ダドリー失脚の機会をうかがう。 アシダ、ダドリー、パーカー。それぞれの正義のために共闘し、裏切り合う男たち。その思惑に巻き込まれた女ケイ・レイク。反米ジャップと共産主義者への弾圧がはじまったLAで、戦争のパニックに乗じて儲けようとする男たちが悪辣な策謀を紡ぎ出す―― 警察内部の暗闘。国家同士の戦争。愛国と反米。ヘイトの嵐の中で、男たちは真実にたどりつくことができるのか? ミステリ史上最強の警察小説、ここに降臨! ※この電子書籍は、『背信の都(上)』と『背信の都(下)』を一冊にまとめた合本版です。 -
ガラスの顔
迷路のような地下都市カヴェルナの人々は自分の表情をもたず、《面(おも)》と呼ばれる作られた表情を教わる。そんなカヴェルナに住むチーズ造りの親方が、トンネルで痩せこけた幼子を見つけた。ネヴァフェルと名づけられた幼子は、ある理由から外の世界から隠されて育てられる。一瞬たりともじっとしていられない好奇心いっぱいの少女に成長したネヴァフェルは、ある日トンネルを抜けだし街に出てしまい、そこで奇しくも国全体を揺るがす陰謀のただ中に放り込まれるが……。『嘘の木』の著者が描く、健気な少女が大活躍する冒険譚。カーネギー賞候補作。 -
ガラム・マサラ!
北欧、華文、韓国の次は……今もっとも熱い「インド・ミステリー」の傑作 手段を選ばず、お子さんを志望校に入れる。それが僕の仕事です―― 貧困の中からのしあがった青年ラメッシュがニューデリーで営むのは「教育コンサルタント」。依頼人を希望の大学に押し込むのが仕事だ。 今回の依頼は富裕な建設業者からで、息子ルディをインドの一流大学に入れてくれという。ルディはバカなドラ息子であり、手段は替え玉受験しかなかった。 受験は無事に終了するも、予想外の結末が待っていた。ラメッシュは全国トップの成績をあげてしまったのだ。インド最高の天才少年現る!とメディアは群がり、ラメッシュはマネージャーの地位に収まってカネを稼ぐが……。 -
贋作
画商に修復の腕を見込まれ、ある富豪の弁護士が所有する17世紀オランダ女流画家の作品の贋作をひそかに制作し、心ならずも絵画窃盗に加担してしまった女子画学生。私立探偵を雇って彼女の存在を探り出したその弁護士は、罪を暴き、大切な絵を取り戻そうと、彼女に近づくが、彼女の絵に対するひたむきさと知識の深さに敬意を抱くようになる。そして彼女は、絵を愛する、自分とは別世界に住む大人の男に惹かれ始めたが……。40年以上の時が流れ、過去を封印し罪の意識におののきながら、美術史学者として活躍する彼女の前に、自身の手になる贋作と新作がそろって出現した! いったいなぜ? 17世紀の女流画家と現代の女性学者、それぞれの愛と喪失と苦悩が時代を超えて呼応する。絵画贋造の技法も、複雑に絡み合う人間関係も、ミステリアスで美しい光のなかに見事に描きあげられた情感溢れる物語。 -
ガーディアン・エンジェル
これ以上、厄介事を増やすつもりはなかった。が、隣人の頼みは断われず、わたしは行方不明になった隣人の旧友捜しを引き受けた。事件を追うわたしの前に、エンジン工場の不正疑惑や老人を食い物にする企業の卑劣な行為が浮かび……親友とも決裂し、孤独のなかでV・Iが傷だらけの闘いに挑む! -
黄色い部屋の謎【平岡敦訳】
高名な科学者スタンガルソン教授と、令嬢マティルドの住むグランディエ城の離れの一室で事件は起こった。内側から鍵をかけられた完全な密室、《黄色い部屋》から聞こえた助けを求める女性の悲鳴。ドアを壊して入った者たちの見たものは、血の海のなかに倒れたマティルドの姿だった。襲撃者はどこに消えたのか? そしてさらに続く怪事件。その謎に挑んだのは、18歳の新聞記者ルルタビーユだった。パリ警視庁の名警部ラルサンと謎解きを競い合いつつたどり着く奇怪な事件の真相は? 密室ミステリの名品として、ミステリファン必読の古典となった傑作。/解説=戸川安宣 -
消えた王冠は誰の手に ロンドン警視庁王室警護本部
ロンドン塔から盗まれた、英国の至宝を奪還せよ―― 巨匠が放つ、驚異の警察小説。 〈ウィリアム・ウォーウィック〉シリーズ最新刊! 英国議会初日を前に、警視ウィリアム・ウォーウィックは気を引き締め直した。毎年、女王が開会スピーチの際に頭上に戴く王冠を、ふだん展示されているロンドン塔から議会まで最重警備で運ぶ責任者なのだ。だが今年はその至宝を奪うべく、ある男たちが周到な計画を企てていた。前代未聞の窃盗作戦、そしてウィリアムの仇敵の真の目的とは? 巧みな伏線で読者を唸らせる、稀代の作家のシリーズ最新刊! -
消えた修道士
オー・フィジェンティの大族長が、和平協定締結のために、モアン王国を訪れたその時、大族長とモアン国王を何者かの矢が襲った。どちらも命に別状はなかったが、襲撃がモアン側の陰謀だというオー・フィジェンティの主張に、両国は一触即発の危機に。モアン国王は自国の潔白の証明を、妹で法廷弁護士でもある修道女フィデルマに託した。襲撃者はすでに殺されていた。フィデルマはわずかな証拠を頼りに、相棒エイダルフ修道士と共に、襲撃に使われた矢の出処と思われるクノック・アーンニャに向かう。美貌の修道女が名探偵。好評シリーズ、長編第7弾。 -
消えた装身具
オックスフォードを訪れたアメリカ人ツアー旅行客の婦人がホテルで急死した。死因は心臓麻痺。だが彼女が持っていた貴重な中世の装身具が紛失していることを知ったモース主任警部は、他殺ではないかと疑い、捜査を進める。やがて疑念を掻きたてるかのように、ツアー関係者の一人の死体が川面に浮かんだ!ツアー客、ガイドたちの錯綜する証言からモースが繰り広げる華麗な推理。二転三転するプロットで描く現代本格の粋 -
消えゆくものへの怒り
毎年夏に発生し、若い女性が犠牲になる「ルート66連続殺人」。FBIはおとり捜査のスペシャリスト、ブリジッド・クインの指揮で罠を仕掛ける。だが作戦は失敗。おとり役の女性捜査官の失踪で事件は迷宮入りに……七年後、退職していたブリジッドに、犯人逮捕の報が入った。だが犯人の自白に疑問が残る。事件解決への執念を再燃させた彼女は、再び捜査の前線へ! 元・おとり捜査官ブリジッド登場。期待の新鋭のデビュー作。 -
帰還
〔競馬シリーズ〕外交官のダーウィンは友人に付き添い帰郷した。友人の娘の婚約者は優秀な獣医だが、最近手術した馬が次々と原因不明の死を遂げていた。さらに、病院が放火され、焼け跡からは身元不明の死体……ダーウィンは調査に乗り出すが、事件の謎を解く鍵は過去の記憶に隠されていた! -
奇岩城
レイモンドが放った一弾は、みごとに逃走せんとする賊を撃ち倒した。ところが重傷を負ったはずの賊が煙のごとく消え失せる。しかも屋敷から盗まれたものは何一つなかったのだ。この奇怪な謎を解き明かしたのは、まだ高校生のイジドール少年。しかも彼は事件の首魁を、かのアルセーヌ・ルパンだと喝破した!かくて怪盗対少年探偵の熾烈な頭脳戦の幕は切って落とされた……シリーズ初の長篇にして代表作に数えられる傑作アルセーヌ・ルパンが新訳で登場! -
利腕
〔競馬シリーズ〕片手の敏腕調査員シッド・ハレーの許にまいこんだ昔なじみの厩舎からの依頼――所属の有力馬が、次々と原因不明のままレース生命を断たれるというのだ。調査に乗り出したハレーを襲ったのは、彼を恐怖のどん底へ突き落とす脅迫だった。『大穴』の主人公を再起用しMWA、CWA両賞を得た傑作/掲出の書影は底本のものです -
危険な男
ジョー・パイク、海兵隊あがりの元警官で、現在はロスで私立探偵を営んでいる。銀行の帰りに窓口で応対してくれた女性イザベルが拉致される現場を目撃、見過ごすことはできず、追跡して彼女を救い出す。二人組の犯人を警察に引き渡し、一件落着と安心したのも束の間、なんと二人組は保釈されてしまった。それを知ったイザベルは、犯人が再び自分を狙うのではと恐れ、パイクの電話にメッセージを残すも失踪する。だが、二人組は保釈直後に何者かに殺されていた。パイクは相棒コールの助けを借り、イザベルの行方を追うが……。実力派の著者最新作。/解説=若林踏 -
危険な友情
1924年、ニューヨーク。警察署で供述書を作成するタイピストとして働くローズの前に、新人タイピストのオダリーが現われる。彼女は美しい黒髪をボブにし、最新流行の高級な服に身を包んだ自由奔放な雰囲気の女性で、酔っ払いを上手にあしらって警官たちを感心させた。オダリーと親しくなったことでローズの人生は一変し、豪奢なホテルの一室で同居をはじめる。だがオダリーには秘密があった。贅沢な生活の資金はどこから? なぜ警察署に勤めているのか? そして彼女がローズに仕掛けた罠とは。2人のタイピストが織りなす優美なサスペンス!/解説=大矢博子 ※単行本版タイトル『もうひとりのタイピスト』を改題した文庫版を底本といたしました。 -
軋み
CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作! 同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。 地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死体が見つかる。所持品はないに等しく身元の特定が進まなかったが、数日後、妻が行方不明になったという届け出がある。死体はクヴァールフィヨルズルに住むエリーサベトというパイロットのものだった。 夫によると、エリーサベトは死体となって発見される前日からカナダ便に搭乗し、三日後に帰宅する予定だった。だが航空会社に確認すると、フライトの朝エリーサベトは自ら職場に病欠の連絡をし、行方をくらましていたという。さらにエリーサベトは子どもの頃アークラネスで過ごしていたが、なぜそこへ行ったのかがどうしても腑に落ちないと言った。 「妻はあの町に行くのを嫌がりました。いくら誘っても絶対に行かなかった。だから買い物に行くのはいつもレイキャヴィークかボルガルネースでした。アークラネスに行くほうがずっと便利なのに。異様なほどあの町を嫌っていた。憎んでいたといってもいい。」 エルマは過去を掘り始めた。 小さな港町ゆえの濃密な人間関係――時の堆積の中に深く埋もれていたエリーサベトの死の理由とは? CWAニュー・ブラッド・ダガー賞(英国推理作家協会賞新人賞)受賞! 期待の新鋭による北欧アイスランド・ミステリの新たな傑作が登場!! -
気象兵器の嵐を打ち払え
巨星墜つ。カッスラー逝去、追悼の最新作発売! 気象兵器を操る巨悪に立ち向かえ。「NUMAファイル」シリーズ第10弾! 【あらすじ】 インド洋を漂流する焼けただれた船が発見された。水温調査をしていたNUMA(国立海中海洋機関)の双胴船だった。 サルベージと真 相究明にモルディブへ向かったオースチンらNUMA特別出動班は、船体の燃え滓の中に異常な物体を大量に見つける。 顕微鏡を覗いてみれば、まるで微小な“機械”のようにも見えるが、これは……。 出動班の面々は手がかりを求め、電子の神と称されるエンジニアにして環境保護主義者のマルケッティのもとに急ぐが、彼らはそこでさらに大きな脅威を目撃することになる。 -
奇術師の幻影
北欧ミステリの女王、渾身のドンデン返し まさかこんな結末が待っているとは ――池上冬樹氏(本書解説より) 北欧ミステリーの女王+スウェーデン最高のメンタリスト。 最強タッグで贈る警察ミステリー、誰も予想しなかった 驚愕のラストを迎える。 地下鉄トンネル内で発見された白骨の山。やがて連続殺人だと判明した事件は、法務大臣の失踪へと予想を超える大事件へと発展した。ストックホルム警察特捜班が奔走する中、たびたび犯罪捜査に関わってきたメンタリスト、ヴィンセントのもとにはパズルめいた挑戦状が頻々と届き、彼の過去を暴こうとする……。 特捜班の刑事ミーナと、ヴィンセント。それぞれを巻き込む事件は、いずれもクリスマスをデッドラインとしていた。聖夜にいったいどんな惨劇が演じられるというのか? 事件捜査のスリルに、個性あふれる刑事たちの物語をよりあわせる警察ミステリー、最後の最後に明かされる驚愕の真相。 「すでに一作目から作者たちは、大どんでん返しの伏線をはっていたことになる(本書解説より)」。 -
騎乗
17歳の障害騎手ベンが突然厩舎を解雇されたのは、父親ジョージの策略だった。ジョージは下院議員選に勝利するため、唯一の家族であるベンを必要としていたのだ。激しい反発を覚えながらも、やがて父親に説得されたベンは選挙活動への協力を誓う。しかし、選挙区では、ジョージに対するスキャンダル攻撃と暗殺工作が待ちかまえていた!十代の少年を主人公に据え、生きることの厳しさと真の男の勇気を描くシリーズ第36作。 -
キス
地下鉄のホームから突き落とされて危うく死にかけたエマは、数日後、今度は車に追い回されて轢き殺されそうになった。心配する夫は彼女に探偵をつける。だがほどなく、エマを狙っていた男が他殺体で発見された。犯人は夫か、探偵か?そもそもどうしてエマは狙われたか? 美しい人妻をめぐる殺人事件を鮮烈な筆致で描く -
絆 公安刑事
爆弾テロが発生! 公安課の刑事は中東で傭兵をしていたという情報協力者にコンタクトを取ったが… 「みんな俺から離れろ! 俺の体が爆発する。爆弾を抱いているんだ。逃げろ、逃げるんだ!」 白昼の六本木。衆人環視の中、男が爆殺された。彼は警視庁公安課の警部補で、謎のテロ集団『殉教旅団』を調査中だった。テロリストの犯行か? 公安課の都並と水木は、怒りに燃えて捜査を開始する。だが、都並には自殺願望を抱える思春期の娘がおり、家庭に暗い問題を抱えていた…。人間の闇に迫る問題作。 ●龍一京(りゅう・いっきょう) 1941年大分県生まれ。元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。 -
北の聖夜殺人事件
札幌で女性歌手が殺された! 痴情か怨恨か、暗闇に渦巻く殺意と血塗られた密室の謎 雪の降りしきるクリスマス・イブ、札幌の芸人宿に偶然泊まり合せた十三人の客の中の一人が絞殺された。殺されたのは、ススキノのキャバレーで歌っている相原光子。容疑者として光子と深い関係にあり、その夜一緒だった浦山勇が浮かぶ。しかし、内鍵のかかっているほかの三つの部屋から、光子の所持品が発見され、捜査は混沌とした様相をみせはじめてきた…。(「北の聖夜殺人事件」) 本格推理の醍醐味を充分に堪能させる、珠玉のミステリ短編集。 *北の聖夜殺人事件 *月光と鮮血 *二回目の偶然 *惨劇の家 *死の年賀状 *死者の踊り ●大谷羊太郎(おおたに・ようたろう) 1931年、東大阪市に生まれる。慶応大学文学部国文学科中退。大学在学中にプロミュージシャンとしてデビュー。芸能界で過ごした後、1970年に『殺意の演奏』で第16回江戸川乱歩賞を受賞。翌年より推理作家専業。トリック中心の推理小説を120冊以上発表。近年は時代小説でも多くの著書を発表している。 -
拮抗
【競馬シリーズ】「おれはおまえの父親だ」ロイヤル・アスコットの初日、ブックメーカーを営むネッドの前にやってきた男は、三十年以上前に自動車事故で死んだと聞かされていた父だと名乗った。にわかには信じがたい話に混乱するネッド。だがその直後、突如出現した暴漢が父を刺殺してしまう。なぜ父は今頃になって現われたのか? ネッドは否応なしに錯綜する謎の渦中へ巻き込まれてゆく。スピーディかつスリリングに描くサスペンス巨篇! -
狐には向かない職業
気難しいヒキガエルのオットーの死体が発見される。地元紙記者のキツネ、ヴェラは、ヒグマの警察副署長オーヴィルと事件を追うが -
キドリントンから消えた娘
二年前に失踪して以来、行方の知れなかった女子高生バレリーから両親に手紙が届いた。元気だから心配しないで、とだけ書かれた素っ気ないものだった。生きているのなら、なぜ今まで連絡してこなかったのか。失踪の原因はなんだったのか。そして、今はどこでどうしているのか。だが、捜査を引き継いだモース主任警部は、ある直感を抱いていた。「バレリーは死んでいる」……幾重にも張りめぐらされた論理の罠をかいくぐり、試行錯誤のすえにモースが到達した結論とは?アクロバティックな推理が未曾有の興奮を巻き起こす現代本格の最高峰。 -
機は熟せり クリフトン年代記 第6部
東西冷戦下、一族に襲いかかる試練―― 衝撃の連続、終幕の序章! 幻の短編新訳を特別収録! 選挙が近づくなか、ジャイルズは政治家生命を危険にさらす決断をする。東ドイツで出会った運命の女性カリンを国外脱出させるため、厳戒態勢のベルリンの壁を越え、救出作戦を決行するのだ。だがその裏には衝撃の事実が隠されていた。一方、スターリンの真の姿を暴いた本の出版に成功したハリーのもとへ、思いがけない吉報が届く。しかし運命はあまりに残酷で……。クライマックスを迎える第6幕! -
君のために鐘は鳴る
島田荘司推理小説賞受賞! 21世紀の『十角館の殺人』がマレーシアから登場 最愛の妻を亡くし引退したベストセラー作家がある日、 ふと目を覚ますと、そこは見知らぬ孤島だった。 やがて桟橋に船が着き、老若男女が島に降り立つ。 一行はデジタル機器に囲まれた日常の疲れを癒し、 本来の人間性を取り戻す「デジタルデトックス」のために 島に渡って来たという。 メンバー相互の会話や、視線を合わせることさえ禁じられ、 読書やメモをとること、音楽を聴くことも不可。食事は菜食のみ、 そして殺生も厳禁という環境の中でデジタル・デトックスが始まるが、 やがて残酷な連続殺人事件が発生する。 作家はそのすべてを目撃するのだが、 なぜかメンバーたちの目には彼の姿が映らないらしい……。 華人系マレーシア人の女性作家が、 ミステリ界の巨匠・島田荘司氏が提唱する21世紀本格に応えて放った、 〈21世紀の『十角館の殺人』〉!
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