エヴァ・ビョルク アイイスドッティルの作品一覧

「エヴァ・ビョルク アイイスドッティル」の「軋み」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 軋み
    3.5
    1巻1,166円 (税込)
    CWAニュー・ブラッド・ダガー賞受賞作! 同居していた恋人との関係が唐突に終わり、エルマは長年勤めたレイキャヴィーク警察を辞め、故郷アークラネスに戻った。 地元警察に職を得て間もなく、観光名所であるアークラネス灯台の麓の海岸で女性の不審死体が見つかる。所持品はないに等しく身元の特定が進まなかったが、数日後、妻が行方不明になったという届け出がある。死体はクヴァールフィヨルズルに住むエリーサベトというパイロットのものだった。 夫によると、エリーサベトは死体となって発見される前日からカナダ便に搭乗し、三日後に帰宅する予定だった。だが航空会社に確認すると、フライトの朝エリーサベトは自ら職場に病欠の連絡をし、行方をくらましていたという。さらにエリーサベトは子どもの頃アークラネスで過ごしていたが、なぜそこへ行ったのかがどうしても腑に落ちないと言った。 「妻はあの町に行くのを嫌がりました。いくら誘っても絶対に行かなかった。だから買い物に行くのはいつもレイキャヴィークかボルガルネースでした。アークラネスに行くほうがずっと便利なのに。異様なほどあの町を嫌っていた。憎んでいたといってもいい。」 エルマは過去を掘り始めた。 小さな港町ゆえの濃密な人間関係――時の堆積の中に深く埋もれていたエリーサベトの死の理由とは? CWAニュー・ブラッド・ダガー賞(英国推理作家協会賞新人賞)受賞! 期待の新鋭による北欧アイスランド・ミステリの新たな傑作が登場!!

ユーザーレビュー

  • 軋み

    Posted by ブクログ

    最近ハマっているアイスランドのミステリー。
    最初はなかなか覚えられなかったけど、人の名前も地名も、最近なんとなく馴染んできた感じがする。

    主人公のエルマはレイキャヴィークの警察で働いていたが、生まれ故郷のアークラネスに戻ってきた。長い間付き合っていた恋人と別れたことがその原因みたい。エルマは今でもその恋人のことが忘れられない。ついつい電話やメールをしたくなる衝動を抑えつつ(決して彼は反応してくれないのだが)新しい職場に馴染もうと努力している。
    アークラネスは小さな町で人口も少ない(ここアイスランドは、首都であるレイキャヴィーク以外のすべての町は人口が少ないようだ)。そこに住む人たちはたいてい

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    2025年05月30日
  • 軋み

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    エヴァ・ビョルク・アイイスドッティルの刑事エルマシリーズ。アイスランドの作家さん。名前難しいなーと思ったら、アイスランドの苗字は男性は最後にソン、女性はドッティルがつくらしい。英語のsunとdaughterか。

    想像どおり、北欧系の暗く冷たい雰囲気の小説。
    レイキャビークの近くのアークラネスという街が舞台だが、人口も少なくほとんどが知り合い同士といった、閉鎖的な田舎の雰囲気が息苦しい。

    正直、星3よりの星4。というのも、事件自体は勝手に解決するから笑
    エルマたちの操作はなんだったのか。。。というほどに、過去の出来事の一部を明らかにしただけ。
    全容は読者にしか明かされない(それすらも不透明な

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    2023年02月16日
  • 軋み

    Posted by ブクログ

    寒いっ アイスランドの閉塞感が漂う小さな港町。故郷に戻ってきた女性刑事がひた向きに奔走する #軋み

    ■あらすじ
    幼年期から過ごした地元を出て別の街で勤務していた女性刑事だったが、とあるきっかけで故郷に戻った。地元警察で職を得たが、間もなく殺人事件が発生。小さな街の観光地である灯台で女性の死体が発見される。
    アイスランドの小さな村落の発生した事件を女性刑事は解決できるのか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    アイスランドの小さな海辺の田舎町、寒く、寂しい舞台。
    さらに犯罪の陰がずっと背景に見え隠れし、これも冷たい雰囲気をかもし出す。

    寒っ! 冬は嫌いなんですよね。寒い寒い寒い。
    とはいえ、小説

    0
    2023年02月07日
  • 軋み

    Posted by ブクログ

     アイスランド発ミステリが翻訳されるのは実は奇跡的なことである。アイスランドと言えば、ラグナル・ヨナソンがここのところ沢山邦訳されてきたことで注目される。新たな北欧ミステリーの産出国としてその活躍が目立ち始めた国である。

     アイスランド国民は36万人しかいないので、アイスランド語での小説では食ってゆけないそうである、それゆえ、英国のミステリー賞を獲得することで英語に翻訳されるところから小説家としてのスタートを切れることになる。世界への拡散のスタート地点に立つことが何よりも肝心なのだ。おそらく突破すべきは狭き門だと想像される。

     だからこそ日本語にまで翻訳され、そうした紆余曲折をクリアしてま

    0
    2023年01月18日
  • 軋み

    Posted by ブクログ

    アイスランドを舞台にした小説にある閉塞感やどことなく感じる暗さがこの作品にも漂っている。灯台で見つかった不審死から始まる警察小説。地元に戻ってきたエルマ。そこにある濃密な人間関係によって事件が見えにくくなっていて捜査もなかなか進まない。過去の挿話が短く挟まれながら展開し、現在とどう繋がっていくのか。事件の真相ときっかけとなった出来事。北欧小説の面白さが詰まっている。シリーズは続いていくらしいのでぜひ2作目も刊行してもらいたい。

    0
    2022年12月22日

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