国内文学作品一覧

  • 15 尾崎士郎 坂口安吾
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第15巻の収録作品は、尾崎士郎が描く壮大な人生ドラマの第一章「人生劇場 青春篇」、無頼派の代表的作家、坂口安吾の鬼才がほとばしる「風博士」「桜の森満開の下」「白痴」「堕落論」他。
  • 14 室生犀星
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第14巻は、室生犀星。収録作品は、初期の代表詩集「抒情小曲集」、実体験を基にした青春小説「性に眼覚める頃」、映画化もされた短編「あにいもうと」、後期の大傑作「かげろうの日記遺文」他。
  • 13 嘉村礒多 梶井基次郎 中島敦
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    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第13巻収録作品 嘉村礒多「業苦」「崖の下」「途上」「神前結婚」。梶井基次郎「檸檬」「城のある町にて」「桜の樹の下には」。中島敦「李陵」「山月記」「光と風と夢」「かめれおん日記」他。
  • 12 吉川英治
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第12巻は、吉川英治。収録作品は、実在した幇間の数奇な人生を基にした長編「松のや露八」、柳生兄弟の確執を描いた短編「柳生月影抄」、作者が波乱万丈の少年期を回想した「忘れ残りの記」。
  • 11 横光利一
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第11巻は横光利一。収録作品は、不安定な人間関係と心理の綾を「世人の語彙にはない言葉」(小林秀雄)で描いた「機械」、メロドラマ的題材を純文学の域に押し上げた長編「寝園」を含む計11編。
  • 10 芥川龍之介
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第10巻は、芥川龍之介。初期の代表作「羅生門」「鼻」「芋粥」、切支丹物の「奉教人の死」、開化物の「舞踏会」、未完の傑作「大導寺信輔の半生」、最晩年の「河童」「歯車」を含む32作収録。
  • 9 佐藤春夫
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第9巻は佐藤春夫。代表作「田園の憂鬱」「殉情詩集」はもちろん、珠玉の少年文学「わんぱく時代」、画期的SF「のんしゃらん記録」、台湾を舞台にした傑作ミステリ「女誡扇綺譚」他を収録。
  • 8 萩原朔太郎 中原中也 伊東静雄 立原道造
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    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を網羅した文学全集。第8巻収録作品 萩原朔太郎「月に吠える」「青猫」。中原中也 「山羊の歌」「在りし日の歌」。伊東静雄「わがひとに与ふる哀歌」「夏花」「反響」。立原道造「萱草に寄す」「暁と夕の詩」他。
  • 7 森 鴎外
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    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第7巻は、森鴎外。初期の代表作「舞姫」の他、「雁」「高瀬舟」「阿部一族」「山椒大夫」「青年」「ヰタ・セクスアリス」「うたかたの記」「興津弥五右衛門の遺書」「護持院原の敵討」を収録。
  • 6 夏目漱石
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第6巻は夏目漱石。収録作品は、江戸っ子の新米教師が四国の中学で引き起こす騒動を描いた「坊っちゃん」、明治の知識人のエゴイズムと孤独を描いた傑作「こころ」の他、「三四郎」「夢十夜」。
  • 5 北原白秋 斎藤茂吉 釈 迢空
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第5巻収録作品 北原白秋「邪宗門(抄)」「思ひ出(抄)」「童謡」「桐の花」、斎藤茂吉「赤光(抄)」「あらたま(抄)」「念珠集(抄)」、釈迢空「死者の書」「海やまのあひだ(抄)」他。
  • 4 泉 鏡花
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第4巻は、泉鏡花。代表作「高野聖」「歌行燈」「婦系図」はもちろん、観念小説と呼ばれた初期の短編「夜行巡査」「外科室」、今なお上演され続ける幻想的な戯曲「天守物語」他、全9作を収録。
  • 3 石川啄木 高村光太郎 宮澤賢治
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    日本の近現代を代表する作家・詩人・歌人の名作を集成した文学全集。第3巻収録作品。石川啄木「一握の砂」「悲しき玩具」「あこがれ」「ローマ字日記」。高村光太郎「道程」「智恵子抄」「典型」。宮澤賢治「春と修羅」「インドラの綱」「四又の百合」他。
  • 2 国木田独歩 徳冨蘆花
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第2巻は、国木田独歩と徳冨蘆花。独歩の代表作「武蔵野」「富岡先生」、蘆花の自伝的小説「黒い眼と茶色の目」、一高で行われた講演「謀叛論」他収録。
  • 1 二葉亭四迷 樋口一葉
    -
    1巻1,018円 (税込)
    日本の近現代を代表する作家・詩人の名作を集成した文学全集。第1巻の収録作品は、近代小説の嚆矢となった二葉亭四迷の「浮雲」「平凡」、哀しい宿命を背負う男女の姿を丹念に描き出した樋口一葉の「にごりえ」「たけくらべ」「十三夜」「うつせみ」他。
  • ヤバいBL日本史
    4.0
    BL(ボーイズラブ)、すなわち男同士の恋愛や性愛が描かれた作品は、 近年のエンタメ業界で存在感を高めている。 こうしたBL作品を理解するうえで欠かせないのが、 「妄想力」を土台とする「腐の精神」だ。 そして、これは突然変異で生まれたものではなく、 日本の歴史に脈々と受け継がれてきた精神であると著者は言う。 本書は、『古事記』から『万葉集』『源氏物語』『雨月物語』といった古典文学や史料を題材に、 「腐」を軸とした鮮やかな解釈で、新しい歴史観を提供するもの。 院政期に男色ネットワークが築かれた本当の理由や、男色の闇にあった差別と虐待の精神史など、 これまで語られてこなかった日本史の本質を描き出す。
  • 吉村昭の平家物語
    3.6
    1巻1,034円 (税込)
    ほろびゆく者、その運命の哀れさを克明に描き出した古典の傑作を、吉村昭が、わかりやすく臨場感に満ちた見事な訳で鮮やかに再現。約70年にわたる平清盛を中心とする平家一門の興亡が、壮大な物語を貫く大きな骨組みをそのままに甦る。時代を超越した真髄を味わえる、いつか読みたかった古典現代語訳の決定版!
  • 漱石・子規往復書簡集
    4.4
    1巻1,034円 (税込)
    夏目漱石と正岡子規は、明治22年、高等中学校の同級生として出会い、寄席の趣味をとおして親しくなった。その友情は子規が明治35年、35歳で亡くなるまで終生変わることなく続いた。漱石が批評を求めて子規に送った俳句と子規の添削を含め、その間に交わされた手紙を年代順に収録した。(解説=粟津則雄)

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  • 古事記
    3.9
    1巻1,034円 (税込)
    八世紀初めに成立した現存するわが国最古の歴史書・文学書。数多い口伝えを天武天皇が稗田阿礼に命じて覚えさせ、元明天皇が太安麻侶に書きとめさせたもの。天地開闢に始まり、伊邪那岐命・伊邪那美命の国生み神話、須佐之男命の大蛇退治等、神代より推古天皇に至る皇室の系図を中心に、わが国古代の神話・伝説・歌謡を広く収録。

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  • 芥川竜之介書簡集
    4.6
    1巻1,045円 (税込)
    芥川竜之介の残した全書簡から,代表的な書簡180通余を収録.芥川の書簡は,その生涯,文学,交遊を知るための第一級の資料であるとともに,芥川文学の「詩と真実」を最もいきいきと伝える作品の一つである.日本近代文学での書簡文学の名品に挙げられる.詳細な注解を付した.(解説=近藤信行)

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  • 解説 徒然草
    5.0
    伝説の国語教師による超ロングセラーの古文参考書。著者は、寄り道しつつ、遊びつつ『銀の匙』1冊を3年間かけて学ぶという独自の教育スタイルにより、灘校を東大合格者数ナンバーワンに導いたと言われる。本書には、その授業実践のすべてが凝縮されている。現世への無常観を抱きつつ、なお時代を、人をあたたかな目で見つめつづけた兼好の名随筆より、珠玉の断章をセレクト。やさしい現代語訳や語句注釈で学び、ユーモアと人間味あふれる解説でさらなる広がりに触れながら、古文の世界に楽しく親しむことができる、入門書の決定版。
  • お伝地獄(上)
    -
    1~2巻1,045~1,100円 (税込)
    女だてらに丁半勝負に興じるお伝の美貌の陰には、夫・浪之助への新妻の如き愛が息づいていた。時は明治初年、薬も加持祈祷も効のない夫の業病治療のため、彼女は利根川の村から東京の名医へと人力車を走らせる。前途に凄惨な運命が待ちうけているとも知らずに……。希代の毒婦として処刑されることになる高橋お伝の生涯と女心の振幅を、戯作的雰囲気と濃密なエロティシズムの中に描いた情緒派の代表作。
  • 梁塵秘抄
    -
    遊女や巫女など、歌や舞いを生業として諸国をめぐり歩く女たちが歌い継いだ流行歌「今様」。後白河はそれら、やがて消えゆく「声わざ」を蒐集し、「梁(うつばり)の上の塵も動くほど妙なる歌」という意味の名前をつけた。それが梁塵秘抄である。法皇をも虜にした、アウトサイダーたちの歌うたの調べを、稀代の古代文学者が耳をすませて読む。
  • 百人一首 堯孝筆 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宮内庁書陵部蔵、文安二年冬堯孝法印筆を影印。本書は書写年時の明確な百人一首伝本中、最古の写本。詠謌之大概、百人一首とから成る。別冊解題では、書誌、成立の事情、百人秀歌との関係、位置付け他、別本並びに古注各数本との異同等を掲げる。附載=各初句索引。
  • 御所本百人一首抄 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宮内庁書陵部蔵、応永十三年写、藤原満基奥書本を影印。満基抄とも称される本書は、宗祇抄に先行する古注釈として、また、祖本「古抄」の存在を推定する時、古抄の後稿本、既ち決定稿の内容を伝える善本として意義深いものである。別冊解説では底本の位置づけ等を詳述。
  • 方丈記
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 大火・竜巻・大地震、源平の争乱に見舞われた激動の時代、人は何を思い、どう生きたか。時代を超え、今また現代人の胸に鋭く迫る一級の随筆を全文現代語訳。現地の様子がよくわかる地図と、読解を助ける詳細な注付き。大きな活字で提供する。『方丈記』800年記念出版。引き締った和漢混交文で、草庵の生活の安逸さを賞揚した、価値の極めて高い作品。隠遁生活を謳い上げた名作として、後の隠者文学へはもちろん、他の文芸作品へ強い影響を与え続けている。※本書『方丈記』は、「日本の文学古典編 方丈記 宇治拾遺物語」として1987年にほるぷ出版より刊行されましたが、これに図版等を追加し、新版として公刊するものです。
  • 新編 八犬伝綺想
    3.0
    曲亭馬琴の代表作『南総里見八犬伝』。歌舞伎でもおなじみのこの長い物語は、はたしてたんなる「勧善懲悪の封建的冒険活劇」なのか。かろやかに境界をとびこえて、綺想を広げてみよう。たとえば、ユートピア・安房の「大いなる母」のもとへ集まる犬士たちは、ミシシッピを筏で流れ下るハックルベリー・フィンだ。浜路を拒絶する犬塚信乃は、オフィーリアの死に安堵するハムレットだ。―「水」や「少年」「竜」などをキーワードに、トウェインやメルヴィルを重ね、イーグルトン、ユングをひきながら、八犬伝に近代の人間像を読み解く、比較文学からの八犬伝論。新編として、「江戸の二重王権」「『八犬伝』の海防思想」の二論文を増補。
  • にっぽん小噺大全
    -
    村の金持、こたつを作ると、村の者めずらしがり「隣の与次兵衛どんのところでは、畳を四角に切って四本柱を立てて組み、天井をつけた。あれは何じゃ」といって見に来る。あとから行った者、帰ってから「残念な、遅かった。もう布団をかけて見せなんだ――(こたつ)」。江戸時代、人々に愛され語りつがれた艶噺、こっけいな話を、当時の気分を伝える訳文で送る、ひとつの「生活史」。今に使える笑いのいろいろ。
  • 源氏物語の作者を知っていますか
    -
    1巻1,056円 (税込)
    時は平安中期、天皇家と一体化するため血の争いに明け暮れ、 権力の中枢を占める藤原氏。政権が道長に収斂されてゆくとき…… 不遇な中流貴族の娘はなぜ、世界屈指の物語を書くことができたのか。 多感な少女時代、早くして夫と死別、中宮の女房への抜擢、宮廷内の権謀術数、皇統の行方、物語に忍ばせた企み…… 複雑な心境が吐露される文献から紫式部の実像と平安文化のリアルを描く。 紫式部の何が、どうすごかったのか? 何を書こうとしたのか? 一千年も読み継がれている人気の秘密とは!? 「名前は知っているけれど、作品も大体見当がつくけれど」という人でも大丈夫! いま注目の日本古代文学研究者が語る、知っているようで知らない紫式部と『源氏物語』、教科書にはない面白さ!
  • 其角と楽しむ江戸俳句
    -
    豪放磊落で酒と遊里を愛し、難解かつ奇抜な句風で人気は芭蕉を凌いだともいわれる其角。彼をこよなく愛する著者が、古典や歴史を駆使して名句の謎を探り、軽妙に綴ったエッセイ。
  • とりかへばや、男と女
    4.0
    1巻1,056円 (税込)
    性が入れ替わった男女を描いた異色の王朝文学『とりかへばや物語』。かつて「淫猥」と評された物語には、「性の境界」をめぐる深いテーマが隠されていた。男らしさと女らしさ、自我とエロス、性変換と両性具有――深層心理学の立場からジェンダーと性愛の謎を解き明かすスリリングな評論。河合隼雄が遺した名著、選書版で登場。
  • 子規は何を葬ったのか―空白の俳句史百年―
    4.0
    「俳句不毛の時代」とされてきた江戸後期から幕末明治。だが意外にも「名句好句」の数々が! 松山藩家老奥平弾正、最後の幕臣中島三郎助、土方歳三、漂泊の俳人井上井月らの秀句。庶民が詠んだ暮らしの喜び。ミレーの絵画にも似た一瞬の情景……。近代俳句の改革とは何だったのか。子規の功罪を問い、俳句文芸の豊穣を再発見する。

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  • 証本源氏物語 桐壷
    -
    1~3巻1,068~1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現存、最善本の一つとされる三条西家旧蔵、日本大学図書館現蔵の青表紙系統本、いわゆる証本を原寸大に影印した各巻の完本。本書は青表紙証本に基づいて、三条西実隆がその子西室公順僧正、帥大納言公条と共にこれを厳密に書写し、実隆自ら最後の巻「夢浮橋」に奥書を加えた極めて由緒の正しい伝本。筆は室町時代の三条西家の優雅な書風を伝えて余すところがない。誤脱もほとんどなく、伝来、筆跡、内容などいずれの点から見ても同系統諸本中の白眉というべきもの。大学、短期大学の絶好のテキストとして、また、書家、古典愛好諸氏が拠るべき貴重な証本として、待望の書。
  • 御所本大斎院御集 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宮内庁書陵部蔵の孤本を原寸大に影印。内容は大斎院、即ち、村上天皇皇女選子内親王を中心に中務他の贈答歌を集めた大斎院家の歌集。119首の和歌、2組の和歌と連句の贈答、13組の連歌で構成。純粋の題詠、独詠の類がない事が特徴といえる。別冊解題付。
  • 伊勢物語
    5.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛の充足を知らず、永遠に求め続けさまよう男の物語。原文と現代語訳を対照配置、原文を味わうもよし、訳で内容理解を深めるもよし。全文収載。解説・系図・和歌初句索引・本文調査論文付き。
  • 夕顔の恋
    3.5
    1巻1,078円 (税込)
    生身の女として触れ合ってみたい。男であれば誰もがそう思う女性、夕顔はなぜ、それほどまでに魅力的なのか?そのひみつを、源氏物語をひも解き明らかにする究極の「男を夢中にさせる理想の女」論。

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  • 文学かるた
    -
    1巻1,089円 (税込)
    「こんな夢を見た。」【ヒント】1 明治41年(1908)朝日新聞に連載/2 幻想文学のテイストが濃い作品/3 現在(明治)・神代・鎌倉・100年後の夢の世界が描かれる──さて、「作品」と「作者」は? 発案した「かるた」は形を変え、ここに遊び心溢れる「日本文学いざないの書」に! 「大人のかるた 戯言短歌形式 江戸四十八手」付き。
  • 平安のステキな!女性作家たち
    3.8
    千年前の彼女たちも,一生懸命生きていた! 源氏物語や枕草子はなぜ書かれたのか? 紫式部が清少納言や和泉式部に抱くジェラシー.明るい枕草子の悲惨な背景.蜻蛉日記に込められた心の叫び.更級日記に綴られた後悔.紫式部,清少納言,和泉式部,道綱母,孝標女――作家同士の関係もわかる,ハートを感じる王朝文学入門書.

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  • 「令和」の心がわかる万葉集のことば
    4.0
    心が豊かになる、考えが深まる、日本人がよくわかる。 万葉集研究の第一人者が挑戦、目から鱗の日本語練習帳 「言葉を鍛えるということは、心を磨くということと一体である」と著者は語ります。本書では『万葉集』に使われている、美しい「万葉ことば」を数多く紹介している、日本語練習帳です。日本語が持つ言葉の深みや、伝統にひたる楽しみを味わってみてはいかがでしょうか。 【もくじ】 第一章 ずっと伝えていきたい美しいことば 紹介している言葉……「はつはな」「ちはやぶる」 ほか 第二章 ことばに表れる万葉びとの心もよう 紹介している言葉……「うつろひ」「うつしごころ」 ほか 第三章 ほんのり、わくわく、万葉ことばで遊ぶ 紹介している言葉……「さやけし」「たまきはる」 ほか 第四章 ことばから古の暮らしがありありと 紹介している言葉……「ひねもす」「はろはろに」 ほか 第五章 本来の意味を知り、ことばに親しむ 紹介している言葉……「うつらうつら」「いとふ」 ほか 第六章 ひと言に深い思いが隠されている 紹介している言葉……「みやび」「あしび」 ほか 第七章 「ことば比べ」で微妙な違いを楽しむ 紹介している言葉……「鳴神」「明星」 ほか 第八章 教養として知っておきたい万葉ことば 紹介している言葉……「たらちねの」「あらたまの」 ほか
  • 夜ふけと梅の花 山椒魚
    3.8
    「ああ、寒いほど独りぼっちだ!」。内心の深い想いを岩屋に潜む小動物に托した短篇「山椒魚」。新興芸術派叢書の1冊として、昭和5年4月に刊行された『夜ふけと梅の花』収録15篇に、同人誌『世紀』掲載の「山椒魚」の原型でもあった著者の処女作「幽閉」を併録。さまざまな文学的潮流が拮抗した昭和初年代の雰囲気を鮮やかに刻印し、著者の文学的出発をも告げた画期的作品群。
  • 源氏物語の楽しみかた
    3.0
    1巻1,100円 (税込)
    「死」の場面は、なぜ女ばかりなのか 源氏物語の魅力を味わう絶好の入門書 『源氏物語』全五十四帖の現代語訳『謹訳 源氏物語』(全十巻)の著者林望が、 『源氏物語』の味わい方を徹底解説。現代語訳を進める際に残したメモをもとに、 名文、名場面、登場人物など、面白く読むためのヒントを十三の視点でまとめる。 千年の時を超えて堂々生き延びてきた日本文学の金字塔、 その魅力を存分に味わうための絶好の入門書。 本書は、単行本『謹訳 源氏物語 私抄』を新たに「はじめに」を入れるなど加筆修正したものです。
  • 大江健三郎論~怪物作家の「本当ノ事」~
    4.5
    「奇妙な仕事」以降、常に文学界の先頭を走り続けてきた大江健三郎。「飼育」で芥川賞、『万延元年のフットボール』で谷崎潤一郎賞、『「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち』で読売文学賞、そして九四年には、川端康成についで日本で二人目のノーベル文学賞受賞者となった。「民主主義者」「平和主義者」と捉えられている大江。だが、大江をそうした物差しだけで測ってよいのだろうか。従来の大江像に再考を迫る。
  • 岬の風
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ※本書は2010/8/19にてらいんくより刊行された書籍を電子化したものです。
  • イラスト&図解 知識ゼロでも楽しく読める! 源氏物語
    -
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 古典にして日本文学の最高峰『源氏物語』が 豊富なイラスト、図解、写真で、やさしく・楽しく読める! 平安時代の才女・紫式部が書いた、世界最古ともいわれる長編小説『源氏物語』の魅力を、 オールカラー&イラスト図解でやさしく解説! 約1000年前に書かれた作品なのに、今もなお人々の共感を呼び心に訴えかける『源氏物語』。 人物相関図、名シーンのイラスト化、1話ごとのあらすじなどが充実しているので、 難しそうでこれまで手が出せなかった人でも存分に楽しめる内容になっています。 本書では、全54帖をやさしく紹介しつつ、平安時代の風習、暮らしについても解説。 イラストだけでなく、国宝『源氏物語絵巻』の貴重な資料も数多く掲載しているので、 『源氏物語』の世界への理解が深まります。 本書を読んで『源氏物語』を知ると、紫式部の生涯を描く、 24年NHK大河ドラマ『光る君へ』も100倍面白く観れること間違いなし! <電子書籍について> ※本電子書籍は同じ書名の出版物を紙版とし電子書籍化したものです。 ※本電子書籍は固定型レイアウトタイプの電子書籍です。 ※本文に記載されている内容は、印刷出版当時の情報に基づき作成されたものです。 ※印刷出版を電子書籍化するにあたり、電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。また、印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。 株式会社西東社/seitosha
  • 君と私 志賀直哉をめぐる作品集
    -
    1巻1,100円 (税込)
    よい友とは、何をしてもよい。絶交してさえもよい。―― 衝突と復縁を繰り返しながら、生涯にわたる友情を育んだ二人の作家。 表題作は、幼少期の出会いから「白樺」での文学修業に至る青春期までを辿った、里見弴幻の代表作。〈白樺派の青春群像を描いた重要文献〉にして、のちの『暗夜行路』成立にも多大な影響を与えた作品でありながら、連載原稿の紛失事件により未完に。これまで全集等でしか読むことはできず、文庫化は今回が初となる。 その他、「城の崎にて」で知られる志賀の山手線事故の顚末を記した「善心悪心」、鳥取・松江旅行の回想「世界一」「或る年の初夏に」など、若き志賀との交友に関する小説・随筆の主要作品を初めて一冊に。二大文豪の出発点をあらためて見直す文庫オリジナル。 【目次】 [小説] 君と私(1913) 善心悪心(1916) 世界一(1920) 或る年の初夏に(1917) 幸福人(1917) 失われた原稿(1916) [随筆等] 春の水ぬるむが如くに(1924) 志賀君との交友記(1935) 弔辞(1971) 志賀君との間柄(1974) あとがきより 解説=麻井朝 里見弴・収録作品関連年譜
  • 瘋癲老人日記
    -
    「不能ニナツテモ或ル種ノ性生活ハアルノダ―――」。七十七歳の卯(うつ)木(ぎ)は嫁の颯(さつ)子(こ)の若さと驕慢さにあこがれ、変形的間接的方法で性的快楽を得ようとする。性に執着する老人を戯画的に描き出した晩年の傑作長篇。単行本未収の随筆「老後の春」と絶筆の随筆「七十九歳の春」を収め、詳細な註釈を加えた。初刊本からとりなおした美麗な棟方志功による板画二十余点を収載。吉行淳之介、千葉俊二による解説つき。
  • 神馬/湖 竹西寛子精選作品集
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    1巻1,100円 (税込)
    多感な少女の心の揺らぎを繊細な筆致で描いた「神馬」をはじめ、「兵隊宿」(川端賞)「蘭」など短篇小説十三篇。古典文学へ、広島の原爆体験へと思索を誘う「愛するという言葉」「時の縄」など随想八篇。自選短篇集に国語教科書で親しまれた作品を併せた決定版作品集。 〈解説〉堀江敏幸 目次 Ⅰ 兵隊宿/虚無僧/蘭/春/迎え火/降ってきた鳥/湖/花の下/鶴/神馬/霊烏/鮎の川/儀式 Ⅱ 旅/虹/春 秋/広島が言わせる言葉/愛するという言葉/時 計/神 秘/時の縄 あとがき 解説 堀江敏幸
  • NHK「100分de名著」ブックス 太宰治 斜陽 名もなき「声」の物語
    4.8
    1巻1,100円 (税込)
    隠され続けたのは、私たちの「声」なんだ――。 「一億玉砕」から「民主主義」へ――。言葉は変われどその本質は変わらなかった戦後の日本。そんな中、それを言われると世間が困るような「声」を持つ人たちがいた。酒におぼれる小説家・上原、既婚者・上原を愛するかず子、麻薬とアルコール中毒で苦しむ弟・直治。1947年に発表され爆発的ブームを巻き起こした『斜陽』に描かれる、生きるのが下手な彼らの「声」に、太宰治が込めた思いとは何だったのか。彼らが追い求めた「自分の言葉で」「真に人間らしく」生きるとはどういうことなのか。太宰が「どうしても書きたかったこと」に作家・高橋源一郎が迫る。秀作『散華』に焦点をあてた書下ろし特別章「太宰治の十五年戦争」収載。 *電子版では、権利上の理由により一部収録しない写真がございます。ご了承ください。
  • 超約版  方丈記
    5.0
    1巻1,100円 (税込)
    ■養老孟司氏推薦! 無常を自らの力にして、天災と戦乱の世を生きた鴨長明(1155~1216)。 800年の時を経て蘇る、わが国最古の災害文学!コロナ、地震、経済不振… 不安に苛まれる日本人が本当にあるべき姿はいかに? 無常とはあきらめることではなく、次に進むための生きる知恵でもある。そのことに気づければ、何が起ころうと悩まず、焦らず、不安にならずにいられる。そしてすべてを受け入れ、強くなる。それが未来を楽しむことにもつながる。災害文学として知られる鴨長明の名作を、コロナ後を生き不安に苛まれる日本人に向けて、現代語抄訳スタイルで読み直す。 [目次] 第1章 天災と人災 第2章 方丈の庵に住む 第3章 いかに生きるべきか <原作者略歴> 鴨 長明 (かもの・ちょうめい) 平安時代末期から鎌倉時代にかけての日本の歌人・随筆家。建暦2(1212)年に成立した『方丈記』は和漢混淆文による文芸の祖、日本の三大随筆の一つとして名高い。下鴨神社の正禰宜の子として生まれるが、出家して京都郊外の日野に閑居し、『方丈記』を執筆。著作に『無名抄』『発心集』などがある。 <訳者略歴> 城島明彦 (じょうじま・あきひこ) 昭和21年三重県生まれ。早稲田大学政経学部卒業。東宝を経てソニー勤務時に「けさらんぱさらん」でオール讀物新人賞を受賞し、作家となる。『ソニー燃ゆ』『ソニーを踏み台にした男たち』などのノンフィクションから、『恐怖がたり42夜』『横濱幻想奇譚』などの小説、歴史上の人物検証『裏・義経本』や、『現代語で読む野菊の墓』『「世界の大富豪」成功の法則』、『広報がダメだから社長が謝罪会見をする!』など著書多数。「いつか読んでみたかった日本の名著」の現代語訳に 『五輪書』(宮本武蔵・著)、『吉田松陰「留魂録」』、『養生訓』(貝原益軒・著) 、『石田梅岩「都鄙問答」』、『葉隠』(いずれも致知出版社)がある。 ※この電子書籍は株式会社ウェッジが刊行した『超約版 方丈記』(2022年3月17日 第1刷)に基づいて制作されました。 ※この電子書籍の全部または一部を無断で複製、転載、改竄、公衆送信すること、および有償無償にかかわらず、本データを第三者に譲渡することを禁じます。
  • 歌のわかれ・五勺の酒
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    金沢を舞台に旧制四高生・片口安吉の青春の光と影を描く「歌のわかれ」、敗戦直後、天皇感情を問うた「五勺の酒」。この二篇のほか、「村の家」「萩のもんかきや」など著者の代表的な短篇七篇を収める。詩篇「歌」、自作をめぐる随筆を併録。文庫オリジナル。 〈巻末エッセイ〉石井桃子・安岡章太郎・北杜夫・野坂昭如 ■目次 歌(詩) 【Ⅰ】 歌のわかれ/春さきの風/村の家/広重/米配給所は残るか/第三班長と木島一等兵/軍楽/五勺の酒/萩のもんかきや 【Ⅱ】 「春さきの風」「五勺の酒」の線/「春さきの風」のとき/「第三班長と木島一等兵」おぼえがき/五十年まえと三十年まえ 【中野重治をめぐって】 ある機縁(石井桃子)/我慢と律義と剽軽と(安岡章太郎)/「茂吉ノート」など(北杜夫)/青春の書(野坂昭如)
  • 日本昔噺の話 こうしてできた竹取物語 桃太郎 一寸法師 浦島太郎 鬼
    -
    1巻1,100円 (税込)
    むかし むかし あるところに……。このように始まる昔噺は、日本人である私たちにとってとても身近で、子どものころから親しんできた。これらの昔噺は、どのように作られ、広まり、現代に伝わってきたのか、そして本当はどういう物語であったのか、その成り立ちを古原文の中から探る。また物語に欠かせない「鬼」とは一体何なのか。古文を紐解くとさまざまなことが見えてくる。
  • 野口冨士男犯罪小説集 風のない日々/少女
    3.0
    二・二六事件前夜。判で押したような平凡な日常を送る平凡な一銀行員が、自分と周囲の小さな行き違いの果てに一線を踏み越えてしまう……。リアルな描写の積み重ねが予測不能のサスペンスを生む『風のない日々』に、戦後の復員兵による財閥令嬢誘拐事件を描いた『少女』併録。〈同時代批評〉井上ひさし 〈解説〉川本三郎
  • 佐藤春夫台湾小説集 女誡扇綺譚
    3.7
    1巻1,100円 (税込)
    「なぜもっと早くいらっしゃらない?」 廃墟に響いた幽霊の声―― 100年前、「田園の憂鬱」で一躍文壇に躍り出ながら、極度の神経衰弱に陥った佐藤春夫は台湾へと旅立つ。そこで目にしたもの、感じたものは、作家の創造力を大いに刺激した。台湾でブームを呼ぶ表題作など、台湾旅行に想を得た、今こそ新しい9篇。ミステリーあり、童話あり。異国情緒のなかに植民地への公平なまなざしと罪の意識がにじむ。文豪・佐藤春夫評価に一石を投じる文庫オリジナル企画。 収録作 「女誡扇綺譚」 「鷹爪花」 「蝗の大旅行」 「旅びと」 「霧社」 「殖民地の旅」 「魔鳥」 「奇談」 「かの一夏の記」
  • 佐藤春夫中国見聞録 星/南方紀行
    3.0
    1巻1,100円 (税込)
    「あまり日本語で話をしない方がいい。皆、日本人を嫌っているから」―――中華民国初期の内戦最前線を行く「南方紀行」、名作「星」など運命のすれ違いを描く9篇。  佐藤春夫は戦前の二十数年間に中国を五度訪れた。一九二〇年、台湾から対岸の福建省へ。七年後には杭州・南京へ。しかし時代は田漢・郁達夫との友情に暗い影を落とす……。 「南方紀行」では東アジア初の社会主義実験都市・漳州を訪れているほか、「曾遊南京」で明らかになる蒋介石とのすれ違いなども興味深い。  また、「わが支那游記」は長らく行方不明であったが近年発見された。 文庫オリジナル。〈編集・解説〉河野龍也〉 目次 ・星   ・南方紀行 厦門採訪冊    厦門の印象/章美雪女士の墓/集美学校/   鷺江の月明/漳州/朱雨亭の事、その他  ・市井の人々-大陸逸聞-   老青年    南京雨花台の女  ・ 交遊の思い出-郁達夫・田漢-   西湖の遊を憶う    秦淮画舫納涼記    曾遊南京  ・わが支那游記  ・旧友に呼びかける
  • 葛飾土産
    3.5
    1巻1,100円 (税込)
    麻布・偏奇館から終の棲家となる市川へ。「戦後はただこの一篇」と石川淳が評した表題作ほか、「東京風俗ばなし」などの随筆、短篇小説「にぎり飯」「畦道」、戯曲「停電の夜の出来事」など十九編を収めた戦後最初の作品集。巻末に久保田万太郎翻案による戯曲「葛飾土産」、石川淳「敗荷落日」を併録する。〈巻末エッセイ〉石川美子 【目次】 にぎり飯/心づくし/秋の女/買出し/人妻/羊羹/腕時計/或夜/噂ばなし/ ■付録 葛飾土産(久保田万太郎)/敗荷落日(石川淳)
  • 笑いのシャワー
    -
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「鬼女房と/うっかり口を滑らせる/女房の耳の故障で命拾い」ーーすべて実話をもとにしたユニーク詩集です。思わずどっきり、大笑い。辛口なのに、読むと不思議と心が軽くなる、よりすぐりの48編。
  • 「カッコいい」とは何か
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    本書は、「カッコいい」男、「カッコいい」女になるための具体的な指南書ではない。そうではなく、「カッコいい」という概念は、そもそも何なのかを知ることを目的としている。 「カッコいい」は、民主主義と資本主義とが組み合わされた世界で、動員と消費に巨大な力を発揮してきた。端的に言って、「カッコいい」とは何かがわからなければ、私たちは、20世紀後半の文化現象を理解することが出来ないのである。 誰もが、「カッコいい」とはどういうことなのかを、自明なほどによく知っている。 ところが、複数の人間で、それじゃあ何が、また誰が「カッコいい」のかと議論し出すと、容易には合意に至らず、時にはケンカにさえなってしまう。 一体、「カッコいい」とは、何なのか? 私は子供の頃から、いつ誰に教えられたというわけでもなく、「カッコいい」存在に憧れてきたし、その体験は、私の人格形成に多大な影響を及ぼしている。にも拘らず、このそもそもの問いに真正面から答えてくれる本には、残念ながら、これまで出会ったことがない。 そのことが、「私とは何か?」というアイデンティティを巡る問いに、一つの大きな穴を空けている。 更に、自分の問題として気になるというだけでなく、21世紀を迎えた私たちの社会は、この「カッコいい」という20世紀後半を支配した価値を明確に言語化できておらず、その可能性と問題が見極められていないが故に、一種の混乱と停滞に陥っているように見えるのである。 そんなわけで、私は、一見単純で、わかりきったことのようでありながら、極めて複雑なこの概念のために、本書を執筆することにした。これは、現代という時代を生きる人間を考える上でも、不可避の仕事と思われた。なぜなら、凡そ、「カッコいい」という価値観と無関係に生きている人間は、今日、一人もいないからである。 「カッコいい」について考えることは、即ち、いかに生きるべきかを考えることである。 ――「はじめに」より
  • 麻布襍記 附・自選荷風百句
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    永井荷風は大正九年五月、東京・麻布市兵衛町に居を移し、以来、洋館「偏奇館」に二十五年暮らした。本書は彼の地で執筆した短篇小説「雨瀟瀟」「雪解」、随筆「花火」「偏奇館漫録」「隠居のこごと」など全十四編を収める。抒情的散文の美しさを伝える作品集。「自選荷風百句」を併録する。〈巻末エッセイ〉須賀敦子
  • 花と龍(上)
    4.5
    1~2巻1,100円 (税込)
    女は広島の山間から、男は四国の松山から、時を同じくして裸一貫の旅に出た。日露戦争を目前に控え近代日本は興隆の頂点をめざしていた。門司港の石炭荷役に携っていた二人の若者は、運命の糸に操られるように殺伐たる九州の港を流れるなかで結ばれ、転変の人生をともに歩みはじめる。玉井金五郎の侠気とマンの心意気、その底に通いあう細やかな愛情。著者天性の雄渾なロマンみなぎる名作。
  • ガラマサどん
    -
    失業の名人の私がやっともぐりこんだのは、ガラマサどんと仇名されるワンマン社長が一代で築いたビール会社。社長は立志伝を誇大に伝えようと、私を自伝作者に指名した。身近に接するガラマサどんの稚気と奇行、振り回される部下の困惑と狼狽。ユーモア小説の代表的名作に、昭和初期サラリーマンの哀歓を巧みにスケッチした『使う人使われる人』を加え、明朗小説の魅力を存分に伝える待望の一巻。
  • 池澤夏樹、文学全集を編む ダイジェスト版
    -
    史上初の全巻個人編集「世界」「日本」文学全集の楽しみ方とは。 ダイジェスト版では、紙書籍版の一部を抜粋して収録。池澤夏樹ロングインタビューや、石牟礼道子、大江健三郎との対談、その他、世界文学全集&日本文学全集全巻完全ガイド等を掲載。
  • 柳下毅一郎の特殊な本棚
    4.0
    1巻1,100円 (税込)
    特殊翻訳家、映画評論家、殺人研究家柳下毅一郎の書評が電子書籍オリジナルで登場! ストーカーのスクラップブックに、史上最低のミステリ作家の本、切り裂きジャックの大捜査記録、昭和の犯罪実話に名刑事たちの回想録等々、知られざる「特殊」な本が大集合。「本の雑誌」掲載からよりぬきの67の書評を収録。

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  • サイコドクターの日曜日
    -
    1巻1,100円 (税込)
    精神科医にして書評家の風野春樹が気になる本を紹介! 全編冗談の心理療法参考書からロシア呪術の世界、おっぱい文学の最高峰まで、「本の雑誌」に掲載された85本の書評を電子書籍オリジナルで収録。

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  • 伊豆の旅
    3.6
    1巻1,100円 (税込)
    一高生時代の〈美しい旅の踊子との出会い〉以来、伊豆は著者にとって第二の故郷となった。青春の日々をすごした伊豆を舞台とする大正から昭和初期の短篇小説と随筆を集成。小説は代表作「伊豆の踊子」ほか「伊豆の帰り」など七篇、随筆は「伊豆序説」「湯ヶ島温泉」「温泉女景色」「伊豆の思い出」など二十五篇を収録する。〈解説〉川端香男里
  • ユーモア川柳傑作大事典
    -
    日本唯一の川柳総合雑誌「川柳マガジン」の「笑いのある川柳」欄に寄せられた約5万句の中から、ユーモア川柳の大家・今川乱魚がセレクトした3352句を39のテーマ別に収録。 コンパクトな文庫版に珠玉のユーモア川柳が詰まったマスターコレクション。 《女偏考えたのは男だな》 《病み上手哀れな声で妻を呼ぶ》 《結婚記念樹別れてからもよく伸びる》 《クラス会見栄には見栄で立ち向かう》 ほか。
  • 課題別秀句集 川柳歳事記
    -
    俳句の歳時記に存在にあたる「川柳歳事記」は川柳人必携の一書。本書はその第一弾。 川柳総合雑誌「川柳マガジン」が全国の川柳句会・大会の上位入選作品を厳選し、課題別に編集した川柳版の歳事記。収録句数6045句、課題数2015題。 入門書より手軽で実践的で即戦力に。これ一冊で全国川柳界の作品の傾向と対策が学べる。
  • 夜明け前 第一部 完全版
    -
    1巻1,100円 (税込)
    日本の歴史と日本人の精神の「夜明け前」を描く日本の名作小説 幕末に旧家青山家の17代当主として生まれた青山半蔵は向学心が強く、本居宣長、平田篤胤らの国学や漢学を学んでいた。 特に、王政復古に陶酔する半蔵は、木曾の生命線である山林を古代のように人々が自由に使うことができれば生活はもっと楽になるに違いないと考え森林の使用を制限する尾張藩を批判していた。 半蔵は、年老いた父の後を継いで中仙道木曾馬籠宿の本陣・問屋・庄屋を兼ねていたため、実際の運動に参加することはできなかったが、下層の人々への同情や憐みの念は強く、それだけに新しい時代の到来を強く待ち望んでいた――。 ロマン主義詩人として『若菜集』などを発表し、さらに小説『破戒』『春』などの代表的な自然主義作家として知られている島崎藤村。本書は、日本自然主義文学の到達点の一つとも言われる、島崎藤村の実父をモデルとした歴史小説の大作である。
  • それでも世界は文学でできている~対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義3~
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    東京大学の沼野教授(ロシア文学)が、文学界の第一線で活躍する作家、詩人、エッセイスト、翻訳家たちと熱く語り合う人気対談集、第3弾。言葉やジャンルの圧倒的な多様性を前に、われわれはそこからどのような普遍性を見出すのか。文学は人間にとってお金よりも権力よりも大事なものである、と納得できる究極の読書ガイド。ゲスト:加賀乙彦、谷川俊太郎、田原、辻原登、ロジャー・パルバース、アーサー・ビナード。
  • 浜松中納言物語(一) 国会図書館蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 現存伝本中、屈指の善本である国立国会図書館蔵榊原家旧蔵本(甲類)〔巻一~四〕と近年世に知られた善本、広島市立浅野図書館蔵本(乙類第一種)〔巻五〕を影印。別冊解説では底本の書誌他、諸伝本の脱行箇所に基づく視座から立つ、編者独自の書写系統、五種の分類を論証。
  • 百人一首 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 宮内庁書陵部蔵、文安二年(1445年)冬堯孝法印筆。堯孝は堯尋の子で、祖父は経賢、曽祖父は頓阿。本書は詠歌大概と百人一首から成る。この二書を堯孝は、定家の歌論の根本として重視したのかもしれない。本書は百人一首かるたの原型である。
  • 榊原本和泉式部日記
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 榊原家旧蔵本の影印。寛永・寛文頃、松平文庫本を榊原忠次氏が書写。題箇簽は「和泉式部物語」、内題はない。応永本系統中の無識語本に属し、島原本と親子関係にある。別冊解説にて四系統(三条西・寛元・応永・混成本)の差異を類別、一覧とし、底本の位置づけ等を検証する。
  • 御所本和漢兼作集 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 書陵部蔵本を影印。鎌倉時代中期に成立した私撰詩歌集で、漢詩・和歌の両方を能くする人々の作品を編纂した書。日本漢文学史及び和歌史の資料として極めて注目されるべき内容をもつ。完本は全二十巻と推定されるが、本書は十巻を備える零本であり、孤本である。付解題。
  • 御所本四条宮下野集 宮内庁書陵部蔵
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 書陵部蔵本を、原本通りに影印。伝本としては他に冷泉家蔵本が知られるが、事実上本書が孤本的な存在である。短歌202首、連歌20句を収める自撰家集。作品としての評価はもとより、四条宮文芸サロンを内側から記録した資料としても貴重。別冊解題付。
  • 清涼院流水の小説作法
    3.8
    1巻1,100円 (税込)
    カリスマ作家清涼院流水が、15年間の執筆生活で学んだノウハウを完全公開。『コズミック』の鮮烈なデビューから、ミステリー界に風穴を開ける数々の名作・問題作を発表し続けた著者が「小説から学んだことのすべて」を語り尽くす。<本書のおもな内容>小説家になる動機と方法 「書く」という覚悟 小説のテーマの見つけ方 小説のジャンルの問題 ジャンル越境の難しさ 小説のアイディアについて 小説の人物造形について 小説の書き方と文章について いくつかの自作について スランプについて タイトルやペンネームについて 職業作家になるということ 読者について 小説の未来と今後のこと著者デビュー15周年記念作品。

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  • 火山列島の思想
    -
    日本人の心の原像とは何か? われわれの祖先たちはいかなる意識をもってこの火山列島に生き、またそれはどのようにわれわれの心に刻みこまれているのだろうか? 原始の日本人の呪術的想像力、そして古代的社会機構によるその変容のプロセスに、徹底した実証、渾身の学問的想像力で迫る、日本古代文学研究史上の記念碑的作品。
  • 岡本かの子全集(1)
    -
    1~12巻1,100~1,595円 (税込)
    「私はどこ迄行ったら満足出来る女なのでしょう。……」。処女小説「かやの生立」から戯曲を含め初期短篇32篇収録。
  • やっぱり世界は文学でできている~対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義2~
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    文芸評論家としても活躍する東大・沼野教授による人気対談集、シリーズ第2弾。日本で海外作品の紹介や翻訳に携わる研究者・翻訳者、実際に文学を作り出している作家たちと、映画や音楽の話への脱線も楽しく、縦横無尽に語り合うことで「いま文学にできることはなにか」を探求していきます。ゲスト:亀山郁夫、野崎歓、都甲幸治、綿矢りさ、楊逸、多和田葉子。文学は実際に役にも立つ!
  • 世界は文学でできている~対話で学ぶ〈世界文学〉連続講義~
    4.1
    1巻1,100円 (税込)
    東京大学の沼野充義(ロシア文学)教授と最前線で活躍する作家・学者たちが「新しい世界文学」について熱く語り合う! 世界文学とは、もはや読むべき価値のある古典作品のリストではなく、言語の別を超えたまったく新しい文学のありようなのだ。世界文学を通じてわれわれはどう生きるべきか、現在到達しうる最深の知見がちりばめられた対談集。ゲスト:リービ英雄、平野啓一郎、ロバートキャンベル、飯野友幸、亀山郁夫。
  • 紅 : ひとすじに熱く
    -
    1巻1,100円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 小野小町、和泉式部、樋口一葉、与謝野晶子、宮田文子、泉鏡花の妻すず。恋に生き、恋に命をかけた、この全く異なる魅力あふれる6人の女たちの生きざまを、現代の女流作家が新しい視点でえがく。

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  • 寺内貫太郎一家2
    -
    人気ドラマ「寺内貫太郎一家」の第2弾! 第1弾と同じ東京・谷中の石屋を舞台にカミナリ親父・貫太郎が今日も大暴れ。全30回を掲載(一部あらすじ掲載)。家族は貫太郎(小林亜星)・里子(加藤治子)夫婦に、きん婆さん(悠木千帆=樹木希林)、そして子供が長男・大助(谷隼人)、長女・節子(風吹ジュン)、次男・周平(西城秀樹)という新設定。お手伝いのミヨちゃん(浅田美代子)、石工のイワさん(伴淳三郎)、タメ(左とん平)も健在。大助が2年前に起こした事件が、一家に重い影を落としていた……。出演はほかに由利徹、上村一夫、今陽子、池波志乃ほか。制作/久世光彦ほか。演出/久世光彦、鴨下信一ほか。昭和50(1975)年にTBS系列の「水曜劇場」で放送された。
  • 寺内貫太郎一家下巻
    -
    東京・谷中の石屋を舞台にした、向田ホームドラマの傑作。頑固で短気で喧嘩っぱやい下町の親父を、ドラマ初出演の作曲家・小林亜星が好演。父親・貫太郎(小林)と息子・周平(西城秀樹)の派手な喧嘩や、きん婆さん(悠木千帆=樹木希林)が沢田研二のポスターを見て身悶えながら「ジュリー」を叫ぶシーンなど“お約束”も楽しい。出演はほかに加藤治子、梶芽衣子、浅田美代子、伴淳三郎、左とん平、藤竜也、篠ヒロコ(ひろ子)ら。制作・演出・久世光彦ほか。昭和49(1974)年にTBS系列の水曜劇場で放送された。全39回のうち向田執筆は38本。書かなかった回も原案は向田邦子。下巻には第21話から39話(最終回)を掲載。
  • 寺内貫太郎一家上巻
    -
    昭和の日本が甦る! 東京・谷中の石屋を舞台にした、向田邦子ホームドラマの傑作。頑固で短気で喧嘩っぱやい下町の親父を、ドラマ初出演の作曲家・小林亜星が好演。父親・貫太郎(小林)と息子・周平(西城秀樹)の派手な喧嘩や、きん婆さん(悠木千帆=樹木希林)が沢田研二のポスターを見て身悶えながら「ジュリー」を叫ぶシーンなど“お約束”も楽しい。出演はほかに加藤治子、梶芽衣子、浅田美代子、伴淳三郎、左とん平、藤竜也、篠ヒロコ(ひろ子)、横尾忠則ら。制作・演出・久世光彦ほか。昭和49(1974)年にTBS系列の水曜劇場で放送された。上巻は第1~20話(全39話)を収録。
  • 私の文学―「文」の対話 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    文学は、作者と作品、読者と社会、世界との対話である。戦争を通過した作家たちによって書かれた「戦後文学」への考察は、世界中で戦禍の炎が止まない今、日本文学の枠を越え普遍的価値をもつ。少年期に影響を受けた中村真一郎、野間宏、堀田善衞への思い出。そして武田泰淳、埴谷雄高、大岡昇平、中上健次、佐々木基一、小田切秀雄、小島信夫、安岡章太郎、ドナルド・キーンらとの異色の対談は、読者を小田実の豊潤な小説世界へと招く。作家同士の対談が見せてくれる長編小説の魅力。
  • これは「人間」の国か 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    大災害は、全ての虚飾をはぎとり、本質を顕わにする。「大震災」以後、より広く深まった思考を土台に、現代日本の災害と被災苦に対して書かれた論文、評論、小説などは、3・11を経た今、歴史的意味をもつ。被災者に対する「公的援助」の実現は、日本社会の民主主義の再生に必要だった。そう信じ、行動する作家の思考過程がここにある。そして、中野重治、埴谷雄高、開高健、鶴見良行らについての回想、自作の小説への省察は、小説家としての小田実の真髄と、さらなる円熟を披瀝する。
  • あらすじで読む日本の名著
    3.9
    1~3巻1,100円 (税込)
    日本文学の名作28編をあらすじで収録。『雪国』『野菊の墓』など、読み損ねたあの作品も、夢中になったあの物語も、思い出とともにいま、よみがえる!浮雲(二葉亭四迷)/金色夜叉(尾崎紅葉)/五重塔(幸田露伴)/たけくらべ(樋口一葉)/高野聖(泉鏡花)/不如帰(徳富蘆花)/高瀬舟(森鴎外)/彼岸過迄(夏目漱石)/蒲団(田山花袋)/牛肉と馬鈴薯(国木田独歩)/野菊の墓(伊藤左千夫)/土(長塚節)/友情(武者小路実篤)/暗夜行路(志賀直哉)/恩讐の彼方に(菊池寛)/奉教人の死(芥川龍之介)/女の一生(山本有三)/蟹工船(小林多喜二)/機械(横光利一)/雪国(川端康成)/春琴抄(谷崎潤一郎)/黒い雨(井伏鱒二)/風立ちぬ(堀辰雄)/李陵(中島敦)/斜陽(太宰治)/放浪記(林芙美子)/金閣寺(三島由紀夫)/野火(大岡昇平)
  • 西ベルリンで見たこと 日本で考えたこと 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    1989年、東西冷戦の象徴である壁が壊れるまで西ベルリンは、法的に第二次大戦時の四連合国、米英仏ソの占領下にあった。ドイツの戦後は、ナチ・ドイツの戦争の歴史を直視し、それを克服することにあった。’85年から約二年間、著者が暮らした西ベルリンは、移民をも包摂する開かれた社会を求めてたたかう若者の力がみなぎっていた。近代国家成立以来、多くの点で相似する日独両国の歩みを、暮らしの目線から分析し、「強者の政治から弱者の政治」へと新たな方向性を示す。
  • 毛沢東 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    エドガー・スノーの『中国の赤い星』によって世界で初めて知られた毛沢東と中国革命の存在。清新の気あふれた革命直後の社会主義建設と「大躍進」などの数々の試みは矛盾に満ち、「文革」は自壊。革命と「文革」の高揚・流行が終った’84年、著者は半年間中国に滞在。本書は、毛沢東の矛盾と実践を少数民族や第三世界を含め普通の人々の眼で考えた「人びとの毛沢東」論である。革命はどんなに見事な理由づけがあろうと人間性や愛に根づかない限り、意味はないという著者の魂が全編を貫く。
  • 明後日の手記/泥の世界 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    戦争によって、回復不可能なほどに深く傷ついた魂を抱き、闘いながら生きる10代の高校生群像を描いた『明後日の手記』は、著者17歳の処女作。主人公とその家族、そして観念と現実の距離に身もだえする若者たちの世界を、早熟な才能と筆力によって活写した。『泥の世界』は、1965年頃、掃き溜めのような大阪と瀟洒な芦屋に住む中年男たちの、一見平和で幸福そうな日常生活の裏側に潜む荒涼たるニヒリズムの謎が、「難死」と「特攻隊」の経験であったことを解き明かす思想小説。
  • 日本の知識人 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    本書は、日本人自身が現代の日本をどう考えるかを書いた自己認識の書だ。1964年、欧米で日本が流行った頃に出されたこの本が、他に類を見ない厚みをもつ「日本論」であるのは、まず比較の対象に「インドの場合」を置き、日本が植民地にされなかった特殊性を浮上させ、さらに「古代ギリシャの知識人像」を描き出すことで、今もなお西欧社会の根底に残る「判断者」としての知識人観にせまる。知識人にとって、思想は書物の中だけの言葉ではなく人間の行動を支えるものだという。
  • 平和をつくる原理 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    1945年、一人一人の文学者がどのように8月15日を迎えたか、で始まる本書は、著者がベトナム反戦運動に深く関与する思想的根拠を示した文集だ。「難死」の思想を源泉にたくわえた鋭利な眼は、国家と人間、社会と個人について深い洞察を加え、戦争のメカニズムをあぶり出した。「平和の倫理と論理」で展開された、国家によって戦争に駆り出された個人は、被害者であるにもかかわらず加害者になるという自己認識だ。この新しい思考の原理は、日本の反戦平和運動の基本ともなった。
  • 枕草子
    4.3
    冷静で細やかな観察,才気煥発な筆致によって,わが国随筆文学を代表する一書として,本書はあまりにも有名である.一段一段の文章から,平安時代の生活と感覚の具体相を,万華鏡を見るようにうかがい知ることができ,また筆者と中宮定子との美しい魂の触れあいが,この草子の文学的香気をいっそう高めている.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 古川ロッパ昭和日記 01昭和九年
    -
    1巻1,126円 (税込)
    古川 緑波による作品。
  • れひはのけんし 源氏物語『桐壺』を私訳する
    -
    1巻1,144円 (税込)
    平安貴族の文化と生活に思いを馳せる。 30年間、工場経営を続けた 「平成の鍛冶屋」が心機一転、 金槌代わりにペンを手に 「源氏物語」に挑む。 ――どうやら人間は生まれたその時から、 さまようようにできているらしい。 そこで行き着いたのが、随分前から 気に掛かっていたことの解決だった。 (「はじめに」より)

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  • 源氏物語玉鬘解読 光源氏の実像に迫る
    -
    1巻1,144円 (税込)
    光源氏は、「うそつき」である。しかも、そのことにためらいがない。理想的な男性として読み継がれることの多い光源氏。しかし「うそ」という観点から物語を読み解くと、彼の信用ならない不誠実な一面が浮き彫りになる。不遇の死を遂げた、玉鬘の母・夕顔。妻として、献身的に源氏を支える紫の上。実の姉・玉鬘に想いを寄せる、柏木。多くの人を翻弄する光源氏の「うそ」を読み解く。

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  • 作家と楽しむ古典 古事記 日本霊異記・発心集 竹取物語 宇治拾遺物語 百人一首
    3.5
    話題の古典新訳を手掛けた作家たちは作品について、どう捉え、どう訳したのか。古事記から百人一首まで、第一線の作家たちが作品の魅力や訳の工夫などを語った、大好評の古典講義。
  • 紫式部日記解読 天才作家の心を覗く
    3.0
    1巻1,144円 (税込)
    道長の要請によって書かれたとされる紫式部日記。中宮彰子の出産や、華やかな行事にあふれた宮廷を描写しているようにも思える日記だが、著者はそこにたぐいまれな人間観察の筆致を見る。たとえば皇子誕生の祝いの場で、一見くったくなくたわむれているようであっても心中穏やかでない人たちを描く紫式部の洞察力が見逃すことはなく、馬鹿な男、立派な男をどのようなことで判断しているかも教えてくれる。また、有名な清少納言への批評は、彰子の周囲はこうあってはならぬという道長への密かな具申と解釈すべきと考え、単なる個人的な評価だという考えを退ける。 読み進めるうちに、紫式部は女性たちにどう生きることを望んだのかが私たちにわかってくる。日記文学の解読を通して、現代にも通じる女性の生き方を指南する画期的な書。

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  • ひねくれ古典『列子』を読む
    3.5
    死なない方法を見つけた男、ウィンクするアンドロイド、人格の入れ替え譚、あべこべ病、天が抜け落ちる「杞憂」……アイロニカルで残酷、そして突拍子もないユーモア、現代の我々をも十二分に魅了するストーリーテラーぶり。論理立った正論の儒家、逆説の無為を説く老荘思想、そのどちらでもない第三の道を行く列禦寇の世界。
  • 謎ときガルシア=マルケス
    4.0
    1巻1,144円 (税込)
    生まれ育ったカリブ海の日常生活に潜む底抜けなユーモアのセンスを手がかりに、ラテンアメリカ文学の魅力を『ドン・キホーテ』のスペイン語文学、さらにはコロンブスの“冒険心”まで溯って縦横無尽に解読。数々のマルケス作品を翻訳した著者が、ありきたりの作家論・作品論にとどまらず、世界的文豪の発想力の原点を解き明かす。※新潮選書に掲載の写真は、電子版には収録しておりません。
  • 斎藤茂吉 異形の短歌
    -
    1巻1,144円 (税込)
    茂吉の短歌は素朴なリアリズムではけっして理解できない。その本質は大胆な造語、文法からの逸脱、日常がそのまま非日常と化してしまう異様な写生術にこそある。にもかかわらず、代表作「死にたまふ母」が現代国語の定番教材となったのはなぜか。茂吉ワールドの謎を、教科書的鑑賞から遠く離れて、平易かつ精緻に解き明かす。
  • ―精神科医が読み解く―名作の中の病
    3.4
    1巻1,144円 (税込)
    小説を開くと、そこにはあなたの知らない精神病理の世界が――。サリンジャー、川端康成、夏目漱石、ヘミングウェイに村上春樹、古今東西63の作品を取り上げ、現役臨床医が登場人物を架空診断。最新治療法や、思わず人に話したくなる薀蓄も満載。文学と精神医学の「深い関係」を知れば、読書の楽しみも倍増間違いなし!

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