国内文学作品一覧
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-川上大輪・富湖夫妻による30年余りの川柳人生の記録を一冊にした川柳句集。夫・大輪は川柳塔社副主幹、川柳塔わかやま吟社主幹などの要職につき、第5回オール川柳賞大賞など全国の大舞台で数々のタイトルを手中にしてきた誰もが認める実力作家として活躍中。 一方、川柳作家・大矢十郎を父に持ち、彗星のごとく現われて川柳界期待の星、大型新人と呼ばれた富湖は、第3回オール川柳賞大賞を受賞し、まさにこれからという時に病に倒れ、その才能を惜しまれつつ他界。人気句集の電子書籍化。 【川上大輪作品】 いい日だな机の上に何もない 家中の明かりを点けて一人きり 生まれても死んでも時刻告げられる 鉛筆の長さよ人の一生よ 大声を出すなよ空が落ちてくる 【川上富湖作品】 甘えたら低温火傷してしまう 赤い糸結び直した跡がある 親という皿が浅くて子が荒れる 思いやりだろう鏡が曇るのも 手が届きそうで過去にはまだ出来ぬ
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3.3
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-我が句は我が子。17音に人生を投影させて輝き出す、さまざまな想い。岸和田市在住。 地元の健老大学から始まった川柳は良き師や仲間に支えられ楽しいものとなった著者。これまでに詠んだ一句一句が我が子のようにいとおしく、作品を残したいという思いから編まれた作品集。 そのうちにきっといいことありますよ 狙ってた席にライバル座ってる 心配事ないのか君はよく笑う 飾らない人柄なのに華がある 子育てが終わり女を取り戻す 種牛のプライドもなく殺される お茶ですとペットボトルが並べられ 野良猫に餌をやる人にらむ人 まな板は家の盛衰知っている ひらがなのやさしさほしい私です
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-読む人の心に響く、原風景がここにある。古き良き風景と人情の中に育った、生粋の江戸っ子である著者の東京下町を舞台にした、人情味あふれる17音の物語。タイトルは小学生の時はじめて作った冬の夜豆電球も寂しそうより。 昭和の東京の風物詩や気丈な母親との思い出、蕎麦屋を営んでいた時代のこと、江戸っ子ならではのこだわりなどを平易な言葉で詠んだ句と文を13章に収録。 誰もが言葉にしたくてもなかなか出来ないもどかしい想いを、17音に凝縮して代弁する。 ト音記号のように食べてるスパゲティ 海に陽が沈むとジュッと音を立て 名を知ってそこここで目に止まる花 首を傾げてビクターの犬を見る 吸収合併されるすりへった石鹸 ラジオ体操のピアノの物憂げな スローモーションでどんぶり落ちてゆく 趣味ひとつわたしの隠し味にする いい休みだった一日雪が降り
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-ザ・川柳・オブ・川柳と呼ばれるユーモア川柳に定評のある著者の、その飽くなき好奇心、鋭い洞察力から生み出されるユーモア溢れる川柳のみを集めた川柳名作集。 青春18切符をこよなく愛する自称「乗り鉄」の著者は、ワンカップ片手にのんびりと周りの景色を楽しむ各駅停車の旅を人生にも重ね、日常に転がっているユーモアの種を見逃さず、ひょうひょうと飾らない言葉と表現で読者を笑いにいざなう17音に仕立てる。 風の中抱き合う君と僕のシャツ 一歩前へ出ろと命令する便器 帰り道暗い方へと彼が行く 子の箸を一瞬止めるおやじギャグ 白衣着ていると信用してしまう 家系図のここから先は馬の骨 講義メモここで笑うと書いてある 入浴シーン必ず肩を出している 「何らかの事情を知る」が犯人だ お冷でございます 見たら分かるわい
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 絵手紙や絵画作品も手がける著者が描いた、「哀」あふれる川柳と絵が織り成す川柳画集。山口県在住。川柳画集。 花や裸婦のシリーズものや、ハガキ3枚~4枚からなるコマ漫画のような川柳画作品など、温かい筆致と平明な川柳で様々に表現。 シナリオはここまであとは風まかせ 頂点を極めてからの迷い道 この位のことで泣いても喚いても ひとしきり泣いてみせます檻の猿 真っ直ぐに歩いた道に影がない この山を越えると見える次の山 もう一段登れば飛天のぞけそう さりげなく犬の器も覗く猫 簡単に折れない茎の苦い汁 泣いた過去なのに時々思い出す
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-飾らない言葉で、女性としての凜とした美しさ、強さを十七音に乗せて、達吟家として輝かしいキャリアを積んでいる著者待望の第1句集。 川柳作家の母の影響で、子供の頃から川柳に親しんでいた著者。中学を最後に川柳から遠ざかっていたが、夫が定年日に著者の母の影響で川柳を始めたことを契機に再開。すぐに頭角を現した著者は、作家として指導者として活躍中。タイトルは国民文化祭とくしま2012年で徳島県議会議長賞受賞作やさしさを土偶の乳房からもらうから。 花筏まだプライドを持っている やさしさを土偶の乳房からもらう 電気消すふっと白状したくなる 千羽目の鶴がきれいに折り上がる 両輪のリズム揃えて金婚譜 振り向けばまあまあでした女坂 生きている証わたしに影がある 煩悩が消えて魔法がかからない 老いらくの恋はとっても肩が凝る ピーマンの真ん中無効だと思う
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-「川柳は人生を味付けする絶妙な胡椒のような調味料」と語る著者は福岡に生まれ、父の戦死、母親の再婚により日本各地を転々として育つ。 苦学の後、東京都職員として定年まで勤め、在職中に川柳を知る。現在とうきょうと川柳会副会長として活躍、また25歳から始めた裏千家茶道50年の茶人として指導者の育成に務める才人である。 「第一章 社会の中で」「第二章 人と生きる」「第三章 自然と共に」「第四章 自由吟」の4章構成。人と自然を愛し、社会の中で懸命に生きる著者の感謝の人生が投影された好著。 唇に近づいてみるやはり魔女 妻の手に触れて体操佳き日かな 喜寿ふたり朝も二人で物干し場 貧乏につらい夜です風もなし ゆっくりな自転の先に朝が来る 百年後蛍となって見たき世ぞ 居て普通たまに居ないと探してる 名月は誰にも均し銀散華 蟻んこにお前にも家あったんか ありがとうたった一言光る汗
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-好評の前著『川柳で平成の世をぶった切り』に続く、2014年~2015年までの国内、国外での出来事を詠んだ時事川柳集。 今の世に疑問を抱きつつ、「川柳で世は変わらない」と思いながらも詠まずにいられない、世に問わずにいられない作品集。 大事件無いのを祝う年始め 候補だったことがそんなに大ニュース(三島由紀夫ノーベル賞候補) 大輔に見るメジャー七年後の姿(マイナー契約) 口きけば唇寒し首寒し(対イスラム国) 執念が光を放つダイオード 偶然の中に真実知る力(ノーベル賞) 贅沢に慣れると節約難しい 脱デフレ論じて高いものを食い(黒田さん) アメリカの情報流出規模違い 大晦日で一年区切る人の知恵
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4.5子どもたちと手まりをついて遊ぶお坊さん――として、今なお多くの日本人から愛され続けている良寛。どん底の立場から世の中を見据えた清貧な乞食僧は、漢詩と和歌を愛し、亡くなる直前まで「こころの言語化」という精神活動を深めた表現者でもあった。厳しい競争と経済至上の社会のなかで「自分」というものを見失いがちな今日、みずからの姿でもって「人間の座標軸」を示そうとした良寛の生きざまを見る。 [内容] はじめに 「どん底目線」と「徹底した言語化」 第1章 ありのままの自己を見つめて 第2章 清貧に生きる 第3章 「人」や「自然」と心を通わす 第4章 「老い」と「死」に向き合う ブックス特別章 良寛さんの仏教理解
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-そのリズムと歯切れの良さ、痛快な飛躍は私の眠っていた脳細胞を叩き起こした。木偶の両眼がカッと見開き、一気に血が通い始めた瞬間である。(「あとがき」より) ――七七のリズムを刻む十四字詩と衝撃的な出合いを果たした著者は、それから人格が変わるほど十四字詩にのめり込み、十四字詩への情熱は誰にも負けないと自負するほどに。著者の分身とも言える、世にも希少な十四字詩だけで編まれた句集はここに生まれた。 「第一章 花笑み」「第二章 青嵐」「第三章 残んの月」の3章構成。 蕾ふくらみ海が零れる 声を洗って猫がすり寄る 花一本で母は満開 境界線でいつもつまずく 万歳されて引き返せない 心残りを閉じて改行 靴下の穴くつしたを呑む 風紋という時の置き文 自由化しよう虹の色目も 橋を渡ると笑うふるさと
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-大空に解き放たれた、川柳という名の千羽の鶴たち。遠い恋の思い出、愛する家族のこと、妻として母としての自分、日々の暮らしで生まれる心の葛藤を詠んだ「第一章 約束はまだ」。70歳まで現役で看護師として務めていた著者が医療現場で経験したこと、感じたことを、川柳というフィルターに通して、時に臨場感あふれる十七音として綴られた「第二章 靴の音」。平成8年開催の国民文化祭とやまの文部大臣奨励賞受賞作《立ち直るチャンスを呉れた平手打ち》が収録された「第三章 夢の途中」。 妻だからいつも味方と限らない ひとつでは無力だと知る千羽鶴 立ち直るチャンスを呉れた平手打ち それなりの秘話もあります皺の数 羽根ひとつ眠らせてあるノラの家 胸中のほたる温存して暮れる 天の川君を探してくたびれる 雪の白宥めることも知っている 人間を少しぼかして撮るさくら 家計簿がピタリゆっくり眠れそう
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-昭和3年に樺太に生まれ、終戦後の昭和22年に北海道に引き揚げて激動の時代を生き抜いてきた著者。その作品は、鋭い観察眼によって生まれた発想で、飾らない易しい言葉を用いて、人間の深層心理まで暴いていく。 「青年時代」「壮年期」「老境」という3章構成。“生きる証”として編まれた本書には、社会の矛盾や著者の喜怒哀楽の人生が投影され、読む人を感動に導く。あとがきは「私は、いま生きている。そして、川柳を創っている」の一行で締め括られている。 焼酎よ語り明かそう妻は留守 猫を抱く妻は不満に耐えている 満点をひらひらさせて孫が来る こんがりと焼けば悋気も愛らしい ハンドルの遊び程度の浮気です 記念日を忘れたらしい千鳥足 時は金ならば私は大富豪 先着の十名様に妻がいる 憎まれた頃が私の絶頂期 裏付けが無いのに取った鬼の首
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-企業のトップをリタイア後、「川柳専心」の暮らしを楽しむ著者待望の第5句集。 つくばね番傘川柳会会長、技術士(情報工学)、東京玉野会会長、玉野ふるさと大使、おかやまビーチスポーツ協会顧問、おかやま観光特使など幅広い分野で活躍する著者は、47都道府県川柳踏破を達成するなど旅好き、散歩好き、歴史好きとして知られる。 五十音を課題に詠んでいく実験的な「課題吟あかさたな」のほか「京都逍遥」「江戸東京散歩」、母への思いを綴った「母百句」など圧倒的なスケールで迫る1冊。 ああ君もリタイアですか御同輩 彼女にはいいが妻にはしたくない 今もなお予算未達の夢を見る 左手がだるいと嘆く招き猫 舞妓はん待って久しい巽橋 伝通印悲恋の姫に会いにゆく 日本橋起点に立って明日の夢 スカイツリーどこから見てもいい男 ふるさとは柿が熟して母ひとり お袋はやっと青春取り戻す
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3.8
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-辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第三作。 被爆した死骸への想像力をたくましくすること。国家の発想を徹底的に排除すること。孤立を怖れないこと。母や子らの死骸に寄りそうて世界を考えること。――アフガニスタンやイラクへの侵略戦争と日本によるそれらへの加担に反対する根拠は、別して憲法にあるだけではない。憲法以前の、人間的判断が常に先に立つのだ! 「メディア知や国家知を徹して疑う。怒りの内発を抑えない。一人びとりが内面に自分だけのそれぞれに質の異なったミニマムの戦線を築く。そこから街頭にうってでるか。いや、いや、街頭にうってでるだけが能ではなかろう。どこにも行かずひたすら内攻し、その果てに日常にクラックを走らせるだけでもいい。この壮大な反動に見合う、自分独自の抵抗のありようを思い描かなくてはならない。」(本文より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2004年3月毎日新聞社より四六判刊行、2005年11月講談社文庫より刊行。
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-辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第一作。 2001年9月11日の米国同時多発テロによって剥ぎとられた幻想のヴェールの下から、まったく意想外の貌が次々に露出していく。アフガニスタンへの米軍の非道きわまりない報復戦争、テロ対策特措法の通過、自衛隊の参戦、有事法案の閣議決定……。丸山眞男、宮沢賢治、柄谷行人、北原白秋、ジョージ・オーウェルら表現者の言葉や人びとの変節を例に引きながら「いま」の実相を解き明かし、「個」としての生き方を自問する。 「きたるべき(あるいはすでに到来した)戦争の時代を生きる方法とは、断じて強者への服従ではありえない。(中略)暗愚に満ちたこの時代の流れに唯々諾々と従うのは、おそらく、非人間的な組織犯罪に等しいのだ。戦争の時代には大いに反逆するにしくはない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」に加筆・訂正し2002年10月毎日新聞社より四六判刊行、2005年5月講談社文庫より刊行。
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-辺見庸・初の電子書籍! 逆走する世界に抗いつづけるための論考・エッセイ集「抵抗三部作」の第二作。 2003年3月20日、米英軍によるイラクへの侵略戦争が開始された。イラクによる大量破壊兵器製造の可能性をなじり、大量破壊兵器をどの国よりも大量に保有、製造する米軍が、大量の精密破壊兵器を駆使して一方的な殺戮を展開する。この途方もない不合理と絶対暴力に呑みこまれる世界、付き従うコイズミ、どこまでも追認するメディア……。組織や思想の基軸のすべてがシャッフルされた「いま」こそ、組織性を剥いだまったくの個として、「個の魂」の主体性や自発性を優先的に考え、「個の戦線」に戻るべきだと説く。 「戦争構造はいま、まっとうな声を蹴散らしてますます膨らみつつある。(中略)いまほど戦争という絶対暴力に抗わなければならないときはない。だから、抗暴の発想を私はいつまでも撤回しない。」(「あとがき」より) 『サンデー毎日』連載「反時代のパンセ」他に加筆・訂正し2003年5月毎日新聞社より四六判刊行、2005年8月講談社文庫より刊行。
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3.0
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-「旅に出ると一気に川柳モード」になる、無類の川柳好き・旅好き・写真好きの著者による川柳日記。単に感動だけではない自らの旅の失敗談や家族との楽しい会話、旅で出会った魅力的な人々との交遊を、抜群の描写力で赤裸々に臨場感たっぷりにユーモラスに五七五で詠み上げる。国内はもとよりチェコ、カナダ、チュニジア、ハワイ、バルト海、台湾など旅行先は多彩で、読者が居ながらにして世界旅行をした気分になれるお得感たっぷりの一冊。東京みなと番傘川柳会、番傘川柳本社、前橋川柳会等で活躍中。序文は真島清弘氏、表紙絵・イラストは石沢優氏。 三時半夜逃げのような旅に出る ハネムーンと聞かれてそうだとも言えず お別れの抱擁僕も大胆に 島に名を書いておくれよエーゲ海 電子辞書シシャモ間違いかも知れぬ 高額のクルーズ妻はよく寝てる ドルユーロクローネ円とややこしい ご主人は昼寝ですかと聞くボーイ 有り金を妻に渡して帰路につく 日本海僕の裸をご覧あれ
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3.9
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-ユーモア川柳作家として高い評価を得ている著者待望の第三句集。自ら「詠んでも」、自分や他人の作品を「読んでも」川柳は楽しいとかたる著者は一日一句を目標に掲げ、十七音を紡ぎつづけている。 著者の手にかかれば、何気ない日常の「あるある」から、他者には真似の出来ないユニークな視点で句材を拾い上げられ、あっという間にスパイスの効いた川柳が出来上がってしまう。「テレパシー」「新書体」「花見酒」の三章。 《歳聞かれ干支で答えてイケズする》 《百点を取ったらパパの子にされる》 《秋だもの髪も紅葉させなくちゃ》 《手始めにあなたの事を忘れたい》 《叱ってもいいかと孫の親に聞く》 《夕べの蚊ここで会ったが百年目》 《もう朝だ地球の裏で眠りたい》 《早寝早起き良い子になった六十路過ぎ》 《美しい指に見とれている手品》 《東京の砂漠で砂になっている》
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-喜怒哀楽を受け止めてくれる十七音に惹かれて高校生から川柳をはじめ、制服姿で句会に参加していたという著者。その情熱は未だ衰えることを知らず、活動の幅はますます拡がっている。 本書は昭和五十五年頃から三十年間の作品を年代別に編んだ作品群であり、真摯な姿勢で川柳に、人生に向き合う著者自身が一句一句に宿る。読み進めていくと母そして妻、社会の中の一人、書家としての顔、さまざまな著者が立体的に浮かび上がってくる。「母の小旗」「和音」「さくら道」の三章構成。 《塩も砂糖も心配りで煮えている》 《ふともれた本音を聞いた耳の穴》 《ヘナヘナとさせる塩なら持っている》 《あと一歩押せば火がつく導火線》 《あいまいな返事を口の中でする》 《ひらめきを発酵させているごろ寝》 《サイコロは振れぬ告白遅すぎる》 《ころころと転がって来たこれが運》 《ていねいに洗いなかったことにする》 《心電図ほらねやましさなどはない》
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-自由と平等、人間賛歌、言霊への畏れ―書家・四井汀花としても活躍する著者待望の第一句集。 ひら仮名を効果的に用いる「やまとことば」の遣い手としても評価が高い著者は、「書にも絵にもそして歌にも、優れた天分を持たれて生きる才媛であり、然してなお生き足りぬ思いの人生を流麗に生きる菅田が彷彿とする」と序文で赤井花城が記すように、静かな面(おもて)に秘める青春、沸々たる内面の激しさを句に託して、一人間としての懐の深さを表現する。 《こぼすまじこのぬくもりのひとしずく》 《一芸を持って人生生き足りぬ》 《限りない優しさ種の無いぶどう》 《ふり向けば支えてくれる手の数多》 《八月の夾竹桃は焔の匂い》 《問い詰めることはするまい男の背》 《恋衣脱ぐたび女深くなる》 《ほうほたる知らずや父と母の恋》 《たまゆらのはかなきことのうつくしき》 《雪月花帰らぬ刻を愛おしむ》
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-日本を代表する結社のひとつ「ふあうすと川柳社」主幹、(一社)全日本川柳協会理事などの要職で活躍する著者の第一句集。 柳歴50年を越える氏の長い創作活動の中で、作者の師である北米川柳界の重鎮・山中桂甫が目を通した1990年頃から約20年にわたる作品が収録されている。 ふあうすとの指針とする「川柳は人間である」を底流に、抒情に富んだ唯一無二の句境に読む者すべてを誘う。 《明け暮れの疾さ心の雨季乾季》 《橋の名と川の名ばかり美しき》 《諦めの数は覚えていない指》 《幻と気付く旅路のさい果てに》 《アヴェマリア耳朶を流れて止まぬ雨》 《かすり傷ばかり知らない間に治る》 《いつからかもう天の川仰がない》 《わが胸の薄墨桜散り止まぬ》 《肩少し触れ今生をすれ違う》 《身一つを賭し守り抜く何を持ち》
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-空に向かって凜と咲く花のように、人生の試練を一つ一つ乗り越えながら、川柳という表現手段において、岩手の地で確かな足跡を残し、後進を育成してきた著者。花巻川柳会会長として活躍する第一句集「秋桜」から20年、待望の第二句集。 著者にとっての「やすらぎ」は、川柳を書くことで得られる心の救い。詠まずにはいられない「吐露することのできる想い」は多くの人を感動へと導く。「今が旬」「癒しのフルコース」「下り列車」の三章構成。 《今が旬あなたの皿に乗ってみる》 《ふところの数珠をまさぐる現在地》 《骨密度まだしばらくは歩けそう》 《笑顔から始まる癒しのフルコース》 《素うどんのように連なる時は人は》 《涅槃図の隅でひっそり臓器授受》 《下り列車なんてやさしい音だろう》 《ももさくら静止画像が動き出す》 《犬かきで進んだ夏をふりかえる》 《目の前にあれば信じてしまう癖》
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-柳歴40余年の香川川柳界の雄が奏でる、格調高い十七音の調べ。 川柳の発展を切実に願い長年指導者として、作家として己を磨きつつ、後継者の育成につとめてきた著者。高い評価を得た平成10年刊行の川柳句集「風花」の掲載作品1200句から、選りすぐりの作品300余句を序・破・急として3章に構成。 18年の時を経て、醸し出された川柳の味を新鮮な心持ちで噛みしめる。 《馬手にペン 弓手に辞書の ごくつぶし》 《雨に泣き 雨に躍りて 農奴かな》 《悲喜劇へ 呼吸も夫婦らしくなる》 《針孔写真機で 虹を撮る 男》 《逃げ水の 彼方に佇っている 女》 《壽と書き 無と書いて 春の酒》 《生涯をかけ ひょっとこの 面を打つ》 《目的がない旅人で 混む 駅舎》 《間違えているかもしれぬ道を急く》 《縺れては解けて どこまで蝶ふたつ》
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-己を信じて、孤高をつらぬく川柳の求道者である著者は、まるで空に向かって高く咲く凌霄花(のうぜんかずら)のように、強くたおやかである。 愛と女、喜怒哀楽、勇気と安心感、ときに諦念や妬心、殺意までのありとあらゆる心の動きや現象を、その研ぎ澄ました感性でするすると十七音に編み上げていく。 時実新子氏に師事し、大阪市生涯学習インストラクターとして活躍中。 《一茎に一花 やっぱり君が好き》 《愛された記憶を探す冬の指》 《返り血は覚悟ゆっくり紅を引く》 《少しずつ忘れきれいになってゆく》 《手を洗う神に許しを乞うように》 《清め塩誰も汚れてなどいない》 《子に頼る父の目尻が濡れている》 《あの世へと続く花火のあとの闇》 《盛大な拍手で送りひとり消す》 《ライオンでありたし今日も明後日も》
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-こよなく人間と酒、そして川柳を愛する著者の、平易な表現に染みこむ穿ちとユーモア。 磨き上げられた人間観察が十七音に活かされ、紡がれる。朝日新聞『朝日なにわ柳壇』への投句からスタートした著者は、現在、川柳塔社や川柳瓦版の会、川柳文学コロキュウムなど関西の錚々たる結社で活躍中。 川柳を楽しみ、時に苦しめられる著者の訪れを、ネオン街が今日も待っている。 《自動改札行きも帰りも裁かれる》 《下り坂登っていると思ってた》 《黄信号人生観を試される》 《飲みなはれあんたの金で好きなだけ》 《角砂糖三個コーヒーとは呼ばぬ》 《あしたにひびく酒ならきっとうまかろう》 《雲一筋空の高さを思い知る》 《かごめかごめ後ろは誰もいなかった》 《あとわずかいつも手を抜く僕がいる》 《ネオンきらきらちょっと漂うことにする》
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3.0NHK連続テレビ小説「あさが来た」のもうひとりの主人公ともいえる五代友厚。 英国との関係を独自に築いた彼は、幕末期を薩摩の志士として駆け抜け、明治維新での薩摩藩の功績に大きく貢献した。 明治になってからは、造幣寮・大阪商法会議所・大阪株式取引所の設立、鉱山や紡績所の経営、英和辞典の刊行、大久保利通をはじめ政府要人を仲介した大阪会議での奔走など、明治の元勲や財界人との交流を通じて、経済的地番沈下の激しかった大阪を商都として立ち直らせた経済人として名を残している。 そんな五代友厚の生涯に、「あさが来た」に登場する時代背景や人物たちの真の姿を解説しつつ迫る! 「あさが来た」の五代友厚役ディーン・フジオカさんの撮り下ろしインタビューも収録!
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-赤裸々な「私」をさらけだす、十七音の魂の記録。 豊橋番傘川柳会会長として活躍する著者が、激動の人生を乗り越えて、たどり着いた境地を詠む。なにげない日常を一本のエッセイに変える川柳の力を実感できる、四千余句から厳選した待望の第二句集。 《家に居るはずの夫と駅で会う》 《ぺこぺこの鍋が未だに捨てられぬ》 《砂山のトンネルで手をつないだ日》 《次の世も女で君に貢がせる》 《夫とは違う願いを流れ星》 《恋人が出来たと母からのメール》 《ネクタイはどう結ぶのと聞く娘》 《財布よく忘れる友だなと気付く》 《拗ねてる間に苺大福消えていた》 《背中見たままじゃ追われぬサバイバル》
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-歌うように、弾むように、会話するように心に滑りこんでくるキング・オブ・ポップ川柳! 20代で川柳をはじめ現在、静岡たかね川柳会代表、(一社)全日本川柳協会常任幹事、葵川柳倶楽部代表等で活躍する川柳界の若きプリンス、待望の句集。序文・高瀬霜石、熊谷岳朗。 《ディスイズアペンさあ夢を綴ろうよ》 《十八の僕がハチ公前にいる》 《君はもう寝たかな窓の外は雪》 《笑うがいい最後に笑うのは俺だ》 《地下駐車場でB子と待ち合わせ》 《匿名の手紙チワワのように吠え》 《タイムイズマネー寂しい響きだな》 《妻よ子よ俺は負け組だよゴメン》 《沢ガニも君もそーっと掴まえる》 《めぐり遇おう今度生まれて来る時も》
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 新古今時代の典型的歌合三種、四本を影印。『水無瀬恋十五首歌合』(親長自筆本=日大図書館蔵、異本=編者蔵)建仁九月十三日、後鳥羽院が水無瀬殿に於て催され、俊成判とされている。『若宮撰哥合』(編者蔵本)「恋十五首歌合」より更に撰歌したもので、後鳥羽院の御自判、建仁二年九月二六日に成る。『桜宮十五番歌合』(書陵部蔵本)「恋十五首歌合」からの撰歌によるもので、俊成が追判して建仁二年九月は、新古今集撰修の最中であり、「十五首歌合」からは新古今集に十五首も入集されている。また、新古今歌風の頂点に立つ問題作が含まれている点でも注目される書。付・別冊解説。
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5.0【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 学校やカルチャーで、テキスト利用に最適と大好評のハンディ版『源氏物語』。原文・注・現代語訳が同一見開きにおさまり、はじめて読む方でも無理なく読みとおせます。第1巻は桐壺・帚木・空蝉・夕顔を収録。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
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-【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 難解で膨大な源氏物語を歌人・尾崎左永子が、原文に即しながら文脈を解きほぐし、分かりやすい現代文に置き換えました。物語を支える「雅び」の味を損うことなく、源氏物語をらくに読みこなすことを主眼にしています。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字サイズだけを拡大・縮小することはできませんので、予めご了承ください。 試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。