ちくま日本文学全集樋口一葉

ちくま日本文学全集樋口一葉

小説・文芸
1,287円 (税込)

6pt

3.5

日本の近代文学史を彩るキラ星たち。そんな作家の代表作を短篇中心にコンパクトな一冊に収める文学全集。各巻に詳細な年譜を附す。本巻では近代文学の草創期に彗星のごとく現れ、名声をほしいままにしながら夭折した女流文学者の作品が一望できる。

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ちくま日本文学全集樋口一葉 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    これは難しかった。最初の「たけくらべ」を20ページぐらい読んで、これはカナワンと放り出していた。
    こういう文章です。

    龍華寺の信如、大黒屋の美登利、二人ながら學校は育英舍なり、去りし四月の末つかた、櫻は散りて青葉のかげに藤の花見といふ頃、春季の大運動會とて水の谷(や)の原にせし事ありしが、つな引、鞠なげ、繩とびの遊びに興をそへて長き日の暮るゝを忘れし、其折の事とや、信如いかにしたるか平常の沈着(おちつき)に似ず、池のほとりの松が根につまづきて赤土道に手をつきたれば、羽織の袂も泥に成りて見にくかりしを、居あはせたる美登利みかねて我が紅の絹はんけちを取出し、これにてお拭きなされと介抱をなしけるに、友達の中なる嫉妬(やきもち)や見つけて、藤本は坊主のくせに女と話をして、嬉しさうに禮を言つたは可笑しいでは無いか、大方美登利さんは藤本の女房(かみさん)になるのであらう、お寺の女房なら大黒さまと言ふのだなどゝ取沙汰しける、信如元來かゝる事を人の上に聞くも嫌ひにて、苦き顏して横を向く質なれば、我が事として我慢のなるべきや、夫れよりは美登利といふ名を聞くごとに恐ろしく、……(p33)

    今年のお正月、のんびりした気持ちで、パラパラめくってみると、なんとなく読める。
    次に収められている「にごりえ」も「大つごもり」も、読んで楽しめるということを発見した。
    「たけくらべ」は修辞が絢爛豪華すぎてかなり読みにくい部類に入る。「にごりえ」「大つごもり」はもっとシンプル。

    よく分からない部分もあるけれども、読んでいるとだんだん慣れてくる。
    こういう文章は、気ぜわしく読んでは駄目で、ゆっくり味わいながら読むべきものなのだろう。

    短文はまるで清少納言を思わせる。

    樋口一葉は、明治29年、貧窮のうちに死去。24歳。
    はじめて読んだけれども、天才的な作家。
    大発見だ。

    0
    2017年12月17日

    Posted by ブクログ

    えーとですねぇ、文語体は、やっぱり難しいです。

    「たけくらべ」とか、かろうじてストーリーを知っている話は、なんとか入ってくるのですが、読むのが辛い。
    そして、自分の読み取っているストーリーが、正しいのか、勝手な解釈なのかが、良くわからないです。

    一文が長いのと、地の文とセリフの文が、そのまま続けて書いてあるのが、なによりも難しく感じました。

    でも、けっこう、セリフとかには、リズムがあっていい感じのセリフもあるんです。だから、なんか、もうちょっとだけ、これを読み取る力があれば、きっと、面白いんだろうなぁと思うのですが。
    だから、苦しいながらも、最後まで読めないことはなかったです。

    で、いい加減なわたしの読みで、読み取ったことは、こんな感じ。

    恋愛中心。
    女の子、ちょっと気が強い。
    素直になれなくて。
    年上の女の子にあこがれるやんちゃな男の子。
    けっこう、途中で、プッツリ終わってるようなエンディング。
    男の子のタイプは、優等生とやんちゃ。ウブな優等生の方が、本命?
    世間の噂に引き裂かれ……。

    本当は、その当時の生活のありようなんかもしらなければ、ものすごく浅い読みになるんだろうなぁと思います。
    でも、なんか、昔も今も、かわらないところもあるのかなぁと思ったりもしました。

    0
    2010年03月31日

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